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結婚の日

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 そのあとはレノスブル家の宮廷へ戻り、盛大な披露宴がおこなわれた。

 アマリアはレノスブル家で開催されるパーティーは初めてであった。

 だというのに自分が主役であるのには、だいぶ気が引けるやら、緊張するやらだった。

 レノスブル家は伯爵家だけあって、エヴァーレ家とは比べ物にならないほど多くの来賓があった。

 これほど大勢の貴族が同席しているところなど、アマリアは目にしたこともない。

 私、すごいところへお嫁入りしてしまったのだわ。

 妙な場所からも実感してしまったアマリアだった。

 それでもフレイディが上手に、エスコートしてくれたためか、それに任せる形になって、特別困ったことはなく、式は終了した。

 すべて終わった頃にはもうだいぶ夜も更けていた。

 まだ酒を飲んだり、話をしたりという場もあるようだったが、アマリアはなにしろまだ十六歳。

「あまり疲れすぎるのも良くありませんので」ということにしてもらい、そこそこで退場とさせてもらった。

 心底、ほっとしたものだ。

 部屋へ戻って、メイドたちによってドレスを脱がせてもらい、風呂で髪を洗ってメイクも落としてもらう。

 やっとさっぱりし、また日常に戻ってきたのだと感じられた。
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