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逃亡
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ーー深夜。
裕人は目を覚ました。
打たれた鎮静剤が悪かったのか、体が重く指一本動かすのも辛い。
思い出した事と状況を整理していた時、ふと空気が変わった気がした。
気が付けばベットサイドに黒い獣耳の人がいた。
裕人はびっくりして目を見開く。そして、前にも似たような事があった気がした事を思い出した。
「よう。久しぶりだな。それにしても、ただの控室じゃなくて王の寝室なのに警備がこんなに、ざるで大丈夫なのかね」
目の前の人は音もなく、裕人のベットに腰掛ける。
「あー状況は大体分かってるつもりだ。記憶が混濁してるんだってな。俺はキースだ。若に様子を探ってくれるように頼まれてな。恐らくこの戦争は俺達がやった事が引き金になってるんだろう。まさか狼族との戦争のきっかけに利用されるとは思わなかったがな。良い意味でも悪い意味でも虎族や人族の関与が分かる証拠もなく、あるのは関わった当事者らの証言だけ。俺は若に恩があるから若を売るなんて事はしないし、お前も記憶が混濁し、喋れない。まぁ、今更戦争を止められるとは思わないが、虎族も召集されて明日には狼族との戦が始まる。俺も戦場に行くからな、昼間の事が気になってちょっと顔出してみた」
前も一方的に喋ってた気がして、思わず微笑んだ。
するとキースは頭を抱えて
「あー。やっぱ可愛いな。別の形で会えてたらな……。まぁ、元気でやれよ。じゃあな」
離れて行こうとした。
ーーこのチャンスを逃してはならない!
重い手を必死に動かし、キースの服を掴む事に成功した。
気が付いたキースが振り返る。
「ん? 待てってか? 思い出したのか? ……戦場に行きたいのか?」
裕人は記憶を全部を思い出したわけではないが、まだ戦争が始まってる訳ではないのであれば戦争を回避出来るかもしれない情報は持ってる為、頷く。
「まさかそんな体で行きたいって? お前が止めれば戦争は回避出来るか? いや、だが若に不利になるなら、お前を連れて行く事は出来ない」
キースは裕人の意思を汲み取りつつ、否定の言葉を返す。
裕人は思いっきり首を振り“言わない”と口をパクパクさせる。
「そこは“知らない”のか“言わない”のか」
先程からキースには裕人が驚くほど、言いたい事が伝わる。
「……伝える術はあるのか? 声出ないんだろ? 字も書けないんだろ?」
裕人は頷く。でも、諦める事は出来なかった。
ニコラスの話によると、文字も書けていたらしいから、陛下に会う前までに思い出す可能性もある。
じっと、キースを見つめる。キースもじっと裕人を見る。
「……絶対諦めないってか? ……はぁ。2回も誘拐した事を知られたら、弁明の機会も与えられずに殺される可能性があるんだがな。まぁ、それだけの事をしてるから俺はそれでも良いんだけど、俺のせいで虎族、ひいては若にまで責任問題が発生したら困るんだが」
それでも、裕人は手を離さずキースを見つめ続ける。
暫くすると、キースはグシャッと自分の髪の毛を掴むと、裕人の両肩に手を置き真剣な顔で言う。
「……これは取引だ。お前を陛下の元まで連れて行くかわりに、若、虎族の者が処刑される事が無いように、お前は全力を尽くすと約束できるか?」
裕人は頷く。
「はぁ。その目には弱いんだよな。約束だぞ」
そう言うと、向かおうとしていた反対の方向で行き、クローゼットを漁って服を持ってきた。
裕人が何故そっちへ向かったのだろうとキョトンとしていたら
「お前その格好で外で歩けるわけないだろ」
と、言われた。
確かに、裕人はネグリジェみたいな夜着しか着ていなかった。
そそくさと準備すると、最後に香水? みたいなものを振りかけ、
「強行軍になるから、お前には辛いかもしれないが、明日の昼には戦争が始まっちまうからな、間に合わせる為にとばすぞ」
というと、裕人を背負い、紐で外れないようにくくると、窓から飛び出した。
“強行軍”とはその通り、一度修学旅行で乗った某テーマパークのジェットコースターのいつまでも終わらないverのようで、裕人は早々に意識を手放した。
♢♢♢
裕人は気が付いたら森の中で横になっていた。
鬱蒼とはしているが、所々陽が見えてる為、いつの間にか朝になっていたのだろう。
「おー起きたか。この森を抜けた平原が戦場になるから最後の休憩だな。チャンスは1度しかないから何処で接触するかも考えないと。……喉渇いたのか。水だ」
こちらへ渡してくれようとしているのは分かるが、まだ全身だるくて起き上がれない。
「あー。まだ手に力が入らないか。あの朦朧医者慌てて獣人用の鎮静剤打ったから、人族には強すぎたんだろう」
そーいえば、監禁されていた時も何も伝えていないのにも関わらず、キースは裕人の望む行動を先読みしたり、時には考えている事が分かるようで側から見れば一方的な会話ではあったが、ちゃんと会話になっていた気がする。
「何で分かるかって? お前が分かりやすすぎるんだよ。……うちはじーさんばーさんが種族を超えた愛とやらで結婚して、俺の両親自体も狼族と人族で結婚したんだ。俺は狼族の血が濃く出て弟は人族の血が濃く出たが人族は弱いな。弟は小さい頃の高熱が原因で耳が聞こえなくなり、言語障害も出て、当時は表情、目から相手の感情を読むしか無かったんだ。まぁ、そんな訳で人の顔色伺うのは特技になったぜ」
ニカっと笑うキースは何だか格好良くて、頼れるお兄さんという感じがした。
「じゃ、そろそろ行くか」
そう言うと、また裕人を背負い出発した。
裕人は目を覚ました。
打たれた鎮静剤が悪かったのか、体が重く指一本動かすのも辛い。
思い出した事と状況を整理していた時、ふと空気が変わった気がした。
気が付けばベットサイドに黒い獣耳の人がいた。
裕人はびっくりして目を見開く。そして、前にも似たような事があった気がした事を思い出した。
「よう。久しぶりだな。それにしても、ただの控室じゃなくて王の寝室なのに警備がこんなに、ざるで大丈夫なのかね」
目の前の人は音もなく、裕人のベットに腰掛ける。
「あー状況は大体分かってるつもりだ。記憶が混濁してるんだってな。俺はキースだ。若に様子を探ってくれるように頼まれてな。恐らくこの戦争は俺達がやった事が引き金になってるんだろう。まさか狼族との戦争のきっかけに利用されるとは思わなかったがな。良い意味でも悪い意味でも虎族や人族の関与が分かる証拠もなく、あるのは関わった当事者らの証言だけ。俺は若に恩があるから若を売るなんて事はしないし、お前も記憶が混濁し、喋れない。まぁ、今更戦争を止められるとは思わないが、虎族も召集されて明日には狼族との戦が始まる。俺も戦場に行くからな、昼間の事が気になってちょっと顔出してみた」
前も一方的に喋ってた気がして、思わず微笑んだ。
するとキースは頭を抱えて
「あー。やっぱ可愛いな。別の形で会えてたらな……。まぁ、元気でやれよ。じゃあな」
離れて行こうとした。
ーーこのチャンスを逃してはならない!
重い手を必死に動かし、キースの服を掴む事に成功した。
気が付いたキースが振り返る。
「ん? 待てってか? 思い出したのか? ……戦場に行きたいのか?」
裕人は記憶を全部を思い出したわけではないが、まだ戦争が始まってる訳ではないのであれば戦争を回避出来るかもしれない情報は持ってる為、頷く。
「まさかそんな体で行きたいって? お前が止めれば戦争は回避出来るか? いや、だが若に不利になるなら、お前を連れて行く事は出来ない」
キースは裕人の意思を汲み取りつつ、否定の言葉を返す。
裕人は思いっきり首を振り“言わない”と口をパクパクさせる。
「そこは“知らない”のか“言わない”のか」
先程からキースには裕人が驚くほど、言いたい事が伝わる。
「……伝える術はあるのか? 声出ないんだろ? 字も書けないんだろ?」
裕人は頷く。でも、諦める事は出来なかった。
ニコラスの話によると、文字も書けていたらしいから、陛下に会う前までに思い出す可能性もある。
じっと、キースを見つめる。キースもじっと裕人を見る。
「……絶対諦めないってか? ……はぁ。2回も誘拐した事を知られたら、弁明の機会も与えられずに殺される可能性があるんだがな。まぁ、それだけの事をしてるから俺はそれでも良いんだけど、俺のせいで虎族、ひいては若にまで責任問題が発生したら困るんだが」
それでも、裕人は手を離さずキースを見つめ続ける。
暫くすると、キースはグシャッと自分の髪の毛を掴むと、裕人の両肩に手を置き真剣な顔で言う。
「……これは取引だ。お前を陛下の元まで連れて行くかわりに、若、虎族の者が処刑される事が無いように、お前は全力を尽くすと約束できるか?」
裕人は頷く。
「はぁ。その目には弱いんだよな。約束だぞ」
そう言うと、向かおうとしていた反対の方向で行き、クローゼットを漁って服を持ってきた。
裕人が何故そっちへ向かったのだろうとキョトンとしていたら
「お前その格好で外で歩けるわけないだろ」
と、言われた。
確かに、裕人はネグリジェみたいな夜着しか着ていなかった。
そそくさと準備すると、最後に香水? みたいなものを振りかけ、
「強行軍になるから、お前には辛いかもしれないが、明日の昼には戦争が始まっちまうからな、間に合わせる為にとばすぞ」
というと、裕人を背負い、紐で外れないようにくくると、窓から飛び出した。
“強行軍”とはその通り、一度修学旅行で乗った某テーマパークのジェットコースターのいつまでも終わらないverのようで、裕人は早々に意識を手放した。
♢♢♢
裕人は気が付いたら森の中で横になっていた。
鬱蒼とはしているが、所々陽が見えてる為、いつの間にか朝になっていたのだろう。
「おー起きたか。この森を抜けた平原が戦場になるから最後の休憩だな。チャンスは1度しかないから何処で接触するかも考えないと。……喉渇いたのか。水だ」
こちらへ渡してくれようとしているのは分かるが、まだ全身だるくて起き上がれない。
「あー。まだ手に力が入らないか。あの朦朧医者慌てて獣人用の鎮静剤打ったから、人族には強すぎたんだろう」
そーいえば、監禁されていた時も何も伝えていないのにも関わらず、キースは裕人の望む行動を先読みしたり、時には考えている事が分かるようで側から見れば一方的な会話ではあったが、ちゃんと会話になっていた気がする。
「何で分かるかって? お前が分かりやすすぎるんだよ。……うちはじーさんばーさんが種族を超えた愛とやらで結婚して、俺の両親自体も狼族と人族で結婚したんだ。俺は狼族の血が濃く出て弟は人族の血が濃く出たが人族は弱いな。弟は小さい頃の高熱が原因で耳が聞こえなくなり、言語障害も出て、当時は表情、目から相手の感情を読むしか無かったんだ。まぁ、そんな訳で人の顔色伺うのは特技になったぜ」
ニカっと笑うキースは何だか格好良くて、頼れるお兄さんという感じがした。
「じゃ、そろそろ行くか」
そう言うと、また裕人を背負い出発した。
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