78 / 115
力
しおりを挟む
「ガアア」
「機会があればこんな奴らに負けない??その言葉って信用に値するのかしら?」
サイクロプスの呻き声に問う。
「アァガ」
「本当?ならもう一度戦ってみる?」
サイクロプスは巨大な首を縦に振る。
その直後轟音が発生した。
落雷がサイクロプスを襲う。
すさまじい光に僕の視界が遮られる。
砂埃が舞い上がりサイクロプスの姿を隠す。
砂埃がすべて消えてサイクロプスの姿があらわになる。
僕がつけた傷は完全に回復しており初めて邂逅した時のように無傷であった。
それだけではない。
腕には黄金の手枷がつけられていた。
「あの金って本物ですかね?」
アレックス君が状況に合わない問いかけを投げる。
「分からない……でも……純金ならもの凄い価値があるだろうね」
下世話なことを考えてしまう僕。
この現状には考えることではないことだ。
「そうですね 何百万……何千万するかもしれませんよ」
サイクロプスの巨大な腕を覆うことのできるくらいの金だ。
それが純金なら……
価値はもちろんのこと重さも計り知れないくらいだろう。
あんなもの人間が装備などしたら数秒で手が破壊されてしまいそうだ。
それはもう二度とまともに手が使用できないくらいの骨折に。
あの黄金の手枷は大型のモンスターにしか装備できないだろう。
「じゃあ、使いこなしてみてね?」
どこからともなく降ってきた女性の声を引き金にサイクロプスが僕らに攻撃を仕掛けてくる。
先程よりスピードが格段に速い。
サイクロプスが装備している手枷のようなものに何か仕掛けが施されていると考えるのが妥当だろう。
あの道具は自身の素早さでもあげる道具なのだろうか?
サイクロプスの弱点は大きく2つある。
1つは、人間よりも知性が劣っていること。
2つ目は、その巨体故に攻撃速度や移動速度が他のモンスターたちに比べると極端に遅いことだ。
それ故に隙が大きい。
そして、体が出かい。
大きな的となるのだ。とはいっても一発一発の攻撃は重いのでくらったらひとたまりもないが。
故にのろまなでかぶつと排除者達に揶揄されている。
しかし、今のサイクロプスの速さはのろまとは到底表現できなくなっていた。
「機会があればこんな奴らに負けない??その言葉って信用に値するのかしら?」
サイクロプスの呻き声に問う。
「アァガ」
「本当?ならもう一度戦ってみる?」
サイクロプスは巨大な首を縦に振る。
その直後轟音が発生した。
落雷がサイクロプスを襲う。
すさまじい光に僕の視界が遮られる。
砂埃が舞い上がりサイクロプスの姿を隠す。
砂埃がすべて消えてサイクロプスの姿があらわになる。
僕がつけた傷は完全に回復しており初めて邂逅した時のように無傷であった。
それだけではない。
腕には黄金の手枷がつけられていた。
「あの金って本物ですかね?」
アレックス君が状況に合わない問いかけを投げる。
「分からない……でも……純金ならもの凄い価値があるだろうね」
下世話なことを考えてしまう僕。
この現状には考えることではないことだ。
「そうですね 何百万……何千万するかもしれませんよ」
サイクロプスの巨大な腕を覆うことのできるくらいの金だ。
それが純金なら……
価値はもちろんのこと重さも計り知れないくらいだろう。
あんなもの人間が装備などしたら数秒で手が破壊されてしまいそうだ。
それはもう二度とまともに手が使用できないくらいの骨折に。
あの黄金の手枷は大型のモンスターにしか装備できないだろう。
「じゃあ、使いこなしてみてね?」
どこからともなく降ってきた女性の声を引き金にサイクロプスが僕らに攻撃を仕掛けてくる。
先程よりスピードが格段に速い。
サイクロプスが装備している手枷のようなものに何か仕掛けが施されていると考えるのが妥当だろう。
あの道具は自身の素早さでもあげる道具なのだろうか?
サイクロプスの弱点は大きく2つある。
1つは、人間よりも知性が劣っていること。
2つ目は、その巨体故に攻撃速度や移動速度が他のモンスターたちに比べると極端に遅いことだ。
それ故に隙が大きい。
そして、体が出かい。
大きな的となるのだ。とはいっても一発一発の攻撃は重いのでくらったらひとたまりもないが。
故にのろまなでかぶつと排除者達に揶揄されている。
しかし、今のサイクロプスの速さはのろまとは到底表現できなくなっていた。
0
お気に入りに追加
18
あなたにおすすめの小説
私はいけにえ
七辻ゆゆ
ファンタジー
「ねえ姉さん、どうせ生贄になって死ぬのに、どうしてご飯なんて食べるの? そんな良いものを食べたってどうせ無駄じゃない。ねえ、どうして食べてるの?」
ねっとりと息苦しくなるような声で妹が言う。
私はそうして、一緒に泣いてくれた妹がもう存在しないことを知ったのだ。
****リハビリに書いたのですがダークすぎる感じになってしまって、暗いのが好きな方いらっしゃったらどうぞ。
(完結)醜くなった花嫁の末路「どうぞ、お笑いください。元旦那様」
音爽(ネソウ)
ファンタジー
容姿が気に入らないと白い結婚を強いられた妻。
本邸から追い出されはしなかったが、夫は離れに愛人を囲い顔さえ見せない。
しかし、3年と待たず離縁が決定する事態に。そして元夫の家は……。
*6月18日HOTランキング入りしました、ありがとうございます。
私は、忠告を致しましたよ?
