晴れたらいいね

NADIA 川上

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発展編

新たな関係を築き始める (★途中からR18)

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 数時間後 ――
 
 虎河に案内されたのは絢音との結婚の為に新しく購入したという、新築、地下1階地上3階建の洒落たデザイナーズマンション。

 2階のワンフロア全部を占有する、広々とした室内。
 
 LDKもトイレ&バスルームも、これ以上にないくらい豪華に作られている。

 広々、ざっと30畳ほどのLDKには、65インチの薄型テレビ(△ニーのブ△ビア)とインテリアの調和重視で購入した10人掛けの応接セット。

 絢音の為に最新式のアイランドキッチン。

 わざわざ外で飲むのもバカらしくなるくらい立派なバーカウンター。

 さらに南向きのルーフバルコニーにはジャグジーまでついている。
 
 まさに、至れり尽くせりの豪邸だ。


 当たり前だが家の中には虎河と絢音の他に誰もいない。
 
 両親と使用人達は徒歩10分程の所にある実家にいるという。 

 室内を歩く虎河と絢音の足音だけが、妙に大きく響く。

 やっぱり今日の彼は、いつもとちょっと様子が違う。

 何だか物凄く緊張しているみたいだ。

 絢音だって同じ……とても、緊張している。

 だって、これから、自分の初めてを婚約者にアゲル、かも知れないのだから……。

 (実は絢音、男とベッドインの経験はあっても、最後まで許した事はまだ1度もなかった。だから、今日が絢音の初めてなのだ)

 主寝室へと一歩近づくたびに、心臓がますますどきどきしてくる。

 絢音が必ず来るのを、見越して掃除をしたという部屋は良くも悪くも男性っぽいインテリア。

 虎河がドアを後ろ手に閉めた音が、静まり返った家の中に響き渡る。


「―― キミがここまで着いて来たって事は、抱いてもいいって事だよね?」


 絢音はコクリと頷いた。


「じゃ、シャワーは俺が先に使うよ」


 そう言って虎河はバスルームに消えた。
 絢音は逃げ出さない事を確信しているからだろう。 
 
 残された絢音はとりあえずベッドの端に座るが落ち着かなくて、またすぐに立ち上がり室内を無闇にうろうろ歩き回る。
 
 そして、虎河が入って行ったバスルームからかすかなシャワーの音(水音)が漏れて聞こえてくると、その場に凍りついたよう立ち尽くす。 
 
 やがて、バスローブ姿で出て来た虎河は、一種の余裕さえ窺わせる感じで、


「キミもどうぞ」 


 絢音をバスルームへ促した。

 薦め通り虎河と入れ替わりでバスルームを使う絢音。
 
 まだ何となく夢の中にいるみたいな感じで、そんなに現実感がないけど。
 
 ―― 結婚支度金を受け取った時点でこの結婚(虎河との関係)には腹をくくったつもりだったが、やはり、いざとなると心が揺らぐ。
 
 お父さんにはかなり意地を張っちゃったけど、初めてくらいは本当に好きな人へアゲたかった……。
 
 ゛でも、いよいよ先輩 ―― イヤ、虎河さんのモノに……゛

 義父母になる深大寺ご夫妻と先輩が結婚の申込みにやって来て、先輩の自分に対する好意を知ってからというもの、その理由を自分なりに考えてみたけど結局何も思いつかない、分からずじまいだった。

 はっきりしてる事は、今まで絢音は虎河とそんなに接点がなく、あまり知らない人を好き・嫌いとか考えられなくて、それ故、彼と結婚したいって気持ちもまるでなかった、という事。

 しかし夏休みが終わる直前、これから義父になる予定の深大寺氏がかなり強硬な態度に出て来て、嵯峨野書房のほぼ崖っぷち状態な事も相まって、絢音は遂に結婚を決断せざるを得ない状況に追い込まれた。 


 現実感がないまま体を洗い終えて出て行くと、虎河はベッドの端に座っていた。
 虎河と視線が合っただけで鼓動が耳許まで跳ね上がる。

 注がれる熱い視線に、バスローブ1枚をまとった格好が心許なく感じられて仕方がない。


「こっちへ来てくれる?」

 
 極度の緊張から震える足を踏みしめて近づいていくと、手首を掴んで引き寄せられた。
 前のめりになって倒れ込んだところを虎河に抱き止められれば、当然すぐ近くに虎河の顔があった。

