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第2章 クロエ・グティエレス 編
第13話 Escape(逃避)
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強い風。窓に大粒の雨が当たり、パタパタと打音が部屋の中に響く。
わたしは、薄暗い部屋の中の姿見を見る。昨日の朝、ママにしっかりと櫛でとかしてもらった肩までかかる茶色の髪は、奴らから逃げているうちに、いつの間にかボサボサになり、光沢を失っていた。
逃げる時、木の枝に引っ掛けて少し裂けた左腕が痛む。ヘンリーは、町に戻ってガーゼと薬を取ってくると言い、随分前にこの家を出て行ったきりだ。
薄着で、さらに雨で濡れてしまったため、ひどく寒い。他の部屋に毛布があるか見に行きたいが、奴らがこの家の中の何処かにいないとも限らないし、独りで動くのは怖い。
頭もぼんやりと痛む。おそらく転倒して地面に頭をぶつけた時に、どこかを怪我したのだろう。姿見に近付いて、髪の毛をかき上げて傷口を確認していると、鏡に映る自分の後ろ、この部屋唯一の扉がゆっくりと開いていく。
わたしは腰のベルトに着けたナイフホルダーに手をかけ、振り返る。
雷が部屋の中を明るく照らす。
そこには、泥だらけのヘンリーが立ち尽くしていた。彼はバックパックをゆっくり床に置くと、中に入った物品を取り出し始める。
「クロエ。ガーゼと、塗り薬だ。消毒用のアルコールもあった。怪我の手当てが出来るぞ。あと、幾つか缶があったから、ナイフで開けて食べなよ」
「ありがとう。でも、ヘンリーだってお腹が空いてるんじゃないの?」
彼は、何かを考えるように俯き、微笑んで答える。
「ボクは外で食べてきた。ポップターツをたくさん食べたから、少し胃がもたれて気持ち悪いくらいだよ」
そんなことを言って笑うが、ヘンリーは嘘が下手だ。
本当は、お腹が空いているのに、先にわたしに食べさせて、余った分だけ食べようと思っているのだろう。いつもそうだ。彼は自分を大切にしない。それで周りが幸せに出来ると思ってるんだ。
「ねえ、誰か生きてた?」
彼は首を横に振った。
ママも、パパも奴らにやられて死んだ。多分、グランマも。
わたしはヘンリーと一緒に地下でギターの練習をしていた。自分の家族が殺されるところを小さな窓越しに見た。地下にあったナイフホルダーを腰のベルトに着けて、彼と共に地上への扉を開き脱出した。
最初は盗賊か何かだと思っていたが、逃げる途中、町の人たちが殺し合っているのを目撃して、事態の深刻さに気付いた。奴らの一部に気付かれて、追いかけてくるのを振り切り、森の中へ入った。
その後は走り続け、ヘンリーとふたりで月明かりだけを頼りに森の中を進み、この家に辿り着いた。裏口の鍵を壊して侵入し、人気の無い部屋に隠れている。
「何が起きてるんだろう」
「さっき、町に戻った時にボクの家も見てきたんだ。外にサラがいたから声をかけてみた。瞳が真っ白になってて、髪を振り乱しながら襲いかかってきた。だからボクは……」
そう言って、ヘンリーは震える両手を見つめた。
「サラを……殺したの……?」
「仕方なかったんだ。薪割り用の斧で、顔を……。サラは溶けて泥みたいになってしまった。多分、皆はもう、人間じゃない」
「泥って、何? 人間じゃないなら、何なの?」
「知らないよ! サラは溶けてなくなった! あれはヒトなんかじゃなかったんだ……」
わたしは後ろからヘンリーを抱きしめる。
「ごめんなさい。ヘンリーに、ガーゼを取ってきてって頼んだのはわたしなのに」
「ボクも大きな声を出して、すまなかった。腕を見せて。消毒してガーゼで保護しよう」
