89 / 115
88
しおりを挟むシロとクロに決まった後、俺とバルトは『結界・指瞬転移』で俺の部屋に帰ってきた。
「ふぅー」
「ジン、大丈夫か?」
バルトは心配そうに片手で俺の頬を包み、目元を親指で優しく撫でた。
あぁ、気持ちいいな。これされるの好き。
俺は目をつぶりバルトの手の感触と暖かさを堪能した後、すりすりとバルトの手に頬を擦り付ける。そして、目を開けバルトに笑いかけた。
「ん、大丈夫」
「ちょっと休むか?」
「大丈夫、これが終わった……」
最後まで言い終わらないうちに「あぁぁぁ!」と隣の部屋から叫び声が聞こえてきた。
俺はバルトと顔を見合わせる。
「これ、アーガンの声だよな?なんでいるの?」
嫌そうに眉間に皺を寄せる俺にバルトが優しく抱き締め、背中をトントン叩きなだめる。
「俺が見てこようか?」
バルト、俺に優しすぎだよ。でも、甘えてばかりじゃダメだよな。
バルトの胸に頭をグリグリと擦り付けた後、ぎゅっと抱き締める。
「大丈夫、俺が行く」
「わかった、俺も後ろからついていくな」
「ん、お願い」
チュッと頭にキスをされ、肩の力が抜けた。
部屋のドアを音を立てずに開け、騒いでいる方向を見てみると、考え事をしてしているのか俯いたまま顎に手を当て固まっているアークと、頭を抱えて蹲っているアーガンがいた。
何してんだ?
俺は2人にゆっくりと近付いて行き、5歩ぐらいのところでピタリと足を止めた瞬間、アークが焦った表情で顔を上げた。
「っ!アーガン、暗部を使って……」
「……2人とも、何してるの?」
2人は俺の声に素早く反応し、バッと思いっきり振り変える。
「「ジン!」」
アークとアーガンは俺を見た瞬間、目を見開いたまま固まってしまった。
「「……」」
ん?あー、そう言えば俺、成長したんだった。
「えっと、俺、ジンだけど……わかる?」
俺の声に最初に反応し、我に返ったのはアークだった。
「あっ、あぁ。……ジンどうしたんだその姿。まるで、あの頃の、前世のジンみたいだ……」
「前世の俺に?バルト、似てる?」
確認しようとバルトに尋ねると、バルトは首を傾げながら俺をじっと見て数秒後一度頷く。
「あぁ、ちょっと違和感があるが、言われてみれば似てるかもな」
「えっ!顔、変わった?全然違う?」
手で顔をペタペタと触っていると、アークが顎に手をやりながら答えた。
「あーいや、違うわけじゃないが……だいぶ大人っぽくなって、色気が増したって感じだな」
「えっ、色気?バルトにも言われたけど色気ってどこが?」
「どこと聞かれても……」
「そうだなぁ……」
アークとバルトに無言でじっと見られた。数十秒経っても、じっと見つめられてちょっとテレる。恥ずかしさと赤い顔を隠すため、握りしめた手は口許、視線は斜め下へ。
「あの、あまり、見ないで……恥ずかしいから」
「「っ!」」
突然バルトの両手がガシッと俺の両肩に置かれ、真剣な表情で見つめられた。
「ジン、一人で街を歩くのはやめてくれ、危ない。後、ギルドに一人で入るのもダメだ。絶体絡まれてヤバいことになる」
「えっ?どういうこと?」
「ジンの色気が半端ない!このままだと絶対に拐われる!」
バルトにぎゅうぎゅうと強く抱き締められ、俺は笑いながらバルトの背をポンポンと叩き慰める。
「俺、魔法使えるから結構強いよ?」
「それとこれは違う!いいか、外に出る時は必ず俺を呼べ。すぐに飛んでいく」
「何いってんの。冗談はここまでにしてね」
抱きついたままのバルトが「冗談じゃないんだが……」と言っているのはスルーしよう。うん。
俺はバルトに抱きつかれたままアークに視線を戻した。
「アーク、話があるんだけど、いい?」
「あぁ、座って話そうか」
バルトにどくように背中をポンポンと叩くと渋々離してくれた。
アークと俺とバルトがソファーに移動しようと3歩ほど歩いた時だった。今まで無言だったアーガンが俺を見るなり飛びかかってきた。
「えっ……」
突然の出来事に反応できず、固まっていた俺をバルトが瞬時に片手で抱き寄せた。アーガンはと言うと勢い余って床とキスをしていた。
「ビックリした……」
ドキドキとする鼓動に手を置きながら、床に倒れたアーガンを見る。するとムクリと上半身を起こし、振り返った。
「うぅぅ……アリサ……アディザァァァー」
