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第3話 買い物バトラーズ
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有刺鉄線グルグル巻き金属バットを振り回すミチオ。すると彼を取り囲んでいたゾンビ数体の首が次々ともげて飛んでいく。
角度悪くゾンビの肩に有刺鉄線がめり込み、抜けなくなった。
「キング! またそっちに行きやしたぜ!」
「おうよ!」
ミチオは思い切りゾンビを蹴り飛ばすと同時に、金属バットをその肩から引き抜いた。そいつの肩はパックリ裂けて、緑色の液体が飛び散る。
また腐乱した顔色の悪いやつ3体がミチオへ向かって、ズリズリと足を引き摺りながら歩いて来る。
片手で軽々と金属バットを薙ぎ払い、一撃でゾンビたちの身体を吹っ飛ばすと、ミチオは狼の如く吠えた。
「なあ、弱っちいけど前より増えてないか? ……それよりもリキはどこに行ったんだまったく!」
「キング……。アイツは食糧を掻き集める役、僕らはゾンビを引き寄せて始末する役って何度言ったら分かるんだァ?!」
「あ、スマン。お前の話し方だと分かりにくくてさ。最初からそう言ってくれよ。ちなみにヨシハル、後ろにゾンビ」
言われてヨシハルは振り返る。ゾンビ2体が結構なスピードで近付いて来ていた。緑の涎を垂れ流し口を大きく開けながら。
「わわっ!!」
ヨシハルは驚いて尻もちをつく。ゾンビたちは速度を落とさず涎を溢しながら彼に倒れかかる。
金属バットがヨシハルの耳を掠めるかのように振り上げられると、ゾンビの頭はへしゃげてゴルフボールのように放物線を描いて遠くへ飛んでいった。さらに、ミチオの足蹴りで頭を粉砕されたゾンビの身体がヨシハルの真横に崩れ落ちた。
ミチオはバットを天井に突き上げ、またもや狼のように吠える。
「ところでキング、どうして吠えてるんですかい?」
「このショッピングセンターさ、電子マネーで精算した時こういう音鳴らなかったっけ」
「あー、なるほど。くだらない、本当にくだらないなぁ」
パンパンとズボンに付着した埃を払い、とっとと歩き始めるヨシハル。キングことミチオは寂しそうな表情を浮かべながらついて行くのであった。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇
リキはショッピングカートに水のボトルとインスタント麺ばかり放り込んでいく。拠点であるホームセンターにはキャンプ用のカセットコンロがあるから、水を沸かすことが出来る。インスタントのラーメンなら誰でも作れるのだ。
前回は什器の傍にたくさんゾンビがいて、カートひとつ分しか持っていけなかった。何度もここまで来るのは面倒だから、なるべくたくさんの物資を持って帰りたいところである。
「あとは……、コメと、カレー……炭酸ってどれのことだ?」
メモを読みながら呟くリキ。メモには3人それぞれの欲望がひしめき合っていた。
ふと顔を上げると、2ブロック先の什器にもたれるようにして、小学生か中学生くらいの女の子が佇んでいる。暗くてよく見えないものの、おそらく既にヒトではない。
『オカア……サン……』
リキの動きが止まる。確かに今、女の子の声がした。
ゆっくりと、一歩ずつ近付いてみる。
『ドウシテ……、ニゲル……ノ……』
表情が判る所まで進むと、まだかろうじてヒトの形を保ったその顔は、とても悲しそうな表情を浮かべていた。足がもげており、什器のはり出した部分が腰に突き刺さっていて自分では抜けない様子。それで立っているように見えるというわけだ。
リキはかつて女の子だったと思われるものに声をかけてみる。
「ねえ、俺の言葉、分かる?」
ゾンビの震えるような動きが止まり、ゆっくりと顔がこちらを向く。
固唾を呑んで見つめるリキの背中に、なんだか嫌な汗が流れた。それは、一刻も早くここを立ち去るべきだと直感が教えてくれているような。
『ア……ガァ……、アァアアァァアッ!!』
咆哮を上げ大きく開かれたゾンビのクチから、複数の触手が出現した。一本一本はまるで蛇のよう。ウネウネと動き、いきなり紐状に重なって一直線、リキへと向かって来る。
「おいおい! なんだよコレ!!」
間一髪初撃を躱し、つんのめって倒れそうになりながらも什器の影に隠れる。
だが、触手は什器の上を超えて伸び続ける。ユラユラと索敵をするかのようにその先端が蠢いて、やがてリキを見つけたのかその動きは止まった。
来る。
リキは駆け出す。おそらく本体を倒せば触手も壊れるはずだ。
後ろから触手が迫り来る感覚。角を曲がり、女の子型ゾンビの姿を捉えると、リキは腰にぶら下げた警棒を右手で握る。
「うおおおおお!!」
威勢良く叫びながら、スピードそのままに首元めがけて警棒を振り抜く。
パァン! はじける音とともに、ゾンビの首の一部が壊れ、その頭は傾いた。しかし触手の動きは止まらない。攻撃が中途半端だったのだ。
勢い余って倒れたリキになおも迫る触手。彼は死を悟り目を瞑った。
……?
