上 下
96 / 97
番外編 

お気に入り2000感謝SS【卒業旅行】前編

しおりを挟む
本編とは違いコメディですので、『世界観を崩したくない』という方は、見ないことをおすすめ致します。


『大丈夫!!』という方だけどうぞ!!










――――――――――









 これは、お披露目式が終わって、少しみんながのんびりとしていた時の話。

「凄いわ~~とても素敵なところね!!」

 私は、ランゲ侯爵家の持つ別荘である洋館を見ながら声を出したのだった。

 私たちは、今、ランゲ侯爵家が持つ、洋館に来ていた。

――きっかけは、エカテリーナの一言だった。

「ねぇ、みんなで卒業旅行に行かない?」

 もうすぐ学院を卒業するエカテリーナは、卒業したら王妃として学ぶことが多いので、とても忙しくなるらしい。
 そこで、今のうちにみんなでのんびりと、ランゲ侯爵の持つ別荘に1泊2日で泊まりに行かないかと誘われたのだ。


 
「喜んでくれてよかったわ~~」

 今回参加するのは、もうすぐ卒業するこの旅行の主役であるエカテリーナ。

「あ~~~♡ こんな景色のいいところで、エカテリーナとゆっくり過ごせるなんて嬉しいな~~♪」

 エカテリーナの婚約者であるサフィール王子殿下。

「丘の上に建ち見通し抜群、さらに遠くに連山が見える。まさに絶景ですね。絵心は全くありませんが、キャンバスがほしいです」

 そして、エマ。

「確かに綺麗な景色ですねぇ~~あ、お嬢。荷物重くないですか? 持ちますよ?」

 そして、エイド。

「シャルロッテ、荷物なら私が持とう」

 そしてゲオルグの6人で、やって来たのだ。

「エイドも、ゲオルグもありがとう。でも、自分の荷物は自分で持つから大丈夫よ」

 私は心配してくれた2人にお礼を言うと、洋館を見上げた。
 こんな素敵なところに泊まれるなんて夢のようだ。

「まずは部屋に案内するわ」

 エカテリーナの言葉で、私たちは洋館に入ったのだった。

 ランゲ侯爵家の侍女に部屋に案内された後、私は荷物の整理を終えると、バルコニーに出た。
 ここは2階なので、先程よりも、さらに景色が良かった。

「美しいわ……」

 私の部屋からは、草原と、遠くに連なる山々が見えた。
 神秘的で美しい景色に思わず見とれてしまった。

「シャルロッテ~~」

 ふと声が聞こえて、声のした方を見ると、ゲオルグが、外から手を振っていた。

「ゲオルグ? どうしたの?」

「荷物整理が済んだのなら、散策に行かないか?」

「ええ、行くわ~~」

 私が部屋を出て、階段を降りて、ゲオルグの立っていた辺りに向かうと、ゲオルグと一緒にエイドもニコニコとしながら立っていた。

「エイドも荷物整理は終わったの?」

「はい。窓を開けていたら、ゲオルグ様と、お嬢の声が聞こえたので、同行させて頂こうと思いまして」

 確か、エイドの部屋は、私の2つ隣の部屋だったはずだ。
 私の部屋の前を必ず通るはず……。

「そうなの? でも、エイドと階段で会わなかったわよね?」

 エイドに尋ねると、エイドが困ったように言った。

「あ~~そう……ですねぇ~~」

 するとゲオルグが、大きな溜息をついた。

「はぁ~~~、当然だ。エイドは、シャルロッテがここに向かうために、部屋に入った途端に、バルコニーから飛び降りたんだからな」

「え?!」

 私は驚いて、エイドを見た。するとエイドは、相変わらず困った顔をしていた。

「ゲオルグ様。……それ、お嬢に言っちゃいますか……」

「言う。シャルロッテから『危ないからやめろ』と言って貰わないと、聞かないだろうしな……」

 私は、エイドを見て真剣な顔で言った。

「エイド……2階から、飛び降りるなんて、危ないから止めてね」

私の言葉にエイドが、真剣な顔をして言った。

「……わかりました。でも、お嬢。俺を置いて行かないって約束してください。どこかに行く時は、必ず、俺に声をかけて下さい」

 確かに私が勝手にいなくなったら、みんなに迷惑をかけてしまう。
 私も考えなしだったと反省した。

