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プロローグ

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「あ、やっと起きたね。君、睡眠深いね。全く起きないから、また再び死んだと思ったじゃないか!
ふっ、はははは!」
 真っ暗な空間の部屋で、俺はいきなり初対面に人から告げられた。


いきなり突然の事で何がなんだかわからない様子になる。
真っ暗な部屋には、机とイスとゲーム機があり、そして、今さっき俺に喋りかけてきた少女が居る。


俺は今まで可愛い少女を何度も見た事あるけど、目の前に居るこれほど可愛い少女は一度も見た事ない。
テレビで見る可愛い少女とは全く異なる、可愛さ。
白銀で綺麗な髪の毛をしてるショートヘア。

年は多分13,4歳の中学生と同じぐらい。
上下白い服装で、頭に猫耳があり、本物か偽物かわからないけど付けている。
 白銀の髪の毛で服装も白い、かなりの白好きな少女。

その白好きな少女は、先ほどイスに座っていたけど急に立ち上がり、俺の方に歩き出す。
俺は、こっちに歩き出す少女をじっと見つめる。

歩き出す少女は俺の目の前に立ち止まり、声をかけてきた。
「もう落ち着いたかね! 君、なぜこの部屋に居るか考えてる様子な顔だね。
まぁ無理もない、いきなり目の前にあんな事があったら普通驚くからな。
フッハハハハ!」

この少女はかなり笑いだす。
俺は、少女の言葉で俺は、先ほどまでの記憶を思い出す。





そう、あれはお昼頃だった。
…俺はいつもの日常で自分の部屋でゲームをしていた。俺と同い年の人は学校に行く時間、けれど俺は学校に行かず部屋で引きこもりをしている。
部屋ではオンラインゲームに繋いでしている。オンラインゲームは、強い方、弱い方のプレーヤーは居るけれど、俺はどちらでもない。
なぜなら俺はゲームで一度も負けた事ない不敗プレーヤー。つまりオンラインゲームの、神その者のプレーヤー。
俺と同じ不敗プレーヤーはオンラインゲームの中でたった7人しかいない。


今日お昼12時にオンラインゲーム「ソード・マジック・ワールド2」の新作が出るのを待ち、俺はそれを楽しみに寝る事ができなかった。
「ソード・マジック・ワールド2」は前のゲーム「ソード・マジック・ワールド」で大人気で、評価もかなりよかった。本日12時に開始が始まり、俺はその間まで待っている。
俺は「ソード・マジック・ワールド2」が始まるまでに「ソード・マジック・ワールド」の前のゲームをして鍛える。

俺は「ソード・マジック・ワールド2」のゲームが発売するまでにネットを繋ぎ、新作ゲームの事前登録をしてたら、その時だった。
事前登録を終わり、デスクトップに戻したら、いつのまにか「ソード・マジック・ワールド2」の新作ゲームが画面に現れた。

俺は思わず驚いて、イスから落ちた。
新作が出るのがお昼12時と公式に書いていたけど、今の時間は10時半。
俺は落ち着き、もう一度画面を見たら「ソード・マジック・ワールド2」の新作ゲームが画面にあり、嘘ではなかった。
俺は誰よりも早くゲームをしたいと思い、「ソード・マジック・ワールド2」を始めた。

 なぜこんなに早く新作ゲームが出たのは分からないけど、画面に新作ゲームがあるから俺は思わず始める。
俺は新作ゲームを始めたら、最初にキャラクター作成が画面に現れる。

作成が終わり、ゲームを始めようとした時だった。


ブツン!


何故かいきなり電源が落ちた。

…そしたら、画面から凄い力で吸い込まれるほどの力が現れ、俺は画面に吸い込まれた。



自分でも不思議なくらいに落ち着いた心で、目の前の可愛い少女に尋ねた。
「…あの~聞きたい事ありますけど聞いても?」
俺の質問に少女はニコッと笑顔を見せた。
「なんだね質問って?」
「この部屋は一体なんですか?…それと俺はどうなったんですか?」
俺は、なにが起きてるか聞いてみた。
不思議な現象が現れ、画面に吸い込まれると皆に話しても誰も信じない話。
「質問2つだね!いいよ教えてあげる。まずこの部屋が一体なんなのか先に教えようじゃないか。
この部屋は、現世と異世界の境界線の挾間にある部屋「現異の部屋」だよ」
…俺は思わず声をだした。

「現異の部屋…?」
「現異の部屋とは、君が住んでる場所が現世で、君達が住む違う世界が、異世界と言い、その境界線の挾間にある部屋が「現異の部屋」と言うんだよ。
はい1つの質問は終わり。次は、君がどうなったか、だね。
まぁそうだな。君の記憶では、急に画面に吸い込まれただね。その事だけど、その仕業したの私なんだよ」



…え?

