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確信

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「本当に最強になったのか・・・・・・・」
ベヒモスを一発の攻撃で倒したことによって、本当なのだろうか?という疑問は今確信に変わろうとしていた。

俺は最強になったんだと
「はははは」乾いた笑みが自然と口から漏れた。

確信を得られた瞬間先程まで思いつかなかったこの力で出来る下衆な考えが洪水のように思いつく。
これで、強盗すれば逆らえる人間はいない。

路地裏に女を連れ込んで・・・・・・・・
色々と妄想が膨らんでいく。

が、それを遮るように能力の内容が頭の中に浮かぶ。
最強から最弱になり下がる。

この力を使って犯罪行為を行えば誰も俺を捕まえることはできないだろう。
最強なのだから。

しかし、それは一時的なものだ。
たがが外れた俺が馬鹿みたいに力を使って最弱になることも考えられる。

やはり、必要最低限しか力は使わないことにしよう。
俺は、先程の馬鹿な考えを捨て昨日出した考えに意識を戻す。

そんなことを考えながらギルドへの帰路についた。
ギルドに帰ってクエスト達成の報告をして報酬を貰う。

いつもは夕食は惣菜などなのだが、自炊した方が安上がりなので今日から自炊することにした。
簡単なものでいいだろうと考え今日は焼き魚と白米とみそ汁を食うことにした。

家に帰ると早速飯作りに取り掛かる。
米を洗って炊く。

みそ汁を作る。
魚を焼く。

誰にでも出来そうな単調な工程を終えて机の上に飯をおく。
「いただきます」と食べる目に挨拶をして箸をもって食べ始めた。

いつもは、カオリとガオウの二人でギルドで談笑をしながら食べているのでいつもより寂しいなと感じる。
こころなしか、今日の夕食はいつもより不味く感じられた。

夕食を食べ終わった後は、皿を洗いすぐに眠りについた。



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