痛みを堪えて消毒してもらい、ガーゼを当てて包帯をくるりと巻いて縛ってもらった。少し落ち着きを取り戻したところで、ふと考える。なぜ、わたしとヘンリーは正常なのか。
発端は大きな振動だ。最初は隕石でも落ちてきたのかななんて笑って話していた。しかし、その後、地下室からでも分かるくらいの明るい光が、小さな窓から溢れた。尋常じゃない事態に、彼と様子を窺っていたところ、わたしたちが見たのは、突然押し入ってきた数人にママたちが言葉もなく殺されていくところだった。
考え事をしていると、2階で物音がした。
ヘンリーがわたしのナイフホルダーからナイフを抜き、わたしの動きを制して単身、部屋の扉を静かに開けて出て行った。
床の軋む音が遠ざかる。
わたしのちょうど真上、2階で争う音が聞こえた。何かがひっくり返る音と共に、天井から埃が降ってきた。
音はしばらく続き、ヘンリーの雄叫びが響くと、ぱったりと音が止んだ。
また、床が軋む音が続き、だんだんとこちらに近付いて来る。
開きっぱなしの扉の向こうの闇から、ヘンリーが酷く疲れた表情で戻ってきた。
「ここの人もゾンビになってたよ。やっぱり最期は泥になるみたいだ」
そう言って、2階から持ってきた毛布を掛けてくれた。
ナイフを持つ手が震えているように見えたが、彼は、はっと何かに気が付いたように、わたしにナイフを返した。
「裏口の鍵は壊してしまったから、奴らにこの場所が見つかったら終わりだ。朝陽が出るまで休憩したら、他の町を目指そう。そこが安全かは分からないけれど」
寒さなのか腕の痛みかそれとも恐怖のためか震えている唇をきゅっと引き結んで、わたしは頷いた。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇
激しく降り続いていた雨は、夜のうちに止んだ。
日の出とともに、慎重に歩みを進めると、湖が現れた。小さい頃にパパと釣りをしたことのある場所だ。
「あれ、何だろう」
ヘンリーが指差す先、霧の向こう、遠くに大きな影がうっすらと存在している。100フィートはあるだろうその影は、ゆっくりと動いているように見えた。
呆然と眺めていると後ろで草の揺れる音がした。
顔だけ振り返り、数体の奴らがこちらを睨んでいることに気付く。
「まずい、走るぞ!」
彼はわたしの手を引いて走り始める。怖くて後ろを見られず、全速力で湖のほとりを駆ける。
草原を抜けると、大きな崖がわたしたちの進路を阻んだ。
ヘンリーがわたしの顔を覗き、崖の向こうを指差す。
「クロエなら軽いし、チアリーディングクラブで鍛えてるんだから、跳べるよね」
「これくらいなら……。でも、ヘンリーはどうするの?」
「ボクは回り道して、あっちに向かうよ。ひとりの方が動きやすいから」
わたしは頷いて、助走のために少し下がる。
思い切り地を蹴り出し、スピードに乗り、崖の先端でジャンプした。
崖を跳び越えて、少し下がった場所にある反対側の地面に落ちて、ごろごろと横向きに転がった。
すぐに身を起こして、振り返る。
ヘンリーは、まだ、その場で立ち尽くしていた。
「早く逃げて、奴らが来る!」
彼は何が可笑しいのか、笑みを湛え、俯く。
「良かった。クロエを殺さずに済んだ!」
「……どういうこと?!」
「ボクの頭の中に、何かがいる。そいつが、クロエを殺せって、ずっと命令してたんだ。でもボクは、今までなんとか堪えてた。でも、もう限界なんだ!」
ヘンリーの両腕が刃のように変形していく。
彼の後ろから、奴らが大量に押し寄せる。彼はその腕を振り、奴らの首を刎ねていく。
「クロエ、生きろ! ボクの分まで生きてくれ!」
そう言って、彼は奴らの群れの中へ飛び込んでいった。
「ヘンリー……」
わたしは踵を返し、深い森を睨む。この先に何が待ち受けているのか分からない。
