龍の寵愛を受けし者達

樹木緑

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合言葉は何だったっけ?

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大体の事を悟ったマグノリアは涙をボロボロと流しながら僕に抱き着いて来た。

小さな肩がフルフルと小刻みに震えて、
彼女の背中に手をまわした時に、

”なんて小さな肩なんだ……”

そう最初に思った。

ジェイドだった時はそんな事も気にしなかった。

マグノリアとハグした事は何度もあったけど、
まさか次の世の自分の母親になるとはその時は夢にも思っていなかった。

でも彼女が僕の婚約者としてやってきた事には意味があったのかもしれない。

そいう思うと、彼女が僕の母だと知った今は不思議な感覚だった。

僕は更に力を入れてマグノリアを抱きしめた。

”これが僕の母さんなんだ……”

今となってはマグノリアの匂いでさえも懐かしく感じる。

未だ赤ちゃんだったけど、
きっと翠の奥深くにその記憶は残っているのだろう。

”そう言えば父さんが、彼らは命がけで僕の事を守ったって言ってたな……

僕は本当に彼らに愛されていたんだな……”

そう思うと、ジェイドとしてのマグノリアとアーウィンの記憶と、
翠としての両親への憧憬のような思いが交差して何だかたまらない気持ちになった。

”そうだよな、多分マグノリアもアーウィンも僕が生まれた時、
翠がジェイドの生まれ変わりだとわかったよな……

彼らの性格を思うと僕は凄く彼らから愛され守られたんだろうな……

まあ、自意識としては覚えていないけど、そっか……そっか……

これが僕の両親なんだ”

そう思いながらアーウィンを見上げた。

アーウィンも声を殺して泣きながら、
自分の袖口で涙を拭いていた。

僕がマグノリアの背をポンポンとしていると、
マグノリアは急に顔を上げスーッと息を吸って、

「そっか……そっか……」

そう言って泣き笑いし始めた。

僕がつられてマグノリアに微笑むと、

「だから翠に初めて会った時に何だか”懐かしいような?”

”守らなきゃ?”

って思いがしたんだね」

そう言ってマグノリアが僕のシャツで涙を拭いた。

胸に生暖かいものを感じマグノリアを見ると、
鼻先を真っ赤にしたマグノリアが笑いながら、

「テヘッ! ごめ~ん、鼻水も一緒に拭いちゃった……」

そう言っていつもの様なマグノリアに早変わりをしていた。

僕は苦笑いをしながら

「初めて会った時ってセシルが翠を馬車に乗せてくれた時だよね?」

そう尋ねると、

「そうよ~ 馬車の先を見たら背中に哀愁背負った子がトボトボ歩いているな~って!

何だか後ろから抱きしめたくってウズウズしてたのよね!

そっか~ 無意識にも私の心が翠の事知ってたからなのね!

私、凄いお母さんじゃん!」

そう言ってマグノリアが笑いながらまた泣いた。

僕はそんなマグノリアの表情に堪らなくなり、
両手を広げて

「ジェイドの姿で言うのも変だけど、お帰り!

ずっと父さんと母さんに会いたかったんだ」

そう言うと、マグノリアが僕の事をガシッと抱きしめて、

「最初会った時の翠は凄く頑なでパーティーになるのためらっていたけど、
これでも私は絶対逃したらダメって必死だったのよ!

これもきっと、マグノリアの魂が絶対話したらダメ!って叫んでたんでしょうね!」

そう言ってクスクスと笑った。

僕は苦笑いをしながら、

「いや、だってあの時は父さん……あ、デューデューの事ね、
父さんと別れたばかりでこれからどうやって生きて行ったらいいか良く分からなくて、
そこになんかやたらと絡んでくる女の子が出て来たから、ちょっと引いてたんだよ~!

まさか、セシルがマグノリアで僕の母さんだって今の翠には分かるはずもないし!」

そう言うと、

「マグノリアってセシルになっても変わんないんだね」

そう言ってアーウィンもクスッと小さく笑った。

僕は二人を交互に見ると、

「今のアーウィンやマグノリアはまだ経験してないことだけど、
あの時は僕を守ってくれてありがとう!」

そう言うと、マグノリアもアーウィンも、

「そんなこと当たり前だよ!

もしそれがあなたの立場でも私達に同じことをしたでしょ?」

そう言うマグノリアに、

「もちろんだよ!

