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第8話 プライオリティ
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一子は動画用のノートバソコンを文芸部へ持ち込んでいた。
「早速、ウチの美術部に立ち絵を描いてもらったの。麗をモチーフにしてるから、髪はちょっと青みがかってて、目はクリッとした感じ。どう、どう?」
「どうって言われても……。いい絵だね。麗ちゃん、可愛いから」
「でしょう。下村ならそう言ってくれると思った。開発環境の作業行程をバックに、この絵と字幕を付けて、麗の声を入れれば動画が出来るわ」
ミイナは、キーボードを打つ手を止めた。
「声当てはイッチーで良くない? 麗ちゃんにはランダムイベントを考えてもらいたいし、仕様書も作ってほしいんだよね」
パイプ椅子をギシッと鳴らして、一子は顎を指で摩り考える。
「この絵に私の太い声は合わないと思うけど、そういうことなら仕方ないわね。私が声を当てましょう」
遅れて史緒里と麗が部室に入ってきた。
「お姉ちゃん、ついにノートパソコンまで持ち込んだのね。今度は何するつもり?」
「この前言った通り、動画を作るのよ。もうアカウントは作ったから、出来上がり次第アップするの」
一子はホワイトボードをチラリと見て、ミイナに訊ねる。
「北川さんはしばらく来ないの?」
「うん。輝羅は普段、図書館で勉強してるよ。受験生だからね」
「またお話ししたいなー。とっても楽しかったんだ」
頬に両手を当て、一子はにんまりと微笑んだ。どうやら輝羅のことをいたく気に入ったらしい。
ミイナはふたりがホワイトボードに向かって楽しそうにしていた姿を思い出して、含み笑いをする。
「そうだねぇ。でも確かに、楽しむっていうのも必要なことかも。最近、ゲーム作りがなんだか仕事みたいになってたからさ」
去年はなんだかんだあったけど、花火を観に行ったり、海へ行ったり、遊園地へ遊びに行ったりした。ケンカもした。今は部活に来ない3年生3人のプライベートな部分に踏み込んだりもした。
今年はまったりしてて、一子が時々揉め事を起こすくらいだ。それで本当に良いのかどうか。麗のことも史緒里のことも、表面的にしか理解していない気がする。ミイナは机に片肘をつき、頬に拳を当ててぼんやりと考える。
「ボクは別に仕事みたいな感じでもいいよ。結果として人に見せられるようなものが出来れば、さ」
「お姉ちゃん、動画よりもまず仕様書のことを教えてよ。どうせ家に帰ったら自分の部屋に篭っちゃうんだから」
一子はホワイトボードに「優先順位」と書いた。
「それでは、今からタスクの優先順位を決めたいと思います。まず、一番は……」
「仕様書」
「仕様書」
「仕様書」
「……ハァ。あなたたち、この流れなら親交を深めるために、遊びに行くってなるはずでしょ」
「お姉ちゃん、わたし来週からテスト期間に入るの。遊んでる暇なんて、無いよ」
その言葉に溜息を吐いた一子は、ホワイトボードに「1. 仕様書」と書いた。
「じゃあさ、2番目は動画でしょ? 鬱屈とした現場にひとときの安らぎをもたらす。そんな効果があるかも!」
「ゲーム制作」
「ゲーム制作」
「ゲーム制作」
「ええぇ? それじゃ、ただの部活よ。そんなに生き急いでどうするの」
史緒里が軽く手を挙げると、一子は無言で手を差し出して発言を許可する。
「去年は最初ダラダラやってたせいで、最終的にデスマーチみたいになったんだ。輝羅が仕様書を作ったのもギリギリのタイミングだったし。今回はまず、ある程度ゲームとして成立させた上で、足りない部分を埋めていくようにした方が良いんじゃないかな」
「それはあたしも同感だな。もし9月に入って進捗が遅れてたとして、イッチーのせいにはしたくない。動画は今すぐじゃなくても……」
「やだ!! 動画、やりたい!」
ミイナは頭を振った一子に驚いた。こいつは輝羅2世だ。やはり引き合わせたのはまずかったか。
「お姉ちゃん! 我儘言わないの!」
妹の麗に強い口調で怒られて、一子はしゅんとして萎んでしまった。その唇がワナワナと震えている。
ミイナがパンパンと手を叩き、ふたりを止める。