それでも、わたしは進まなければならない。ヘンリーやママ、パパ、グランマの分まで、生きなきゃいけない気がする。絶対に、生き残らなきゃいけない気がするんだ。
わたしは震える足を叩き、力を込めて踏み出した。
わたしは、薄暗い部屋の中の姿見を見る。昨日の朝、ママにしっかりと櫛でとかしてもらった肩までかかる茶色の髪は、奴らから逃げているうちに、いつの間にかボサボサになり、光沢を失っていた。
逃げる時、木の枝に引っ掛けて少し裂けた左腕が痛む。ヘンリーは、町に戻ってガーゼと薬を取ってくると言い、随分前にこの家を出て行ったきりだ。
薄着で、さらに雨で濡れてしまったため、ひどく寒い。他の部屋に毛布があるか見に行きたいが、奴らがこの家の中の何処かにいないとも限らないし、独りで動くのは怖い。
頭もぼんやりと痛む。おそらく転倒して地面に頭をぶつけた時に、どこかを怪我したのだろう。姿見に近付いて、髪の毛をかき上げて傷口を確認していると、鏡に映る自分の後ろ、この部屋唯一の扉がゆっくりと開いていく。
わたしは腰のベルトに着けたナイフホルダーに手をかけ、振り返る。
雷が部屋の中を明るく照らす。
そこには、泥だらけのヘンリーが立ち尽くしていた。彼はバックパックをゆっくり床に置くと、中に入った物品を取り出し始める。
「クロエ。ガーゼと、塗り薬だ。消毒用のアルコールもあった。怪我の手当てが出来るぞ。あと、幾つか缶があったから、ナイフで開けて食べなよ」
「ありがとう。でも、ヘンリーだってお腹が空いてるんじゃないの?」
彼は、何かを考えるように俯き、微笑んで答える。
「ボクは外で食べてきた。ポップターツをたくさん食べたから、少し胃がもたれて気持ち悪いくらいだよ」
そんなことを言って笑うが、ヘンリーは嘘が下手だ。
本当は、お腹が空いているのに、先にわたしに食べさせて、余った分だけ食べようと思っているのだろう。いつもそうだ。彼は自分を大切にしない。それで周りが幸せに出来ると思ってるんだ。
「ねえ、誰か生きてた?」
彼は首を横に振った。
ママも、パパも奴らにやられて死んだ。多分、グランマも。
わたしはヘンリーと一緒に地下でギターの練習をしていた。自分の家族が殺されるところを小さな窓越しに見た。地下にあったナイフホルダーを腰のベルトに着けて、彼と共に地上への扉を開き脱出した。
最初は盗賊か何かだと思っていたが、逃げる途中、町の人たちが殺し合っているのを目撃して、事態の深刻さに気付いた。奴らの一部に気付かれて、追いかけてくるのを振り切り、森の中へ入った。
その後は走り続け、ヘンリーとふたりで月明かりだけを頼りに森の中を進み、この家に辿り着いた。裏口の鍵を壊して侵入し、人気の無い部屋に隠れている。
「何が起きてるんだろう」
「さっき、町に戻った時にボクの家も見てきたんだ。外にサラがいたから声をかけてみた。瞳が真っ白になってて、髪を振り乱しながら襲いかかってきた。だからボクは……」
そう言って、ヘンリーは震える両手を見つめた。
「サラを……殺したの……?」
「仕方なかったんだ。薪割り用の斧で、顔を……。サラは溶けて泥みたいになってしまった。多分、皆はもう、人間じゃない」
「泥って、何? 人間じゃないなら、何なの?」
「知らないよ! サラは溶けてなくなった! あれはヒトなんかじゃなかったんだ……」
わたしは後ろからヘンリーを抱きしめる。
「ごめんなさい。ヘンリーに、ガーゼを取ってきてって頼んだのはわたしなのに」
「ボクも大きな声を出して、すまなかった。腕を見せて。消毒してガーゼで保護しよう」
痛みを堪えて消毒してもらい、ガーゼを当てて包帯をくるりと巻いて縛ってもらった。少し落ち着きを取り戻したところで、ふと考える。なぜ、わたしとヘンリーは正常なのか。
発端は大きな振動だ。最初は隕石でも落ちてきたのかななんて笑って話していた。しかし、その後、地下室からでも分かるくらいの明るい光が、小さな窓から溢れた。尋常じゃない事態に、彼と様子を窺っていたところ、わたしたちが見たのは、突然押し入ってきた数人にママたちが言葉もなく殺されていくところだった。
考え事をしていると、2階で物音がした。
ヘンリーがわたしのナイフホルダーからナイフを抜き、わたしの動きを制して単身、部屋の扉を静かに開けて出て行った。
床の軋む音が遠ざかる。
わたしのちょうど真上、2階で争う音が聞こえた。何かがひっくり返る音と共に、天井から埃が降ってきた。
音はしばらく続き、ヘンリーの雄叫びが響くと、ぱったりと音が止んだ。
また、床が軋む音が続き、だんだんとこちらに近付いて来る。
開きっぱなしの扉の向こうの闇から、ヘンリーが酷く疲れた表情で戻ってきた。
「ここの人もゾンビになってたよ。やっぱり最期は泥になるみたいだ」
そう言って、2階から持ってきた毛布を掛けてくれた。
ナイフを持つ手が震えているように見えたが、彼は、はっと何かに気が付いたように、わたしにナイフを返した。
「裏口の鍵は壊してしまったから、奴らにこの場所が見つかったら終わりだ。朝陽が出るまで休憩したら、他の町を目指そう。そこが安全かは分からないけれど」
寒さなのか腕の痛みかそれとも恐怖のためか震えている唇をきゅっと引き結んで、わたしは頷いた。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇
激しく降り続いていた雨は、夜のうちに止んだ。
日の出とともに、慎重に歩みを進めると、湖が現れた。小さい頃にパパと釣りをしたことのある場所だ。
「あれ、何だろう」
ヘンリーが指差す先、霧の向こう、遠くに大きな影がうっすらと存在している。100フィートはあるだろうその影は、ゆっくりと動いているように見えた。
呆然と眺めていると後ろで草の揺れる音がした。
顔だけ振り返り、数体の奴らがこちらを睨んでいることに気付く。
「まずい、走るぞ!」
彼はわたしの手を引いて走り始める。怖くて後ろを見られず、全速力で湖のほとりを駆ける。
草原を抜けると、大きな崖がわたしたちの進路を阻んだ。
ヘンリーがわたしの顔を覗き、崖の向こうを指差す。
「クロエなら軽いし、チアリーディングクラブで鍛えてるんだから、跳べるよね」
「これくらいなら……。でも、ヘンリーはどうするの?」
「ボクは回り道して、あっちに向かうよ。ひとりの方が動きやすいから」
わたしは頷いて、助走のために少し下がる。
思い切り地を蹴り出し、スピードに乗り、崖の先端でジャンプした。
崖を跳び越えて、少し下がった場所にある反対側の地面に落ちて、ごろごろと横向きに転がった。
すぐに身を起こして、振り返る。
ヘンリーは、まだ、その場で立ち尽くしていた。
「早く逃げて、奴らが来る!」
彼は何が可笑しいのか、笑みを湛え、俯く。
「良かった。クロエを殺さずに済んだ!」
「……どういうこと?!」
「ボクの頭の中に、何かがいる。そいつが、クロエを殺せって、ずっと命令してたんだ。でもボクは、今までなんとか堪えてた。でも、もう限界なんだ!」
ヘンリーの両腕が刃のように変形していく。
彼の後ろから、奴らが大量に押し寄せる。彼はその腕を振り、奴らの首を刎ねていく。
「クロエ、生きろ! ボクの分まで生きてくれ!」
そう言って、彼は奴らの群れの中へ飛び込んでいった。
「ヘンリー……」
わたしは踵を返し、深い森を睨む。この先に何が待ち受けているのか分からない。
それでも、わたしは進まなければならない。ヘンリーやママ、パパ、グランマの分まで、生きなきゃいけない気がする。絶対に、生き残らなきゃいけない気がするんだ。
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