8 / 145
共通ルート
6 恐怖の時間
しおりを挟む
馬車が城に到着したようだった。
初めて目のする本物の城だというのに
心の温度は氷点下まで下がっていた。
(ああ、これが観光なら最高だったのに・・。)
手もぶるぶると震えていた。
馬車から降りなくてはならないのに、
身体が硬直して動かない。
すると、先に馬車から降りていた兄が
戻ってきて手を差し出してきた。
「おいでベル。
落ち着くまで手を握ってあげるから。」
兄の優しさに泣きそうになるが、
ぐっと我慢した。
泣いたら、確実に父と兄に迷惑を
かけてしまう。
それに正確には私ではないが、
私の過去の行いのせいだ。
例えるなら、
自分が直接犯したミスではないが、責任者ではある状況で、
会社に数十億の損失をだしてしまい、
社長に謝罪に行くという感じだろうか。
賠償金の支払いがあるのか。
解雇されるか・・。
そんな精神がギリギリの状況だった。
家族のためにも逃げられないなら、
腹をくくるしかない。
遠慮なく兄の手をぎゅっと握った。
一瞬、驚いた兄もしっかりと握り返してくれた。
途中で心配する父と別れ、兄と手を繋いで城の中を歩いた。
兄と繋いでいる手だけが体温を保っているように思えた。
きっと、兄と手を離した途端、
床に崩れ落ちてしまうだろう。
今は兄の手だけが生命線だという感覚だった。
城の中は凄いが、それどころではない。
しばらく歩いた兄が手を緩めて立ち止まった。
「ベル。そろそろ殿下の執務室だ。
手を離せそうか?」
「無理です。」
考えるより先に言葉が出てきた。
「ベル・・。
いくら兄妹とはいえ、手を繋いで殿下の前にでられないだろ?」
「無理です。お兄様の手は離せません。」
思わず兄の手を胸の前に抱え込んだ。
下を向いて俯いて兄と視線を合わせないようにした。
「わ、わかった・・から。
手を繋いでもいいから・・。
ここでそれはやめてくれ・・」
いつもはっきりと話す兄の語尾が小さくなるのを不思議に思って、顔をあげると、
真っ赤になった兄が片手で頭を搔きながら、
困ったように視線を逸らせていた。
「すみません。」
兄の様子に慌てて、抱きしめていた兄の手を下ろした。
繋いだ手は、離せなかったが。
「でも、手は貸して下さい。
・・・お願いします。」
「はぁ。わかった。ちょっと待ってくれ、
言い訳を考えるから・・。」
「ふふふ。はい。ありがとうございます。」
いつになく慌てて必死な兄の様子に少しだけ心が軽くなった。
「笑えるくらいになったのか。
じゃあ、殿下に会いに行くか。」
思わず兄の手を握りしめる手に力を込めた。
「はい。」
重厚な扉の前で兄が足を止め、
扉をトントンとノックをした。
「エリック・アトワル、
ベルナデット・アトワルでございます。」
「入ってくれ。」
扉を開けると、目の前にはこの世の者とは思えないほどの美しい男性が立っていた。
つやつやとした黒の髪に、ブルーサファイアような瞳は見つめずにはいられないほど神秘的な魅力があった。
(なるほど。
これは、夢中になるのもわかる。
カッコイイ。本当に素敵)
震えていたことなど忘れ、
顔を見つめていると兄の声が聞こえた。
「久しぶりだな。ローベル。」
「ああ。エリックも壮健そうでなによりだ。」
(ローベル??
この人は王子様じゃないの??え~~。)
人違いに動揺していると、ローベルがこちらを向いた。やはりかっこいい。
「ベルナデット様、お待ちしておりました。
殿下がお待ちです。こちらにどうぞ。」
ローベルが案内した方に視線を動かすと、
ソファーに金色の髪に水色の大きな目の少年は座っていた。
(可愛い~~。
お人形さんみたい!肌白い!肌もすべすべ。
こんな可愛い顔なかなかお目にかかれないよ。
すごい!!
