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第2話「なかなかイかない客…」

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「うん!うんっ! いいっ! もっと! もっと突いてえ! もっと激しく!」
「パン!パン!パン!」

 アタシは男にバックからの激しい突きを繰り返されながら絶叫を上げた。もちろん、夢中で腰を振っている男に、感極かんきわまったエクスタシーのよがり声に聞こえる様に色気を過剰に込めた演技で…

 それにしても、いい加減にしてよね… こいつ、さっきから何十分アタシのオマンコに出し入れしてるのよ? 商売道具の大切なオマンコがり切れたらどうしてくれんのよ、たった1万ぽっちで…
 ったく…こいつがゴム付けたらイかないって言うから、1万円でなまで入れさせてやったのに…
 アタシの極上オマンコに生で入れて、こんなに時間がかかるなんて相当の遅漏ちろうだわ、こいつ…

 たまにいるのよね、こういう疲れる客が…
 さっきも喉奥のどおくまで入れるディープなフェラを長い時間やってやったのに、ちっともイかないし… こういうヤツは風俗嬢の敵だわ、まったく。
 アタシは枕にひじをつきながら、男のピストン運動でれる自分の頭をかかえた。
 もちろん、アタシが気持ちいいはずなんて無かった。たった1万の追加だけで、こんなに長い時間オマンコ突かれたんじゃたまらない。早くイッてよね。

「ああん! いいっ! またイクっ! あなたも早くイッて、お願い!」
「パン!じゅぶぶッ!パパン!ぐちゅっ!パン!ぬちゃっ!」
 男が腰を激しく振るたびに、男の下腹部がアタシの尻の肉を打つ音と、二人の性器の結合部がこすれ合って立てる卑猥ひわいで粘液質な音が部屋中に響き渡ってる。
 それにアタシのあえぎ声が加わって卑猥で騒々そうぞうしい事この上ない。


********


 アタシの仕事は、風俗産業の中でもデリヘル嬢だ。デリヘルはデリバリーヘルスの略だ。
 ウチの店は店舗てんぽを持っていないから、店指定の安ホテルか、客の求めで指定のホテルへ行ったり客の自宅に派遣されて、値段に応じた時間内の性奉仕をして男をよろこばせる。

 手コキやフェラ、挿入せずにオマンコをこすり付けるスマタなんかで男のチンポを刺激するのはサービス内にふくまれるんだけど、本番は本来ご法度はっとなのよね。それをやっちゃうと売春防止法に引っ掛かって、そのデリヘル嬢はもちろん捕まるし、客を斡旋あっせんした店にも警察の手入れが入る。
 当然の事ながら、客とアタシ達デリ嬢の間での自由恋愛で合意の上でセックスをしたととぼけはするんだけど、警察ににらまれたら商売を続けて行けなくなっちゃうからね。
 下手へたすりゃ店は業務停止を喰らうし、店長も逮捕されちまう。
 店からは『本番』だけはやってくれるなと、一応指導は受けているのよね。

 それでも実際のところ、客と金次第しだいで本番をするデリヘル嬢はアタシだけじゃなく、いっぱいいるのが現実だなんだけどね。
 でなきゃ、やってらんないのよね。アタシ達のかせぎの半分強は店に取られちまうんだから。
 口と手を必死で使ってクタクタになって男の精液にまみれたって、自分の稼ぎは売り上げの半分弱なんだよ。
 3時間のロングコースで3万円稼いだって、デリ嬢に入ってくんのは実質1万5千円ほどっきゃ無い。これじゃあ、パパ活やってワンマンで稼いでるJKの方がもうかるんだからやってらんないよ。
 その代わり、あの達だって危ない橋渡ってんのはアタシ達以上なんだけどね… じっさい、店に属してる方がヤバい時は守ってもらえるからね。

 アタシ達の商売は、いつだって危険と隣り合わせさ。客から病気だってもらっちゃうし、いくらピル飲んでたって妊娠する事だってある。出来ちゃった子供始末するのにゃ金が掛かるし、下手すりゃシンママになるのがオチだからね。欲しくも無いガキが出来て金ばっかりかかるのに、身体張って稼ぐ時間は無くなっちまう。

 アタシのダチでシンママの女は、自分のアパートの部屋に出会い系アプリで引っ掛けた男連れ込んで、1回2万ほどで生本番ズコバコやって生活費かせいでる。

 でもアタシは自分の部屋に連れ込むのは無理だな。浮いた男のホテル代分を余計に払ってもらえるかも知んないけどさ…
 自分の部屋はやっぱ、自分だけのもんでしょ。自分の男ならともかくアカの他人を連れ込んで、知らない男の汗や唾液と精液まみれのセックスするなんて考えただけでゾッとする。いくら仕事だからって、そんな事したいなんてアタシは絶対思わない。

 自分の部屋の住所まで知られたら、それこそ逃げ場ないじゃん。そんな怖いのは絶対にイヤ。


********


 だからアタシは給金は安いけど、デリヘル店に所属して仕事を回してもらう方が楽なだけマシかな。
 今日のイかないオッサンだって、リピーターで何度も指名してくれるから文句ばっかり言ってらんない。ありがたい金ヅルだもんね。
 毎回スイーツや飲み物の差し入れを結構持って来てくれるのも、ありがたいっちゃあ、ありがたい。メシ代が浮くしね。
 この常連客は、いつも朝10時開始のアタシの一番客で指名してくれる。しかもロングコースの3時間だから、アタシとしても嬉しくなっちゃう。しかも朝一番の客で、アタシとしても元気も十分にあるし張り切ってサービスする事が出来るって訳なのよね。
 たった1時間ぽっちの時間で、時間が惜しいから入浴抜きで本番やらせろって無茶苦茶言う客もいるんだけど、このオッサンは言葉遣いや態度が割と紳士なのもいい。

「いつもの事だけど自分は遅漏だから、なかなか時間内にはイケそうに無い。」
って言ってアタシにことわった上で、本番はなまでしたいからってSEX代として1万円ちゃんと別に払う。もちろん、この金は店を通さないアタシの稼ぎになる。

 で… さっきからなまでアタシのオマンコにチンポ挿入そうにゅうして、お尻をバックからひたすら突いてるのが、そのオッサンって訳。
 アタシのリピーターの中でも金払いのいいお客さんの一人なんだけど、遅漏ちろうすぎってのが玉にキズで、こっちとしちゃ疲れちゃうのよね…
 このオッサンの長くて激しいピストンの後は、しばらくオマンコがヒリヒリすんのよ。アタシの愛液だけじゃ足りないからローションもタップリって入れたんだけど、何せピストン運動が激しくて長いもんだからちつの中がかわいてきちゃうのよ。

「プルルルルーッ! プルルルルーッ!」

あっ、店からのコールだ。

「ごめんね、店からの15分前になったしらせの電話なの。」

 アタシは腰を激しく振ってるオッサンに水を差すような冷めた声で言って、自分のオマンコからオッサンのチンポをヌルっと抜いた。アタシの愛液とオッサンのガマン汁とローションが泡だった白いメレンゲの様な泡が、オマンコとチンポの両方にべっとりと付着している。その中にオッサンの精液だけはだ加わっていない様子だった。
 でも驚いた事に、オッサンがまだ勃起ぼっきを続けてるのだけはたいしたもんだった。それだけは尊敬にあたいするわね。ピル飲んでるから、中出なかだししてもいいのに…

「はい、分かりました…」

 アタシが店長からの電話を切ると、オッサンが悲しそうな目をしてこっちを見てる。

「ごめんね、お兄さん。あと15分切ったわ… もう、シャワー浴びなきゃ。」

 そうビジネスライクに言うアタシも冷たいかもしんないけど、次の仕事が入ったみたいだからしょうがないよね。
 一緒に浴室でシャワーを浴びて、オッサンのチンポをササっとだけど綺麗きれいにしてやった。でも、オッサンが泣きそうな顔をしているのとは裏腹に、ムスコの方がアタシの手の中でまたかた勃起ぼっきしてるのは見事だわ。
 このオッサン、確か50台だったのよね… うちの親父とほぼ同じくらいなのに、長時間ギンギンのチンポだけは立派だわ。
 でも、ひょっとすると…バイアグラやってるのかも? ま、別にいいけど…

 アタシは自分のヌルヌルのオマンコと、オッサンにめられた身体の部分をさっさとシャワーで洗って先に浴室を出た。
 服を着ながら、時間内に射精させられなかった事を一応オッサンにあやまる。

「また今日も射精出来なかったね… ごめんね、アタシがヘタクソで…」

 そう心にもない事を殊勝しゅしょうな顔して言ったアタシは、まだパンツ一丁のままのオッサンを抱きしめて強くハグしてやった。そしてオッサンのくちびるに、最後のキスをサービスした。
 こういったアフターケアーも、客の心をつかむのには大切な事だった。

「そんな事ないって… 僕が悪いねん、遅漏ちろうやから…
また次も、〇〇ちゃんを指名して必ずリベンジするからな。約束するわ。」
 そう嬉しい事を言って、オッサンはアタシの胸をんだ。

「やん! 感じちゃう… またオマンコれたらこまるう~。
 お兄さんの、またの御指名をお待ちしてま~す。次はアタシのオマンコか口の中でイッてね。
それじゃね、バイバイ!」
 アタシはオッサンに投げキッスとウインクをして部屋を出た。

 運転手ドライバーの回して来た車に乗り込んだアタシのオマンコは、オッサンのピストンの余韻よいんでまだヒリヒリしていた…

「もう… まだアソコ痛い…」

 でも、あのオッサン… なかなか自分はイかないんだけど、アタシの事は何度もイカせてくれるのよね。
 今日だってオッサンの舌と指で、アタシ何回イッたんだろ…? じつを言うと、チンポでも本気でイってたりするw。

 よし! 次に指名してくれたら今度こそ、オッサンのタマがからになるまでタップリと射精させてあげるかあ!

 そうアタシは心にちかって、次の客のために化粧けしょうを直し始めた。

次は新規のチンポだから、頑張がんばってかなきゃ!
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