俺は驚いた。

「え?ちょちょ、ちょっと待って!俺がさっきの現象は君の仕業って事?!」
「何回も言わすな!その仕業は私がしたのだ」

「なぜ俺をここに呼んだんだ? 俺を早く戻してくれよ」
元の世界に帰りたく、少女に答えた。
「それは出来ない話だな。そんなに元の世界に戻りたいのか?引きこもりでゲームをする事しかない君が」


こいつ、可愛いからって悪口言っていいのか。
どうしよう、こいつ凄く殴りたい。
…いや待て。その前に、今大変な事を聞いた。
「今なんて?…引きこもり?お前なんで俺が引きこもりって知ってるんだ?」
「ふっ!私を誰だと思ってる?この部屋には君達が住む現世の生活が見れるんだよ。
それで君を見てたって事だよ」
「お前ストーカーだな!俺らの世界だったらお前犯罪だぞそれ。
その事は置いといて。で結局俺に何の用だ?」
「君を呼んだのは、簡単な事だ。君ゲーム得意なんでしょう!オンラインゲームって言うわからないけど、その中で君負けた事ないんだろ!
そのゲームの強さ違う世界で役に立ちたくないか」
「え、じゃ何?俺を呼んだのは、ゲームの強さを買うって事?」

俺を呼んだきっかけは、ゲームの強さだった。
「そういう事だね。おっと、もう時間がない。話進めるね。君には2つの選択肢を選んでもらってほしい。
1つは、君を元の世界に戻し今までの生活を繰り返す事。
2つは、私たち神が作った異世界に行って、魔王を倒す事。
さぁ、君の選択肢を聞こうじゃないか」
2つの選択肢を選べと言われ、俺はすぐに答えがでた。

「…2番の異世界で魔王を倒す事」
「…君選択肢決めるの早いね。普通どっちにするか時間かかる人いるけど、君は答えだすの早いね。私の目の狂いはなかった」
「元の世界に戻ってもいつもの日常を繰り返すんだろ。それなら違う異世界で魔王を倒す方が楽しいし。
それに…」
「それに?」
「それに…魔王を倒すってどんな世界なんだよ!ゲームみたいな世界じゃん」
俺は嬉しそうに喜んでします。

「はははは君気に入った。よし、じゃ早速異世界に行く前に君にプレゼントをあげよう。
あ、先に言っとくね。君が居た世界は一度死んだら、二度と生き返らないだよね。
次に君が行く世界でもし、死んだら…あ、やっぱ止めとくわ」
「な…?」
重要な話を途中で止めた。

「ちょ、死んだらどうなるんだ?急に話おわるなよ」
「まぁいいじゃないか。そんなに知りたいなら一度死ねばわかるよ!
さぁ時間もないから話を進めるぞ!次は特典を選んで頂戴。
異世界に行く人たちには、特典を与えないといけない義務があるのよ。
この特典表の中にある物を5つ欲しい物を紙に書いて頂戴。終わったら呼んでね」
紙と特典とペンを渡され、どんな特典が欲しいか、迷う。

「なるほどね!ゲームの場合だったら、限定版みたいな奴か。それに、5つ特典選んでいいよって、何か裏があるはず。
でもどんな裏をしてるかわからないしな。こうなったら、俺も裏をかけるか。…ニヤッ!」
何か怪しいと思い、俺は相手が考えてる事の裏をさらに裏を考え、特典の5つを紙に書き、少女に渡した。


「書き終わったよ!それで書いた特典は全部くれるのか?」


…ニヤッ!!

急に企んでる顔を見せる。

「君、本気で5つ特典もらえると思ってたのかい?そんな訳ないでしょう。
書いてもらった訳はこれだよ」
彼女は俺の後ろに指を指し、俺は指の指した方向を振り向いた。
「なんだこれ?ルーレット?いつの間に用意したんだ!」
いつの間にかルーレットが後ろにあった。


「さぁゲームをしましょう。君が書いた欲しい特典の5つは、簡単にはあげないよ。今からルーレットを回し、この矢が刺さった場所が君に与える力だよ」
「ちょ、まさか5つ貰える訳ではなく、ルーレットに当たった物を貰えるって事か?」
「そういう事だよ。さぁこの矢で狙ってね」
「な…矢が一つ?まじ!!」
俺に託された矢は1つだった。

「これじゃ5つの内、1つだけ貰えるって事!もっと矢をくれよ」
彼女は俺の顔を見て笑い出す。
「ハハハハ!矢は一つしかないから無理だよ!さぁ早く矢を放して」
「くそ!ルーレットで当たった物を持っていけるって言うから、欲しい物書いたのに、まさかその中の1つしかくれないなんて。
くそ!なにか方法はないのか大逆転の方法…あ!」
「どうした?投げないのか!私が変わりにやってあげようか!」
「いや大丈夫!俺が投げるよ」

シュッ!!