・・・はっ!気をつけなきゃ。
しっかりしなきゃ。おかしな発言不敬罪。)
いつの間にか、兄に手を引かれて、
王子様の前に移動してた。
「お久しぶりです。殿下。」
「ああ。エリック、
元気そうで安心しました。」
「お心遣い感謝致します。」
そういうと、王子様はこちらに視線を移した。
「こんにちは。」
「こんにちは。」
王子様のあいさつに必要最低限の返事をした。
「どうぞ座って下さい。」
「はい。」
王子様の声に兄が答えた。
兄と手を繋いだままで、王子様の正面に座ると、
目の前の王子様が驚いたように声を上げた。
「ベルナデット。
座るのはそこでいいのですか?」
「は、はい。」
すると、王子様は繋いでいる手に視線を向けた。
「なぜ、手を繋いでいるのですか?」
「発言を失礼します、殿下。ベルナデットは来月には7歳になります。
いつまでも殿下の腕に密着させるわけにはいきませんので、
本日は私と手を繋いで、殿下の前に座るように言い聞かせました。」
(お兄様~~その言い訳苦しくないですか~?私だってそこまで酷くはないですよ。
まるで聞き分けのない駄犬のようではないですか~!!)
そう思ってロベールを見ると、
『よくやった』言わんばかりの視線を送られた。
(え?私、駄犬以下だったんですか・・。
ちょっと立ち直れないかも・・。)
思わず遠い目をしてしまった。
「そうですか。
では今日はそのままで問題ありません。」
殿下が少し早口に兄の発言を肯定した。
(よほど困っていたんだね。ごめんね・・。)
あまりにもショックで放心状態の
私をよそに、王子様と兄は面識があるらしく、
話が弾んでいるようだった。
ふと執務室内を見渡すと、ローベルと呼ばれた男性が執務室内にある机で仕事をしているようだった。
執務室には、家庭教師が使用すると思われる机も用意してあった。
(あの指導机、私の使っている机に似てる・・。
まさか!!我儘を言って、
王子様と同じ物を強請ったのだろうか!
申し訳なさすぎる。)
一人で反省していると仕事中のローベルと目が合った。
ローベルは驚いたような表情を見せ、
軽く会釈してくれた。
私も急いで微笑んで会釈を返すと、
ローベルは益々怪訝な顔を見せた。
「どうしたの?ベルナデット?」
先程まで、兄と盛り上がっていた王子様に
話しかけられて、思わずぐっと兄の手を握りしめてしまった。
すると、兄が手を握り返してくれた。
「殿下、申し訳ありません。
ベルナデットは体調が悪いようなので、
本日は御前を失礼してもよろしいでしょうか。
(ナイス!!お兄様!!)
正直こんな針のムシロには1分だって
いたくはなかった。
「そうなの?ベルナデット?」
「はい。」
王子様の問いかけに必要最低限で答えた。
「そうか。気を付けて。」
「失礼致します。」
最低限の礼儀を通して、急いで執務室を出て少し歩いたところで、
ずっと緊張していた足の力が抜け兄にぎゅっと抱きついた。
「はぁ。まぁ、逃げなかっただけましか。
よく耐えたな。」
そう言うと、ふわりと抱きかかえられた。
お姫様抱っこだ。
女の子なら憧れのシチュエーションだが、生憎と朝から削られた精神のせいで、
お姫様抱っこの感動に浸る余裕もなかった。
落ちないように兄の首に手を回すと、兄に甘えることにした。
2人とも、クリストフとローベルがその様子を見ていることには気付けなった。
初めて目のする本物の城だというのに
心の温度は氷点下まで下がっていた。
(ああ、これが観光なら最高だったのに・・。)
手もぶるぶると震えていた。
馬車から降りなくてはならないのに、
身体が硬直して動かない。
すると、先に馬車から降りていた兄が
戻ってきて手を差し出してきた。
「おいでベル。
落ち着くまで手を握ってあげるから。」
兄の優しさに泣きそうになるが、
ぐっと我慢した。
泣いたら、確実に父と兄に迷惑を
かけてしまう。
それに正確には私ではないが、
私の過去の行いのせいだ。
例えるなら、
自分が直接犯したミスではないが、責任者ではある状況で、
会社に数十億の損失をだしてしまい、
社長に謝罪に行くという感じだろうか。
賠償金の支払いがあるのか。
解雇されるか・・。
そんな精神がギリギリの状況だった。
家族のためにも逃げられないなら、
腹をくくるしかない。
遠慮なく兄の手をぎゅっと握った。
一瞬、驚いた兄もしっかりと握り返してくれた。
途中で心配する父と別れ、兄と手を繋いで城の中を歩いた。
兄と繋いでいる手だけが体温を保っているように思えた。