それだけは絶対だよ!」

そう言って又マグノリアをギュッと抱きしめた。

「フフ、見た目はジェイドだけど、
貴方のこの性格ってきっと翠なんでしょうね。

本当にいい子に育ってくれて、
デューデューには足を向けて眠れないわね!

そう言えば貴方、翠って金色の髪をしてるけど、
銀色では生まれなかったのね。

やっぱりそこは遺伝なのかしら?」

マグノリアのそのセリフを聞いて慌てて、

「いや、違うんだ!

本当の僕はジェイドと同じように銀色の髪をしてるんだ。

だけど、魔法の練習で失敗したときに偶然にも髪が金色に染まって、
デューデューが金色の方が隠れ蓑になるからって、
それからは金色にしているんだ」

そう言うと、

「隠れ蓑って……やっぱり姿を隠さなきゃいけないほどの事が起こったのね。

それが私達の死に関係してるのね」

眉間にしわを寄せてそう尋ねるマグノリアに小さく頷くと、

「そっか、そっか、私達、前世ではソレに負けちゃったのね……

でもやっぱりあなたの髪は銀色でなくちゃね!

でも今思い出してみると、金色の髪をした翠って私にどことなく似てるわね!

ねえ、アーウィン! 貴方もそう思わない?!」

そう言ってマグノリアがクスクスと笑った。

「そう言えば魔法の練習って言ってたけど、
翠もジェイドのように色んな魔法が使えるの?」

アーウィンがそう尋ねたので、
アーウィンの方を見上げた。

「ルーも回復魔法が使えるよね?」

僕がそう尋ねると、
アーウィンはコクリと頷いた。

「僕が……ルーが回復魔法を使える事は秘密なんだ」

アーウィンがそう言うので、首を傾げてアーウィンを見た。

「どうして秘密にしなきゃいけないの?

それって良い事だよね?

それとも何? もしかして悪用されようとしたことがあるとか?」

そう言うと、アーウィンが少しビクッとしたようにした。

「実は僕、赤ちゃんの頃から回復魔法が使えたらしくて、
それが原因で誘拐されたことがあって……
今では覚えてないんだけど、
秘密結社みたいなのがあって、
何の目的があってか分からないけど、
ひそかに魔法使いたちを集めてるって……

それで回復職が断然に不足しているらしく、
何処からか僕が回復魔法が使えるって伝わって攫われてしまったんだ。

幸い僕も幼かったし、
間一髪のところで皇宮騎士に助け出されて
その時の記憶は全然無いんだけど、
やっぱりどこか奥の方でその時の怖かった記憶が残ってるのか、
何故かその頃からぱったりと回復魔法が使えなくなってしまって……

その後は攫われるとかは無かったんだけど、
また最近回復魔法が使えるようになったんだ……

知ってるのは家族と僕の騎士達だけなんだけど、
皇帝からは僕のこの力を知られることが無い様に伝達されていて、
今のところは大丈夫なんだけどやっぱり僕をさらった奴らの事は気になると言うか」

そう言って教えてくれた。

僕は少し考えて、きっとルーを攫った奴らはアーレンハイムの配下だと思った。

僕は二人を見渡すと、

「きっと君らは事の展開を覚えてないと思うけど、
全ての一連の出来事はすべて僕の叔父上であるアーレンハイム公が絡んでるんだ」

そう言うと、直ぐにマグノリアがその話に飛びついて来た。

「アーレンハイム公ってジェイドのお気に入りの叔父様でしょ?

私達の死は彼に関係しているの?」

マグノリアのその問いに、

「やっぱりそこら辺は覚えてないんだね……

うん、そうだよ。

僕達を死に追いやったのはすべてアーレンハイム公なんだ」

そう答えると、マグノリアはキーッとしたようにして、

「やっぱり!

あの人、ちょっと胡散臭いと思っていたのよ!

ジェイドのお気に入りだったから何も言わなかったけど、
貴方に微笑む目が笑ってなかったのよ!!!」

そう言いながら、僕の胸を拳でポカポカとたたいた。

その後僕は僕が知りえる事の顛末を二人に話して聞かせた。

「そっか……転生の術ね……」

マグノリアがそうぽつりと言うと、

「え? あれって転生の術だったの?!

