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初夜は甘くて、ほろ苦く……?

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 それが本当にそうだったかは不明だが、フレイディは顔を上げる。

 苦笑したような表情になっていた。

「そうか。ではこれからもっと頑張らないとね」

 そしてそう言われたけれど、アマリアにはちっともわからなかった。

 頑張るとは、なにをだろう。

 肖像画のモデルになることを、ではないだろう。

「……なにをですか?」

 よって聞き返したのだけど、やはり言われたことはめげないものだった。

「勿論、アマリアに好いてもらえるようにだよ。流石に、形のものとはいえ、夫婦だというのに愛がゼロだというのは寂しいからね」

 堂々と言われたことは、またアマリアの頬を熱くした。

 確かに自分の回答と照らし合わせるとそういうことになる。

 けれど、はっきり言われてしまうのは恥ずかしいし、きまりが悪い。

 アマリアは今度、立ち上がった。

 フレイディを見下ろす形になる。

「そろそろおいとまいたしますわね」

 もうだいぶ長いこと一緒に過ごしたし、そろそろ良いだろう。

 いい時間になっているだろうし、本当に眠たくなってきてもいる。

 今日は疲れすぎたのだ。

 ゆっくり眠りたい。
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