きっと、兄と手を離した途端、
床に崩れ落ちてしまうだろう。
今は兄の手だけが生命線だという感覚だった。
城の中は凄いが、それどころではない。
しばらく歩いた兄が手を緩めて立ち止まった。
「ベル。そろそろ殿下の執務室だ。
手を離せそうか?」
「無理です。」
考えるより先に言葉が出てきた。
「ベル・・。
いくら兄妹とはいえ、手を繋いで殿下の前にでられないだろ?」
「無理です。お兄様の手は離せません。」
思わず兄の手を胸の前に抱え込んだ。
下を向いて俯いて兄と視線を合わせないようにした。
「わ、わかった・・から。
手を繋いでもいいから・・。
ここでそれはやめてくれ・・」
いつもはっきりと話す兄の語尾が小さくなるのを不思議に思って、顔をあげると、
真っ赤になった兄が片手で頭を搔きながら、
困ったように視線を逸らせていた。
「すみません。」
兄の様子に慌てて、抱きしめていた兄の手を下ろした。
繋いだ手は、離せなかったが。
「でも、手は貸して下さい。
・・・お願いします。」
「はぁ。わかった。ちょっと待ってくれ、
言い訳を考えるから・・。」
「ふふふ。はい。ありがとうございます。」
いつになく慌てて必死な兄の様子に少しだけ心が軽くなった。
「笑えるくらいになったのか。
じゃあ、殿下に会いに行くか。」
思わず兄の手を握りしめる手に力を込めた。
「はい。」
重厚な扉の前で兄が足を止め、
扉をトントンとノックをした。
「エリック・アトワル、
ベルナデット・アトワルでございます。」
「入ってくれ。」
扉を開けると、目の前にはこの世の者とは思えないほどの美しい男性が立っていた。
つやつやとした黒の髪に、ブルーサファイアような瞳は見つめずにはいられないほど神秘的な魅力があった。
(なるほど。
これは、夢中になるのもわかる。
カッコイイ。本当に素敵)
震えていたことなど忘れ、
顔を見つめていると兄の声が聞こえた。
「久しぶりだな。ローベル。」
「ああ。エリックも壮健そうでなによりだ。」
(ローベル??
この人は王子様じゃないの??え~~。)
人違いに動揺していると、ローベルがこちらを向いた。やはりかっこいい。
「ベルナデット様、お待ちしておりました。
殿下がお待ちです。こちらにどうぞ。」
ローベルが案内した方に視線を動かすと、
ソファーに金色の髪に水色の大きな目の少年は座っていた。
(可愛い~~。
お人形さんみたい!肌白い!肌もすべすべ。
こんな可愛い顔なかなかお目にかかれないよ。
すごい!!
・・・はっ!気をつけなきゃ。
しっかりしなきゃ。おかしな発言不敬罪。)
いつの間にか、兄に手を引かれて、
王子様の前に移動してた。
「お久しぶりです。殿下。」
「ああ。エリック、
元気そうで安心しました。」
「お心遣い感謝致します。」
そういうと、王子様はこちらに視線を移した。
「こんにちは。」
「こんにちは。」
王子様のあいさつに必要最低限の返事をした。
「どうぞ座って下さい。」
「はい。」
王子様の声に兄が答えた。
兄と手を繋いだままで、王子様の正面に座ると、
目の前の王子様が驚いたように声を上げた。
「ベルナデット。
座るのはそこでいいのですか?」
「は、はい。」
すると、王子様は繋いでいる手に視線を向けた。
「なぜ、手を繋いでいるのですか?」
「発言を失礼します、殿下。ベルナデットは来月には7歳になります。
いつまでも殿下の腕に密着させるわけにはいきませんので、
本日は私と手を繋いで、殿下の前に座るように言い聞かせました。」
(お兄様~~その言い訳苦しくないですか~?私だってそこまで酷くはないですよ。
まるで聞き分けのない駄犬のようではないですか~!!)
そう思ってロベールを見ると、
『よくやった』言わんばかりの視線を送られた。
(え?私、駄犬以下だったんですか・・。
ちょっと立ち直れないかも・・。)
思わず遠い目をしてしまった。
「そうですか。
では今日はそのままで問題ありません。」
殿下が少し早口に兄の発言を肯定した。
(よほど困っていたんだね。ごめんね・・。)
あまりにもショックで放心状態の
私をよそに、王子様と兄は面識があるらしく、
話が弾んでいるようだった。
ふと執務室内を見渡すと、ローベルと呼ばれた男性が執務室内にある机で仕事をしているようだった。
執務室には、家庭教師が使用すると思われる机も用意してあった。
(あの指導机、私の使っている机に似てる・・。
まさか!!我儘を言って、
王子様と同じ物を強請ったのだろうか!
