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ピアス※

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 シルバリウスを待たせて持ってきた小箱2つ。
「ヴィー、この国の結婚の形式も良いかな?」
 そして、小箱を開けてピアスを見せながらこの国でのピアスの役割を説明する。
「そうか、そんな意味があったのか。それでは、自分のピアスは私が用意した方が良かったのではないか?」
「いや、贈り物の意味合いが強いから、伴侶が外国人や持ってない人の場合は、やっぱり既に持っている人から贈るのが普通だよ。
 幸せのお裾分けとかこれからも共にとかいう意味で渡すとかだった気がする? だから大丈夫! デザインも合わせられるしね!」
「なるほど。ピアスはした事が無いのだが、穴はどう開けるのだ?」
「あけちゃって良い? 良ければ今氷魔法であけちゃうけど」
「ああ」
「ちょっと痛いかも」
 指先から細くニードルみたいなものを氷魔法で作り出すと、シルバリウスにしゃがんで貰い、片方ずつ穴をあけ、右にシルバリウスの瞳の色である青い石のピアスを、左に俺の瞳の色である菫色のピアスを付けた。
 まさに感無量である。
 シルバリウスの銀髪にめちゃくちゃ映える!
 鏡で確認していたシルバリウスも心なしか嬉しそうである。
「良い文化だな。私もリューイの分を付けたいのだが出来るだろうか?」
「うん。付けて、俺も穴閉じちゃってるからもう1回開けなきゃだけど、これブスってさせば穴あくから」
 先程と同じ物を氷魔法で新たに作り出し、シルバリウスに渡す。
 シルバリウスはニードルもどきを確認しながら、俺の左右の耳たぶを確認したり、自分のピアスを確認したりした後、俺の耳たぶを持って穴をあける。
 痛い……。
 けど、我慢。
「これは自分の瞳の色が右なのか?」
「そう。まぁ、絶対守らなきゃいけないわけじゃ無いけどね」
 シルバリウスは俺の瞳の色のピアスをまじまじと見る。
「この石は随分傷ついているようだが?」
「これは魔力暴発の際に傷ついたらしいよ。ピアスの台座もちょっと曲がってたから新調したけど、石はそのまま残してみた。遠目だとあんまり分からないし」
「そうだな。リューイと共に過ごしてきたリューイの歴史が詰まった石なんだな」
 そう言うと、シルバリウスは俺が先程やったように、それぞれの耳にピアスを付ける。
「私の色を身につけて貰うのは良いものだな」
「だよねー! 俺もそう思って用意してみたんだ」
「ああ。とっても良い風習だ」
 シルバリウスが俺を愛おしそうに見て、耳元の髪をすく。
 微かに耳に触れる感覚がくすぐったいような恥ずかしいような気がして、シルバリウスに抱きつくと、暫く無言でお互い抱きしめ合う。
「……体調が問題なければ良いか?」
「うん」
 お互い気持ちは同じだったみたいで、服に皺が寄らないようにせっせとお互い正装を脱がし合いベッドへ向かった。
 シルバリウスはそっと俺の上に被さると
「ピアスも指輪も良いな」
 と言いながら、クチュクチュと耳を舐める。
「う、ぁ、ぁ、ん、ぁ」
 耳元でシルバリウスが舐める音に、感じてしまう。
「リューイは耳も弱いんだな。もうこんなになっている」
 シルバリウスは俺の陰茎を触り、下の方にゆっくり移動するとパクリと咥えた。
「ん、え、ぁ、ん、いや」
「嫌じゃないだろう?」
 シルバリウスはそう言うとまた陰茎を舐めるのを再開し、同時にいつの間にか出した香油でぬめらした指を俺の後肛に入れる。
 久しぶりで、狭まってしまった後肛には指1本でも辛いが、前を舐められている気持ち良さと、丁寧に解される感触に、気持ちよさが含まれはじめ思考がとろけていった。
「ヴィー、ヴィー、はやく、ちょうだい」
 俺が逝きそうになると、陰茎への愛撫をやめてしまい、いつまで経ってもいけずに苦しい。
 それに先程から前立腺を掠めるように擦られて中がキュンキュンするのが止まらないのだ。
 早くもっと気持ちよくなりたくて、シルバリウスにねだる。
 シルバリウスは”ふっ”と笑うと、自分の陰茎にも香油を塗り、再度俺に覆いかぶさると、陰茎を徐々に中に入れていく。
「あ、あぁ、あぅ、入ってる、入ってるよ、壊れちゃう」
 強い圧迫感に声が漏れる。
「壊れないよ」
 シルバリウスはそう言うと、グッと中に押し込んだ。
「ん、んあぁー!」
「痛く無いか? 全部入ったぞ」
 声が出ずに首だけ縦に何度も振る。
 シルバリウスは額に汗を滲ませながら、俺に口付けをおくると、ゆっくり動き出す。
「ん、ぁ、ぁ、あぁ、んぁ」
 段々と抽挿が激しくなり、シルバリウスの打ち付ける音が部屋に響いていく。
「ぁ、ん、ぁ、ぁん、あぁぁ」
「リューイ、ッ、くっ」
 シルバリウスの強い抱きしめと、うめき声と共に中に温かいものがじわっと広がる感覚がする。
 シルバリウスは入れたまま、顔だけ上げて俺の顔にキスを降らす。
 俺もシルバリウスが中で達したのを感じた時にいき、今は多幸感が凄い。
 ふと、シルバリウスは真顔で
「もう一度いいか?」
 と聞くので、また首を縦に振ると、中に入れたまま俺の体をひっくり返し、四つん這いにさせる。
 シルバリウスは俺の胸をくりくり触りながら、また抽挿を開始した。
「あ、ぁあ、それ、奥に、当たるの、やめ、あぁ」
「そうか、ここが好きなのか」
 俺の制止の声が届かないばかりか、体勢が変わり奥を執拗に突き出す。
「や、ぁ、ぁ、いっちゃうから、まって、激しく、しないで」
 数はそこまで重ねていない筈なのに俺の良いところばかり突くため、喘ぎ声が抑えられないし快感が大きすぎて少し怖い。
 だが、そんな心情を察しているのか、動きは止めないものの優しい言葉を紡いでくれる。
「大丈夫だ。今度は一緒にいこうな」
 シルバリウスは俺の陰茎も手で触りながら、何度も何度も激しく突き、ラストスパートを迎えると俺はビクビクっと震え射精した。
後肛を締めた拍子にシルバリウスも”くっ”っとうめき声を上げるとそのまま中に出し、すべてを出し切るように2、3度緩く動いてからやっと俺の中から出て行った。
 シルバリウスは俺を振り向かせ、あぐらをかいた膝の上に俺を乗せ向かい合わせになると抱きしめ再びキスをくれた。
「リューイは可愛いすぎる。どこにも出したくないのに……」
 シルバリウスのちょっと汗ばんだでもすべすべの温かい肌が密着するのがなんだかとても気持ちよくて安心できて、眠気が襲う。
「お風呂で汗を流そうか」
 シルバリウスが言うと、俺を抱きかかえて風呂場に移動する。
 前世のお風呂好きが高じたか、王都とフォンデルク領の屋敷のリューイの自室にはお風呂があるのだ。
 半分寝惚けつつとろけた頭では浄化魔法があるのに、使わずにお風呂に行く理由を深く考えられず、わざわざシルバリウスが中の白濁を指でかき出す姿に俺は興奮し、シルバリウスは白濁が垂れた俺の姿に興奮して、欲望を止められず案の定第三回戦に突入したのは言うまでもない。

 一応手加減してくれていたらしいが、翌日腰が立たず移動はシルバリウスお得意の抱っこ状態だったので、スチュアートは呆れ、父親はこめかみをピクピク震わせていたが、表立って咎められる事は無かった。
 ……致したのが式典前日じゃなくて本当に良かった。
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