柚木ゆず
ファンタジー
ある日の、放課後のことでした。王立リザエンドワール学院に籍を置く私マリエスは、生徒会長を務められているジュリアルス侯爵令嬢ロマーヌ様に呼び出されました。
「生徒会の仲間である貴方様に、婚約祝いをお渡したくてこうしておりますの」
ロマーヌ様はそのように仰られていますが、そちらは嘘ですよね? 私は常に最愛の方に護っていただいているので、貴方様には悪意があると気付けるのですよ。
ロマーヌ様。まだ間に合います。
今なら、引き返せますよ?
【完結】そして、誰もいなくなった
杜野秋人
ファンタジー
「そなたは私の妻として、侯爵夫人として相応しくない!よって婚約を破棄する!」
愛する令嬢を傍らに声高にそう叫ぶ婚約者イグナシオに伯爵家令嬢セリアは誤解だと訴えるが、イグナシオは聞く耳を持たない。それどころか明らかに犯してもいない罪を挙げられ糾弾され、彼女は思わず彼に手を伸ばして取り縋ろうとした。
「触るな!」
だがその手をイグナシオは大きく振り払った。振り払われよろめいたセリアは、受け身も取れないまま仰向けに倒れ、頭を打って昏倒した。
「突き飛ばしたぞ」
「彼が手を上げた」
「誰か衛兵を呼べ!」
騒然となるパーティー会場。すぐさま会場警護の騎士たちに取り囲まれ、彼は「違うんだ、話を聞いてくれ!」と叫びながら愛人の令嬢とともに連行されていった。
そして倒れたセリアもすぐさま人が集められ運び出されていった。
そして誰もいなくなった。
彼女と彼と愛人と、果たして誰が悪かったのか。
これはとある悲しい、婚約破棄の物語である。
◆小説家になろう様でも公開しています。話数の関係上あちらの方が進みが早いです。
3/27、なろう版完結。あちらは全8話です。
3/30、小説家になろうヒューマンドラマランキング日間1位になりました!
4/1、完結しました。全14話。
愚かな父にサヨナラと《完結》
アーエル
ファンタジー
「フラン。お前の方が年上なのだから、妹のために我慢しなさい」
父の言葉は最後の一線を越えてしまった。
その言葉が、続く悲劇を招く結果となったけど・・・
悲劇の本当の始まりはもっと昔から。
言えることはただひとつ
私の幸せに貴方はいりません
✈他社にも同時公開
【完結】嫌われている...母様の命を奪った私を
紫宛
ファンタジー
※素人作品です。ご都合主義。R15は保険です※
3話構成、ネリス視点、父・兄視点、未亡人視点。
2話、おまけを追加します(ᴗ͈ˬᴗ͈⸝⸝)
いつも無言で、私に一切の興味が無いお父様。
いつも無言で、私に一切の興味が無いお兄様。
いつも暴言と暴力で、私を嫌っているお義母様
いつも暴言と暴力で、私の物を奪っていく義妹。
私は、血の繋がった父と兄に嫌われている……そう思っていたのに、違ったの?
【完結】彼女以外、みんな思い出す。
❄️冬は つとめて
ファンタジー
R15をつける事にしました。
幼い頃からの婚約者、この国の第二王子に婚約破棄を告げられ。あらぬ冤罪を突きつけられたリフィル。この場所に誰も助けてくれるものはいない。
【完結】言いたいことがあるなら言ってみろ、と言われたので遠慮なく言ってみた
杜野秋人
ファンタジー
社交シーズン最後の大晩餐会と舞踏会。そのさなか、第三王子が突然、婚約者である伯爵家令嬢に婚約破棄を突き付けた。
なんでも、伯爵家令嬢が婚約者の地位を笠に着て、第三王子の寵愛する子爵家令嬢を虐めていたというのだ。
婚約者は否定するも、他にも次々と証言や証人が出てきて黙り込み俯いてしまう。
勝ち誇った王子は、最後にこう宣言した。
「そなたにも言い分はあろう。私は寛大だから弁明の機会をくれてやる。言いたいことがあるなら言ってみろ」
その一言が、自らの破滅を呼ぶことになるなど、この時彼はまだ気付いていなかった⸺!
◆例によって設定ナシの即興作品です。なので主人公の伯爵家令嬢以外に固有名詞はありません。頭カラッポにしてゆるっとお楽しみ下さい。
婚約破棄ものですが恋愛はありません。もちろん元サヤもナシです。
◆全6話、約15000字程度でサラッと読めます。1日1話ずつ更新。
◆この物語はアルファポリスのほか、小説家になろうでも公開します。
◆9/29、HOTランキング入り!お読み頂きありがとうございます!
10/1、HOTランキング最高6位、人気ランキング11位、ファンタジーランキング1位!24h.pt瞬間最大11万4000pt!いずれも自己ベスト!ありがとうございます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる