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35 これも欲求不満? (絡みシーンはありませんが1人エッチがあるのでR18)
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「―― おい おい、絢音。フライパン!」
そんな幸作の慌てふためいた声に、ハッ! として手元を見れば。
フライパンからはモクモクと薄煙が上がり ――、
夕食のハンバーグが真っ黒焦げになっていた……。
あちゃー……
ちょっと前 ―― 正確に言うと、年が明けて昼過ぎから、私は変だ。
勉強も家事も、何ひとつ手につかない。
「お腹空いたぁー! もう、限界」
冬休みで京都から遊びに来ている妙子叔母さんの長女・望(まどか)ちゃんがカウンターテーブルに突っ伏す。
「……ごめんね、今ひとっ走り行って、ほか弁で何か買ってくるから」
「絢音はゆっくりしてていいよ、先に風呂入っちゃえば? 弁当は俺が買ってくる」
「そお? じゃ、お願い」
「あ、幸ちゃん、私はスペシャルS定食にエビアンねー」
「オッケー」
幸作がいてくれて、ホント助かったよ。
*** *** ***
少し温めのシャワーをゆっくり浴びる。
半ばまだ色ボケしたままの体の芯には、まだ熱が籠っているようで、シャワーの刺激にさえ過敏に反応してしまう。
そっと唇に手をやり、三上さんの熱い口付けを思い浮かべた。
それだけで躰が火照ってくる。
あの時、誰かがドアをノックしなければ、うちらはどうしていたんだろう……?
『―― 多分お前の事だから、奴との付き合いがマジな恋愛に発展していくのだって秒速、いや、音速の問題じゃないのか?』
なんて、幸作に指摘されるまでもなく、私はあの男 ――
三上勇人を少しずつ好きになり始めていた。
都村晴彦との短い恋に疲れ果て ――、
もう、恋も男もたくさんだって、思っていたハズやのに……。
===============
『おそらく、あの時……ひと目惚れをしたんだ、お前に』
『俺と付き合って欲しい。もちろん結婚を前提とした真面目な交際だ』
『好きな人に好きだと言って何が悪い? 場所なんて関係あるか? 京都駅前であろうと人混みの中心であろうと俺はお前を好きだと声を大にして言える』
===============
同棲までした虎河にだって言われた事のない歯の浮くようなセリフの数々は、超恥ずかしかったけど、反面、凄く嬉しかった。
三上さん……。
妙な興奮を鎮めようと入ったシャワーだけど、今日は逆効果だったみたい……。
下半身が熱を帯びてくる。
三上さんの手の感触を想像しながら手淫に耽る己の姿が、バスルームの鏡に映し出されている。
はぁっ ―― はぁっ……
これまで自分で自分を慰めるなんて経験は、ほとんどなかった。
マッチングアプリで相手を募り、一夜の関係を持つ。
セックスに溺れた事など、今まで1度だってなかった。
積極的に誰かと肌を合わせたいと思った事も、あまりないかもしれない。
それなのに、今の自分はこんなにも刺激を求めている。
胸へに手を伸ばし、すでに張りつめたそれを軽く指で摘んで、コリコリと動かす。
最初はゆっくり、次第にスピードを速める。
「は ―― っ、ん……」
……からは熱い蜜がトロトロ零れ出している。
一番敏感なソコにも指をあてて軽くこすっただけで、ぞくぞくとした波が背中を駆け抜けた。
くっ、ううんっ……
どんなにソコを刺激しても、それだけでは物足りない。
1度男に貫かれることで絶頂を得る事を覚えてしまった体は、前だけで達しても満足感が得られないのだ。
はぁっ はぁっ はぁっ 次第に短促呼吸でも息遣いが苦しくなり……あ、あぁぁっ! ……
勢いよく解き放たれた体液が、バスルームの床を濡らす。
荒い呼吸を整えると、シャワーで汚れを洗い流した。
1人エッチで達しても虚しいだけだった。
そんな幸作の慌てふためいた声に、ハッ! として手元を見れば。
フライパンからはモクモクと薄煙が上がり ――、
夕食のハンバーグが真っ黒焦げになっていた……。
あちゃー……
ちょっと前 ―― 正確に言うと、年が明けて昼過ぎから、私は変だ。
勉強も家事も、何ひとつ手につかない。
「お腹空いたぁー! もう、限界」
冬休みで京都から遊びに来ている妙子叔母さんの長女・望(まどか)ちゃんがカウンターテーブルに突っ伏す。
「……ごめんね、今ひとっ走り行って、ほか弁で何か買ってくるから」
「絢音はゆっくりしてていいよ、先に風呂入っちゃえば? 弁当は俺が買ってくる」
「そお? じゃ、お願い」
「あ、幸ちゃん、私はスペシャルS定食にエビアンねー」
「オッケー」
幸作がいてくれて、ホント助かったよ。
*** *** ***
少し温めのシャワーをゆっくり浴びる。
半ばまだ色ボケしたままの体の芯には、まだ熱が籠っているようで、シャワーの刺激にさえ過敏に反応してしまう。
そっと唇に手をやり、三上さんの熱い口付けを思い浮かべた。
それだけで躰が火照ってくる。
あの時、誰かがドアをノックしなければ、うちらはどうしていたんだろう……?
『―― 多分お前の事だから、奴との付き合いがマジな恋愛に発展していくのだって秒速、いや、音速の問題じゃないのか?』
なんて、幸作に指摘されるまでもなく、私はあの男 ――
三上勇人を少しずつ好きになり始めていた。
都村晴彦との短い恋に疲れ果て ――、
もう、恋も男もたくさんだって、思っていたハズやのに……。
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『おそらく、あの時……ひと目惚れをしたんだ、お前に』
『俺と付き合って欲しい。もちろん結婚を前提とした真面目な交際だ』
『好きな人に好きだと言って何が悪い? 場所なんて関係あるか? 京都駅前であろうと人混みの中心であろうと俺はお前を好きだと声を大にして言える』
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同棲までした虎河にだって言われた事のない歯の浮くようなセリフの数々は、超恥ずかしかったけど、反面、凄く嬉しかった。
三上さん……。
妙な興奮を鎮めようと入ったシャワーだけど、今日は逆効果だったみたい……。
下半身が熱を帯びてくる。
三上さんの手の感触を想像しながら手淫に耽る己の姿が、バスルームの鏡に映し出されている。
はぁっ ―― はぁっ……
これまで自分で自分を慰めるなんて経験は、ほとんどなかった。
マッチングアプリで相手を募り、一夜の関係を持つ。
セックスに溺れた事など、今まで1度だってなかった。
積極的に誰かと肌を合わせたいと思った事も、あまりないかもしれない。
それなのに、今の自分はこんなにも刺激を求めている。
胸へに手を伸ばし、すでに張りつめたそれを軽く指で摘んで、コリコリと動かす。
最初はゆっくり、次第にスピードを速める。
「は ―― っ、ん……」
……からは熱い蜜がトロトロ零れ出している。
一番敏感なソコにも指をあてて軽くこすっただけで、ぞくぞくとした波が背中を駆け抜けた。
くっ、ううんっ……
どんなにソコを刺激しても、それだけでは物足りない。
1度男に貫かれることで絶頂を得る事を覚えてしまった体は、前だけで達しても満足感が得られないのだ。
はぁっ はぁっ はぁっ 次第に短促呼吸でも息遣いが苦しくなり……あ、あぁぁっ! ……
勢いよく解き放たれた体液が、バスルームの床を濡らす。
荒い呼吸を整えると、シャワーで汚れを洗い流した。
1人エッチで達しても虚しいだけだった。
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