「わかった、約束するわ。どこかに行く時は必ずエイドに声をかけるわ」

「ありがとうございます」

 エイドが嬉しそうに笑うと、ゲオルグが頭に手を置いて何かを呟いた。

「はぁ~。私も浮かれていて考えなしだったな……次からは、もう少し思慮深く誘うか」

 3人で話をしていると、エマやエカテリーナ、サフィール王子殿下も外に出てきた。

「お嬢様~散策、私も行きます!! この辺りには見たことのない植物も多いので観察したいです」

「私も行くよ~~♡ 折角来たんだから、野鳥をたくさん見たいな~♪」

 サフィール王子殿下の言葉に、エカテリーナが笑いながら言った。

「ふふふ、サフィールったら、野鳥が大好きですものね。疲れるとよく、私と手を繋いでひたすら無言で、何時間も空を飛ぶ鳥を眺めているものね」

「自由に空を飛べるっていいよね……羨ましくってつい、ず~~と眺めちゃうんだよね♪」

 エマが、そんな2人を見ながら、同情を含んだ瞳で、私たちに向かって小声で言った。

「……それって……殿下……かなり病んでいるのでは?」

「それは、かなりですねぇ~」

「ああ、病んでるな」

 すると、エイドとゲオルグも小声言った。

「ほら、みんな行きましょう」

「ええ」

 エカテリーナの言葉にみんなは、散策に出掛けたのだった。

☆==☆==

「お嬢様~~、エカテリーナ様~~、この植物はかなり珍しいですよ」

「ああ、本当ね」

 エマとエカテリーナと一緒に草原の草花を見ていると、サフィール王子殿下が声をあげた。

「はぁ~~でも、本当にいいところだな~~。
 これだけ、見通しがよければ、誰かに突然襲われるってこともないだろうし」

「確かにそうですね」

 ゲオルグも同意した。

「まぁ一応遠くに護衛は、いるけど……ゲオルグが居れば、安全でしょ? そういえば、エイドは剣とか使えるの?」

 サフィール王子殿下の言葉にエイドは困ったように答えた。

「いえ……俺は、体術しか使えません」

「エイドは、体術が使えるのか?」

 ゲオルグが、驚いた顔でエイドを見た。

「はい、今は酒場の店主なのですが、元傭兵だった方に教えて頂いたのです」

「手合わせしてみないか?」

 ゲオルグの誘いにエイドは驚いた。

「え? ゲオルグは剣がお得意なのでは?」

「ああ、だが、剣が使えないこともあるからな。いかなる時でも、守れるように体術も学んだ。
 それに、エイドの実力も知っておきたい」

 シャルロッテの側にいる者の実力を知っておきたい。
 ゲオルグの瞳がそう語っていた。
 エイドとしても、ゲオルグの実力は知っておきたいので、ゲオルグの誘いを受けることにした。

「わかりました。手だけにしますか? 俺、足技の方が得意です」

「じゃあ、足も使ってくれてかまわない」

 エイドは、ゲオルグに向かって言った。

「では、いきます」

「ああ」

 こうして、ゲオルグとエイドの体術による手合わせが始まったのだった。
 
 2人の手合わせが始まって数分後……。
 全く互角の戦いをしている2人を見てエカテリーナが声を上げた。

「エイドって随分と強かったのね、ゲオルグとほとんど互角じゃない!! あの子も結構なものなのよ?」

 するとエカテリーナの隣で、サフィール王子殿下が笑いながら言った。

「へぇ~~~♪ ゲオルグ相手に、ここまで……やるな~~彼♡」

 私は、エカテリーナに向かって言った。

「エイドはよく、泥棒を捕まえたり、酔って暴れた傭兵とか兵士を押さえたりしているの。エイドとこれほど戦えるなんて……ゲオルグは凄いわ! ねぇ、エマ」

「そうですね~。この前も傭兵集団が暴れてるから、来てくれって、警備兵のモルトに呼ばれて、数十人をおとなしくさせていましたし……ゲオルグ様、素晴らしいですね」

 ゲオルグの強さを知っているエカテリーと、サフィール王子殿下は、ゲオルグと互角ということでエイドが強いことを知った。
 そして、エイドの強さを知っている、私とエマは、エイドと互角ということで、ゲオルグの凄さを知ったのだった。

