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第2章
【2-26】僕たちは悪くない
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◆◆◆
──秋の第二月第四週の七日目。明日から秋の第三月となり、本日は秋の第二月最後の礼拝日だった。キリエはリアムに連れられてウィスタリア王立教会へ赴いたのだが、気分が悪くなってしまい、最低限の祈りを捧げただけですぐに帰宅してきた。現在は、自室の寝台で横になって休んでいる。
教会、特に礼拝堂は、キリエにとって大好きな場所だった。マルティヌス教会はもちろん、神父に連れられて数回だけ行ったことがある他所の教会も好きだったのだ。しかし、ウィスタリア王立教会に関しては抵抗感が生まれてしまった。
神聖な場所のはずなのに、妙に澱んだ空気が流れているというか、悪しき感情が渦巻いている。そんな感覚があったのだ。教会に対してそういった感じ方をしてしまった己に対し、キリエは少なからず落ち込んでいた。
「キリエ様、失礼いたします」
規則正しいノックの後、エレノアが入室してくる。綺麗な角度で一礼した彼女は、相変わらずの無表情で寝台の傍まで歩み寄って来た。
「キリエ様、御気分はいかがでしょうか」
「だいぶ楽になりました」
「良かったです。あまり御無理はなさりませぬよう。──簡単な昼食の用意が出来ましたが、召し上がれそうですか?」
「はい、いただきます」
「承知いたしました。自分は先に食堂へ行ってキャシーの手伝いをいたします。後ほどエドが参りますので、彼と共に食堂までおいでくださいませ」
「分かりました」
キリエが了承すると、エレノアは再び一礼して退室してゆく。表情の変化はほぼ無く、口数も少ないが、余計な詮索はせず適度な距離感で接してくれる彼女のことが、キリエは嫌いではなかった。
だからといって、エレノアとは対極的で人懐こいエドワードが苦手というわけではなく、彼のことも同じくらい好ましく思っている。つまり、サリバン邸に集っている皆のことが、キリエは好きだった。マルティヌス教会で共に暮らしていた皆と同じくらい、この家で一緒に暮らしている皆のことも愛おしい。サリバン邸は、キリエにとって人生で第二の故郷となりつつある。
「キリエ様ー! ノアに言われて参上しました! 入っても大丈夫っすか?」
エレノアが退室してからさほど時間が経っていないが、もうエドワードがやって来たようだ。他の皆よりもノック音が大きく激しい。思わず笑ってしまいながら、キリエは返事をした。
「どうぞ、お入りください!」
「はーい、失礼しまっす! キリエ様、大丈夫っすか? 熱が出てたりしないっすか?」
入室したエドワードは、一瞬で寝台横まで距離を詰める。相変わらず、足が速い。
心配そうに身を屈めてくるエドワードへ首を振りながら、キリエは靴を履いて寝台から出た。
「もう大丈夫です。ご心配をおかけしてしまって、すみません」
「いえいえ、そんな! でも、無理はしないでくださいね。……教会で、何か嫌なことでもあったんすか?」
「嫌なことというか……、嫌な空気を感じて気持ち悪くなってしまったというか。神様の御前であんな感覚を抱いてしまったなんて、悲しいです。……あとは、強いて言えば、人の視線が気になってしまいました」
サリバン家の末裔が、妖精人のような青年を連れている。──ひそひそと囁かれているそんな言葉が、いくつも耳に飛び込んできた。キリエが次期国王候補であることは、まだ多くの者には伏せられているのだから、不躾な視線が飛んできてしまうのは仕方がない。それに、キリエへ向けられる視線には物珍しいものへの興味は込められているものの、悪意はないのだ。
しかし、リアムへ向けられていたのは、侮蔑や悪意が滲んでいる視線だ。リアム自身は気にしていないように見えたが、もしもあのような意地が悪い視線たちに慣れてしまったのだとしたら、それはとても哀しいことだとキリエは思う。しかし、無意識な慣れは、キリエもまた身に覚えがあることだ。
「王都には、意地悪な人が沢山いるんすよ。リアム様も、オレたち使用人も、嫌な目でジロジロ見られるのなんて日常茶飯事っす。オレたちは慣れちゃってます。でも、キリエ様は、正式に王子様だって御披露目されたら、変な目で見てくる奴なんていなくなると思うっすよ!」
「……エド、それは慣れてはいけないことだと思います」
「へっ?」
「リアムは何も悪いことをしていません。ご家族の罪は、彼自身が犯した罪ではありません。それに、君たちだって何も悪くない。ただ、サリバン家で一生懸命に日々を過ごしているだけです。それなのに、後ろ指をさされてしまうのが当然だなんて、そんなの……僕は納得できません」
「キリエ様……」
急に思いつめた表情になっているキリエを目の前にして、エドワードはオロオロと視線を彷徨わせた。どうしたらいいのか分からないのだろう。
「ルースでもありましたし、王都でも同じなのかもしれません。でも、孤児だとか、家族が犯してしまった罪だとか、本人にはどうにもならない事情を理由に差別をするのは、おかしいことだと思うのです。──僕だって、慣れていました。孤児だから、銀髪銀眼だから、と差別感情や好奇心を向けられてしまうことに。でも、きっと、慣れちゃ駄目なんです。……だって、僕たちは悪いことをしているわけではないのだから」
熱のこもったキリエの言葉を聞き、エドワードの海のような碧眼が潤む。いつも明るい笑顔を見せているエドワードだが、彼は彼なりに何らかの重い気持ちを抱えているのかもしれない。
微妙な沈黙が続く中、不意に新たなノックの音が響いた。
──秋の第二月第四週の七日目。明日から秋の第三月となり、本日は秋の第二月最後の礼拝日だった。キリエはリアムに連れられてウィスタリア王立教会へ赴いたのだが、気分が悪くなってしまい、最低限の祈りを捧げただけですぐに帰宅してきた。現在は、自室の寝台で横になって休んでいる。
教会、特に礼拝堂は、キリエにとって大好きな場所だった。マルティヌス教会はもちろん、神父に連れられて数回だけ行ったことがある他所の教会も好きだったのだ。しかし、ウィスタリア王立教会に関しては抵抗感が生まれてしまった。
神聖な場所のはずなのに、妙に澱んだ空気が流れているというか、悪しき感情が渦巻いている。そんな感覚があったのだ。教会に対してそういった感じ方をしてしまった己に対し、キリエは少なからず落ち込んでいた。
「キリエ様、失礼いたします」
規則正しいノックの後、エレノアが入室してくる。綺麗な角度で一礼した彼女は、相変わらずの無表情で寝台の傍まで歩み寄って来た。
「キリエ様、御気分はいかがでしょうか」
「だいぶ楽になりました」
「良かったです。あまり御無理はなさりませぬよう。──簡単な昼食の用意が出来ましたが、召し上がれそうですか?」
「はい、いただきます」
「承知いたしました。自分は先に食堂へ行ってキャシーの手伝いをいたします。後ほどエドが参りますので、彼と共に食堂までおいでくださいませ」
「分かりました」
キリエが了承すると、エレノアは再び一礼して退室してゆく。表情の変化はほぼ無く、口数も少ないが、余計な詮索はせず適度な距離感で接してくれる彼女のことが、キリエは嫌いではなかった。
だからといって、エレノアとは対極的で人懐こいエドワードが苦手というわけではなく、彼のことも同じくらい好ましく思っている。つまり、サリバン邸に集っている皆のことが、キリエは好きだった。マルティヌス教会で共に暮らしていた皆と同じくらい、この家で一緒に暮らしている皆のことも愛おしい。サリバン邸は、キリエにとって人生で第二の故郷となりつつある。
「キリエ様ー! ノアに言われて参上しました! 入っても大丈夫っすか?」
エレノアが退室してからさほど時間が経っていないが、もうエドワードがやって来たようだ。他の皆よりもノック音が大きく激しい。思わず笑ってしまいながら、キリエは返事をした。
「どうぞ、お入りください!」
「はーい、失礼しまっす! キリエ様、大丈夫っすか? 熱が出てたりしないっすか?」
入室したエドワードは、一瞬で寝台横まで距離を詰める。相変わらず、足が速い。
心配そうに身を屈めてくるエドワードへ首を振りながら、キリエは靴を履いて寝台から出た。
「もう大丈夫です。ご心配をおかけしてしまって、すみません」
「いえいえ、そんな! でも、無理はしないでくださいね。……教会で、何か嫌なことでもあったんすか?」
「嫌なことというか……、嫌な空気を感じて気持ち悪くなってしまったというか。神様の御前であんな感覚を抱いてしまったなんて、悲しいです。……あとは、強いて言えば、人の視線が気になってしまいました」
サリバン家の末裔が、妖精人のような青年を連れている。──ひそひそと囁かれているそんな言葉が、いくつも耳に飛び込んできた。キリエが次期国王候補であることは、まだ多くの者には伏せられているのだから、不躾な視線が飛んできてしまうのは仕方がない。それに、キリエへ向けられる視線には物珍しいものへの興味は込められているものの、悪意はないのだ。
しかし、リアムへ向けられていたのは、侮蔑や悪意が滲んでいる視線だ。リアム自身は気にしていないように見えたが、もしもあのような意地が悪い視線たちに慣れてしまったのだとしたら、それはとても哀しいことだとキリエは思う。しかし、無意識な慣れは、キリエもまた身に覚えがあることだ。
「王都には、意地悪な人が沢山いるんすよ。リアム様も、オレたち使用人も、嫌な目でジロジロ見られるのなんて日常茶飯事っす。オレたちは慣れちゃってます。でも、キリエ様は、正式に王子様だって御披露目されたら、変な目で見てくる奴なんていなくなると思うっすよ!」
「……エド、それは慣れてはいけないことだと思います」
「へっ?」
「リアムは何も悪いことをしていません。ご家族の罪は、彼自身が犯した罪ではありません。それに、君たちだって何も悪くない。ただ、サリバン家で一生懸命に日々を過ごしているだけです。それなのに、後ろ指をさされてしまうのが当然だなんて、そんなの……僕は納得できません」
「キリエ様……」
急に思いつめた表情になっているキリエを目の前にして、エドワードはオロオロと視線を彷徨わせた。どうしたらいいのか分からないのだろう。
「ルースでもありましたし、王都でも同じなのかもしれません。でも、孤児だとか、家族が犯してしまった罪だとか、本人にはどうにもならない事情を理由に差別をするのは、おかしいことだと思うのです。──僕だって、慣れていました。孤児だから、銀髪銀眼だから、と差別感情や好奇心を向けられてしまうことに。でも、きっと、慣れちゃ駄目なんです。……だって、僕たちは悪いことをしているわけではないのだから」
熱のこもったキリエの言葉を聞き、エドワードの海のような碧眼が潤む。いつも明るい笑顔を見せているエドワードだが、彼は彼なりに何らかの重い気持ちを抱えているのかもしれない。
微妙な沈黙が続く中、不意に新たなノックの音が響いた。
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