「はーい。ちょっと休憩しようか。イッチー、ちょっと頭冷やしに行こ」
「……外は暑いけど」
「いいから、はい。行くよー」
ミイナは一子の腕を取り、部室の窮屈な出入り口を抜け、生徒指導室を出た。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇
吹き抜けの渡り廊下まで連れ出して、ミイナは一子の顔を覗く。今にも泣きそうで、彼女が部室に入り浸るようになってから初めて見せる顔だ。
「麗ちゃんも史緒里ちゃんも結構、本気でゲームを作ろうとしてるんだよ。もちろんあたしもなんだけどね。それは分かるでしょ?」
「……そんなの、分かってるわよ。でも今作ってるゲームじゃ、コンテストで入賞なんて無理。私は去年、散々研究したんだから。時流ってものがあるの。単に自分たちが面白いと思ったものを作るだけでいいのは一部の天才で、私も麗もそんな天才じゃない」
そう言って一子はポロポロと涙を溢した。ミイナがハンカチを差し出すと、彼女はスカートのポケットから自分のハンカチを取り出して両目に当てた。
「そっか……。イッチーは優しいね。ダメだって分かってても、付き合ってくれてるんだから」
太陽が雲に隠れているおかげで陽は当たらないものの、6月後半の風は生暖かい。そよ風で、一子の長い黒髪が揺れる。
「イッチーさ、あたしは動画に協力するよ。その代わり、麗ちゃんに仕様書の作り方を教えてあげて。どう?」
ハンカチで顔を覆ったまま一子は2度、頷いた。
「夏休みになったら、気晴らしに皆で遊びに行こう。輝羅も誘って。1日くらいなら大丈夫だと思うから」
「……うん。私、皆と遊びたい。別にバカにしてるわけじゃないの。あなたたちのことが好きなだけ」
ミイナは一子の肩をそっと抱いた。
「ありがとう、イッチー。自分の部活があるし学校の勉強だってあるのに、毎日のように文芸部に来てくれて嬉しいよ」
一子は謎の衝動がこみ上げてきたのか、泣きじゃくった。
そんな彼女の背中を摩り続けながら、ミイナは激しいデジャヴに襲われる。やっぱり、輝羅の何かがが取り憑いたのかも知れない。
外は寒くもないのに、ミイナはなぜか身震いしてしまうのだった。
「早速、ウチの美術部に立ち絵を描いてもらったの。麗をモチーフにしてるから、髪はちょっと青みがかってて、目はクリッとした感じ。どう、どう?」
「どうって言われても……。いい絵だね。麗ちゃん、可愛いから」
「でしょう。下村ならそう言ってくれると思った。開発環境の作業行程をバックに、この絵と字幕を付けて、麗の声を入れれば動画が出来るわ」
ミイナは、キーボードを打つ手を止めた。
「声当てはイッチーで良くない? 麗ちゃんにはランダムイベントを考えてもらいたいし、仕様書も作ってほしいんだよね」
パイプ椅子をギシッと鳴らして、一子は顎を指で摩り考える。
「この絵に私の太い声は合わないと思うけど、そういうことなら仕方ないわね。私が声を当てましょう」
遅れて史緒里と麗が部室に入ってきた。
「お姉ちゃん、ついにノートパソコンまで持ち込んだのね。今度は何するつもり?」
「この前言った通り、動画を作るのよ。もうアカウントは作ったから、出来上がり次第アップするの」
一子はホワイトボードをチラリと見て、ミイナに訊ねる。
「北川さんはしばらく来ないの?」
「うん。輝羅は普段、図書館で勉強してるよ。受験生だからね」
「またお話ししたいなー。とっても楽しかったんだ」
頬に両手を当て、一子はにんまりと微笑んだ。どうやら輝羅のことをいたく気に入ったらしい。
ミイナはふたりがホワイトボードに向かって楽しそうにしていた姿を思い出して、含み笑いをする。
「そうだねぇ。でも確かに、楽しむっていうのも必要なことかも。最近、ゲーム作りがなんだか仕事みたいになってたからさ」
去年はなんだかんだあったけど、花火を観に行ったり、海へ行ったり、遊園地へ遊びに行ったりした。ケンカもした。今は部活に来ない3年生3人のプライベートな部分に踏み込んだりもした。
今年はまったりしてて、一子が時々揉め事を起こすくらいだ。それで本当に良いのかどうか。麗のことも史緒里のことも、表面的にしか理解していない気がする。ミイナは机に片肘をつき、頬に拳を当ててぼんやりと考える。