 しばらくして、2人が動きを止めた。
 そして、ゲオルグが嬉しそうに口角を上げながら言った。

「秘書としてだけでなく、護衛としても大丈夫そうだな」

「はは、そう言っていただけると光栄ですよ」

 ゲオルグと、エイドはお互いの顔を見て小さく笑った。
 私はその光景を見てなんだか、羨ましく思ったのだった。

 私たちが笑っていると、サフィール王子殿下が、エマを見て言った。

「もしかして……君も体術を嗜んでいたりするのかな?」

「ええ。エイドほどではないですが……」

 エマの言葉に、私は思わず口を出してしまった。

「エイドも凄いですが、サフィール王子殿下、エマも凄いんですよ!!」

 ゲオルグが真顔でエイドを見ながら言った。

「そうなのか?」

「はい。エマも動けます。しかも、エマは俺と違って、弓も使えるので護衛としてなら、エマの方が優秀ですよ」
 
 エイドが笑顔で答えると、エカテリーナがエマを見ながら言った。

「ええええ~~エマって戦えるの?? 凄いじゃない!! 本当にエマって凄いわ」

 エマが、エカテリーナの言葉を聞いて、照れたように言った。

「……そこまで、言って下さるのでしたら、お見せしましょうか?」

 エイドが頭を押さえながら言った。

「ありゃ~~。ゲオルグ様、逃げましょう」

「どうした?」

「エマは、負けず嫌いなんで、始めると長いですよ?」

 エイドとゲオルグの元に、エマが歩いて行くと、にっこりと笑った。

「エイド、エカテリーナ様に見せるから、相手して」

「……落ち着けエマ。自然観察はいいのか?」

「大丈夫。相手してよ、兄さん」

「~~~~仕方ねぇな~~~」

 結局、いつものように、エイドはエマの誘いは断れず、エマとエイドの手合わせが始まった。

「エマ~~凄いわ~~~!! そこよ~~エマ~~」

「へぇ~~♪ 確かに凄いな~~。将来、エカテリーナの側近とかしてくれないかな~~♡」

 エイドとエマを楽しそうに応援しているエカテリーナとサフィール王子殿下の近くに立っていると、ゲオルグがこちらに歩いて来た。

「2人とも体術が使えるのだな、それは、安心だな」

 ゲオルグの額から汗が流れていたので、私はポケットからハンカチを取り出して、ゲオルグの差し出した。

「ゲオルグ、汗が流れているわ。使って」

 ゲオルグは嬉しそうにハンカチを受け取りながら言った。

「ああ、では、遠慮なく」

 いつもより、ゲオルグが色気を放っていて、私は思わず、ゲオルグから目を逸らした。

「どうだった?」

 ゲオルグが、私の方を見ながら言った。
 私は、顔に熱が集まるを感じながら答えた。
 
「……ゲオルグ……素敵だったわ」

 すると、ゲオルグが、真っ赤になりながら言った。

「あ、いや……私に護衛を任せても安心なレベルかどうかを、聞きたかったのだが……」

「え?! あ、もちろんよ!!」

 私は勘違いしてしまったことが恥ずかしくて、ゲオルグの顔を見れないでいると、ゲオルグが、私の顔を覗き込みながら言った。

「ありがとう、嬉しいよ。シャルロッテ」

 ゲオルグの顔がいつも以上に優しくて……そして目元が甘くとろけそうに感じて……私はますます顔を上げられなくなってしまったのだった。
 




しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

【本編完結】さようなら、そしてどうかお幸せに ~彼女の選んだ決断

Hinaki
ファンタジー
