最悪のゴミスキルと断言されたジョブとスキルばかり山盛りから始めるVRMMO

無謀突撃娘

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ゲーム開始時編

ゲームとの出会い4

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「何があるかな~」

今日は最初の森ではなく草原に来ていた。目的はモンスターをテイムすることと素材集めだ。さてさて何があるでしょうかね。草原をしばらく歩いているとモンスターがあらわれた。

「にゃ~」「に~」「ぴぴっ」

猫と鳥のモンスターのようだ。猫は白と黒の体毛の2匹、鳥は紫色をしていた。早速餌をあげると食べ始める。それを数回行うと体をすり寄せてきてテイムすることが出来た。

《ホワイトキャット》

性別 ♀

ステータス

HP 30
MP 55
ST 45

空腹度 0

スキル 【光魔術】【魔力】

《ブラックキャット》

性別 ♀

ステータス

HP 30
MP 55
ST 45

空腹度 0

スキル 【闇魔術】【魔力】

《バード》 

性別 ♀ 

ステータス

HP 45
MP 25
ST 45

空腹度 0

スキル 【風魔術】【魔力】【飛行】

その3体の名前を決める。シロ、クロ、リックと名付ける。その3体を引き連れて何度かモンスターと戦闘をすると凄まじくステータスが上がったが変化しない。う~ん、何か条件でもあるのかな。

草原を歩き回ると結構薬草などが多くあり木の実などは手に入らない。そうして草原のマップを埋めるために歩き回ると大きな岩を見つけた。

「お?ここは採掘可能なのか」

さっそく買っておいた鶴嘴を使って取ることにした。カンカンカンカンと音を立てながら鶴嘴を振るう。主に銅鉱石などが多く手に入るが、

「これはなんだろう」

採掘を続けていると七色に輝く宝石が出てきた。早速調べてみる

マジカルジュエル レプリカ専用アイテム 消費することでアイテムを完全複製する

「へぇ」

最初に選んだレプリカのスキルで使うアイテムか。後で試してみることにしようかな。しばらく採掘を繰り返すことにした。それからしばらくしてポイントが消滅する。手には入ったのは鉱石が多かったがレプリカで使うマジカルジュエルが数個手に入った。

「もうちょっとポイントを探してみるか」

草原をひたすら歩く。

スキルで見ると結構採集のポイントが多いな。そうしてひたすらに採取して町に戻ることにした。

「なんだ?」

どうやら人だかりが出来ていた、大半がプレイヤーのようだ。

「俺らは超優秀なスキルで構成されたトッププレイヤーだ!新規に入るパーティメンバーを募集してるよ!」

どうやら勧誘のようだった。

「今なら最低最悪のジョブと無用スキルのことも教えるよ!」

聞いていて損など無い。それを声高に言い始める。

「どういうのがあるんですか?」

一人の少女プレイヤーが質問する。

「まずジョブだが一長一短になるが《調教師》は完全に地雷だ。そいつらしきのは問答無用で弾き出せ。後は【発見】とか【幸運】とかアイテム入手関連のスキルはいくら上げてゴミにしかならない」

そうして声高にスキルを言い始める。その殆どが僕が持っているスキルだった。

「こいつらにゃ攻略なんて無意味な輩さ、おそらく最初の町近くでウロウロするだけの存在だ。さっさとリセットしてキャラ作り直したほうがいいぜ」

僕はそれ以上の言葉を聴かず駆け出した。

なんで?

ゲームは自由だと思っていた。でも、心無い中傷や差別、見下しをして当然という考えが吐き気を催すほどに存在している。

悩んだ僕はミカさんにチャットを飛ばして『少し話したいことがあります』そうしてワープで行くのだった。

「オイ、カオルどうしたんだ!えらく表情が悪いぜ」

「ええ、じつは」

最初の町で豪語していた連中のことを話し始めた。

「なるほどなぁ、そいつらはβ版の時の攻略方法しか考えてねぇんだな。今の攻略情報サイトではそういったスキルを持ってないプレイヤーが圧倒的多数過ぎて書き直しがされていないんだよね」

ミカさんも正式版では大きくスキルやジョブの修正が入っていて地雷やゴミなどの先入観は捨てろと思っていたようだ。

「ったく、街中で先入観でスキル構成など豪語する輩は大して強くは無いぜ」

「そうなのですか?」

「カオルはカオルのやり方で絶大な貢献をしてるから問題ないさ」

気にするなと。

「時間があるならあたしらに付いて来てくれないか。素材になる鉱石や薬草とかが足りないんだ」

落ち込んでいたので気分直しということで一緒に行くことにした。

「ここに隠しポイントがある」

ミカさんと仲間らとともにパーティを組んで草原の奥のほうにまで行きアイテムを手に入れる。ミカさんらのグループでは発見系スキルを持っている人もそれなりにいるそうだけど僕まで振っている人はいない。なので隠しポイントを見つけられないそうだ。

「よっと」

ポイントを見つけては譲るという行為を繰り返す。

「よし皆、カオルの見つけたポイントを重点的に掘り返しな」

『はい』

隠しポイントは見つけた人のスキルランクに依存して見つけられるアイテムが変化する。一定時間経つと消えてしまうが回数はかなり多い。

「鉱石が大量に埋まってるポイントが向こうにある」

「お、そうか。それじゃそっちにも人手を少し回すわ」

他の人らを連れていく。

「よし、ここだよ」

そこは一部岩などが露出した荒地だった。

「見えますか?」

「所々あるのは分かりますが」

スキルランクのせいで制限がかかっているそうで僕ほど見えるわけではないみたいだ。仕方なく採集ポイントを片っ端から見つけ出して自分の分以外は他の人に譲る。

せっせせっせ。ひたすらアイテムを手に入れる。ポイントが消えてもまた見つけ出せるので同じことを繰り返す。

そうしているうちにログアウトの時間になる。

「成果はどうだい」

「この短時間で予想を遥かに超えて稼げましたよ」

ログアウトの時間が迫っているので帰ることを告げる。

「そうか。あたしらもそろそろ引き上げるしちょうどいいか」

「それじゃ【リターン】」

スキルを使って町まで一瞬で戻る。

「カオルのスキルはほんと便利だなぁ」

「それではここで」

「今日は稼がせてもらって悪いな」

今度埋め合わせをするからと。

そうして今日はログアウトした。
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