消えない思い

樹木緑

文字の大きさ
上 下
125 / 201

第125話 先輩の熱い吐息 ー注意書きありー

しおりを挟む
🌸🌸🌸 前置き・ご注意 🌸🌸🌸

何時も読んで下さりありがとうございます。
このお話は年齢制限無しで書き始めました。

でも、今回のお話は、
もしかしたらR指定の必要なお話になっている可能性があります。
取り合えず、R指定のタグはありません。

頑張って指定にかからない様に書いたつもりですが、
年齢制限の必要な方や、R指定の苦手な方は
読み進めていく中、ヤバいと思われたら、
お読みなる事をお控え下さい。

また、お読みになられた方で、
R指定した方が良いよと思われた方がいらっしゃたら、
ご遠慮なく、お申し出下さい。

よろしくお願い致します。
樹木緑

♥♥♥♥♥♥♥♥♥♥♥♥♥♥♥♥♥♥♥♥


抱きついた先輩の肩は熱かった。
僕の肩にかかる先輩の吐息も既に熱く、
先輩の興奮が直接僕の肌に伝わって来た。

僕達はお互いを見つめ合うと、
我を忘れて激しくお互いの唇を奪い合った。

また、湿った先輩の唇は蜜の様に甘かった。
体が痺れるような香りを放った先輩の
舌が僕の唇をなぞり、

「要、少し口を開けろ」

そう言ったかと思うと、
先輩の舌が僕の口の中に入ってきた。
そして僕の舌に絡ませたかと思うと離れ、
じれったいと感じていると、
また絡んできては離れて、
僕達はそれを繰り返した。

「要、部屋へ行こう」

先輩が僕の耳元でささやいた時には、
僕にはもう、僕と先輩の荒い息遣い以外は聞こえなかった。

「お前の匂い、酷くなってる。
興奮してるんだろ?」

僕は足がヘロヘロで、立つ事すらままならなかった。

先輩は軽々と僕をお姫様抱っこすると、
湯船から立ち上がり、
そのまま布団へと運んでくれた。

先輩が欲しくてたまらなかった。
欲しくて、欲しくて、気づけば先輩の両肩に両腕を回し、
先輩を自分の方に引き寄せていた。

先輩が優しく首筋にキスをすると、
僕の唇から吐息がもれた。
先輩は優しく僕の唇にキスをすると、
そのまま首筋へと落ちてきた。

先輩に首筋を強く吸われたかと思うと、
僕の唇から女の子の様な声がもれた。

僕はハッとして両手で口を覆った。

でも、どんなに必死に我慢しても、
声を殺すことは難しかった。

先輩の指が僕の唇に延びてきて、

「要、大丈夫だ、お前の声を聞かせろ。
我慢するな」

と耳元でささやいた。

僕は恥ずかしさで首を左右に振ると、
先輩は僕の両手を口から外し、
そっと彼の唇で僕の口をふさいだ。

そしてその唇でまた僕の首筋を攻めた後、
更に下へと移動した。

先輩は更に続けて僕の体をキスと舌で攻め続けると、
その頃の僕はもう、声を殺す事を抑制する事は出来ず、
僕が喜悦の声を出す度に、
先輩の指が段々僕の下腹部に延びてきた。

