勇者育成機関で育てられた僕よりも異世界から呼ぶ勇者のほうが楽で簡単で強いそうなので無用となりました

無謀突撃娘

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まぁ、そういうことになるだろうね

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偽エリートらが置き去りにしていった人々(低年齢)らを分担して護衛しながら《バーミット』まで戻るのはちょっとした軍勢の行軍だった。物資については《収納》でどうにかなるが馬車やら荷馬まで含めると大変だ。結局馬車も空間に仕舞いこんでしまい荷馬に手綱を付けて各自それに騎乗してもらう。

ある程度進んだら休憩を取り野営し食事し一緒に寝る。それを繰り返してようやく帰ってこれた。とりあえず彼らは外に待機させ冒険者ギルドに報告に向かう途中で偽エリートどもを見つける。

「私が!私がこのようにされるのはおかしい!いずれは世界を救う運命を担うこの私が!」

彼はボロい服を着せられ手足を枷で繋がれ馬で罪人のごとく街中を歩き回されていた。多分色々な罪状が明るみ出てしまい誰も弁護しなかったのだろう。因果応報である。

彼の視界には先ほどまでいた僕達すら目に入らずひたすら屈辱と憎悪の念を叫ぶだけだ。もうどうしようもない。仲間たちでさえ彼に対して感情を持たなかった。それで終わりだ。

「おかえりなさいませ」

ギルド受付嬢が笑顔で出迎えてくれる。早速今回の報告のためにオットーさんと共に依頼主の部屋に通される。

「ボーン・ジェネラルの特殊個体、しかも光属性の剣を持っていたと」

「はい、その両手剣はピュアブリング殿の同意を得てこちらで依頼主の元へと持ち帰ることになります」

オットーさんは順序良く説明を続ける。

「あのダンジョンは難易度はさして高いものではないが今回の報告を聞く限りもうしばらく入場制限を続ける必要性があるな」

依頼の達成ご苦労であった。それでおしまい。

「あいつ市街地を延々引き摺り回されているようですが」

「ああ、そのことか。馬鹿げた物資の買い付けのせいで経済が混乱する直前だったし実家の方も見切りを付けられたようだ。奴のせいで家の名に傷がついただけじゃなく帳簿も大火事だ。両親に無断で金庫の金に手を付けた。もう救いようがないな」

家は次男に引き継がせるそうだ。後は罪滅ぼしをする必要がある。

「ピュアブリング殿が迅速に食料などを確保してくれたおかげて混乱が予想より早く消し止められた」

「そのことについてなのですが」

奴らは莫大な物資を野ざらしのまま放棄していた、それをすべて返還するから彼らが見捨てた人々に救いの道を用意して欲しい。農夫だろうが組織の下っ端でもいいから仕事場を用意してもらいたい。

「それだけでよろしいのか。実績を考えればつり合いが取れないが」

「いいんです。困窮しているのは彼らなのですから」

「恩人の頼みは無碍に出来ないな。分かった、ちょうど下の方で若い元気な連中を探しておってな」

これで彼らはまともな人間扱いされるだろう。それらが終わりようやく一息つける。

コテージ戻ると「ああ、あの偽エリートが明確な罰を公にさせられたこと」が話題になる。

「あいつら市内中引き回しを延々続けて最後に斬首だってさ」「えぐいですわね。コネに胡坐かいたクズに相応しい最後ですわ」

ミーアとエメリアは『コネを都合よく悪用するから白い目で見られる』それを終始理解し教会とかにお布施を払いに行ってるそうだ。いざという時は教会を味方につけておいて損はないと判断したのだろう。

バーゼルは「自分は《竜牙兵》を呼びさせる術を覚えたいですな」

それがあれば格段に動きやすくなる。純粋に自分を高める方針のようだ

シェリルは「もうちょっと頑張れば土属性以外の魔術が使用可能になりますので」複数属性を使えるようになれば運用範囲は確実に広がるだろう。

それぞれ明確な目標を立てている。その後依然話していた通り項目の追加が行われた。コネを使う場合厳正な審査としかるべき身元の推薦人の紹介状が必要になること。また、現在コネで入ってきた冒険者全員が再審査対象となる。実績を積み実力を示せなければ容赦なく等級の引き下げもしくは大きな罰金の支払いをしなくてはならなくなる。

