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1章 異界の地

第六十七話 冒険者達

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 ジャンと言う男の索敵能力は別格だった。
 魔法を使った索敵では無いはずなのだが、魔物の接近を確実に察知していく。
 商隊の護衛についている他の冒険者も驚いているのだから相当なものなのだろう。

 「よう、ジャンさんよ。索敵のコツとかあるのか?良かったら教えてくれんかな?」

 別のパーティーのシーカーがジャンに聞いている。
 
 「んー?経験じゃねーか?お前だって分かってんだろ?」
 「まぁな…だが、お前の索敵は尋常じゃねーぞ?経験って言ってもお前そんな年でも無いだろうが」
 「あー…じゃあ才能とでもしてくれ。別に特殊な事をしてる訳じゃねーからな」
 
 万事そんな返答だ。
 RPGゲームにそれ程詳しくないユウジにはシーカーやシーフやスカウトの違いが明確には分かってはいない。
 ロゼが言うには実際にも明確に分けて呼んでるわけでは無く、冒険者の如くかなりいい加減に呼称してるみたいだった。
 少し前にパーティーを組んでいたバロンド等は冒険者内では壁や盾役等と職業名と言うよりは行動を指して呼ばれている。
 
 (もう少しゲームくらいやっとくべきだったか…)

 朝起きて仕事をした帰りに酒を飲む毎日……いやいや…今思えばかなり酷い生活だったのではなかろうか?

 「どうしたのユウジさん…何か難しい顔してるけど…」
 
 そんなに難しい顔をしていたのだろうか、ロゼが心配してユウジに声を掛けてくる。
 
 「いや…この世界に来る前の生活を思い出していてね…」
 「……懐かしい?」
 
 少し不安な表情を浮かべるロゼに向かいユウジは苦笑し、首を横に振りながら説明すると、ロゼが驚いた顔をした。

 「ユウジさんって行動力があって、余り同じ事を繰り返すタイプには見えないんですが…」
 「若い頃はね………ただ、何十年も同じ仕事をしてきて疲れていたんだろうな…」

 誰も居ない暗い部屋に帰る…
 着替えて風呂に浸かる…明日の用意をして寝る。
 若い頃、そんな生活を夢見ていたわけではないし、そうなるとも想像していなかったのだから、ある意味お気楽に過ごしていたと言うべきなのだろう。
 "ああしていたら" "こうだったら"…

 そんな自分だったから、長峰の様に戻りたいと強く思わないのだろうか?
 だとしたら、俺は前の世界では死んだように生きていたのだろうか?

 (長峰…すまんな…俺はこの世界で生きてゆく)

 前をゆくジャンが右手を挙げて商隊に危険を知らせると、馬車の列が停止して護衛の冒険者達が身構える。

 「魔物か?」 護衛の一人がジャンに尋ねる。
 
 「いや、魔物じゃない…が、魔物以下かな?」
 
 ジャンの返答を聞いた冒険者が"ああ"と肯く。
 どうやら野盗の類のようだ。
 ジャンの説明だと前方二百メートル程先の右手丘陵上に二十名ほど、左手の茂みに三十名ほど隠れていると言う。
 それを聞いた他の冒険者達が眉をひそめる。

 「…野盗にしては多くないか?」
 「ああ、ちょっと多いな…」
 「俺は一年前迄カナンにいたが、そんな大所帯の野盗の話なんか聞いたことないな…」
 
 ジャンがニヤリとしながら俺に判断を仰ぐ。
 ユウジはこの商隊の護衛をする冒険者達を纏める立場に何故か就いていた。
 
 (…本当に困るんだよな…)

 はっきり言ってこの世界に来て半年足らず…右も左も分からないと言っても過言ではない。
 だが、その実力はマリの戦闘で他の冒険者達には知れ渡っていた。
 ユウジよりも大半の冒険者は歳上であるのだからやり辛い。
 "冒険者は実力が全てだ"と、ジャンは言うが、暴力的力と、人を纏める力は別だろ?と言いたい。
 マリの冒険者もジャンも、もしかするとユウジと言う男を試しているのだろうか?
 
 (いやいやいや、俺は目立つ気ないんですけど…)

 「ジャン、索敵が得意な者を集めて相手の詳しい目的と戦力を集めてくれないか?」

 ユウジが言うとジャンが顎に手をやり不思議そうな顔をする。

 「なぁユウジ。商隊が通る道先に隠れて息を潜めてる奴等に善人は居ないぜ?さっさと魔法をぶち込んで殲滅するのが良いと思うぞ?」
 「…乱暴過ぎませんか?仮に野盗であってもいきなり殺すのは……」

 ユウジの事情を知っているジャンやロゼは"まぁしょうがないな"と思うが、マリの冒険者はユウジの事情等知らないので、不思議そうな顔をしてユウジを見る。
 
 ロゼに遠慮してか一部の冒険者がジャンに尋ねる。

 「なぁジャン。あのユウジって冒険者は何者なんだ?貴族のような丁寧な言葉遣いをする時があるんだが、貴族なら野盗なんてゴミ以下だろ?何を躊躇してるんだ?」
 
 ユウジを良く知らない冒険者からすれば当然の質問だった。

 「ああ、ユウジは昔の記憶が無いんだ。だから一般的な常識とかかなりあやふや…と言うより全く無いと言って良いな」

 ジャンの説明を聞いた冒険者は一応に驚き、ユウジの前に来て肩を叩く。

 「…坊主…頑張れよ…」と。

 「まぁユウジが決めたんならそうするか」
 
 ジャンは冒険者の中から索敵を得意とする者を集め、街道を外れ潜む者の索敵に向かった。

 次にユウジは商隊のリーダーに事情を説明して、昼には少し早いが昼食の支度をする様に指示を出した。
 タティラ共和国に向う商隊に選ばれた冒険者の実力は確かだ。
 マリの冒険者の中から実力と信頼ある者を、ギルドマスター自ら選んでいた。
 ユウジ達がタティラ共和国で抜ける事を考慮しての選抜だったので、殆んどの冒険者はランクCと言う特殊な一団だ。

 (俺達が居なくても、この護衛陣なら野盗なんて何の障害にもならないだろうな…)

 昼食の用意をしているユウジの横にロゼが来て溜め息を吐く。
 どうしたんだ?と聞くと、冒険者の女性陣から俺との慣れ染めやらをしつこく聞かれたそうだ。
 興味があっても流石にロゼに直接聞けない、男の冒険者の真剣な聞き耳姿にもロゼが気疲れした要因になったようだ。

 「ロゼは有名だからね。そりゃあ男なら気にもなるさ」
 「そうなんだけどね…」
 
 ユウジが簡単な竈を作るとロゼがその後を引き継いで昼の準備をする。
 俺は甘いのかな?と食事の準備をしているロゼに聞く。

 「冒険者としてみれば、甘いと言えば甘いでしょうね…ジャンの言う通り普通なら先制攻撃するわ…」
 
 一般人だったらとか考えないのか?と聞くと、やはりジャンの言った通り、身を隠してる者に遠慮する冒険者はいないと言われた。
 色々生きるのに厳しい世界だとは思うが、殺伐過ぎないかと思うユウジの感性自体、平和過ぎる日本で育まれた物だと頭ではわかっている。
 これは海外に行けば肌で感じる感覚なのだが、日本に戻って来ると、またその優しすぎる世界観に戻ってしまうのだ…

 「…でもね、そう言う所もユウジさんの特徴だと思うの…もしかするとこの世界もユウジさんが居た世界のような未来に成るかもしれない…ユウジさんの世界には魔法も魔物も居ないと聞いてるから、別の未来になるのかもしれないけど、どんな世界でもユウジさんはユウジさんでしょ?」

