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2章ローゼンベルト王国
目覚め2※※
しおりを挟む「アヤトは可愛いな」
アレクは脱力した綾人の膝を折り曲げると、指に香油を垂らし後肛を慣らし始める。
――クチュッ、クチュッ、クチュッ
たっぷり香油を使っているからか、出し入れすると、水音がして恥ずかしい。
「もう指を3本飲み込んでるぞ。そんなに欲しかったのか? いくら欲しくてももう私以外にここに迎え入れてはいけないぞ」
「あ、ぁぁ、……んんっ、あ、あぁ」
アレクのギラギラした目が怖い。でもこれは俺に怒っていると言うよりは、もしやドゥオルキ第二王子に嫉妬してる?
「アヤト……、何を考えてた? そんなに余裕なのかな? なら他の事が考えられない位になろうな」
アレクの顔が笑ってるのに、目が笑ってない。
後肛に陰茎が当たったと思ったら、一気に貫かれた。
「あ"ぁぁぁぁぁぁぁー!」
「ふ、さすがに久しぶりに一気はキツいか? でも、何も考えなくて済むだろう?」
圧迫感と、ひりつく痛みで涙がこぼれる。
その涙を絡みとるようにアレクが舐める。
「アヤトを泣かせるのももう私だけだからな」
アレクがゆっくりだが少しずつ腰を動かし始める。
「ぁ、あん、……あ、あぁ……、ぁん」
段々抽挿が速くなり、奥まで強く突いてくる。
「どうだ? ちゃんと私を覚えているか?」
「ぁ、あん、あん、……好き、アレク、好き」
――パンッ、パンッ、パンッ、パンッ
「あ、もう、いっ、ちゃう、あん」
「ふふふ、良いぞ、さあ、いきなさい」
――パンッ、パンッ、パンッ、パンッ、ジュブッ
「あ、ん、いく、いく、ああぁあぁぁあ!」
綾人はナカイキしたようで、射精はしなかった。
終わったと思ったら、ひっくり返されて四つん這いにされる。
すぐにアレクの陰茎を後肛に突き込まれた。
「ぁぁぁあ! いった、ばっかり」
――パンッ、パンッ、パンッ
「こっちから奥に突き込まれるのは好きか? あの時私を見ながら気持ち良さそうにしてたもんな」
――パンッ、パンッ、パンッ
いつもとは違った場所に当たり、快感で喘ぎ声が止まらない。
「ら、め、あぁ、そこ、あ、や、ぁぁ、あ」
「あいつは良くて、私はダメとか言わないよな? アヤトは私が好きだよな?」
――パンッ、パンッ、パンッ
――バシンッ、パシンッ
アレクにお尻を叩かれている。
「早く、答えなさい」
「ん、好き、アレク、が好き、あ、あぁ」
痛いのに気持ち良くて、気持ち良すぎて頭が回らない。
言葉はキツいし、攻めもいつもより激しいけど、言葉に反し傷つけようという意思は感じられない。
――パンッ、パンッ、パンッ
「今、アヤトの中に、いるのはだれだ?」
「あ、ああん、ん、ぁ、あぁ、」
――パシンッ
またお尻を叩かれる。
「あ、ア、レク、アレク、あぁ」
――パンッ、パンッ、パンッ
「そうだな、もう、他の人を咥えこんじゃダメだからな」
――パシンッ
「あぁ、、あ、ん、アレク、だけ、アレクだけ、欲しい」
「良い子だ」
背中に覆いかぶさり、先程より早い挿送をはじめる。
いつにない荒々しいアレクの様子に快感が止まらない。
「あ、ん、あぁ、いく、いっちゃうよ」
「あぁ、気持ちいな」
――パンッ、パンッ、パンッ
「いく、いく、いく、いくーー!」
――パンッ、パンッ、パンッ、ガリっ、ドチュ!
アレクに首筋を噛まれた痛みと、いった快感で崩れ落ちる。
「まだまだ、やれるよな?」
もう限界と思いながらも無理やり首を捻られ、アレクの方を向かされ、拒否権のない問いかけをされる。
いつになく荒々しいSEXをしたアレクのギラギラした目には、不安、恐れ、怒り、後悔等色々な感情が混ざっているようだった。
怒りも綾人へ対しての怒りではない事は分かる。
綾人を責めるような事を言いながら、守れなかったアレク自身を自分で責めているのではないだろうか。
何故なら、自惚れでなければ、こんなにも愛してくれているアレクがあえて綾人を傷つけるような行動・言動をする訳がないからだ。
アレクはアレク自身が傷付く事より、綾人が傷付く方が辛いようなのだ。
だから、綾人に言い聞かせているようでいて、実はアレク自身が自罰的に自身を責めているのでは無いだろうか。
また、アレクがいつもとは違い荒々しくSEXをする事で、アレク以外の人との行為後の綾人でも抱けるという事を証明し、自分を刻み付け、他の人との行為の記憶が薄れるように上書きをしているのかもしれない。
綾人はそう感じたが、そうではなく、もしかしたら色々な感情が溢れ出ていてアレク自身も何故そのような行動を取っているのか分かっていないのかもしれない。
それでも、綾人は体を繋げる事で安心感と愛を感じられたのだ。
だから、目はギラギラ、やっぱりちょっといっちゃいそうな目をして問いかけるアレクに、素直に答えた。
「ふぁい」
アレクは微笑みながら体をまたひっくり返して、綾人の膝を肩にかけると抽挿をはじめる。
「あ、あぁ、、あ、あぁ、あ」
「今日は、私をしっかり思い出すまでやろうな」
……朝から食事も取らず、お昼になっても出て来ず心配したメイドが部屋に入ろうとしてもドアが開かず、屋敷全体がドタバタする事態になっていた事を知ったのは暫く経ってからの事だった。
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