 至近距離で視線が絡まる。 

 そのままゆっくりベッドへ横たえられて、バスローブの紐が虎河に解かれ、ゆっくり片方ずつ肩からバスローブが脱がされる。

 露わになる胸元をとっさに手で隠す絢音。
 
 
「だめ。―― 見せて」


 虎河にその手をどかされて、絢音は羞恥で顔を赤らめる。 
  
 
「綺麗だ……ほんとに、綺麗だ」 
 

  虎河の熱い唇がその白い首筋に吸い付いた。 

 武者震いか? 絢音の体が微かに゛ピクン゛と震えた。
 
 そんな絢音の耳許近くで囁く。
 
 
「俺が、怖い?」

「……」

「なるべく優しくするけど、俺もキミには随分と焦らされて来たからさ、抑え利かなくなるかも ―― そしたら、ごめんね」 


 ゛抑えが利かなくなるかも゛なんて言いつつ、虎河はゆっくりペースを保ったまま、絢音の首筋に吸い付きながら、絢音の体を愛撫する手を胸元から徐々に下半身へ滑らせ、まだ絢音が固く閉じている太ももへその手を滑り込ませた。
 
 その瞬間、思わず漏れそうになった声をとっさに唇を噛んで止める絢音。
 
 
「あ、なるべくなら声は噛まないで欲しいな」 

  
 絢音はそう耳元で囁かれながら、弄られている敏感な場所が、自分でもはっきり分かるくらい濡れていくのを感じている。
 
 
「嬉しいよ。キミがこんなにも感じてくれて―― ねぇ、どこが気持ち良い? ココ? ―― それとも……」

「は、んく――っ」

「オッケー、ココね」

「あ、ぃや――」

「イヤ、じゃあないでしょ。もうこんなに濡れてるのに」

「――て、ない、もん……あン……」
 
 
 息遣いがすっかり上がり、声も切れ切れではまったく説得力がない。
 
 
「キミが意外と可愛い声で啼いてくれたから……俺のココはもうこんなだよ」


 と、虎河が自分の屹立した下半身を絢音に押し当てた。  
 

「!! ――」

「キミにも俺のココ触ってもらえると嬉しいな」


 今はあくまでも゛お願い゛だが、虎河は返事を待たず、絢音の手に自分のソレを触れさせ、生暖かい感覚にびっくりした絢音が手を引こうとしてもほぼ強引にソレを押し付けて来た。
 
 《ナニ、これ――けっこう、おっきい……》
 
 
「そろそろ限界……絢、キミのナカに入っていいよね」 

 
 そう言って絢音の上に移ってきた虎河が゛フンっ!゛と力んだ一瞬の後、想像以上の衝撃が走り、絢音の背が弓なりにしなった。 
 
 
「ああぅっ!!」

「うわぁ……す、すげぇ ―― 狭くて、あったかくて、きもちいい……」

「あ ―― っ、ん、んぁ……」


 虎河の動きが激しさを増してゆくごとに、絢音の息遣いも荒くなり、頬も体も赤く色づいて、色っぽさも増し、声だって抑え切れなくなってゆく。
 
 この室内に響いているのは、2人の喘ぎ声とベッドが軋む音だけ。

 
 「―― んぁ、ん、んあっ、ああっあ、イクっ!」

「くっ……!」

「はぁ、はぁ、はぁ……」


 覆い被さるようにしていた虎河はまだ荒い息のまま、下にいる絢音から萎えた自分のソレを抜いた。
 
 
「んっ」


 絢音は、微かに身じろいだ。

 虎河は少し汗をかいた体に何も身につけず、居室を後にした。

 絢音は未だベッドから起き上がれずに1人、息を整えている。

 すぐに虎河が水の入ったペットボトルを持って戻って来た。

 そして、ベッドに座ると、絢音を優しく抱き起こし、水を口移しで飲ませる。


「―― んじゃ、ひと休みしたら、第2ラウンドね」


  えぇぇぇ――――っっっ!! うそ……。

 じっとり汗ばんだお互いの裸体がそれまでの激しかった行為を物語っているよう。
  


 ※※※※※    ※※※※※     ※※※※※



 絢音は彼 ―― 深大寺虎河の精力を侮り過ぎていた。
 
 結局虎河はあの後 ゛第2ラウンド゛どころか、第3・第4まで絢音を抱き倒し、精も根も尽き果てたといった体で、(彼、本来の性格が元々自己中なので)目的を果たせばさっさと1人で、充電が切れたかの様に眠り込んだ。
 
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