 つまり、余り気にするなって事らしい。
 暫くしてジャン達が戻って来てユウジに報告する。

 「ユウジ…あれはただの野盗だ。規模は大きいが、動きが素人過ぎる…だが…」

 ジャンは何か気にかかる事があるのか終いを詰まらせた。

 「何か気に掛かる事でも有りましたか?」
 「俺の気にし過ぎかもしれないが、奴等の装備がちと立派過ぎる気がしたんだ。数名が良い装備をしてるならわかるが、全員がそこそこの装備をしてるからな…」

 小さな商隊を襲い、護衛の冒険者を殺して装備品を奪ったとして、五十名全員の装備を整える程頻繁に襲っているなら、当然領主の耳に入り討伐隊によって壊滅される。
 浅い鍋をかき混ぜながらロゼも首を傾げる。

 「装備が整ってるなら辺境伯が率いていた残党の可能性もあるだろうけど、動きが素人じゃそれは無いわね…」

 商隊の日程とかも加味すれば余り時間を掛ける訳にもいかないだろう。
 
 「ユウジ、冒険者に必要なのは迅速な判断だぜ?それが出来なきゃ誰かが死ぬ」

 ジャンの言う事は頭では分かる…
 よくよく考えてみれば、ユウジは人の形をした者を殺したことが未だ無いのだ。
 元は人間だったゲダや騎士、辺境伯にしても化け物の様な姿になった者達だった。
 
 (……俺はびびってるのだろうか?)

 「…ジャン…この国では野盗は死罪ですよね?」
 「ああ、パレモラ神聖国以外の全ての国は野盗に情をかけない」
 「……そんな状況なのに野盗とか何故やるんですかね…自殺志願者なのか?」
 
 ユウジの疑問にジャンは頭を掻く。

 「ユウジ、奴等が何を考えてるかなんて想像しても無駄だぞ?現に俺やロゼが何を考えてるとか、お前に分かるのか?分からないだろ?考えを知るには聞くしか無いだろうが。そして奴等野盗に話は通じない。つまり、そう言う事だ」
 
 ユウジは溜め息を吐いて立ち上がる。

 「因みにユウジ。一人で片付けて来るとかやるなよ?これは商隊の護衛任務なんだからな?」

 ユウジがやろうとしたことをジャンは明確に察して釘を差してきた。

 「……ジャンにはまだまだ叶いませんね…」
 「当然だ。冒険者を始めたばかりのひよっ子に追い付かれてたまるか」

 ニヤニヤしながらジャンは言うのだ。

 「わかりました…昼食後冒険者を集めて野盗を排除します」

 


 寄り優られた冒険者達の腕前は凄まじく、勝負は一瞬で終わった…。
 
 「なぁ、こいつ等弱すぎねーか?」
 「いや…こんなもんだろ野盗なんて」
 「そう言えば俺、野盗を殺ったの何年ぶりだろうな…」

 ユウジは死屍累々の光景を見て意外と平静な自分に驚いていた。
 
 (モーズラント商会の馬車が襲われていた光景を見ていた頃とは違うか…)

 野盗達の着けていた装備品を剥ぎ取り馬車に積み込む。
 僅かだが、購入資金の足しにはなるし、当然護衛に付いてる冒険者達の報酬に色がつく。
 
 (この冒険者のグループならウルムの三~四匹くらい何とかなりそうだな…)
 
 ユウジ達は野盗の遺体を集め火を放った。

 「ユウジ、何でコイツラはとか考えちゃ冒険者はやって行けないぜ?任務を受けたなら任務が優先だからな。任務を受ける受けないって時だけあれこれ考えりゃ良い」

 どうやらジャンは冒険者のイロハを俺に教え込む気なのだろう。
 多分だが、タティラ共和国の冒険者ギルドにはユウジ達の事は伝わってる筈だし、タティラを基点に暫く動くとなれば当然ユウジがパーティーを纏める事になる。
 その際にユウジが右も左も分からないでは話にならない。
 戦力的にはユウジ、ロゼとジャンがいれば大概の依頼はこなせるが、現地の冒険者を仲間に入れた方が色々都合が良い場面もあるだろう。
 
 (冒険者として色々覚えなきゃならない事あるな…)

 ロゼがそんなユウジの考えを読んだのか、ユウジに腕を絡ませてきて耳元で囁く。

 「アナタ・ ・ ・頑張ってね」
 
 はいはい!頑張りますよ。女にこう言われて奮起しない男は男じゃねー!

