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第2章
【2-54】唯一無二の宝物
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◆◆◆
「いいか、お前たち。くれぐれも……、本当に、くれぐれも、キリエのことをよろしく頼むぞ」
悲痛にも見える面持ちで言うリアムを前に、サリバン邸の使用人たちも真剣に頷く。彼らのやり取りを見て、キリエは苦笑を浮かべた。
御披露目の儀から数日が経ち、本日は名誉称号持ちの騎士たちに招集がかけられていて、リアムは王城へ行かねばならない。側近の仕事に主君が付き添うのもおかしな話であるため、キリエはサリバン邸に残ることになったのだが、リアムは傍を離れるのを不安に感じているようだ。
「リアム、そんなに心配しなくても大丈夫ですよ。お屋敷の外に出たりせず、おとなしくしていますから」
「……キリエは言いつけを守る人間だと分かっているが、でも、何があるか分からない」
「僕ひとりなら頼りないでしょうが、みんなが一緒にいてくれるんです。大丈夫ですよ」
普段は御者役を務めることが多いエドワードを屋敷に残し、わざわざトーマスへ依頼をするという過保護ぶりである。ちなみに、キリエが王都へ来たときにも世話になったトーマスは、元々はリアムの父が召し抱えていた御者らしい。サリバン家が没落する数ヶ月前に現役を引退したそうだが、リアムから依頼があった際には仕事を引き受けてくれるとのことだ。
リアムが敵わないというジョセフがいて、他にも短杖術を習得しているエレノアがいる時点で、キリエの身の安全は保障されているように思えるのだが、リアムの表情は浮かない。なかなか出発できない騎士を、ジョセフが柔らかく諭した。
「リアム様。もしも危険が迫りましたら、我が命に代えてもキリエ様をお守りしましょう」
「……ジョセフに死なれても困る」
「そう簡単には死にませんので、ご安心を。さぁ、リアム様、夜霧の騎士が遅刻をするわけにはいきますまい。そろそろご出発されなくては」
「ああ、そうだな。……キリエ、絶対にジョセフから離れないようにしてくれ。他の皆も、キリエを気にかけてあげるようにしてほしい。……キリエ、屋敷内とはいえ一人きりにならないようにするんだぞ」
「分かりました。気をつけるようにします。行ってらっしゃい、リアム。君も、道中お気をつけて」
キリエが手を振ると、リアムは後ろ髪を引かれている顔のまま手を振り返し、ようやく出発して行く。使用人たちは綺麗に頭を下げて見送っていたが、扉が閉まると姿勢を正してキリエへ向き直った。
「さて。──それでは、キリエ様。リアム様が戻られるまで、私と少しお勉強をいたしましょうか。昨日おはなししていた地理についての続きなどはいかがでしょう?」
「ぜひ、お願いします。ジョセフのお勉強のおはなし、分かりやすくて面白くて大好きです!」
「ふふ、そう仰っていただけるのは光栄でございます。それでは、キリエ様の御部屋に参りましょうか。皆は、それぞれの仕事をこなすように」
使用人たちは気持ちのいい返事をして、それぞれキリエに一声かけてから各々の作業場へと散って行く。キャサリンは、後で茶と菓子を届けると言ってくれた。皆の姿が見えなくなってから、ジョセフはキリエを伴って歩き始める。その穏やかな横顔を見上げながら、キリエは気になっていたことを尋ねてみた。
「さっきのリアム、随分と過保護でしたね。悪いことが起きるって本気で心配しているような……、もしかして、僕が知らないだけで、ここに脅迫状が届いてたりするのですか?」
「ふふっ。おやおや、お可愛らしいご心配ですね。大丈夫ですよ、そのような怪しげな書状は届いておりません」
子供もしくは孫を見守る保護者のような眼差しで目を細めたジョセフだが、すぐに憂いの籠もった微笑を浮かべる。
「リアム様は、この屋敷を離れることをあまり好まれないのです。ルースまでキリエ様をお迎えに上がったときにも、出発間際まで随分とご心配なさっておりました。……遠征任務に出ている間にお父上やお母上の身に起きたことが、いまだに心の傷となっていらっしゃるのでしょう」
その言葉を聞き、キリエは息をのんだ。──そうだった。リアムは五年前、家を留守にしている間に何もかもを奪われてしまったのだ。彼の境遇を忘れているわけではないが、そういったところにまで影響が出ているとまでは考えが至らなかった。