俺は矢を放した。
「さぁ何が当たったかな!どんな物が持っていけるかランダムだから、変える事はできないからね!」
彼女は、ルーレットの方に歩き、矢が刺さった所を見に行った。
「おぉ!いい物選んだね!君が持っていける物はこれだ!」

彼女は俺の方に歩き、矢が刺さった特典の物を見せてくれた。
俺に貰える特典は、「時間操作」つまり時間を操れるって事。しかし操れる時間は10秒間。
「時間操作。これが俺の持っていける特典!」

「能力は、異世界に着いたら使えるよ!さぁ異世界にいってらっしゃい!」


ドツン!!
何かルーレットに刺さった。
「…え?」
彼女はルーレットの方に振り向いた。
「な、なんで矢が刺さってる?さっき投げた矢は回収したはず」
「たしか言ってたよな!ルーレットに刺さった物は貰えると!それじゃ今刺さった奴も貰おうか」
「なんで?矢は一つしかないはず」
「おいおい、俺は矢なんて使ってないよ。ルーレットに刺さった物を見ればわかるよ」
言われた通り、彼女はルーレットに刺さった物を見に行った。


「な、これは!?」


見に行ったら、矢ではなく、ペンが刺さってた。
「なぜ、ペンが刺さって…は!」
「そう!ペンは君が欲しい特典を書くために渡したペンだよ。書き終わった後、俺はペンを返さず持っていたんだ。いや~約にたってよかった!」
「ほう!君面白い事するね。今までこんな鋭い事する人は一度も見た事ない。君面白い事するね!!」
「それに君言ってたよな。ルーレットに刺さった物は貰えると。誰も矢以外放したらダメとは言ってない。
俺は君が言われた通り、ルールを守ったからな。さぁ刺さった物を貰うぞ」
「いいだろう。君のその才能が今から行く世界で、役にたてるよ。
それじゃ最後に特典持っていけるのは…ってあれ?」
「ん?どうしたの」
急に彼女が黙り込んだ。


「刺さった物、何も書いてないよ?」
「…え?」
最後に持っていける特典が、なんと何も書いてないから持っていける事が出来ない結末。
「俺は全部書いたはず。なぜ!まさか何か仕掛けた?」
俺は彼女を疑う。

「ちょ、待ってくれよ!私は何もしてないよ!それにお前って…そういや名前教えてなかったね」
「今更かよ!遅ぇよ」
俺は思わず口にでた!
「ほう私に向かってその言い方するとはいい度胸だな!よし、先に君が自己紹介して貰おうじゃないか」
くそ!俺からかよ。
「俺の名前は桐生悠真きりゅうゆうまよろしく…って、俺の名前知ってるから自己紹介いらないじゃん」
俺はまたツッコミをしてしまった。
「次私の番か。私は白夜びゃくやよろしくな!」

お互い自己紹介が終わり、いよいよ先が進めるようになる。
「それじゃそこで止まって!今から君を異世界召喚にします。あ、もし動いたらやばいことなるから、動かないで頂戴ね!死にたくなかったらね」
「おい、怖い事いうなよ!」
俺は白夜の言う通り立ち止まる。
白夜がなにかの呪文を唱える。
すると、俺の下からでっかい円の魔法陣が現れた。


「よし、準備終わり。それでは悠真さん、魔王を倒して頑張ってくださいね。あ、大事な事言うの忘れてた。もし魔王を倒したら君を新しい人生を迎えましょう。
どんな人生に生まれたいか、兄妹が欲しいとか生まれる前に願いをしてくれたらその願いをかなえましょう。
それでは頑張って下さいね」

「え、新しい人生を迎えるの。それに生まれる前に兄妹の家族や、貴族の弟とかなれるのかよ!めっちゃいいじゃん。
ほな行ってくるわありがとな白夜!」

言った瞬間、俺は異世界召喚に行ってしまう。



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