 (……そう言えば後一年で俺成人じゃないか?誕生日等ステータス画面には出てないが、いつの間にか十四になってたからな…)

 後五日程で国境交易都市カナンに着くだろう。
 
 商隊の列が動き出す。
 ジャンを筆頭に索敵班が先頭に立つ。
 
 (この先、何があろうとも俺が俺らしく生きたと、誰もが納得してくれるような生き様をしてやる)
 
 ロゼがユウジの隣に騎獣を並べ、ユウジの何か吹っ切れたような顔を見て微笑んでいた。


 
 「……お前は何でここにいるんだ?」

 馬車の座席に何時いつ持ち込んだのか豪奢ごうしゃな毛皮を広げ、優雅に酒を飲むイネイラを見たザイルバーンは呆れ顔で口を開いた。

 「か弱い女にあんなゴツい騎獣に跨がれとは言えないわよね?」
 「来る時は跨っていたような気がするがな…」
 「イイ男は細かい事は気にしないのよ?…と言うか、あんたこのまま帰国したら不味いんじゃ無いの?」
 
 イネイラの言葉にザイルバーンは気にする風も見せず不敵な笑みを浮かべる。
 
 「なに構わんさ。この侵攻作戦自体、王がサルモンの侵攻案を強引に推した結果だからな…」
 「それでも何がしらの罰くらいあるんじゃ無いの?」

 そこまで聞いていたリーデンスが欠伸をしながら口を出す。

 「その心配は無用だな。此奴の影響力は王も知るところだし、第一王子は……まぁあれだしな」
 「あんたでも言い淀む事があるのね…そっちの方が驚いたわ…」

 ザイルバーンがリーデンスに視線を移す。

 「ところで、あんたはこれからどうするんだ」
 
 ザイルバーンの質問に少し思案した後答える。

 「あの冒険者の少年の事は直ぐにどうこうなるものでは無いじゃろうし、暫くはお主の所でタダメシ食わせてもらうとするか」
 「タダメシは決定かよ。少しはなにかやれよ」
 「まぁ便利な魔導具くらい、いくつか作るわい。じゃが、大半は流精虫の研究に没頭させてもらう」

 そんな他愛も無い二人の会話を聞いていたイネイラは何故かリラックスしている自分自身に驚いていた。
 
 パレモラ神聖国にいた子供の頃からイネイラには心落ち着いて暮らす経験が皆無だった。
 自分が望んだとはいえ、まだ幼い自分に未完成な流精虫を埋め込んだリーデンスを一時いっとき呪った事もあったが、今こうしてリーデンスとザイルバーンの会話を聞いていても何の感情の揺らぎも起きない……そればかりか…
 ザイルバーンは悪い人間では無い。
 だが、この男の本質が覇者である限り、常に戦い続ける男だ。
 
 (………そんな中にいて何で私はこんなに休まるのかしらね…)
 
 イネイラは馬車の窓から小さく見えるモンタスの街を見る。

 (……あの坊やとリーデンスの確執がある限り、ザイルバーンがいくらがんばってもこの世界は不安定なままね…)

 この気持良い時間が続けば良いのに…
 馬車の座席に埋もれ、イネイラは久しぶりに睡魔を感じ、瞼を閉じるのだった。
 
 
 […以上が今回の報告です。色々"神たま"に聞きたい事がありますが、今日は疲れているので、ここ迄とします。 色々起きましたが、私は"神たま"には感謝していると最後にお伝えしておきます。 高階雄二]

 
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