目を開けると、リキの前に大人の女性の服装をしたゾンビ。女の子触手型のゾンビが、目をカッと開いてそいつを凝視している。
『オ……、カア……』
2体のゾンビの身体が、その頭の部分からゆっくりと崩壊していく。
「なんなんだよ……これ……」
その時、ヨシハルとミチオがやって来た。壊れてバラバラと崩れ去るゾンビたちの姿に、ふたりは驚く。ヨシハルが倒れたリキを起こしながら訊ねる。
「リキ、魔法でも使ったのか?」
「いや……、こいつらは元々、親子だったらしい。触手で繋がった瞬間に壊れ始めたんだ」
「触手?」
既に触手は黒い塵となって消えていた。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇
ともあれ3人はそれぞれショッピングカートに好きなモノ詰め放題。トラックまでの道中、邪魔なゾンビたちを元気にミチオが粉砕。荷台に物資を載せてショッピングセンターを後にしましたとさ。
朝早くホームセンターを出て来たのに、もう帰り道は真っ暗。トラックのライトが消えたら一巻の終わりである。そういえば帰りはリキもキャビンに乗せてもらえたみたいだ。
「絶対あの女の子は喋ってたんだって」
「まあ……脳の言語野に損傷がなくて声帯が壊れてなければ、声を出すことくらいは出来るかもなぁ」
「おや、キング。たまには真面目なこと言うんですね」
「そりゃこの展開でおちゃらけるの難しくね? っていうかそもそもオイラは常に真面目だよ」
ちょっとした謎を残すことになった本日。物資を積んだトラックは道路に散らばったゾンビたちを避けて走って行く。
男3人の限界生活は、まだまだ始まったばかりである。
角度悪くゾンビの肩に有刺鉄線がめり込み、抜けなくなった。
「キング! またそっちに行きやしたぜ!」
「おうよ!」
ミチオは思い切りゾンビを蹴り飛ばすと同時に、金属バットをその肩から引き抜いた。そいつの肩はパックリ裂けて、緑色の液体が飛び散る。
また腐乱した顔色の悪いやつ3体がミチオへ向かって、ズリズリと足を引き摺りながら歩いて来る。
片手で軽々と金属バットを薙ぎ払い、一撃でゾンビたちの身体を吹っ飛ばすと、ミチオは狼の如く吠えた。
「なあ、弱っちいけど前より増えてないか? ……それよりもリキはどこに行ったんだまったく!」
「キング……。アイツは食糧を掻き集める役、僕らはゾンビを引き寄せて始末する役って何度言ったら分かるんだァ?!」
「あ、スマン。お前の話し方だと分かりにくくてさ。最初からそう言ってくれよ。ちなみにヨシハル、後ろにゾンビ」
言われてヨシハルは振り返る。ゾンビ2体が結構なスピードで近付いて来ていた。緑の涎を垂れ流し口を大きく開けながら。
「わわっ!!」
ヨシハルは驚いて尻もちをつく。ゾンビたちは速度を落とさず涎を溢しながら彼に倒れかかる。
金属バットがヨシハルの耳を掠めるかのように振り上げられると、ゾンビの頭はへしゃげてゴルフボールのように放物線を描いて遠くへ飛んでいった。さらに、ミチオの足蹴りで頭を粉砕されたゾンビの身体がヨシハルの真横に崩れ落ちた。
ミチオはバットを天井に突き上げ、またもや狼のように吠える。
「ところでキング、どうして吠えてるんですかい?」
「このショッピングセンターさ、電子マネーで精算した時こういう音鳴らなかったっけ」
「あー、なるほど。くだらない、本当にくだらないなぁ」
パンパンとズボンに付着した埃を払い、とっとと歩き始めるヨシハル。キングことミチオは寂しそうな表情を浮かべながらついて行くのであった。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇
リキはショッピングカートに水のボトルとインスタント麺ばかり放り込んでいく。拠点であるホームセンターにはキャンプ用のカセットコンロがあるから、水を沸かすことが出来る。インスタントのラーメンなら誰でも作れるのだ。
前回は什器の傍にたくさんゾンビがいて、カートひとつ分しか持っていけなかった。何度もここまで来るのは面倒だから、なるべくたくさんの物資を持って帰りたいところである。
「あとは……、コメと、カレー……炭酸ってどれのことだ?」
メモを読みながら呟くリキ。メモには3人それぞれの欲望がひしめき合っていた。
ふと顔を上げると、2ブロック先の什器にもたれるようにして、小学生か中学生くらいの女の子が佇んでいる。暗くてよく見えないものの、おそらく既にヒトではない。
『オカア……サン……』
リキの動きが止まる。確かに今、女の子の声がした。
ゆっくりと、一歩ずつ近付いてみる。
『ドウシテ……、ニゲル……ノ……』
表情が判る所まで進むと、まだかろうじてヒトの形を保ったその顔は、とても悲しそうな表情を浮かべていた。足がもげており、什器のはり出した部分が腰に突き刺さっていて自分では抜けない様子。それで立っているように見えるというわけだ。
リキはかつて女の子だったと思われるものに声をかけてみる。
「ねえ、俺の言葉、分かる?」
ゾンビの震えるような動きが止まり、ゆっくりと顔がこちらを向く。
固唾を呑んで見つめるリキの背中に、なんだか嫌な汗が流れた。それは、一刻も早くここを立ち去るべきだと直感が教えてくれているような。
『ア……ガァ……、アァアアァァアッ!!』
咆哮を上げ大きく開かれたゾンビのクチから、複数の触手が出現した。一本一本はまるで蛇のよう。ウネウネと動き、いきなり紐状に重なって一直線、リキへと向かって来る。
「おいおい! なんだよコレ!!」
間一髪初撃を躱し、つんのめって倒れそうになりながらも什器の影に隠れる。
だが、触手は什器の上を超えて伸び続ける。ユラユラと索敵をするかのようにその先端が蠢いて、やがてリキを見つけたのかその動きは止まった。
来る。
リキは駆け出す。おそらく本体を倒せば触手も壊れるはずだ。
後ろから触手が迫り来る感覚。角を曲がり、女の子型ゾンビの姿を捉えると、リキは腰にぶら下げた警棒を右手で握る。
「うおおおおお!!」
威勢良く叫びながら、スピードそのままに首元めがけて警棒を振り抜く。
パァン! はじける音とともに、ゾンビの首の一部が壊れ、その頭は傾いた。しかし触手の動きは止まらない。攻撃が中途半端だったのだ。
勢い余って倒れたリキになおも迫る触手。彼は死を悟り目を瞑った。
……?
目を開けると、リキの前に大人の女性の服装をしたゾンビ。女の子触手型のゾンビが、目をカッと開いてそいつを凝視している。
『オ……、カア……』
2体のゾンビの身体が、その頭の部分からゆっくりと崩壊していく。
「なんなんだよ……これ……」
その時、ヨシハルとミチオがやって来た。壊れてバラバラと崩れ去るゾンビたちの姿に、ふたりは驚く。ヨシハルが倒れたリキを起こしながら訊ねる。
「リキ、魔法でも使ったのか?」
「いや……、こいつらは元々、親子だったらしい。触手で繋がった瞬間に壊れ始めたんだ」
「触手?」
既に触手は黒い塵となって消えていた。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇
ともあれ3人はそれぞれショッピングカートに好きなモノ詰め放題。トラックまでの道中、邪魔なゾンビたちを元気にミチオが粉砕。荷台に物資を載せてショッピングセンターを後にしましたとさ。
朝早くホームセンターを出て来たのに、もう帰り道は真っ暗。トラックのライトが消えたら一巻の終わりである。そういえば帰りはリキもキャビンに乗せてもらえたみたいだ。
「絶対あの女の子は喋ってたんだって」
「まあ……脳の言語野に損傷がなくて声帯が壊れてなければ、声を出すことくらいは出来るかもなぁ」
「おや、キング。たまには真面目なこと言うんですね」
「そりゃこの展開でおちゃらけるの難しくね? っていうかそもそもオイラは常に真面目だよ」
ちょっとした謎を残すことになった本日。物資を積んだトラックは道路に散らばったゾンビたちを避けて走って行く。
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