鼻から血を流し、顔を歪めボロボロと泣きじゃくりながら、俺をアリサと呼ぶ変態、じゃない、アーガン。
ちょっ、これ、俺が悪いの?急に飛びかかってきたアーガンが悪いよね。
アークは呆れたような表情でアーガンを担ぎソファーに座らせると、ポーションをドバッと頭からかけた。
アーガンはその間もずっと俺から目を離さない。マジ怖い。
サッとバルトが俺を背中に隠すと、アーガンは今度はバルトを睨んできた。バルトも眉間に皺を寄せ、睨み返す。
「アーガン……アーガン!」
バシッとアークが頭を叩くと、アーガンが目を吊り上げながら怒った。
「いてーな!この馬鹿力が!」
「お前、ジンから怖がられてるぞ」
「えっ……あっ、んん。アリ……じゃなかった、ジン、おいで、怖くないぞ」
笑顔で俺に向かって手を広げるアーガンにゾッとした。
「コワイ、キモイ、ムリ」
俺の言葉にアーガンはショックを受けて数秒間フリーズしたが、その後復活したかと思うと一度咳払いをし、立ち上がって俺の前まで来ると土下座した。
俺はアーガンの額を床につけてのマジ土下座に一瞬怯む。
「ジン、私が悪かった!あの時はどうかしてたんだ。前日に馬鹿どもが現れたせいで感情が押さえきれなかった。もう二度とジンを疑ったりしない。泣かせないし、怒らないと絶対約束する。本当にすまなかった!
……これで、許してもらえるとは思っていない。だから、ジンが許してもいいと思う時まで、毎日謝る時間を少しでもいいから作ってほしい!頼む!」
「……」
昨日の時みたいに強い憎しみはもうない。【正の感情】が増えて【不純魔力】が減ったせいだろうか?……今アーガンに対してある感情は、どうでもいい、だ。でも、これを言ってもいいのだろうか……。
どうしていいかわからず無言でいると今度はアークがアーガンの隣に座り額を床につけた。
「っ!」
「ジン、俺も守ると約束しておきながら、あの時守ってやれなかった。本当にすまなかった!俺も同罪だ。すまん!」
カチカチカチと時計の針だけが部屋中に響く。
俺は微動だにしない2人を数秒間見つめた後、深く息を吐き出した。
「はあー、2人とも顔上げて」
アークとアーガンがゆっくりと顔を上げると、2人とも目に涙を浮かべ、苦しそうな表情で俺を見つめた。
「……俺は、まだ、アーガンを許すことはできない。でも、もう、俺は過去に、過去の憎しみに囚われたくない。今、この瞬間を大切にして生きていくとバルトと一緒に誓ったんだ」
隣にいたバルトの手をぎゅっと握りながら見上げると、目が合い、お互い優しく笑う。
うん、俺はバルトが側にいてくれるだけで幸せだ。
俺は視線を2人に戻し、今俺が思っている事を伝える。
「もう、俺の事は、ほっといてほしい」
「ジン……」
「ジン……私はそれでもジンに謝りたい。謝って……」
「アーガンはさ、何の為に謝るの?俺の為?母上の為?違うよね。謝って自分の罪悪感を軽くしたいだけなんじゃない?そんなの自己満足だ。俺はアーガンの自己満足の為にずっと付き合わされるの?」
「それ、は……」
「ねぇ、アーガン。本当は俺に何が言いたいの?」
俺の問いかけにアーガンはぎゅっと強く目をつぶり、数秒後俺を真っ直ぐ見つめた。
「ジンの事を知りたい」
「……何の為に知りたいの?」
「私は、ジンの事を何も知らない。好きなものや嫌いなもの。普段何をしているのか、趣味は何か、将来は何がしたいとか……ひとつも知らないんだ。
知らないことは罪だ。そのせいでジンをたくさん傷付けた。私のせいでアリサとジンは拐われ、辛い思いを悲しい思いをさせた。私があの時油断したばかりに……私がもう少し早く行動していれば……」
「だから、許してほしいって?」
「それは違う!許されなくてもいい。ただ、私は息子と、ジンと一緒にやり直したいだけなんだ!一緒に話して、一緒に遊んで、一緒に笑って、一緒に過ごしたいだけなんだ!アリサはもういないが、アリサの分まで、一緒にいるはずだった家族の時間を少しでも取り戻したい!」
アーガンの真剣な眼差しに嘘ではないとわかった。
あの時の母上と同じことを言うんだな……。そう、だった、俺も最初は母上と父上の家族団欒を夢見ていた……。叶うはずがないと途中で諦めたけれど……。
「……」
アーガンは俯く俺の両手をそっと優しく包んだ。目に涙をためながら懇願するアークの手は微かに震えていた。
「ジン、許してくれなくてもいい。少しでもいいんだ、私に時間を、チャンスをくれ。頼む!」
「……」
どのぐらいの時間が過ぎたのだろう。数秒なのか、数分なのかわからないが、俺は一度目を瞑り、細く息を吐き出した後、ゆっくりと頷いた。
「……また、会いにきてもいいか?」
「……好きにして」
「っ!ジン、ありがとう!」
ふわりと本当に嬉しそうに笑うアーガンが、あの時の幸せそうに笑う母上の笑顔と重なり、胸が締め付けられ、だんだんと視界が歪んでいく。
どうして、ここに、母上がいないんだ……もし、いたら……。
叶わぬことだと知りながらも、そう願ってしまうのはどうしてだろう。
母上と一緒に……父上に会いたかった……そしたら、きっと……。
目を瞑ると、俺と母上と父上が泣きながら抱き合っている姿が目に浮かんだ……。
284
お気に入りに追加
1,484
あなたにおすすめの小説
男子高校生だった俺は異世界で幼児になり 訳あり筋肉ムキムキ集団に保護されました。
カヨワイさつき
ファンタジー
高校3年生の神野千明(かみの ちあき)。
今年のメインイベントは受験、
あとはたのしみにしている北海道への修学旅行。
だがそんな彼は飛行機が苦手だった。
電車バスはもちろん、ひどい乗り物酔いをするのだった。今回も飛行機で乗り物酔いをおこしトイレにこもっていたら、いつのまにか気を失った?そして、ちがう場所にいた?!
あれ?身の危険?!でも、夢の中だよな?
急死に一生?と思ったら、筋肉ムキムキのワイルドなイケメンに拾われたチアキ。
さらに、何かがおかしいと思ったら3歳児になっていた?!
変なレアスキルや神具、
八百万(やおよろず)の神の加護。
レアチート盛りだくさん?!
半ばあたりシリアス
後半ざまぁ。
訳あり幼児と訳あり集団たちとの物語。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
北海道、アイヌ語、かっこ良さげな名前
お腹がすいた時に食べたい食べ物など
思いついた名前とかをもじり、
なんとか、名前決めてます。
***
お名前使用してもいいよ💕っていう
心優しい方、教えて下さい🥺
悪役には使わないようにします、たぶん。
ちょっとオネェだったり、
アレ…だったりする程度です😁
すでに、使用オッケーしてくださった心優しい
皆様ありがとうございます😘
読んでくださる方や応援してくださる全てに
めっちゃ感謝を込めて💕
ありがとうございます💞
余命僅かの悪役令息に転生したけど、攻略対象者達が何やら離してくれない
上総啓
BL
ある日トラックに轢かれて死んだ成瀬は、前世のめり込んでいたBLゲームの悪役令息フェリアルに転生した。
フェリアルはゲーム内の悪役として15歳で断罪される運命。
前世で周囲からの愛情に恵まれなかった成瀬は、今世でも誰にも愛されない事実に絶望し、転生直後にゲーム通りの人生を受け入れようと諦観する。
声すら発さず、家族に対しても無反応を貫き人形のように接するフェリアル。そんなフェリアルに周囲の過保護と溺愛は予想外に増していき、いつの間にかゲームのシナリオとズレた展開が巻き起こっていく。
気付けば兄達は勿論、妖艶な魔塔主や最恐の暗殺者、次期大公に皇太子…ゲームの攻略対象者達がフェリアルに執着するようになり…――?
周囲の愛に疎い悪役令息の無自覚総愛されライフ。
※最終的に固定カプ
国を救った英雄と一つ屋根の下とか聞いてない!
古森きり
BL
第8回BL小説大賞、奨励賞ありがとうございます!
7/15よりレンタル切り替えとなります。
紙書籍版もよろしくお願いします!
妾の子であり、『Ω型』として生まれてきて風当たりが強く、居心地の悪い思いをして生きてきた第五王子のシオン。
成人年齢である十八歳の誕生日に王位継承権を破棄して、王都で念願の冒険者酒場宿を開店させた!
これからはお城に呼び出されていびられる事もない、幸せな生活が待っている……はずだった。
「なんで国の英雄と一緒に酒場宿をやらなきゃいけないの!」
「それはもちろん『Ω型』のシオン様お一人で生活出来るはずもない、と国王陛下よりお世話を仰せつかったからです」
「んもおおおっ!」
どうなる、俺の一人暮らし!
いや、従業員もいるから元々一人暮らしじゃないけど!
※読み直しナッシング書き溜め。
※飛び飛びで書いてるから矛盾点とか出ても見逃して欲しい。
【BL】どうやら精霊術師として召喚されたようですが5分でクビになりましたので、最高級クラスの精霊獣と駆け落ちしようと思います。
riy
BL
風呂でまったりしている時に突如異世界へ召喚された千颯(ちはや)。
召喚されたのはいいが、本物の聖女が現れたからもう必要ないと5分も経たない内にお役御免になってしまう。
しかも元の世界へも帰れず、あろう事か風呂のお湯で流されてしまった魔法陣を描ける人物を探して直せと無茶振りされる始末。
別邸へと通されたのはいいが、いかにも出そうな趣のありすぎる館であまりの待遇の悪さに愕然とする。
そんな時に一匹のホワイトタイガーが現れ?
最高級クラスの精霊獣(人型にもなれる)×精霊術師(本人は凡人だと思ってる)
※コメディよりのラブコメ。時にシリアス。
社畜だけど異世界では推し騎士の伴侶になってます⁈
めがねあざらし
BL
気がつくと、そこはゲーム『クレセント・ナイツ』の世界だった。
しかも俺は、推しキャラ・レイ=エヴァンスの“伴侶”になっていて……⁈
記憶喪失の俺に課されたのは、彼と共に“世界を救う鍵”として戦う使命。
しかし、レイとの誓いに隠された真実や、迫りくる敵の陰謀が俺たちを追い詰める――。
異世界で見つけた愛〜推し騎士との奇跡の絆!
推しとの距離が近すぎる、命懸けの異世界ラブファンタジー、ここに開幕!

【完結】健康な身体に成り代わったので異世界を満喫します。
白(しろ)
BL
神様曰く、これはお節介らしい。
僕の身体は運が悪くとても脆く出来ていた。心臓の部分が。だからそろそろダメかもな、なんて思っていたある日の夢で僕は健康な身体を手に入れていた。
けれどそれは僕の身体じゃなくて、まるで天使のように綺麗な顔をした人の身体だった。
どうせ夢だ、すぐに覚めると思っていたのに夢は覚めない。それどころか感じる全てがリアルで、もしかしてこれは現実なのかもしれないと有り得ない考えに及んだとき、頭に鈴の音が響いた。
「お節介を焼くことにした。なに心配することはない。ただ、成り代わるだけさ。お前が欲しくて堪らなかった身体に」
神様らしき人の差配で、僕は僕じゃない人物として生きることになった。
これは健康な身体を手に入れた僕が、好きなように生きていくお話。
本編は三人称です。
R−18に該当するページには※を付けます。
毎日20時更新
登場人物
ラファエル・ローデン
金髪青眼の美青年。無邪気であどけなくもあるが無鉄砲で好奇心旺盛。
ある日人が変わったように活発になったことで親しい人たちを戸惑わせた。今では受け入れられている。
首筋で脈を取るのがクセ。
アルフレッド
茶髪に赤目の迫力ある男前苦労人。ラファエルの友人であり相棒。
剣の腕が立ち騎士団への入団を強く望まれていたが縛り付けられるのを嫌う性格な為断った。
神様
ガラが悪い大男。
異世界で8歳児になった僕は半獣さん達と仲良くスローライフを目ざします
み馬
BL
志望校に合格した春、桜の樹の下で意識を失った主人公・斗馬 亮介(とうま りょうすけ)は、気がついたとき、異世界で8歳児の姿にもどっていた。
わけもわからず放心していると、いきなり巨大な黒蛇に襲われるが、水の精霊〈ミュオン・リヒテル・リノアース〉と、半獣属の大熊〈ハイロ〉があらわれて……!?
これは、異世界へ転移した8歳児が、しゃべる動物たちとスローライフ?を目ざす、ファンタジーBLです。
おとなサイド(半獣×精霊)のカプありにつき、R15にしておきました。
※ 設定ゆるめ、造語、出産描写あり。幕開け(前置き)長め。第21話に登場人物紹介を載せましたので、ご参考ください。
★お試し読みは、第1部(第22〜27話あたり)がオススメです。物語の傾向がわかりやすいかと思います★
★第11回BL小説大賞エントリー作品★最終結果2773作品中/414位★応援ありがとうございました★
【本編完結】最強S級冒険者が俺にだけ過保護すぎる!
天宮叶
BL
前世の世界で亡くなった主人公は、突然知らない世界で知らない人物、クリスの身体へと転生してしまう。クリスが眠っていた屋敷の主であるダリウスに、思い切って事情を説明した主人公。しかし事情を聞いたダリウスは突然「結婚しようか」と主人公に求婚してくる。
なんとかその求婚を断り、ダリウスと共に屋敷の外へと出た主人公は、自分が転生した世界が魔法やモンスターの存在するファンタジー世界だと気がつき冒険者を目指すことにするが____
過保護すぎる大型犬系最強S級冒険者攻めに振り回されていると思いきや、自由奔放で強気な性格を発揮して無自覚に振り回し返す元気な受けのドタバタオメガバースラブコメディの予定
要所要所シリアスが入ります。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる