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しおりを挟むさておき、今の問題はここがどこなのかと、どこに行くかだ。
キュールルルルー。
「……いい、天気だな」
うん、そうだな。まずは色々疲れたので水分補給をしよう。
その場に座り込み、魔法で球体にした水をぱくんっと飲み込み喉を潤す。
「はぁー生き返るー。さて、どうすっかなー」
ぼーっと景色を眺めていると、かすかに声が聞こえる……と思った瞬間、目の前に水色の長髪と瞳のお色気ムンムンの衣装を着た美女が現れた。俺を見た瞬間、両手を広げこちらに向かってきた。
『ジーン、お帰りー!』
言葉と共にガバッと抱きつかれ、勢いよく後ろに倒れる。
「ベッ、ベル!どうしてここに?」
『まぁ!久しぶりに会った一声がそれ!酷いわ!』
「あー、悪い。ベル、久しぶり。元気にしてた?」
ポンポンと背中を叩いてやるとちょっと気が済んだのか、うーっと唸りながらも離れてくれた。そして、手を繋いだまま横に座る。
フフフと笑っているベルの表情に、懐かしいなと思っていると、頭上からまたもや知っている声が聞こえてきた。
『ジン、相変わらず小さいな』
その声の方向へ見上げれば、緑色の短髪と瞳を持つイケメンがニヤリと笑っていた。
「フウマ……俺、今、子供だから、小さくて当たり前。それに170はあるんだ。これでも大きい方だ」
この世界10歳前後の子供の身長は平均170センチぐらいだ。大人になるともっと伸びる。成人女性は低くて180センチで、成人の男性も低くて2メートルは軽く越える。ちなみにベル達は2・5メートルぐらいだ。
『なに冗談を言っている。以前も子供だっただろ?』
「ちげーよ!最後に会ったのは……確か25歳ごろだ。立派な大人だよ!」
『25?やっぱり子供じゃないか』
「人の世で25歳は、りっぱな大人なんだよ!」
そう、何を隠そうこの二人は人間ではなく精霊。しかも、精霊王だ。
水色が水の精霊王ベルで、緑色が風の精霊王フウマ。
ちなみに名前は不本意ながら俺が付けた。色々あって気に入られ、名をつけてほしいと言われたからだ。
まぁ、何千年も生きてる精霊からしてみれば、25歳なんて子供と変わらないんだろうな……。
『ふむ、前と変わらんように見えるが、何が違うんだ?まったく、人間っていうものは摩訶不思議だな』
「俺からしたら精霊の方が摩訶不思議だよ!」
『ふふふ、今も昔も関係ないわ。ジンは前から小さくて可愛いもの』
「フォローになってない!」
なんだかめっちゃ悲しくなった。
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(第1章の改稿が完了しました。2024/11/17)
(第2章の改稿が完了しました。2024/12/18)
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