僕は、ピクピクし始めた下半身を抑えながら、

「先輩、僕、今は発情期じゃないから
これ使って」

そう言ってお母さんにもらったジェルを渡した。

先輩は蓋をポンと開けて、
中を手のひらに押し出すと、
僕を後ろ向きにした。

「多分この方が楽だと思うから」

そう言って、まだ、
誰にもさらしたことの無い部分に触れてきた。

僕は一瞬ビクッとした。

「ごめん、
痛かったか?」

先輩が手を止めて心配そうに聞くと、

「ううん、大丈夫。
ちょっと変な感じで痛くはない」

僕の答えに安心したのか、
先輩はまた、丁寧に丁寧に僕に触れてきた。

先輩が指で僕の深いところを探るたび、
僕の体はけいれんを起こしたように撓った。

その度に先輩は僕の首筋にキスをし、そこ
から背中にかけて舌で愛撫した。

「先輩、もう来て」

僕がそう言うと、
先輩が僕の体を上向きに変えた。

「初めての瞬間はお前の顔を見て居たい」

僕は先輩の頬に手を伸ばした。

「来て」

その瞬間、先輩は僕の一番奥深い処に入って来た。

「先輩、先輩、先輩……
佐々木先輩……
好き……」

僕は狂おしいほどに先輩の名を呼んだ。
先輩に抱かれ、先輩を感じ、
先輩の名を呼ばずにはいられなかった。

「要……
要……
要!」

先輩は愛おしそうに僕の顔を見て
頬をその長い指で撫でた。

「お前の中は暖かいな」

そんな先輩の一声に、僕が先輩に微笑むと、
先輩の瞳から大粒の涙がこぼれた。

僕の目にも、涙が滲んでいた。

僕の頬に触れた先輩の手を握り締め、
更に頬を摺り寄せると、
僕はそこにキスをした。

僕達は今繋がってるんだ。
本当にその時は自然と来たんだ。
何も肩に力を入れて頑張らなくてもよかったんだ。
僕の心と体は、ちゃんとその時を知っていた。

「ありがとう、要。
ありがとう、俺を受け入れてくれて。
お前の全てを俺にくれてありがとう。
愛してる。
永遠に愛している。
本当に、本当に心から愛してる」

先輩が愛おしかった。
凄く、凄く愛おしかった。
僕は愛されている。
こんなにも先輩から愛されている。
このまま先輩と一つになりたかった。
溶けて、溶けて、溶けあって、
先輩の中に溶け込んでしまいたかった。

僕は先輩の涙を拭いて、

「先輩、苦しいでしょう?
もう動いていいですよ」

そう言うと、先輩はゆっくりと動き出した。

先輩に奥を突かれるたびに僕の唇から吐息が漏れた。

まだ足りない……
まだ先輩が足りない……

「先輩……
もっと……」

僕は無意識に先輩をもっと僕の奥へと導いた。
下半身がジンジンとして、

「お前の匂いが段々と強くなっている。
そんなに締め付けるな。
少し苦しい」

先輩はそう言いながら、段々と動きを早くしていった。
その時には、先輩からも、かなりのフェロモンが放たれていた。
僕は先輩のその匂いを嗅ぎながら、
ボーっとなって来る頭と戦っていた。

“初めてはちゃんと最後まで見届けたい”

そう思っても、先輩のフェロモンは否応なしに
僕の神経を犯して行った。

先輩の振動を感じるたびに頭の神経まで痺れてきそうだ。

先輩の肩に手を回しギュッと抱きしめ、
僕達の汗と体液が混ざり合ったと感じた時、
僕は極限に達した。

「先輩……僕もう……」

「大丈夫、俺もだ」

先輩がビク・ビクッと震えた瞬間、僕の中に熱いものが広がった。
それがジワジワと僕の中に浸透してくる。

僕はハアハアと息を荒げて先輩の顔を見上げた。
先輩は汗びっしょりで僕と目が合うと、
僕を優しく抱きしめてキスしてくれた。

僕は先輩を愛している。
今までこんな気持ちを持った事はない。
こんなに人を愛したことはない。

先輩の事を考えただけで
こんなにも優しい気持ちになれる。

先輩は僕の髪をそっと撫でながら、

「体は大丈夫か?」

と聞いてきた。
僕は先輩を見てニコッと微笑んで、

「少し眠いかも」

ともう殆ど回っていない頭で答えた。

先輩が易しく撫でる僕の頬の感覚や
撫でる髪の心地よさを感じながら、
僕はス~ッと寝りに落ちてしまった。

そして夢見心地で

「ごめん、要の全てを生で感じたくて、
わざとゴムを付けなかったよ。
もし子供が出来ても、お前は俺が守る……」

と、先輩が囁いているのを聞いたような気がした。


しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

そばにいられるだけで十分だから僕の気持ちに気付かないでいて

千環
BL
大学生の先輩×後輩。両片想い。 本編完結済みで、番外編をのんびり更新します。

モテる兄貴を持つと……(三人称改訂版)

夏目碧央
BL
 兄、海斗(かいと)と同じ高校に入学した城崎岳斗(きのさきやまと)は、兄がモテるがゆえに様々な苦難に遭う。だが、カッコよくて優しい兄を実は自慢に思っている。兄は弟が大好きで、少々過保護気味。  ある日、岳斗は両親の血液型と自分の血液型がおかしい事に気づく。海斗は「覚えてないのか?」と驚いた様子。岳斗は何を忘れているのか?一体どんな秘密が?

