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大公陛下のお傍に
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5月5日。晴れ。
今日は、編入試験です。
この日の為、本当に寝る間も惜しんで、
めちゃくちゃ勉強した。
本来の負けん気がむっくり頭をもたげ、
がむしゃらに勉強してきた。
高校生レベルの編入試験なんざ、
ちょろいちょろいなぁて思ってた。
何度も言うようこれでも私は大学生で、
どっちかっていうと偏差値も高かったし、
そう、必死こいて頑張らなくてもどうにかなるさ
――なんて思ってて。
なのに、いざ家庭教師の先生について、
勉強させられてみると物凄く、
自分の不甲斐なさを痛感させられ……。
なんだかやる気がみなぎってしまった。
王立高等アカデミーは噂に聞いた通り、
物凄く広くて大きな学校だ。
なんせ同じ敷地内に幼稚園から大学院まである。
見かけ狭いように見えたこの世界にも、
結構なお金持ちねって ”お嬢さん・お坊ちゃん”
タイプの園児・児童・生徒&学生がそこいら中に
ゴロゴロ……。
少子化が加速している日本と大違いだ。
とにかく編入試験は無事に終わった……
と、思う。多分。
試験が終わって帰ってきて早々。
いや、ついさっきの事なんだけど。
テイラーさんに呼ばれて『夜伽教育』なるものが、
始まった。
「う” ―― うわぁ……」
王家に代々伝わる、
妙齢の男女が、その、テイラーさん曰く
『夜の営み』……をしている絵ばかりが
書いてある、いわゆる春画を見せられながら、
テイラーさんが、事細かくレクチャーして
くれちゃって……。(*´艸`*)
おいおい、恥ずかしがってる場合じゃないだろ。
頭の中にあのいやらしい画集『春画』の残像が、
あのギリシャ神話の彫像みたいにイケメンな
エディとテイラーさんの顔になってグルグル
回っていく。
だって、彼もお妃様候補だって言うなら。
この真面目そうで、
ものすごく大人で和風イケメンのテイラーさんが?
エディと、あんなことやこんな事……?!
そんなこんなで、
ほとんど食べられなかった夕食の後、
私の部屋にやって来たテイラーさんが、
私の解答を見ながらため息をついた。
何故か、すでに私の編入試験の解答用紙が、
王家へ届けられていたらしい。
「はぁ~……リーフ様はブリタニア語が苦手とお見受け
致しました」
「あ、はい。家庭教師の先生との勉強でも、
後半、補聴器なしになるとてんでダメで……」
いや、何となくならリスニングはオッケー
なんです。
だけど、補聴器なしでネイティブ並みに話せ、
となるとこれがまた別のハナシで……
言い訳しようと思ったら、テイラーさんからの
お小言は更に続く。
「これから世界へ大きく羽ばたく王家のお妃様とも
なれば、現地語と英語は話せて当然のものです。
もちろんそれ以外にも、ドイツ語、フランス語、
イタリア語など出来ると、尚宜しいですね。
うん! これは是非とも頑張っていただかねば」
現地語以外に、
ドイツ語・フランス語・イタリア語 ~~ ??。
なんか、当分の間冬眠でもしたくなってきた。
「けれど、語学以外は……大変よく出来て
いらっしゃいますね。この短期間で本当に頑張られ
ました。クラスもSクラスで確定だそうですよ。
おめでとうございます」
テイラーさんがすごく嬉しそうに、
ニッコリしてくれた。
「う”……」
「はい?」
熱くなった頬を押さえて、下を向いた。
私がこんな風に無駄に照れてしまうのは。
さっき見せられた『春画』のせいよ!
だって、なにアレ?
このテイラーさんがあんなこと?
いや、問題なのはそっちじゃない。
考えたくもないけど……。
テイラーさんがっていうより何より、もしかして
……私も、エディとあんなこと?
そんなの嫌っ! ではないけど……
まだ心の準備が……。
そんなこんなで、何時、その時が来るのか?
