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1章
部屋
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見事に僕の挑発にのったアリスさんを引き連れて僕はアリスさんの友人の部屋に来ていた。
廊下を歩いているときは胸を張って堂々としているのに、部屋に近づくていくにつれて……どんどん態度が縮こまっていった。
「大丈夫かなあ?怒られないかなあ?」
とぶつぶつ自分に振りかかりそうな災厄の心配をしている。
「まだ、心配してるんですか?真面目に謝罪も言葉を伝えれば怒らないと思いますよ。多分」
断言は出来ないので後ろに多分と付け足しておく。
アリスさんはその言葉を聞き逃すことはなかった。
「多分……?」
アリスさんの心に余計な不安を与えて謝罪することに恐怖心を与えてはいけないと思い「いや、絶対ですよ!」と根拠が全くない断言をしておく。
「ならいいんだけど」と呟く。
「さ、さっさと謝って気を晴らしちゃいましょう」
僕はアリスさんに扉を開けることを促す。
「いやだなあ」と文句を垂らしつつも部屋へとつながる扉を開放した。
中には、1人の女性がベッドに腰かけていた。
僕を見た後その女性は柔らかな笑みを湛えて会釈をしたが、アリスさんを見るなり穏やかな雰囲気は一変厳しい目つきでアリスさんを睨んだ。
「何か用ですか?」
厳しい視線を崩さずまま用を質問する。
アリスさんは友人の姿がよほど恐ろしいのか口をぱくぱくさせて声を出せない状態でいた。
「はあ」と嘆息をつく。これではアリスさんは全く役に立たない。
「えーっと。アリスさんが___」といって気づく僕はアリスさんに睨みを利かせている女性の名前を知らないことに……
そこかで聞いたことはないかと思い出すために僕は視線を虚空にさまよわせる。
「サオリですよ」
思い出す前に女性__いやサオリさんが名前を口にしてくれた。
「えーっとサオリさん。アリスさんが本のことで謝りたいそうなんですが……」
「そうなんですか?」
「ただあなたの隣に存在しているクズは謝る気がないようですが?」
アリスさんをクズ呼ばわりですか……
とてつもなくお怒りのようですね。
僕はある言葉がひかかったアリスさんが謝る気がない?
そんなはずはないと思うのだが……
そこで僕の肩に違和感が走った。
後ろを振り向くとアリスさんが僕の肩を掴んでいた。
廊下を歩いているときは胸を張って堂々としているのに、部屋に近づくていくにつれて……どんどん態度が縮こまっていった。
「大丈夫かなあ?怒られないかなあ?」
とぶつぶつ自分に振りかかりそうな災厄の心配をしている。
「まだ、心配してるんですか?真面目に謝罪も言葉を伝えれば怒らないと思いますよ。多分」
断言は出来ないので後ろに多分と付け足しておく。
アリスさんはその言葉を聞き逃すことはなかった。
「多分……?」
アリスさんの心に余計な不安を与えて謝罪することに恐怖心を与えてはいけないと思い「いや、絶対ですよ!」と根拠が全くない断言をしておく。
「ならいいんだけど」と呟く。
「さ、さっさと謝って気を晴らしちゃいましょう」
僕はアリスさんに扉を開けることを促す。
「いやだなあ」と文句を垂らしつつも部屋へとつながる扉を開放した。
中には、1人の女性がベッドに腰かけていた。
僕を見た後その女性は柔らかな笑みを湛えて会釈をしたが、アリスさんを見るなり穏やかな雰囲気は一変厳しい目つきでアリスさんを睨んだ。
「何か用ですか?」
厳しい視線を崩さずまま用を質問する。
アリスさんは友人の姿がよほど恐ろしいのか口をぱくぱくさせて声を出せない状態でいた。
「はあ」と嘆息をつく。これではアリスさんは全く役に立たない。
「えーっと。アリスさんが___」といって気づく僕はアリスさんに睨みを利かせている女性の名前を知らないことに……
そこかで聞いたことはないかと思い出すために僕は視線を虚空にさまよわせる。
「サオリですよ」
思い出す前に女性__いやサオリさんが名前を口にしてくれた。
「えーっとサオリさん。アリスさんが本のことで謝りたいそうなんですが……」
「そうなんですか?」
「ただあなたの隣に存在しているクズは謝る気がないようですが?」
アリスさんをクズ呼ばわりですか……
とてつもなくお怒りのようですね。
僕はある言葉がひかかったアリスさんが謝る気がない?
そんなはずはないと思うのだが……
そこで僕の肩に違和感が走った。
後ろを振り向くとアリスさんが僕の肩を掴んでいた。
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