「ボクは別に仕事みたいな感じでもいいよ。結果として人に見せられるようなものが出来れば、さ」
「お姉ちゃん、動画よりもまず仕様書のことを教えてよ。どうせ家に帰ったら自分の部屋に篭っちゃうんだから」
一子はホワイトボードに「優先順位」と書いた。
「それでは、今からタスクの優先順位を決めたいと思います。まず、一番は……」
「仕様書」
「仕様書」
「仕様書」
「……ハァ。あなたたち、この流れなら親交を深めるために、遊びに行くってなるはずでしょ」
「お姉ちゃん、わたし来週からテスト期間に入るの。遊んでる暇なんて、無いよ」
その言葉に溜息を吐いた一子は、ホワイトボードに「1. 仕様書」と書いた。
「じゃあさ、2番目は動画でしょ? 鬱屈とした現場にひとときの安らぎをもたらす。そんな効果があるかも!」
「ゲーム制作」
「ゲーム制作」
「ゲーム制作」
「ええぇ? それじゃ、ただの部活よ。そんなに生き急いでどうするの」
史緒里が軽く手を挙げると、一子は無言で手を差し出して発言を許可する。
「去年は最初ダラダラやってたせいで、最終的にデスマーチみたいになったんだ。輝羅が仕様書を作ったのもギリギリのタイミングだったし。今回はまず、ある程度ゲームとして成立させた上で、足りない部分を埋めていくようにした方が良いんじゃないかな」
「それはあたしも同感だな。もし9月に入って進捗が遅れてたとして、イッチーのせいにはしたくない。動画は今すぐじゃなくても……」
「やだ!! 動画、やりたい!」
ミイナは頭を振った一子に驚いた。こいつは輝羅2世だ。やはり引き合わせたのはまずかったか。
「お姉ちゃん! 我儘言わないの!」
妹の麗に強い口調で怒られて、一子はしゅんとして萎んでしまった。その唇がワナワナと震えている。
ミイナがパンパンと手を叩き、ふたりを止める。
「はーい。ちょっと休憩しようか。イッチー、ちょっと頭冷やしに行こ」
「……外は暑いけど」
「いいから、はい。行くよー」
ミイナは一子の腕を取り、部室の窮屈な出入り口を抜け、生徒指導室を出た。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇
吹き抜けの渡り廊下まで連れ出して、ミイナは一子の顔を覗く。今にも泣きそうで、彼女が部室に入り浸るようになってから初めて見せる顔だ。
「麗ちゃんも史緒里ちゃんも結構、本気でゲームを作ろうとしてるんだよ。もちろんあたしもなんだけどね。それは分かるでしょ?」
「……そんなの、分かってるわよ。でも今作ってるゲームじゃ、コンテストで入賞なんて無理。私は去年、散々研究したんだから。時流ってものがあるの。単に自分たちが面白いと思ったものを作るだけでいいのは一部の天才で、私も麗もそんな天才じゃない」
そう言って一子はポロポロと涙を溢した。ミイナがハンカチを差し出すと、彼女はスカートのポケットから自分のハンカチを取り出して両目に当てた。
「そっか……。イッチーは優しいね。ダメだって分かってても、付き合ってくれてるんだから」
太陽が雲に隠れているおかげで陽は当たらないものの、6月後半の風は生暖かい。そよ風で、一子の長い黒髪が揺れる。
「イッチーさ、あたしは動画に協力するよ。その代わり、麗ちゃんに仕様書の作り方を教えてあげて。どう?」
ハンカチで顔を覆ったまま一子は2度、頷いた。
「夏休みになったら、気晴らしに皆で遊びに行こう。輝羅も誘って。1日くらいなら大丈夫だと思うから」
「……うん。私、皆と遊びたい。別にバカにしてるわけじゃないの。あなたたちのことが好きなだけ」
ミイナは一子の肩をそっと抱いた。
「ありがとう、イッチー。自分の部活があるし学校の勉強だってあるのに、毎日のように文芸部に来てくれて嬉しいよ」
一子は謎の衝動がこみ上げてきたのか、泣きじゃくった。
そんな彼女の背中を摩り続けながら、ミイナは激しいデジャヴに襲われる。やっぱり、輝羅の何かがが取り憑いたのかも知れない。
外は寒くもないのに、ミイナはなぜか身震いしてしまうのだった。
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