「それでも、ここ半年ほどは、半日程度の留守であれば何もお気になさらずに外出されていたのですが……、リアム様にとって、キリエ様は本当に特別な宝物なのですよ。勿論、私たち使用人一同もキリエ様をお慕いしておりますが、リアム様のお気持ちの大きさはその比ではないのです。だからこそ、もしも不在時に貴方を喪ってしまったらと思うと、恐ろしくなってしまわれるのでしょう」
「……僕は、彼の足枷になってしまっているのでしょうか」
「いいえ、それは違います」
ジョセフは足を止めてキリエへ向き直り、両肩へ手を乗せながら顔を覗き込んでくる。灰茶色の瞳は、真摯な眼差しを向けてきた。
「リアム様にとってのキリエ様は、枷や錘ではなく大切な宝物なのです。あの御方がそういった唯一無二の宝物を手にする日はもう来ないのではないかと、ずっとお傍にいた私でさえそう思ってしまうほど、この数年間のリアム様は絶望に苛まれていらっしゃいました。けれど、キリエ様という希望の光を大切に守り慈しむことに、あの御方は再び生きる喜びを見出せたのです。──足枷なものですか。とんでもない御話です。大事な大事な宝物なのですよ」
穏やかながらも熱い言葉を聞き、キリエの胸は苦しくなる。
そんなにも大切にされるだけの価値が、自分にあるとは思えない。次期国王候補というキリエの立場に利益を見出しているという話のほうがまだ納得できそうなものだが、リアムはそうではない。リアムがいなければ何も出来ないようなキリエに、彼は無償の忠誠を誓ってくれているのだ。その気持ちの重さに見合うだけの存在になれていない自分が、歯がゆい。
そんなキリエの気持ちを察したのか、ジョセフは優しく微笑んだ。
「キリエ様は、何かの見返りを求めてリアム様のご友人になられたわけではないでしょう? リアム様だって、それは同じことなのですよ」
「……僕だって、リアムのことがとても大切です。大事にしたいけれど、僕にはそう出来るだけの力が、まだまだ足りません」
「大事にされていらっしゃるではないですか。キリエ様は、リアム様の御心を大切に守ってくださっているのですよ」
そう言って背中を撫でてくれるジョセフへ、キリエも小さな微笑を返した。
「いいか、お前たち。くれぐれも……、本当に、くれぐれも、キリエのことをよろしく頼むぞ」
悲痛にも見える面持ちで言うリアムを前に、サリバン邸の使用人たちも真剣に頷く。彼らのやり取りを見て、キリエは苦笑を浮かべた。
御披露目の儀から数日が経ち、本日は名誉称号持ちの騎士たちに招集がかけられていて、リアムは王城へ行かねばならない。側近の仕事に主君が付き添うのもおかしな話であるため、キリエはサリバン邸に残ることになったのだが、リアムは傍を離れるのを不安に感じているようだ。
「リアム、そんなに心配しなくても大丈夫ですよ。お屋敷の外に出たりせず、おとなしくしていますから」
「……キリエは言いつけを守る人間だと分かっているが、でも、何があるか分からない」
「僕ひとりなら頼りないでしょうが、みんなが一緒にいてくれるんです。大丈夫ですよ」
普段は御者役を務めることが多いエドワードを屋敷に残し、わざわざトーマスへ依頼をするという過保護ぶりである。ちなみに、キリエが王都へ来たときにも世話になったトーマスは、元々はリアムの父が召し抱えていた御者らしい。サリバン家が没落する数ヶ月前に現役を引退したそうだが、リアムから依頼があった際には仕事を引き受けてくれるとのことだ。
リアムが敵わないというジョセフがいて、他にも短杖術を習得しているエレノアがいる時点で、キリエの身の安全は保障されているように思えるのだが、リアムの表情は浮かない。なかなか出発できない騎士を、ジョセフが柔らかく諭した。
「リアム様。もしも危険が迫りましたら、我が命に代えてもキリエ様をお守りしましょう」
「……ジョセフに死なれても困る」
「そう簡単には死にませんので、ご安心を。さぁ、リアム様、夜霧の騎士が遅刻をするわけにはいきますまい。そろそろご出発されなくては」
「ああ、そうだな。……キリエ、絶対にジョセフから離れないようにしてくれ。他の皆も、キリエを気にかけてあげるようにしてほしい。……キリエ、屋敷内とはいえ一人きりにならないようにするんだぞ」
「分かりました。気をつけるようにします。行ってらっしゃい、リアム。君も、道中お気をつけて」
キリエが手を振ると、リアムは後ろ髪を引かれている顔のまま手を振り返し、ようやく出発して行く。使用人たちは綺麗に頭を下げて見送っていたが、扉が閉まると姿勢を正してキリエへ向き直った。
「さて。──それでは、キリエ様。リアム様が戻られるまで、私と少しお勉強をいたしましょうか。昨日おはなししていた地理についての続きなどはいかがでしょう?」
「ぜひ、お願いします。ジョセフのお勉強のおはなし、分かりやすくて面白くて大好きです!」
「ふふ、そう仰っていただけるのは光栄でございます。それでは、キリエ様の御部屋に参りましょうか。皆は、それぞれの仕事をこなすように」
使用人たちは気持ちのいい返事をして、それぞれキリエに一声かけてから各々の作業場へと散って行く。キャサリンは、後で茶と菓子を届けると言ってくれた。皆の姿が見えなくなってから、ジョセフはキリエを伴って歩き始める。その穏やかな横顔を見上げながら、キリエは気になっていたことを尋ねてみた。
「さっきのリアム、随分と過保護でしたね。悪いことが起きるって本気で心配しているような……、もしかして、僕が知らないだけで、ここに脅迫状が届いてたりするのですか?」
「ふふっ。おやおや、お可愛らしいご心配ですね。大丈夫ですよ、そのような怪しげな書状は届いておりません」
子供もしくは孫を見守る保護者のような眼差しで目を細めたジョセフだが、すぐに憂いの籠もった微笑を浮かべる。
「リアム様は、この屋敷を離れることをあまり好まれないのです。ルースまでキリエ様をお迎えに上がったときにも、出発間際まで随分とご心配なさっておりました。……遠征任務に出ている間にお父上やお母上の身に起きたことが、いまだに心の傷となっていらっしゃるのでしょう」
その言葉を聞き、キリエは息をのんだ。──そうだった。リアムは五年前、家を留守にしている間に何もかもを奪われてしまったのだ。彼の境遇を忘れているわけではないが、そういったところにまで影響が出ているとまでは考えが至らなかった。
「それでも、ここ半年ほどは、半日程度の留守であれば何もお気になさらずに外出されていたのですが……、リアム様にとって、キリエ様は本当に特別な宝物なのですよ。勿論、私たち使用人一同もキリエ様をお慕いしておりますが、リアム様のお気持ちの大きさはその比ではないのです。だからこそ、もしも不在時に貴方を喪ってしまったらと思うと、恐ろしくなってしまわれるのでしょう」
「……僕は、彼の足枷になってしまっているのでしょうか」
「いいえ、それは違います」
ジョセフは足を止めてキリエへ向き直り、両肩へ手を乗せながら顔を覗き込んでくる。灰茶色の瞳は、真摯な眼差しを向けてきた。
「リアム様にとってのキリエ様は、枷や錘ではなく大切な宝物なのです。あの御方がそういった唯一無二の宝物を手にする日はもう来ないのではないかと、ずっとお傍にいた私でさえそう思ってしまうほど、この数年間のリアム様は絶望に苛まれていらっしゃいました。けれど、キリエ様という希望の光を大切に守り慈しむことに、あの御方は再び生きる喜びを見出せたのです。──足枷なものですか。とんでもない御話です。大事な大事な宝物なのですよ」
穏やかながらも熱い言葉を聞き、キリエの胸は苦しくなる。
そんなにも大切にされるだけの価値が、自分にあるとは思えない。次期国王候補というキリエの立場に利益を見出しているという話のほうがまだ納得できそうなものだが、リアムはそうではない。リアムがいなければ何も出来ないようなキリエに、彼は無償の忠誠を誓ってくれているのだ。その気持ちの重さに見合うだけの存在になれていない自分が、歯がゆい。
そんなキリエの気持ちを察したのか、ジョセフは優しく微笑んだ。
「キリエ様は、何かの見返りを求めてリアム様のご友人になられたわけではないでしょう? リアム様だって、それは同じことなのですよ」
「……僕だって、リアムのことがとても大切です。大事にしたいけれど、僕にはそう出来るだけの力が、まだまだ足りません」
「大事にされていらっしゃるではないですか。キリエ様は、リアム様の御心を大切に守ってくださっているのですよ」
そう言って背中を撫でてくれるジョセフへ、キリエも小さな微笑を返した。
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