申し訳なさすぎる。)
一人で反省していると仕事中のローベルと目が合った。
ローベルは驚いたような表情を見せ、
軽く会釈してくれた。
私も急いで微笑んで会釈を返すと、
ローベルは益々怪訝な顔を見せた。
「どうしたの?ベルナデット?」
先程まで、兄と盛り上がっていた王子様に
話しかけられて、思わずぐっと兄の手を握りしめてしまった。
すると、兄が手を握り返してくれた。
「殿下、申し訳ありません。
ベルナデットは体調が悪いようなので、
本日は御前を失礼してもよろしいでしょうか。
(ナイス!!お兄様!!)
正直こんな針のムシロには1分だって
いたくはなかった。
「そうなの?ベルナデット?」
「はい。」
王子様の問いかけに必要最低限で答えた。
「そうか。気を付けて。」
「失礼致します。」
最低限の礼儀を通して、急いで執務室を出て少し歩いたところで、
ずっと緊張していた足の力が抜け兄にぎゅっと抱きついた。
「はぁ。まぁ、逃げなかっただけましか。
よく耐えたな。」
そう言うと、ふわりと抱きかかえられた。
お姫様抱っこだ。
女の子なら憧れのシチュエーションだが、生憎と朝から削られた精神のせいで、
お姫様抱っこの感動に浸る余裕もなかった。
落ちないように兄の首に手を回すと、兄に甘えることにした。
2人とも、クリストフとローベルがその様子を見ていることには気付けなった。
328
お気に入りに追加
1,866
あなたにおすすめの小説
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
【完結】転生地味悪役令嬢は婚約者と男好きヒロイン諸共無視しまくる。
なーさ
恋愛
アイドルオタクの地味女子 水上羽月はある日推しが轢かれそうになるのを助けて死んでしまう。そのことを不憫に思った女神が「あなた、可哀想だから転生!」「え?」なんの因果か異世界に転生してしまう!転生したのは地味な公爵令嬢レフカ・エミリーだった。目が覚めると私の周りを大人が囲っていた。婚約者の第一王子も男好きヒロインも無視します!今世はうーん小説にでも生きようかな〜と思ったらあれ?あの人は前世の推しでは!?地味令嬢のエミリーが知らず知らずのうちに戦ったり溺愛されたりするお話。
本当に駄文です。そんなものでも読んでお気に入り登録していただけたら嬉しいです!
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
折角転生したのに、婚約者が好きすぎて困ります!
たぬきち25番
恋愛
ある日私は乙女ゲームのヒロインのライバル令嬢キャメロンとして転生していた。
なんと私は最推しのディラン王子の婚約者として転生したのだ!!
幸せすぎる~~~♡
たとえ振られる運命だとしてもディラン様の笑顔のためにライバル令嬢頑張ります!!
※主人公は婚約者が好きすぎる残念女子です。
※気分転換に笑って頂けたら嬉しく思います。
短めのお話なので毎日更新
※糖度高めなので胸やけにご注意下さい。
※少しだけ塩分も含まれる箇所がございます。
《大変イチャイチャラブラブしてます!! 激甘、溺愛です!! お気を付け下さい!!》
※小説家になろう様にも掲載させて頂いております。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
成功条件は、まさかの婚約破棄?!
たぬきち25番
恋愛
「アリエッタ、あなたとの婚約を破棄する・・。」
王太子のアルベルト殿下は、そう告げた。
王妃教育に懸命に取り組んでいたアリエッタだったが、
それを聞いた彼女は・・・・?
