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断ち切れない関係
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「水くれ」
和巴はテーブル上のジョグからグラスへ水を注ぎ、
晴彦の傍らへ跪いて水のグラスを差し出した。
「ハイ、晴彦さん、お水だよ」
「……の~ま~せ~てぇ? 和ちゃん」
「もう ―― っ」
酔うといつも決まって、大人の駄々っ子と化して
子供以上に手のかかる晴彦。
こんな時は彼の事がほんの少し、
可愛く見えてしまう私ってかなり#末期かなぁ#と、
自嘲的笑みを浮かべつつ、
水のグラスを晴彦の口許へゆっくりと運んでいく。
――と、晴彦は自分で”飲ませろ”と言って
おきながら、和巴の手は遮った。
「……晴彦、さん?」
「違うだろ? 飲ませ方が」
「!……」
和巴は晴彦と手元のグラスを交互に見て、
しばらく迷っていたが。
やがて意を決して、グラスの水を自分の口に含み
口移しで晴彦へ水を飲ませた。
晴彦は水を飲み終えても和巴から唇を離さず、
徐々に口付けを深くしていき。
和巴のシャツのボタンを外しにかかる。
「ね、晴彦さん、今日は止めて? 学校あるし」
「それがどうした? 俺はヤりたい」
軽く何度もの啄むようなキスを繰り返し ――、
やがてそれは、頬へ~首筋から胸元へと
下りて行く。
「ん ―― ほんと、やめ……ン、あぁ……っ」
弱いポイントの乳房を執拗に攻められ、
和巴は抵抗するのを諦めて晴彦へその身を委ねる。
”まな板の上の鯉”状態の和巴の華奢な体の上で。
晴彦はブルリとその身を震わせた。
「あぁ ―― っふ……く ――っ」
微かに痙攣した晴彦が和巴のナカに自身の白濁を
勢い良く吐き出す。
ゆっくり弛緩していく体で乱れた気を整え、
晴彦が和巴のナカから自身を抜き出すと ――。
避妊具なしセッ*スで中出しの白濁が、
和巴のソコからトロリと溢れた。
気怠そうに立ち上がって台所の冷蔵庫から
取って来た缶ビールを飲みながら戻った晴彦へ、
和巴が重い口を開く。
「―― ね、晴彦さん?」
「んー?」
「今日ね、妙子叔母さんが遊びに来たの」
「妙子、叔母さん?」
「ほら、東京に住んでる ――」
「あぁ! あのいっつも光りもんジャラジャラ付けてる
チョーお節介焼きの人か」
その例えが当たらずといえども遠からずで、
昨日自分が叔母さんと会った時のいでたちそのまま
だったので、思わず和巴は小さく”プッ”と、
噴き出した。
「で、その叔母さんがどうしたよ」
今日の晴彦はいつになく優しいので、
思い切って打ち明けようと、思ったが、
それでもまさか”見合いを勧められた”とは
言い難い和巴だった。
「……あ、あのね、実はその叔母さんから、お見合い、
勧められてて……」
「な~んだそんな事か。深刻な顔するもんだから
一体何事かって、流石の俺も身構えちまったじゃん」
「……」
「大方、あのお節介焼き叔母さんの面子もある
ってんだろ? いいよ。この前みたく旨いもん
食って、相手の野朗は適当にあしらって、
帰って来りゃあいい」
それは ”適当にあしらえる相手”ならばだ。
「ん……やべぇ ―― なんか、今夜は絶好調みたい」
「え?」
言われた意味が分からず聞き返したが、
自分の手を晴彦の昂ぶった下半身に導かれ
理解した。
「も、晴彦ってば……」
「和巴、も1回シよ?」
昨日、叔母から出された見合い相手の釣り書には、
そうそうたる学歴&経歴と現在の役職が羅列されて
いた ――。
西の ”東大” と、言われる、
京都大学藝術学部写真学科――主席卒業。
東亜銀行本社へ入行。
”商品企画””M&A関連業務””営業統括”などの
部署勤務を経て、ニューヨーク支社へ異動。
ここで写真家のアラン・パウエルと出逢い、
軌道修正。
10年間勤めた東亜銀行をあっさり退職し、
カメラマンへの道を進み始める。
特定の会社に属さないフリーランス。
自分の希望は報道だが、
生活のため芸能人のグラビア撮影をする事が多い。
そこまで読んだ時点で、和巴は
”うわぁ~~っ、こりゃダメだ。今まで会ってきた
人達とは格が違い過ぎる!”
と、思った。
相手の容姿は文句のつけようもなく”特Aランク”
こんな人がどうしてお見合いなどに頼るのか?
不思議になるくらいのイケメン。
そして、自分との”釣り合い”から考えても、
大きなギャップを感じずにはいられなかった。
だが、容姿だけは自分のタイプど真ん中。
晴彦の言うよう、
旨いもん食べて、相手の青年は適当に
あしらえればいいのだが……
和巴はテーブル上のジョグからグラスへ水を注ぎ、
晴彦の傍らへ跪いて水のグラスを差し出した。
「ハイ、晴彦さん、お水だよ」
「……の~ま~せ~てぇ? 和ちゃん」
「もう ―― っ」
酔うといつも決まって、大人の駄々っ子と化して
子供以上に手のかかる晴彦。
こんな時は彼の事がほんの少し、
可愛く見えてしまう私ってかなり#末期かなぁ#と、
自嘲的笑みを浮かべつつ、
水のグラスを晴彦の口許へゆっくりと運んでいく。
――と、晴彦は自分で”飲ませろ”と言って
おきながら、和巴の手は遮った。
「……晴彦、さん?」
「違うだろ? 飲ませ方が」
「!……」
和巴は晴彦と手元のグラスを交互に見て、
しばらく迷っていたが。
やがて意を決して、グラスの水を自分の口に含み
口移しで晴彦へ水を飲ませた。
晴彦は水を飲み終えても和巴から唇を離さず、
徐々に口付けを深くしていき。
和巴のシャツのボタンを外しにかかる。
「ね、晴彦さん、今日は止めて? 学校あるし」
「それがどうした? 俺はヤりたい」
軽く何度もの啄むようなキスを繰り返し ――、
やがてそれは、頬へ~首筋から胸元へと
下りて行く。
「ん ―― ほんと、やめ……ン、あぁ……っ」
弱いポイントの乳房を執拗に攻められ、
和巴は抵抗するのを諦めて晴彦へその身を委ねる。
”まな板の上の鯉”状態の和巴の華奢な体の上で。
晴彦はブルリとその身を震わせた。
「あぁ ―― っふ……く ――っ」
微かに痙攣した晴彦が和巴のナカに自身の白濁を
勢い良く吐き出す。
ゆっくり弛緩していく体で乱れた気を整え、
晴彦が和巴のナカから自身を抜き出すと ――。
避妊具なしセッ*スで中出しの白濁が、
和巴のソコからトロリと溢れた。
気怠そうに立ち上がって台所の冷蔵庫から
取って来た缶ビールを飲みながら戻った晴彦へ、
和巴が重い口を開く。
「―― ね、晴彦さん?」
「んー?」
「今日ね、妙子叔母さんが遊びに来たの」
「妙子、叔母さん?」
「ほら、東京に住んでる ――」
「あぁ! あのいっつも光りもんジャラジャラ付けてる
チョーお節介焼きの人か」
その例えが当たらずといえども遠からずで、
昨日自分が叔母さんと会った時のいでたちそのまま
だったので、思わず和巴は小さく”プッ”と、
噴き出した。
「で、その叔母さんがどうしたよ」
今日の晴彦はいつになく優しいので、
思い切って打ち明けようと、思ったが、
それでもまさか”見合いを勧められた”とは
言い難い和巴だった。
「……あ、あのね、実はその叔母さんから、お見合い、
勧められてて……」
「な~んだそんな事か。深刻な顔するもんだから
一体何事かって、流石の俺も身構えちまったじゃん」
「……」
「大方、あのお節介焼き叔母さんの面子もある
ってんだろ? いいよ。この前みたく旨いもん
食って、相手の野朗は適当にあしらって、
帰って来りゃあいい」
それは ”適当にあしらえる相手”ならばだ。
「ん……やべぇ ―― なんか、今夜は絶好調みたい」
「え?」
言われた意味が分からず聞き返したが、
自分の手を晴彦の昂ぶった下半身に導かれ
理解した。
「も、晴彦ってば……」
「和巴、も1回シよ?」
昨日、叔母から出された見合い相手の釣り書には、
そうそうたる学歴&経歴と現在の役職が羅列されて
いた ――。
西の ”東大” と、言われる、
京都大学藝術学部写真学科――主席卒業。
東亜銀行本社へ入行。
”商品企画””M&A関連業務””営業統括”などの
部署勤務を経て、ニューヨーク支社へ異動。
ここで写真家のアラン・パウエルと出逢い、
軌道修正。
10年間勤めた東亜銀行をあっさり退職し、
カメラマンへの道を進み始める。
特定の会社に属さないフリーランス。
自分の希望は報道だが、
生活のため芸能人のグラビア撮影をする事が多い。
そこまで読んだ時点で、和巴は
”うわぁ~~っ、こりゃダメだ。今まで会ってきた
人達とは格が違い過ぎる!”
と、思った。
相手の容姿は文句のつけようもなく”特Aランク”
こんな人がどうしてお見合いなどに頼るのか?
不思議になるくらいのイケメン。
そして、自分との”釣り合い”から考えても、
大きなギャップを感じずにはいられなかった。
だが、容姿だけは自分のタイプど真ん中。
晴彦の言うよう、
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あしらえればいいのだが……
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