【完結】もう一度恋に落ちる運命

grotta
BL
大学生の山岸隆之介はかつて親戚のお兄さんに淡い恋心を抱いていた。その後会えなくなり、自分の中で彼のことは過去の思い出となる。 そんなある日、偶然自宅を訪れたお兄さんに再会し…? 【大学生(α)×親戚のお兄さん(Ω)】 ※攻め視点で1話完結の短い話です。 ※続きのリクエストを頂いたので受け視点での続編を連載開始します。出来たところから順次アップしていく予定です。

噛痕に思う

阿沙🌷
BL
αのイオに執着されているβのキバは最近、思うことがある。じゃれ合っているとイオが噛み付いてくるのだ。痛む傷跡にどことなく関係もギクシャクしてくる。そんななか、彼の悪癖の理由を知って――。 ✿オメガバースもの掌編二本作。 (『ride』は2021年3月28日に追加します)

初心者オメガは執着アルファの腕のなか

深嶋
BL
自分がベータであることを信じて疑わずに生きてきた圭人は、見知らぬアルファに声をかけられたことがきっかけとなり、二次性の再検査をすることに。その結果、自身が本当はオメガであったと知り、愕然とする。 オメガだと判明したことで否応なく変化していく日常に圭人は戸惑い、悩み、葛藤する日々。そんな圭人の前に、「運命の番」を自称するアルファの男が再び現れて……。 オメガとして未成熟な大学生の圭人と、圭人を番にしたい社会人アルファの男が、ゆっくりと愛を深めていきます。 穏やかさに滲む執着愛。望まぬ幸運に恵まれた主人公が、悩みながらも運命の出会いに向き合っていくお話です。本編、攻め編ともに完結済。

どうも。チートαの運命の番、やらせてもらってます。

Q.➽
BL
アラフォーおっさんΩの一人語りで話が進みます。 典型的、屑には天誅話。 突発的な手慰みショートショート。

今夜のご飯も一緒に食べよう~ある日突然やってきたヒゲの熊男はまさかのスパダリでした~

松本尚生
BL
瞬は失恋して職と住み処を失い、小さなワンルームから弁当屋のバイトに通っている。 ある日瞬が帰ると、「誠~~~!」と背後からヒゲの熊男が襲いかかる。「誠って誰!?」上がりこんだ熊は大量の食材を持っていた。瞬は困り果てながら調理する。瞬が「『誠さん』って恋人?」と尋ねると、彼はふふっと笑って瞬を抱きしめ――。 恋なんてコリゴリの瞬と、正体不明のスパダリ熊男=伸幸のお部屋グルメの顛末。 伸幸の持ちこむ謎の食材と、それらをテキパキとさばいていく瞬のかけ合いもお楽しみください。

そんなお前が好きだった

chatetlune
BL
後生大事にしまい込んでいた10年物の腐った初恋の蓋がまさか開くなんて―。高校時代一学年下の大らかな井原渉に懐かれていた和田響。井原は卒業式の後、音大に進んだ響に、卒業したら、この大銀杏の樹の下で逢おうと勝手に約束させたが、響は結局行かなかった。言葉にしたことはないが思いは互いに同じだったのだと思う。だが未来のない道に井原を巻き込みたくはなかった。時を経て10年後の秋、郷里に戻った響は、高校の恩師に頼み込まれてピアノを教える傍ら急遽母校で非常勤講師となるが、明くる4月、アメリカに留学していたはずの井原が物理教師として現れ、響は動揺する。

処理中です...