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20階層のボス
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――ダンジョン地下20階
今日も19階は抱っこ&ダッシュで進んだ。
そして、ボス部屋。
ダンジョン地下10階は瞬殺だったが今回はどうだろうか?
ボス部屋に入ると、薄暗かった部屋が一気に明るくなりわらわらとジャイアントバットが10体程出てきた。名前の通りめちゃくちゃでかいのに割と素早い。
が、俺はその場から動かず補助媒体のデバイスのダイアルを変え、こちらに来る前に全部撃ち落とした。
全長5メートルはあろうかという戦斧を持ったミノタウルスが出てきた。
あちらはシルバリウスにまかせ、更に出てきたジャイアントバットに照準を当て屠る。
シルバリウスはミノタウルスの腕を落とした。
姿勢を崩したミノタウルスに近付き、ひざを切り裂く。
跪いた所に何度も何度も斬りかかり、遂に倒した。
因みに時間が掛かったように感じるが、30分程である。
周りにはジャイアントバットの大量の魔石と後は珍しくミノタウルスが戦斧をドロップした。
魔石を集めながら俺はピコンと閃いた。
「ヴィー、もう1回位このボス戦いける?」
「ん? まぁ、少し休めば。ちょっと剣が心配だがもう1回位なら大丈夫だろう」
「じゃ、地下21階行ったらここに戻って来よう」
「分かった」
ドロップアイテム品を回収してボス部屋を出ると、入って来た時とは違い部屋全体が暗くなった。懐中時計を確認してから地下21階に降り、また地下20階に戻ってきた。
ボス部屋の前で休憩をしているとふと、ボス部屋が明るくなった。
時計を見ると先程ボス部屋を出た後からきっかり30分。
これで無事戦闘が始まれば良いなと願い、ニヤニヤしながらシルバリウスに声をかける。
「もう行ける?」
「ああ」
そして、再びボス部屋へ。
薄暗かった部屋が一気に明るくなり、ジャイアントバットが8体程わらわらと出てくる。
照準を当て一気に屠ると、片方しか角がないミノタウルスが出てきた。
シルバリウスがミノタウルスの後ろへまわり、斬りつける。
その間にもジャイアントバットが次から次へとやってきては完全に近付いてくる前に全て撃ち落とす。
何度か繰り返しているうちにミノタウルスが絶命したようでジャイアントバットも湧き出なくなり、全て魔石になった。
今回は残念ながら戦斧のドロップは無かったようだ。
でも、今回も30分程しかかかっていない。
俺は良い金策手段を見つけたと腹黒く笑った。
「どうしたリューイ。そんな可愛く笑って」
……シルバリウスの目のフィルターはそろそろ洗った方が良いんじゃないかと思う。
魔石を回収し、地下21階へ降り、転移陣で地下1階へ。
今日は少し早めだが、シルバリウスの剣にヒビが入ってしまったのでどの道新しく買い直すまでは何も出来ない。
いつも通り、広場を通りゲートを潜って受付へ。
シルバリウスの分のダンジョンカードと魔法収納鞄(小)を渡し帰還報告だ。
「お疲れ様でした。本日は……2回? ん? 2回? ん?」
受付の人は俺のカードだけではなくシルバリウスのカードも見てしばらく驚いていたが、小声で話しかけてきた。
「あの、もしかして本日2回ボス部屋に入られて討伐されましたか?」
「はい」
「……まさか……そんな事出来るのか。……承知しました。あ、と地下21階到達おめでとうございます。えーと、ダンジョンカードの更新と精算に少々時間がかかりますので、しばらくお待ちください。えーと施設設備を利用される場合はこちらのカードをご利用ください」
「分かりました」
受付の人の反応を見る限り、どうやらボス部屋を2回も挑戦する人は居ないようだ。
「ヴィー、時間かかるみたいだし、臨時の代替カードも貸してくれたから隣でお茶でもして待ってようか」
「ああ。疲れてないか? 魔力も大丈夫か?」
「うん。連射機能もつけて指も楽になったし大丈夫。
今日位だったら、まだ9割近く魔力が残ってるよ」
後半は小声で言った。
最近のダンジョンの傾向をみて素早い魔物が複数出る事から、照準を合わせた同魔力を判別し1回引き金をひくだけで最大10体近くの魔物を屠る事ができる。
補助媒体のおかげで、使用魔力も半分以下に減っているし。
確かに補助媒体を使いはじめるまで、対象全部を凍らせようと思っていたが、よく考えれば全部凍らせずとも一定以上凍らせるだけで、屠れるのだ。
その計算が難しい所だがこの特殊な補助媒体のおかげでそれを可能にしてくれている。
せっかくなので、食事も出来るスペースで、先程借りたカードを使用して魔道具のメニューを眺める。
シルバリウスはコーヒーを頼み、俺はケーキと紅茶を頼む。
と、全然依頼を見ていなかった事を思い出したので、2人で並びながら依頼を見ていた。
そんな風に過ごす事30分程。受付の人がわざわざ来て声をかけてくれた。
「お待たせしました。準備が整いましたので、まずは受付へどうぞ」
シルバリウスとともに受付へ行くと、忘れないうちに先ほどのカードを返却しておく。
「ありがとうございます。お二方ともシルバーランクへのランクアップおめでとうございます。こちらささやかではありますがシルバーランク以上の方は提携店にて割引きが適用されますので、ご購入の際はダンジョンカードをお見せください。こちらが提携先の一覧です」
冊子を渡されたので後で見ることにする。
「どうぞ、今後ともよろしくお願い致します。
それでは精算カウンターの方へお進みください」
「ありがとうございます」
番号札とダンジョンカードを受け取ると、シルバリウスには返さずそのまま精算カウンターに向かう。
精算カウンターはその性質上、個室のようになっており他者からお金のやり取りが見えないようになっている。
掲示板には貰った番号札の番号が書いてあり、精算が終わっているようだ。
ドアが空いている精算カウンターに入り、担当の人に番号札とダンジョンカードを渡す。
「魔石(中)が86個で金貨43枚、魔石(大)が1個で金貨1枚、ドロップアイテムの戦斧が1つで金貨30枚、戦斧納品依頼達成で依頼料が金貨3枚、合計金貨77枚になりますが、ご確認よろしいでしょうか」
「はい。大丈夫です」
「それではこちらになります。またどうぞよろしくお願いします」
お金を受け取ると、すぐに私物の魔法収納鞄(中)に入れる。
物騒だからね!
そして、心の中ではウハウハしながら精算カウンターから出た。
今日も19階は抱っこ&ダッシュで進んだ。
そして、ボス部屋。
ダンジョン地下10階は瞬殺だったが今回はどうだろうか?
ボス部屋に入ると、薄暗かった部屋が一気に明るくなりわらわらとジャイアントバットが10体程出てきた。名前の通りめちゃくちゃでかいのに割と素早い。
が、俺はその場から動かず補助媒体のデバイスのダイアルを変え、こちらに来る前に全部撃ち落とした。
全長5メートルはあろうかという戦斧を持ったミノタウルスが出てきた。
あちらはシルバリウスにまかせ、更に出てきたジャイアントバットに照準を当て屠る。
シルバリウスはミノタウルスの腕を落とした。
姿勢を崩したミノタウルスに近付き、ひざを切り裂く。
跪いた所に何度も何度も斬りかかり、遂に倒した。
因みに時間が掛かったように感じるが、30分程である。
周りにはジャイアントバットの大量の魔石と後は珍しくミノタウルスが戦斧をドロップした。
魔石を集めながら俺はピコンと閃いた。
「ヴィー、もう1回位このボス戦いける?」
「ん? まぁ、少し休めば。ちょっと剣が心配だがもう1回位なら大丈夫だろう」
「じゃ、地下21階行ったらここに戻って来よう」
「分かった」
ドロップアイテム品を回収してボス部屋を出ると、入って来た時とは違い部屋全体が暗くなった。懐中時計を確認してから地下21階に降り、また地下20階に戻ってきた。
ボス部屋の前で休憩をしているとふと、ボス部屋が明るくなった。
時計を見ると先程ボス部屋を出た後からきっかり30分。
これで無事戦闘が始まれば良いなと願い、ニヤニヤしながらシルバリウスに声をかける。
「もう行ける?」
「ああ」
そして、再びボス部屋へ。
薄暗かった部屋が一気に明るくなり、ジャイアントバットが8体程わらわらと出てくる。
照準を当て一気に屠ると、片方しか角がないミノタウルスが出てきた。
シルバリウスがミノタウルスの後ろへまわり、斬りつける。
その間にもジャイアントバットが次から次へとやってきては完全に近付いてくる前に全て撃ち落とす。
何度か繰り返しているうちにミノタウルスが絶命したようでジャイアントバットも湧き出なくなり、全て魔石になった。
今回は残念ながら戦斧のドロップは無かったようだ。
でも、今回も30分程しかかかっていない。
俺は良い金策手段を見つけたと腹黒く笑った。
「どうしたリューイ。そんな可愛く笑って」
……シルバリウスの目のフィルターはそろそろ洗った方が良いんじゃないかと思う。
魔石を回収し、地下21階へ降り、転移陣で地下1階へ。
今日は少し早めだが、シルバリウスの剣にヒビが入ってしまったのでどの道新しく買い直すまでは何も出来ない。
いつも通り、広場を通りゲートを潜って受付へ。
シルバリウスの分のダンジョンカードと魔法収納鞄(小)を渡し帰還報告だ。
「お疲れ様でした。本日は……2回? ん? 2回? ん?」
受付の人は俺のカードだけではなくシルバリウスのカードも見てしばらく驚いていたが、小声で話しかけてきた。
「あの、もしかして本日2回ボス部屋に入られて討伐されましたか?」
「はい」
「……まさか……そんな事出来るのか。……承知しました。あ、と地下21階到達おめでとうございます。えーと、ダンジョンカードの更新と精算に少々時間がかかりますので、しばらくお待ちください。えーと施設設備を利用される場合はこちらのカードをご利用ください」
「分かりました」
受付の人の反応を見る限り、どうやらボス部屋を2回も挑戦する人は居ないようだ。
「ヴィー、時間かかるみたいだし、臨時の代替カードも貸してくれたから隣でお茶でもして待ってようか」
「ああ。疲れてないか? 魔力も大丈夫か?」
「うん。連射機能もつけて指も楽になったし大丈夫。
今日位だったら、まだ9割近く魔力が残ってるよ」
後半は小声で言った。
最近のダンジョンの傾向をみて素早い魔物が複数出る事から、照準を合わせた同魔力を判別し1回引き金をひくだけで最大10体近くの魔物を屠る事ができる。
補助媒体のおかげで、使用魔力も半分以下に減っているし。
確かに補助媒体を使いはじめるまで、対象全部を凍らせようと思っていたが、よく考えれば全部凍らせずとも一定以上凍らせるだけで、屠れるのだ。
その計算が難しい所だがこの特殊な補助媒体のおかげでそれを可能にしてくれている。
せっかくなので、食事も出来るスペースで、先程借りたカードを使用して魔道具のメニューを眺める。
シルバリウスはコーヒーを頼み、俺はケーキと紅茶を頼む。
と、全然依頼を見ていなかった事を思い出したので、2人で並びながら依頼を見ていた。
そんな風に過ごす事30分程。受付の人がわざわざ来て声をかけてくれた。
「お待たせしました。準備が整いましたので、まずは受付へどうぞ」
シルバリウスとともに受付へ行くと、忘れないうちに先ほどのカードを返却しておく。
「ありがとうございます。お二方ともシルバーランクへのランクアップおめでとうございます。こちらささやかではありますがシルバーランク以上の方は提携店にて割引きが適用されますので、ご購入の際はダンジョンカードをお見せください。こちらが提携先の一覧です」
冊子を渡されたので後で見ることにする。
「どうぞ、今後ともよろしくお願い致します。
それでは精算カウンターの方へお進みください」
「ありがとうございます」
番号札とダンジョンカードを受け取ると、シルバリウスには返さずそのまま精算カウンターに向かう。
精算カウンターはその性質上、個室のようになっており他者からお金のやり取りが見えないようになっている。
掲示板には貰った番号札の番号が書いてあり、精算が終わっているようだ。
ドアが空いている精算カウンターに入り、担当の人に番号札とダンジョンカードを渡す。
「魔石(中)が86個で金貨43枚、魔石(大)が1個で金貨1枚、ドロップアイテムの戦斧が1つで金貨30枚、戦斧納品依頼達成で依頼料が金貨3枚、合計金貨77枚になりますが、ご確認よろしいでしょうか」
「はい。大丈夫です」
「それではこちらになります。またどうぞよろしくお願いします」
お金を受け取ると、すぐに私物の魔法収納鞄(中)に入れる。
物騒だからね!
そして、心の中ではウハウハしながら精算カウンターから出た。
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