極上の一夜で懐妊したらエリートパイロットの溺愛新婚生活がはじまりました

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翔の話～果歩の家にて～

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「私、怒ったり後悔したりしてないって言ったでしょ？　それはこの子のことも同じだよ」

　果歩の言葉は静かになった。

　翔の激情に触れたからこそ、かえって冷静になったのかもしれない。

　静かに言ったその言葉に、翔は顔を上げた。

　眉を寄せて、どこかが痛むような、そんな顔をしている。

　そんな顔もしてほしくなくて、果歩はやはり無理をしたものだったけれど、笑みの形に表情を動かした。

「この子……航っていうんだけど、この子を授かって、私は本当に幸せなの。翔さんとの素敵な時間が授けてくれた存在なんだよ。幸せにならないわけがないよ」

　そう言い切った果歩。

　翔の表情も動きも止まった。

　息を呑んだ、というような様子になる。

　その翔に向かって、やはり果歩は努力して作った表情だったけれど、微笑んだ。

「だからそんなふうに言わないで。航を私に授けてくれて、ありがとう」

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