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宮廷への帰宅

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「アマリア様! ご無事でなによりでしたわ」

 部屋を出るとハンナがそこに控えていた。

 心底心配した、という顔で言うので、アマリアは申し訳なくなった。

 心配をかけてしまっただろう。

「大丈夫よ。フレイディ様がご一緒だったから、なにも怖いことなんてなかったわ」

 連れだって歩きながら、アマリアは昨夜のことを説明した。

 流石に二人、寄り添って眠ったということは伏せたけれど。

 それでも無事だったと話してハンナにも安心してほしかったから、その他は詳しく話しておいた。

 ハンナは昨日、用事があったため、アマリアの外出についていくのは別のメイドになっていたのだ。

 その子も仕事ができれば気の利く性質であったので、出先でアマリアが困ることなんてひとつもなかった。

 だけど宮廷に残されたハンナはアマリアがあんな事態になって、どれほど肝を冷やしたか。

 心配をかけてしまって申し訳なく思う。

「それにしても、フレイディ様ととても仲が深まられましたのね」

 部屋に入り、一日ぶりの自室にアマリアが心から安堵したとき、ハンナがてきぱきと風呂に入る支度をはじめながらそう言ってきた。

「え、どうして?」

 アマリアは疑問を覚える。

 どうしていきなりそういうことになるのか。
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