と、ドキドキで夜もロクすぽ眠れず……
クゥ~カ クゥ~カ ―― はっ! と目覚めれば
朝になっていた。
どうやら純血は守られたようだが……
あんな風にドキドキした夜は初めてだった。
微妙に肩透かしを食らったような気がして、
しばらく横になったままぼぅ~っとしていると、
テイラーさんが珍しく急いだ感じで、
私の部屋に入って来た。
今日は、編入試験です。
この日の為、本当に寝る間も惜しんで、
めちゃくちゃ勉強した。
本来の負けん気がむっくり頭をもたげ、
がむしゃらに勉強してきた。
高校生レベルの編入試験なんざ、
ちょろいちょろいなぁて思ってた。
何度も言うようこれでも私は大学生で、
どっちかっていうと偏差値も高かったし、
そう、必死こいて頑張らなくてもどうにかなるさ
――なんて思ってて。
なのに、いざ家庭教師の先生について、
勉強させられてみると物凄く、
自分の不甲斐なさを痛感させられ……。
なんだかやる気がみなぎってしまった。
王立高等アカデミーは噂に聞いた通り、
物凄く広くて大きな学校だ。
なんせ同じ敷地内に幼稚園から大学院まである。
見かけ狭いように見えたこの世界にも、
結構なお金持ちねって ”お嬢さん・お坊ちゃん”
タイプの園児・児童・生徒&学生がそこいら中に
ゴロゴロ……。
少子化が加速している日本と大違いだ。
とにかく編入試験は無事に終わった……
と、思う。多分。
試験が終わって帰ってきて早々。
いや、ついさっきの事なんだけど。
テイラーさんに呼ばれて『夜伽教育』なるものが、
始まった。
「う” ―― うわぁ……」
王家に代々伝わる、
妙齢の男女が、その、テイラーさん曰く
『夜の営み』……をしている絵ばかりが
書いてある、いわゆる春画を見せられながら、
テイラーさんが、事細かくレクチャーして
くれちゃって……。(*´艸`*)
おいおい、恥ずかしがってる場合じゃないだろ。
頭の中にあのいやらしい画集『春画』の残像が、
あのギリシャ神話の彫像みたいにイケメンな
エディとテイラーさんの顔になってグルグル
回っていく。
だって、彼もお妃様候補だって言うなら。
この真面目そうで、
ものすごく大人で和風イケメンのテイラーさんが?
エディと、あんなことやこんな事……?!
そんなこんなで、
ほとんど食べられなかった夕食の後、
私の部屋にやって来たテイラーさんが、
私の解答を見ながらため息をついた。
何故か、すでに私の編入試験の解答用紙が、
王家へ届けられていたらしい。
「はぁ~……リーフ様はブリタニア語が苦手とお見受け
致しました」
「あ、はい。家庭教師の先生との勉強でも、
後半、補聴器なしになるとてんでダメで……」
いや、何となくならリスニングはオッケー
なんです。
だけど、補聴器なしでネイティブ並みに話せ、
となるとこれがまた別のハナシで……
言い訳しようと思ったら、テイラーさんからの
お小言は更に続く。
「これから世界へ大きく羽ばたく王家のお妃様とも
なれば、現地語と英語は話せて当然のものです。
もちろんそれ以外にも、ドイツ語、フランス語、
イタリア語など出来ると、尚宜しいですね。
うん! これは是非とも頑張っていただかねば」
現地語以外に、
ドイツ語・フランス語・イタリア語 ~~ ??。
なんか、当分の間冬眠でもしたくなってきた。
「けれど、語学以外は……大変よく出来て
いらっしゃいますね。この短期間で本当に頑張られ
ました。クラスもSクラスで確定だそうですよ。
おめでとうございます」
テイラーさんがすごく嬉しそうに、
ニッコリしてくれた。
「う”……」
「はい?」
熱くなった頬を押さえて、下を向いた。
私がこんな風に無駄に照れてしまうのは。
さっき見せられた『春画』のせいよ!
だって、なにアレ?
このテイラーさんがあんなこと?
いや、問題なのはそっちじゃない。
考えたくもないけど……。
テイラーさんがっていうより何より、もしかして
……私も、エディとあんなこと?
そんなの嫌っ! ではないけど……
まだ心の準備が……。
そんなこんなで、何時、その時が来るのか?
と、ドキドキで夜もロクすぽ眠れず……
クゥ~カ クゥ~カ ―― はっ! と目覚めれば
朝になっていた。
どうやら純血は守られたようだが……
あんな風にドキドキした夜は初めてだった。
微妙に肩透かしを食らったような気がして、
しばらく横になったままぼぅ~っとしていると、
テイラーさんが珍しく急いだ感じで、
私の部屋に入って来た。
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