あと、実家や部族氏族の影響力もなるべく審査対象になるそうだ。要するに先祖や同族の功績をなるべくごり押し出来ないようにするという事だろう。中身の伴わないクズを氏族部族の出身だからと甘い顔を出来なくする、コネを使う場合は責任をそちらにも負わせることだと覚えておけということだ。

その発表と共に縁故採用組から当然と言わんばかりに反発が起こった。

『なんで俺らがそんなことにならなきゃならないんだ。実家や部族氏族一族が黙ってないぞ。取り消せ』

彼らの大多数はコネの権利に甘んじ胡坐意をかいている連中だ。彼らの本心は『楽してよい椅子に座り弱者を見下し好き勝手したいだけ』である。そんな馬鹿なことを冒険者ギルドもしかるべき方々も許すはずがない。その決定が覆ることはない。

しばらくすると、それが本気であることを示すため容赦のないふるい落としが行われた。

まずコネを使い無理矢理ランク上げをしておきながら実績を積んでない連中は軒並み黒曜石級か灰色級まで冒険者プレートを引き下げた。次は馬鹿げた行動を繰り返す連中には現地住民の反感を買ったとして結構な罰金を要求する。見過ごせない行動をすれば凶状持ち扱いとして行動を著しく制限されるか牢獄送り。とどめとなったのがこの命令の実行権を保障したのは社外国の王族や国の中枢にいる人物達が数多くいること。有力な一族部族氏族だろうと事と次第によってはしかるべき償いをさせるという無言の圧力だ。

コネや縁故採用組や『こんなのは理不尽だ。悪い夢だ』いまだに現実が受け入れられないものが大多数。だがその命令は世界中に発令されている。ここから場所を移動してもそれは変わらない。罪状が積み重なり大きな山となった。それが自分と同類たちがやってきたことの結果だ。それを自分達でどうにかできなければ未来には光明がない。

その後彼らは5つに分裂した。

「心を入れ替え真面目に実績を積む」「今まで通りに振舞い偉ぶる」「冒険者の道を諦める」「距離を置いて様子見をする」「強者に媚びへつらう」

その5つが答えだ。

1番目はまともだろう、2番目は悪手、3番目は平凡、4番目は臆病、5番目は保身、そんなところだ。どれが正解とは言わないが真面目に現実を受け入れるか性根を入れ替えないか平凡に生きるか状況が変化するのを待つか縋りつくか。

始末に負えないと判断されれば容赦なく切り捨てられる運命は変わってない。ただ、選択肢として出しただけ。

僕からすればようやく世界は残酷で非常で無慈悲だと理解が広まった分だけ平和になったと言える。ま、僕ら平常運転だけど。

「いらっしゃいませ。本日の要件は何でしょうか」

ギルドの受付嬢が笑顔で対応してくれる。

他の冒険者が長蛇の列で並ぶ受付とは違う高難易度依頼を扱う受付のほうに僕らは並ぶ。そこには並ぶものはいなかった。僕らパーティがここで数えるほどの実力者だからこその証拠であり証明。下位のランクではこなせない依頼だけがそこで斡旋されるからだ。

