7年目の本気

川上風花

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第2章 東京編

難攻不落

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復縁したいなら変わるしかない
変わらない”思い”があるから変わる努力ができる
変えなきゃいけないのは”思い”じゃなく”考え方”

====================



  25日から月末は大体の会社で給料が支給される為
  
 夕暮れ以降の盛り場はどこも仕事帰りの勤め人達で
 大変な賑わいを見せる。


 そんな歓楽街のひとつ・銀座のネオンサインが
 ちらほらと灯り始める頃 ――
 雑踏の中に和巴と同僚・麻衣の姿。


「ね~ぇ、せんぱいぃ、千明さん達も言ってたけどー
 最近週末の付き合い悪くないですかぁ?」

「ん~? 私が?」

「今日みたいに平日は相変わらず飲んでるのに」

「気のせいでしょ」

「誤魔化そうとしても無駄ですよぉ~、
 企画課いちの堅物小鳥遊和巴にも遂に彼氏
 出現ですかぁ?!
 今までどんなイケメンに言い寄られたって
 見向きもしなかった先輩にやっと!」

「煩い、この酔っぱらい」

「わりと面食いの先輩を落とすなんてどんな男(ヒト)
 なんですぅ? 草食系? 肉食系?」

「誰が教えるかっ」

「やぁ~ぱりいるのかぁ、今度紹介して下さいねぇ~」

「――ほら、タクシー来たよ。じゃお疲れ」

「ホントに今度紹介して下さいよぉ」


 麻衣をタクシーへ押し込むように乗せ、
 銀座線で一路・浅草。
 
 
 *****  *****  *****
 

 改札を出ると懐かしい顔を見つけて
 思わず小走りで駆け寄った


『―― 利沙っ』

『かずはぁ~、久しぶり!!』


 電話やスカイプではしょっちゅう話していたけど、
 こうして直接顔を合わせたのは約半年ぶり。

 全く変わってなくて、びっくりした。


「忙しい時、無理に誘ったりして悪かったね」

「ううん、全然そんな事ないよ。今日の飲み会が
 すっごく楽しみで、いつもより数倍早く仕事も
 片付けられたしね。そうゆう利沙は大丈夫なん?」

「もちろん私は大丈夫だよー。たまには気分転換も
 しなきゃ。――」
 
「ところで、店は何処にする?」

「あ……お任せで構わないなら、超お奨めのお洒落な
 バーがあるんやけど」

「じゃ、そこにしよ」

 
 
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