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図書室での出会い
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よって、留依とべったり一緒、ということはなかった。
おりにつけて一緒に過ごして、話して、たまには一緒に帰ったけれど、小学校の頃とは少し違った。
それは留依が転校生という立場なのもあっただろう。
留依とて、なにも考えずにこう動いているはずはない。新しい環境でうまくやろうと頑張っているのだ。きっと留依なりに。それが得意なことだから、あまり苦労していないように見えるだけで。
それなら自分が邪魔をしてはいけない、とやはり美久は思うのだった。
このくらいの付き合いで満足しているし。
元々、留依と転校で別れてしまってからは特別に仲のいい友達というのはいなかったのだ。あまり負担でもない。
だからある日の放課後。留依が「テニス部に入りたいんだ。だから見学してくるね!」と行ってしまっても、むしろ良かったと思った。
留依は昔から運動がよくできたし、テニスを今やっているとは知らなかったけれど、中学校などではじめたのかもしれない。
だから、それを生かせて、部活を楽しんだり活躍できたりするならいいと思った。応援したいと思う。
よって、美久は今日の放課後は一人だった。文芸部も今日は休み。元々、週に三日くらいしか活動がないし、それも絶対に参加しないといけないわけではない。
だから美久は一人で過ごすときの定番、図書室へ行くことにした。
今日は本を二冊ほど抱えていた。前に借りたものだ。
一週間ほど前に一巻を借りたのだけど、おもしろかったのであっというまに読み終わってしまった。そして三日ほど前に、二、三巻を借りた。やっぱりとてもおもしろかった。
まだ続きがあるので、今度はそれを借りたかった。ちょうど棚に残っているかはわからないけれど……。
でも別になくなってしまうものじゃない。今、なくても少し待っていればいいのだ。
よって、期待はしていたけれど軽い気持ちで図書室へ向かったのだった。そこでちょっとした事件が起こるとは知らないままに。
おりにつけて一緒に過ごして、話して、たまには一緒に帰ったけれど、小学校の頃とは少し違った。
それは留依が転校生という立場なのもあっただろう。
留依とて、なにも考えずにこう動いているはずはない。新しい環境でうまくやろうと頑張っているのだ。きっと留依なりに。それが得意なことだから、あまり苦労していないように見えるだけで。
それなら自分が邪魔をしてはいけない、とやはり美久は思うのだった。
このくらいの付き合いで満足しているし。
元々、留依と転校で別れてしまってからは特別に仲のいい友達というのはいなかったのだ。あまり負担でもない。
だからある日の放課後。留依が「テニス部に入りたいんだ。だから見学してくるね!」と行ってしまっても、むしろ良かったと思った。
留依は昔から運動がよくできたし、テニスを今やっているとは知らなかったけれど、中学校などではじめたのかもしれない。
だから、それを生かせて、部活を楽しんだり活躍できたりするならいいと思った。応援したいと思う。
よって、美久は今日の放課後は一人だった。文芸部も今日は休み。元々、週に三日くらいしか活動がないし、それも絶対に参加しないといけないわけではない。
だから美久は一人で過ごすときの定番、図書室へ行くことにした。
今日は本を二冊ほど抱えていた。前に借りたものだ。
一週間ほど前に一巻を借りたのだけど、おもしろかったのであっというまに読み終わってしまった。そして三日ほど前に、二、三巻を借りた。やっぱりとてもおもしろかった。
まだ続きがあるので、今度はそれを借りたかった。ちょうど棚に残っているかはわからないけれど……。
でも別になくなってしまうものじゃない。今、なくても少し待っていればいいのだ。
よって、期待はしていたけれど軽い気持ちで図書室へ向かったのだった。そこでちょっとした事件が起こるとは知らないままに。
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