「依頼を受けたいのですが」

「討伐から納品まで色々揃ってますよ。どれを希望ですか」

「なるべく急を要する依頼をお願いします」

「かしこまりました」

受付嬢は今現在依頼として入っている中でも大至急対応の必要性が求められる依頼を選別していく。

「ゴブリンの巣穴退治ですね。もうすでに大きな拠点まで築かれ周囲の村々から何人も女が連れ去らわれてます」

「それで構いません」

すぐさま依頼の受注が行われる。現場に向かう前にテーブルで作戦会議を粉う。

「ゴブリンの巣穴がどれほどか分からないけど騎乗は使えないと考えたほうがいい。注意すべきは罠だ」

「穴倉の中ってことは中は結構横穴多そうだね」

「数も馬鹿にはできませんわね」

「ホブやチャンピオンも混ざっている可能性がありますな」

「シャーマンマジシャンの上位個体も控えてるんでしょうね」

「味方に《属性付与》が私の仕事になりますね」「あと《聖壁》で弓の攻撃も遮断しないとねー」

「行動を止めるために《聖光》の発動回数も多めになることが予想されるだろうね」

「他にも祈らぬ者どもがいないとも限りませんな」

「拠点潰しも面倒だしねぇ」

「残党狩りも念入りにしませんと」

「途中の村々にはなるべく立ち寄って状況を確認していいかと思います」

「あたしのゴーレムもがんばるよー」

「生き残りはどれほどになるか見当つきませんしね」

「じゃ、現地住民の要望にはなるべく対応する方針で行こう」

戦術と算段が立てられたので現場に向かう。

途中の村々で様子と被害を聞き物資を渡して感謝され女らを連れ去られたことで不安になっている住民を慰めたりしながら進む。

「うっわ、ゴブリンでもここまでやれちゃうの」「忌々しいことこの上ないですわね」

「いやはや、あやつらだけでここまで知恵知識が身に付くものなのでしょうか」「悪しき知恵の神の恐怖がどれほどか想像できません」

「神よ。なぜ世界はこれほどに残酷な試練を課すのでしょうか」「悪しきモンスターがゾロゾロと平気な顔で闊歩しているよ。マジでやってられないや」

目的地に到着するとそこには大きな要塞が建造されており仲間全員が一瞬現実から目を背けたいと感じてしまうほどだった。しかも二重になっていてこちらの侵入や矢の攻撃を止めるための準備までされていた。

《探知》《索敵》で確認すると内も外もミッチリ大多数の反応がある。幸いにして外側には生存者はいないようだ。各自隊列を組んで行動を開始する

「《火炎烈弾》」

中位大魔術を唱え一気呵成に面制圧を行う。一発では生き残る可能性が高いためさらに二発撃ちこむ。その後僕は精神の水薬を飲み味方に強化魔術を唱えた。

「《全能力向上》《戦意高揚》《持続回復》《月属性付与:武器》各自戦闘開始」

『了解』

全員がありったけの力を振り絞り生き残りを始末する。いきなり強力な面制圧攻撃を食らい混乱している多数のモンスターを確実に始末していく。もうここまで大規模になると後から後から増援が出てくる。仲間に使えなくなった装備を交換し矢を補充し触媒を渡し水薬各種を必要な分だけ補充する。

絶え間なく増援が出てくるが個々ではこちらが上だ。地上部分の一掃が終わると洞窟に狙いを定めて増援を始末する。それが途切れたら《睡眠》の煙を洞窟内に送りこんで睡眠無効化のお呪いを書いたお札を全員身に着けて中に侵入し生存者の確保と生き残りを始末する。

まだ油断はならないとして周辺を見回り他に出入り口はないか、拠点はないか、生き残りが逃げ出してないか、それらを確認したのち帰還した。

冒険者ギルドの受付で生存者の保護を教会に任せ依頼を達成したこと伝える

「お仲間4人の冒険者プレートをこちらにお渡しください」

どうやら昇格条件を満たしたみたいだ。すぐさま手続きが取られ返還されたのは4人分の翠光玉色のプレートだ。それがどれほどの意味を持つのか噛みしめる4人。

僕らは外のコテージ戻ると各自椅子に座り僕の言葉を待つ。

「各自自由行動で休息を取る」

これまでの行動からドップリと汚れた泥が体内に溜まっているだろうからその除去を行う。各自にユクール銀貨金貨が入った革袋を渡して「自由を満喫してきて」そう伝えると全員が大喜びし各自で欲望の発散を行う。

さて、僕は僕でやることをやらないとね。
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