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落とし物を見つけよう…
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僕はいつも一人だった
登下校でも教室でも…
僕はいつも下を向いている
そうすれば…
誰とも目を合わさないで済む
下を向いていれば
他人と話さないで済む
関わらずに済むから…
ずっとそうだった
僕はそれでよかったんだ
ある日…
僕は自分と同じ様な存在に気が付いた
でも、ただそれだけだ
別に興味がある訳ではない
彼女は同じクラスの女の子
僕と同じ様にいつも一人だ
いつもうつむいている
それも僕と同じだ
僕は先生によく言われる
床に何か落ちてるのかって
落ちてるよ
落ちてるさ…僕の心が…
だから探してるんだ
どこで落としたんだろうって…
彼女もそうなんだろうか?
君も心を落としたの?
時々…
たまたま彼女と目が合うことがある
でもお互いにすぐに目をそらす
話した事なんて無い
話す事なんて無いから
彼女もきっとそうだろう
でも…
彼女は僕と同じ町に住んでいる
駅が一緒なんだ
僕達は登下校でも独りぼっち
帰る途中で彼女が前を歩いてた
駅から僕の家までの中間ほどまで来て
そこにある家に入って行った
ここが彼女の家か…?
僕はそう思った
別に尾行た訳じゃない
僕の家が先にあるからだ
へえ…
こんなに近所だったんだ
全然知らなかった…
僕は外出をほとんどしないから
外出しても下を向いて歩くから…
それから毎日彼女が
僕の前を歩くのを見るようになった
彼女も僕と同じで寄り道する事もせず
まっすぐ家に帰るのだろう
いつしか僕にとって
それが当たり前の光景になっていた
気が付くと僕は
下を向いて歩かなくなっていたんだ
最近下校時に駅を出ると
僕は周りを見回すようになった
何故だろう…?
気が付くと僕は彼女の姿を捜していた
こんな事って
今までなかったんだ
僕が人の姿を捜し求めるなんて…
いた…
彼女を見つけると
嬉しく感じる自分に気付く
こんな感覚って初めてだ
前を歩く彼女について行く
何だかそれだけで
少し楽しい自分がいたんだ
それに最近
また僕は変わって来たように思う…
変なんだ
前を歩く彼女を見てると
後ろじゃなくて
横に並びたい
彼女の隣を歩きたい
そう思い始めた
こんな気持ち初めてだ…
彼女と話したい
友達になりたい
次第にそう思うようになっていた
自分に僕は驚いている
自分には友達なんていない
今までもこれからも…
そう思っていたんだ
ずっと…
でも今では…
僕の前をいつも
下を向きながら歩く彼女を見て
僕はいつしか彼女を意識していたんだ
家に帰っても考える
学校の教室でもいつの間にか
そっと彼女の方を見てしまう
そうすると…
何故だかドキドキするんだ
だんだんと僕の中で
彼女の存在が大きくなってきた
最近そんな風に思うんだ
さっき
お風呂に浸かってて決心したんだ
明日学校から帰る途中で
僕は彼女に追いつくんだ
そして横に並んで歩いてみよう
それだけかもしれない
話かける言葉なんて思いつかない
それでもいい
彼女の隣を歩くんだ
そうすれば前の僕と同じで
いつも下を向いて歩く彼女が
こっちを向くかもしれない
僕を見てくれるかもしれない
とりあえずそうなれば
僕はまた変わるだろう
彼女も変わるかもしれない
そうなれば
僕達は下を向いて
自分の落とし物を探す事を
やめるかもしれない
少なくとも…
僕は落とし物を見つけたんだ
もう下を向かない
彼女を見てる方が楽しいから…
だから彼女にも
落とし物を見つけて欲しい
それが僕である事を願って…
明日彼女の隣を歩こう
僕はそう決めたんだ…
登下校でも教室でも…
僕はいつも下を向いている
そうすれば…
誰とも目を合わさないで済む
下を向いていれば
他人と話さないで済む
関わらずに済むから…
ずっとそうだった
僕はそれでよかったんだ
ある日…
僕は自分と同じ様な存在に気が付いた
でも、ただそれだけだ
別に興味がある訳ではない
彼女は同じクラスの女の子
僕と同じ様にいつも一人だ
いつもうつむいている
それも僕と同じだ
僕は先生によく言われる
床に何か落ちてるのかって
落ちてるよ
落ちてるさ…僕の心が…
だから探してるんだ
どこで落としたんだろうって…
彼女もそうなんだろうか?
君も心を落としたの?
時々…
たまたま彼女と目が合うことがある
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彼女もきっとそうだろう
でも…
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下を向いて歩かなくなっていたんだ
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僕は周りを見回すようになった
何故だろう…?
気が付くと僕は彼女の姿を捜していた
こんな事って
今までなかったんだ
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いた…
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何だかそれだけで
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変なんだ
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後ろじゃなくて
横に並びたい
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そう思い始めた
こんな気持ち初めてだ…
彼女と話したい
友達になりたい
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自分に僕は驚いている
自分には友達なんていない
今までもこれからも…
そう思っていたんだ
ずっと…
でも今では…
僕の前をいつも
下を向きながら歩く彼女を見て
僕はいつしか彼女を意識していたんだ
家に帰っても考える
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そっと彼女の方を見てしまう
そうすると…
何故だかドキドキするんだ
だんだんと僕の中で
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さっき
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それだけかもしれない
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それでもいい
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そうすれば前の僕と同じで
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そうなれば
僕達は下を向いて
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少なくとも…
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