時戻しでは無かったんだね。

そう言えば翠って今でもその術を覚えてる?」

アーウィンのその問いに僕は首を振った。

「ルーは覚えてるの?」

そう尋ねると、

「今うっすらとジェイドに術を学んだ事は思い出したけど、
内容までは……」

そう言って俯いた。

その時マグノリアがフッとしたようにして、

「ねえ、翠ってジェイドだったときの記憶ってどこまであるの?」

そう尋ねた。

僕はフッと二人に微笑みかけると、

「恐らく、ほとんど思い出していると思う……」

そう言って俯いた。

「じゃあ、ダリルの事も?」

マグノリアのその問いに僕は息を詰まらせたようにして泣き始めた。

「会いたい!

ダリルに会いたい!

僕は夢の中に来てもダリルには全然会えないんだ!

翠の世界に存在してるのかもわからない!」

そう言って拳を握ると、

「大丈夫よ! 私達が転生してるって事は、
術は成功してる証拠でしょ?

ダリルも絶対どこかに居るはずよ!

翠はセシルもルーもいるんだから、
大丈夫!

私達も手伝うから、絶対ダリルの事見つけるわよ!」

そう言ってマグノリアが握りしめた僕の拳にそっと手を置いた。

僕がうん、うん、と頷くと、

「そう言えばデューデューって今どうしてるの?

彼はダリルについて何も知らないの?」

そう尋ねるマグノリアに、首を振ると、

「父さんはダリルについては何も教えてくれなかった。

それどころか、夢から目覚めるとダリルの事を忘れてしまうから……

僕はそう言う自分が一番許せない!」

そう言って唇を噛むと、

「ほら、今思い出したけど、
ほら、私達、時戻しが起きたらお互いが分かるようにって合言葉を決めてたじゃない!

それって転生した私達にも利くのかな?」

そうマグノリアが急に言い出した。

そう言えば僕もその事をすっかりと忘れていた。

「でもさ、今思い出しても僕達、
目覚めたら忘れちゃうよね?」

横からそう言うアーウィンに、

「でも、思い出していて損は無いでしょう?

もしかしたら無意識的にどこかでその言葉が出てくることだろうし!

絶対思い出しておくべきよ!」

急に目の前に差し出された課題は暫く僕達の間で、

「う~ん、あーでも無い、こーでも無い」

と議論が醸し出された。

三人でどんなに頭を捻っても、
あの時に話し合った合言葉がなかなか出てこない。

「ん、もう! 確かこの合言葉ってデューデューが考え出したのよね!」

そうマグノリアが言い始めた。

「確かにそうだったよね」

それに続いてアーウィンが思い出し始めた。

僕はそこがまだあやふやで、

「え~? デューデューが~?」

と少し半信半疑だった。

二人がそろって

「そうだよ! 確かデューデューにとって何か……」

と言いかけた時、

「あーそうだよ! 思い出した!

そうだよ、そうだよ! 今思い出したよ!」

三人が同時にそう叫んだところで、

「ギャン! ちょっと、何大声出して飛び起きてるの?!

つられて私まで起きちゃったじゃない!

折角いい夢見てたと思ったのに~!」

そう言ってセシルが僕の足をけった。

「え? あれ?」

僕があたりをキョロキョロとしていると、
僕の足元にお行儀よくスースー眠るスーを見つけた。

そんなスーを見てセシルも、

「あれ? スー? 何で?

あ、そうか! 昨夜遅くお忍びでやってきてここに泊まったんだったわね。

ねえ、スー! 起きて!

貴方、今日帝都に戻るんでしょう?!

私達も準備して先を急がなきゃならないから早く起きて!」

セシルがそう言うと、スーもムニャムニャと、

「え~ だってこれから合言葉合わせを……」

などど寝言のように言ってハッとして起き上がると、

「やっば……

何だか気持ちよくって寝すぎてしまった!

それよりも合言葉は……」

と言いかけて、

「あれ? 合言葉?

合言葉って何? 僕変な夢見てた?」

そう言ってファ~っと欠伸をしながら起き出してきた。

「合言葉? 何寝言言ってんのよ!

ほら、早く着替えて行った、行った!」

そうどつくセシルを横目に、

”う~ん、実を言うと僕もその合言葉ってとこに少し引掛りを覚えるんだよね……”

そう思ったけど、
セシルとルーのやり取りを見ながら、
何故か僕は凄く温かいもの感じてずっとその光景を見ていたいと思い始めていた。
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