16歳の侯爵令嬢エルネスティーネには結婚目前に控えた婚約者がいる。 23歳の公爵家当主ジークヴァルト。 年上の婚約者には気付けば幼いエルネスティーネよりも年齢も近く、彼女よりも女性らしい色香を纏った女友達が常にジークヴァルトの傍にいた。 ただの女友達だと彼は言う。 だが偶然エルネスティーネは知ってしまった。 彼らが友人ではなく想い合う関係である事を……。 また政略目的で結ばれたエルネスティーネを疎ましく思っていると、ジークヴァルトは恋人へ告げていた。 エルネスティーネとジークヴァルトの婚姻は王命。 覆す事は出来ない。 溝が深まりつつも結婚二日前に侯爵邸へ呼び出されたエルネスティーネ。 そこで彼女は彼の私室……寝室より聞こえてくるのは悍ましい獣にも似た二人の声。 二人がいた場所は二日後には夫婦となるであろうエルネスティーネとジークヴァルトの為の寝室。 これ見よがしに少し開け放たれた扉より垣間見える寝台で絡み合う二人の姿と勝ち誇る彼女の艶笑。 エルネスティーネは限界だった。 一晩悩んだ結果彼女の選んだ道は翌日愛するジークヴァルトへ晴れやかな笑顔で挨拶すると共にバルコニーより身を投げる事。 初めて愛した男を憎らしく思う以上に彼を心から愛していた。 だから愛する男の前で死を選ぶ。 永遠に私を忘れないで、でも愛する貴方には幸せになって欲しい。 矛盾した想いを抱え彼女は今――――。 長い間スランプ状態でしたが自分の中の性と生、人間と神、ずっと前からもやもやしていたものが一応の答えを導き出し、この物語を始める事にしました。 センシティブな所へ触れるかもしれません。 これはあくまで私の考え、思想なのでそこの所はどうかご容赦して下さいませ。

今さら後悔しても知りません 婚約者は浮気相手に夢中なようなので消えてさしあげます

神崎 ルナ
恋愛
旧題:長年の婚約者は政略結婚の私より、恋愛結婚をしたい相手がいるようなので、消えてあげようと思います。 【奨励賞頂きましたっ( ゚Д゚) ありがとうございます(人''▽`)】 コッペリア・マドルーク公爵令嬢は、王太子アレンの婚約者として良好な関係を維持してきたと思っていた。  だが、ある時アレンとマリアの会話を聞いてしまう。 「あんな堅苦しい女性は苦手だ。もし許されるのであれば、君を王太子妃にしたかった」  マリア・ダグラス男爵令嬢は下級貴族であり、王太子と婚約などできるはずもない。 (そう。そんなに彼女が良かったの)  長年に渡る王太子妃教育を耐えてきた彼女がそう決意を固めるのも早かった。  何故なら、彼らは将来自分達の子を王に据え、更にはコッペリアに公務を押し付け、自分達だけ遊び惚けていようとしているようだったから。 (私は都合のいい道具なの?)  絶望したコッペリアは毒薬を入手しようと、お忍びでとある店を探す。  侍女達が話していたのはここだろうか?  店に入ると老婆が迎えてくれ、コッペリアに何が入用か、と尋ねてきた。  コッペリアが正直に全て話すと、 「今のあんたにぴったりの物がある」  渡されたのは、小瓶に入った液状の薬。 「体を休める薬だよ。ん? 毒じゃないのかって? まあ、似たようなものだね。これを飲んだらあんたは眠る。ただし」  そこで老婆は言葉を切った。 「目覚めるには条件がある。それを満たすのは並大抵のことじゃ出来ないよ。下手をすれば永遠に眠ることになる。それでもいいのかい?」  コッペリアは深く頷いた。  薬を飲んだコッペリアは眠りについた。  そして――。  アレン王子と向かい合うコッペリア(?)がいた。 「は? 書類の整理を手伝え? お断り致しますわ」 ※お読み頂きありがとうございます(人''▽`) hotランキング、全ての小説、恋愛小説ランキングにて1位をいただきました( ゚Д゚)  (2023.2.3)  ありがとうございますっm(__)m ジャンピング土下座×1000000 ※お読みくださり有難うございました(人''▽`) 完結しました(^▽^)

私が死んで満足ですか?

マチバリ
恋愛
王太子に婚約破棄を告げられた伯爵令嬢ロロナが死んだ。 ある者は面倒な婚約破棄の手続きをせずに済んだと安堵し、ある者はずっと欲しかった物が手に入ると喜んだ。 全てが上手くおさまると思っていた彼らだったが、ロロナの死が与えた影響はあまりに大きかった。 書籍化にともない本編を引き下げいたしました

ほらやっぱり、結局貴方は彼女を好きになるんでしょう?