※若干改稿したものを、小説家になろう様にも掲載させて頂いております。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
恋愛戦線からあぶれた公爵令嬢ですので、私は官僚になります~就業内容は無茶振り皇子の我儘に付き合うことでしょうか?~
めもぐあい
恋愛
公爵令嬢として皆に慕われ、平穏な学生生活を送っていたモニカ。ところが最終学年になってすぐ、親友と思っていた伯爵令嬢に裏切られ、いつの間にか悪役公爵令嬢にされ苛めに遭うようになる。
そのせいで、貴族社会で慣例となっている『女性が学園を卒業するのに合わせて男性が婚約の申し入れをする』からもあぶれてしまった。
家にも迷惑を掛けずに一人で生きていくためトップであり続けた成績を活かし官僚となって働き始めたが、仕事内容は第二皇子の無茶振りに付き合う事。社会人になりたてのモニカは日々奮闘するが――
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
公爵令嬢は、どう考えても悪役の器じゃないようです。
三歩ミチ
恋愛
*本編は完結しました*
公爵令嬢のキャサリンは、婚約者であるベイル王子から、婚約破棄を言い渡された。その瞬間、「この世界はゲームだ」という認識が流れ込んでくる。そして私は「悪役」らしい。ところがどう考えても悪役らしいことはしていないし、そんなことができる器じゃない。
どうやら破滅は回避したし、ゲームのストーリーも終わっちゃったようだから、あとはまわりのみんなを幸せにしたい!……そこへ攻略対象達や、不遇なヒロインも絡んでくる始末。博愛主義の「悪役令嬢」が奮闘します。
※小説家になろう様で連載しています。バックアップを兼ねて、こちらでも投稿しています。
※以前打ち切ったものを、初めから改稿し、完結させました。73以降、展開が大きく変わっています。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
【完結済】私、地味モブなので。~転生したらなぜか最推し攻略対象の婚約者になってしまいました~
降魔 鬼灯
恋愛
マーガレット・モルガンは、ただの地味なモブだ。前世の最推しであるシルビア様の婚約者を選ぶパーティーに参加してシルビア様に会った事で前世の記憶を思い出す。 前世、人生の全てを捧げた最推し様は尊いけれど、現実に存在する最推しは…。 ヒロインちゃん登場まで三年。早く私を救ってください。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
「白い結婚最高!」と喜んでいたのに、花の香りを纏った美形旦那様がなぜか私を溺愛してくる【完結】
清澄 セイ
恋愛
フィリア・マグシフォンは子爵令嬢らしからぬのんびりやの自由人。自然の中でぐうたらすることと、美味しいものを食べることが大好きな恋を知らないお子様。
そんな彼女も18歳となり、強烈な母親に婚約相手を選べと毎日のようにせっつかれるが、選び方など分からない。
「どちらにしようかな、天の神様の言う通り。はい、決めた!」
こんな具合に決めた相手が、なんと偶然にもフィリアより先に結婚の申し込みをしてきたのだ。相手は王都から遠く離れた場所に膨大な領地を有する辺境伯の一人息子で、顔を合わせる前からフィリアに「これは白い結婚だ」と失礼な手紙を送りつけてくる癖者。
けれど、彼女にとってはこの上ない条件の相手だった。
「白い結婚?王都から離れた田舎?全部全部、最高だわ!」
夫となるオズベルトにはある秘密があり、それゆえ女性不信で態度も酷い。しかも彼は「結婚相手はサイコロで適当に決めただけ」と、面と向かってフィリアに言い放つが。
「まぁ、偶然!私も、そんな感じで選びました!」
彼女には、まったく通用しなかった。
「なぁ、フィリア。僕は君をもっと知りたいと……」
「好きなお肉の種類ですか?やっぱり牛でしょうか!」
「い、いや。そうではなく……」
呆気なくフィリアに初恋(?)をしてしまった拗らせ男は、鈍感な妻に不器用ながらも愛を伝えるが、彼女はそんなことは夢にも思わず。
──旦那様が真実の愛を見つけたらさくっと離婚すればいい。それまでは田舎ライフをエンジョイするのよ!
と、呑気に蟻の巣をつついて暮らしているのだった。
※他サイトにも掲載中。
「無加護」で孤児な私は追い出されたのでのんびりスローライフ生活!…のはずが精霊王に甘く溺愛されてます!?
白井
恋愛
誰もが精霊の加護を受ける国で、リリアは何の精霊の加護も持たない『無加護』として生まれる。
「魂の罪人め、呪われた悪魔め!」
精霊に嫌われ、人に石を投げられ泥まみれ孤児院ではこき使われてきた。
それでも生きるしかないリリアは決心する。
誰にも迷惑をかけないように、森でスローライフをしよう!
それなのに―……
「麗しき私の乙女よ」
すっごい美形…。えっ精霊王!?
どうして無加護の私が精霊王に溺愛されてるの!?
森で出会った精霊王に愛され、リリアの運命は変わっていく。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる