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1章

交際

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「仕事の量が半分になったといっても一般人の仕事の2倍はやっていた気はするけどね」


仕事量が半分になって、やっと常人の2倍の仕事量って……普通の勤務体系では常人の何倍の仕事量を一日にこなしていたんだ……

僕なら絶対に仕事を放棄してどこかしらに逃げ出しているだろう。

「仕事量が半分になってだいぶ楽になってたんだ。睡眠時間もいつもの何割かは増やすことも出来たしね。そして僕にも大きな転機がやってきた」


「転機?」

勤務体系の改善とかがお紺割れたのだろうか?僕の推測が当たりそれが行われたとすれば、かつての王は大変たすかったことだろう。

「王宮の中枢部へともっと深く潜りこめることになったんだ」

ああ、どうやら僕が頭の中で繰り広げていたくだらない推測よりもスbらしいことが起こったらしい。

「でも、その防衛大臣の段階でもある程度は王宮の中枢のもぐりこめていたのでは?」

王は防衛大臣の役職に就くことが出来た。

それでも僕から見ればもう十分に王宮の中枢部に潜り込むことは成功している気もするのだ。
それ以上に中枢部にもぐる¥リ込める要因があるとすれば……?


数秒の間頭の中で考えを張り巡らせてみるが浮かぶことはない

「確かにその役職でもある程度は潜り込むことには成功していたんだけどね……。僕が王の娘さんと交際することになったんだ、なんてことを言ったら信じるかい?」

うーん、これがただの一般人の口から語られた事柄であれば僕は絶対に間違いなく確信をもって言えることだが鼻で笑い飛ばし、それを虚言として切り捨てることだろう。

しかし、現段階で王が防衛大臣の役職からそれ以上に王宮のもっと中枢部に潜り込む方法としては王が語ったその当時の王の娘と交際することは理にかなったことである。

「僕の小さな頭では王が今語ったことが理に適っているということしか理解することが出来ません」

恐らく先に王が口から紡ぎだした事柄は事実なんだろう。

「王女は大変表彰式の壇上で倒れた僕を心配してくれてね、事あるごとに僕のことを気にかけてくれるようになった。僕はそのたびに大丈夫ですと答えることにした。そして、僕は王女の前ではダメ人間のふりを装うことにした」

ああ、そういうことか。
僕はかつての王がどうやって交際までこじつけたのか理解することが出来た。
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