望月 或
恋愛
ベラトリクス侯爵家のセイフィーラと、ライオロック王国の第一王子であるユークリットは婚約者同士だ。二人は周りが羨むほどの相思相愛な仲で、通っている学園で日々仲睦まじく過ごしていた。 ある日、セイフィーラは落馬をし、その衝撃で《前世》の記憶を取り戻す。ここはゲームの中の世界で、自分は“悪役令嬢”だということを。 転入生のヒロインにユークリットが一目惚れをしてしまい、セイフィーラは二人の仲に嫉妬してヒロインを虐め、最後は『婚約破棄』をされ修道院に送られる運命であることを―― そのことをユークリットに告げると、「絶対にその彼女に目移りなんてしない。俺がこの世で愛しているのは君だけなんだ」と真剣に言ってくれたのだが……。 その日の朝礼後、ゲームの展開通り、ヒロインのリルカが転入してくる。 ――そして、セイフィーラは見てしまった。 目を見開き、頬を紅潮させながらリルカを見つめているユークリットの顔を―― ※作者独自の世界設定です。ゆるめなので、突っ込みは心の中でお手柔らかに願います……。 ※たまに第三者視点が入ります。(タイトルに記載)

【完結】もう誰にも恋なんてしないと誓った

Mimi
恋愛
 声を出すこともなく、ふたりを見つめていた。  わたしにとって、恋人と親友だったふたりだ。    今日まで身近だったふたりは。  今日から一番遠いふたりになった。    *****  伯爵家の後継者シンシアは、友人アイリスから交際相手としてお薦めだと、幼馴染みの侯爵令息キャメロンを紹介された。  徐々に親しくなっていくシンシアとキャメロンに婚約の話がまとまり掛ける。  シンシアの誕生日の婚約披露パーティーが近付いた夏休み前のある日、シンシアは急ぐキャメロンを見掛けて彼の後を追い、そして見てしまった。  お互いにただの幼馴染みだと口にしていた恋人と親友の口づけを……  * 無自覚の上から目線  * 幼馴染みという特別感  * 失くしてからの後悔   幼馴染みカップルの当て馬にされてしまった伯爵令嬢、してしまった親友視点のお話です。 中盤は略奪した親友側の視点が続きますが、当て馬令嬢がヒロインです。 本編完結後に、力量不足故の幕間を書き加えており、最終話と重複しています。 ご了承下さいませ。 他サイトにも公開中です

《勘違い》で婚約破棄された令嬢は失意のうちに自殺しました。

友坂 悠
ファンタジー
「婚約を考え直そう」 貴族院の卒業パーティーの会場で、婚約者フリードよりそう告げられたエルザ。 「それは、婚約を破棄されるとそういうことなのでしょうか?」 耳を疑いそう聞き返すも、 「君も、その方が良いのだろう?」 苦虫を噛み潰すように、そう吐き出すフリードに。 全てに絶望し、失意のうちに自死を選ぶエルザ。 絶景と評判の観光地でありながら、自殺の名所としても知られる断崖絶壁から飛び降りた彼女。 だったのですが。

許婚と親友は両片思いだったので2人の仲を取り持つことにしました

結城芙由奈 
恋愛
<2人の仲を応援するので、どうか私を嫌わないでください> 私には子供のころから決められた許嫁がいた。ある日、久しぶりに再会した親友を紹介した私は次第に2人がお互いを好きになっていく様子に気が付いた。どちらも私にとっては大切な存在。2人から邪魔者と思われ、嫌われたくはないので、私は全力で許嫁と親友の仲を取り持つ事を心に決めた。すると彼の評判が悪くなっていき、それまで冷たかった彼の態度が軟化してきて話は意外な展開に・・・? ※「カクヨム」「小説家になろう」にも投稿しています

【完結】 いいえ、あなたを愛した私が悪いのです

冬馬亮
恋愛
それは親切な申し出のつもりだった。 あなたを本当に愛していたから。 叶わぬ恋を嘆くあなたたちを助けてあげられると、そう信じていたから。 でも、余計なことだったみたい。 だって、私は殺されてしまったのですもの。 分かってるわ、あなたを愛してしまった私が悪いの。 だから、二度目の人生では、私はあなたを愛したりはしない。 あなたはどうか、あの人と幸せになって --- ※ R-18 は保険です。

処理中です...