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第82話 魔晶石
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ディバソン探し&魔晶石を探してさらに、数10分が経過した。
しかし、採掘ポイントは見つかっても、お目当ての物はまだ見つからない。
「おかしいですね。魔晶石があるって情報だったんですけど」
それなりに奥まで進んできたので、ひとかけらも入手できなことに違和感を覚える。鍛冶屋の店主の話では、ここなら高純度の魔晶石が取れる、とのことだ。
「あのおやじ、デマながしたか?」
「いや、それはないと思いますけど」
一度、彼の助言を頼りに魔狼島を発見できたことがあるので、ある程度信頼はしているようだ。ララクには、店主が嘘を言っているとはとても思えない。
なにせ、鉱物のことに関してなので、しっかりとした根拠があって伝えたはずだ。
「そっか。もう少しだけ頑張ってね、相棒ちゃん」
彼女の言う相棒とは、背中に刺してあるアイアンロッドのことだ。市販の物ではあったが、それなりに気に入ってはいるようだ。
彼女は新しく作り直すのでなく、あくまでこれの強化を頼んでいる。
「それと、アイアンデーモンのことも気がかりです」
彼が気にしているのは、先ほど自分たちを襲ってきたモンスターたちのことだ。
「どうして?」
アイアンデーモンはそもそもが寄生を基本とした変わったモンスターだ。その生態は奇妙ではあるが、あの生物としてはなんら不思議なことではない。
「他の冒険者のことは知りませんが、カリーエさんまで寄生されていたからです。あの人たちは山仕事を専門としています。
だから、アイアンデーモンには細心の注意を払っているとは思うんですよね」
ここは首都にあるギルド、マウンテンウォリアーにあるクエストでよく指定されている場所でもある。
そこで、専門的知識の持ったカリーエが吸収されてしまったことに疑問を感じていたようだ。
「誰だって失敗することはあるでしょ」
「まぁ、そうですよね」
この話は一旦、ここで終了する。
そして、彼らはさらに奥へと進んでいく。
すると、ずっと変わらない風景だった洞窟に変化が訪れた。
「あれ、あの光って」
ララクは前方から異様な光が差し込んできていることに気がつく。もちろん、自分が作り出した【ライトファイアー】の明かりではない。
こちらは橙色の明るい色をしている。
しかし、前の光は白く澄んだ明かりといえる。
2人は気を引き締めながら、光のほうへと歩んでいく。
すると、彼らが歩いてきた道が、いったんそこで区切られていることを知る。
つまり穴を抜けたのである。
穴の先には、彼らの求めていた物が、一面に広がっていた。
「こ、これは」
「きれーい」
穴の先には巨大な空間が広がっている。ララクたちのいる場所から、かなり下まで鉱山にスペースが作られていた。
壁には他にもたくさんの穴が並んでいる。おそらく、最終的にはこの辺りに辿り着くようになっているのだろう。
そしてこれは人工的に出来たものではないことが分かる。
何故なら、この場所には透明に輝く水晶の山があるからだ。彼らがやってきた空洞から、さらに見え上げれるほどその水晶の塊は遥か巨大であった。
鉄などが中に交じっていなく、まるで鏡のようにも思えた。
これが、純度の高い魔晶石ということだろう。
山は綺麗に形成されているのではなく、明後日の方向に伸びてたりと、少々いびつな形をしている。しかし、逆にそれが、自然に出来た人間の手では作ることのできない神秘さを強調している。
「1つのところに密集していたんですね」
これで何故、道中で1つも出会うことが出来なかったのかを理解できた。
どういう理屈なのかまでは理解できないが、魔鉱山体全体に魔晶石が埋まっているわけではなかったのだ。こういった巨大な魔晶石の集合体が埋まっているのが、この魔鉱山の実態だったのだ。
「これだけあれば、文句なしで良いの作れそうね」
魔晶石が見つかったとしても、量がなければ意味がない。ゼマの言った通り、この純度の高さと質量ならば、鍛冶屋も喜ぶことだろう。
しかし、採掘ポイントは見つかっても、お目当ての物はまだ見つからない。
「おかしいですね。魔晶石があるって情報だったんですけど」
それなりに奥まで進んできたので、ひとかけらも入手できなことに違和感を覚える。鍛冶屋の店主の話では、ここなら高純度の魔晶石が取れる、とのことだ。
「あのおやじ、デマながしたか?」
「いや、それはないと思いますけど」
一度、彼の助言を頼りに魔狼島を発見できたことがあるので、ある程度信頼はしているようだ。ララクには、店主が嘘を言っているとはとても思えない。
なにせ、鉱物のことに関してなので、しっかりとした根拠があって伝えたはずだ。
「そっか。もう少しだけ頑張ってね、相棒ちゃん」
彼女の言う相棒とは、背中に刺してあるアイアンロッドのことだ。市販の物ではあったが、それなりに気に入ってはいるようだ。
彼女は新しく作り直すのでなく、あくまでこれの強化を頼んでいる。
「それと、アイアンデーモンのことも気がかりです」
彼が気にしているのは、先ほど自分たちを襲ってきたモンスターたちのことだ。
「どうして?」
アイアンデーモンはそもそもが寄生を基本とした変わったモンスターだ。その生態は奇妙ではあるが、あの生物としてはなんら不思議なことではない。
「他の冒険者のことは知りませんが、カリーエさんまで寄生されていたからです。あの人たちは山仕事を専門としています。
だから、アイアンデーモンには細心の注意を払っているとは思うんですよね」
ここは首都にあるギルド、マウンテンウォリアーにあるクエストでよく指定されている場所でもある。
そこで、専門的知識の持ったカリーエが吸収されてしまったことに疑問を感じていたようだ。
「誰だって失敗することはあるでしょ」
「まぁ、そうですよね」
この話は一旦、ここで終了する。
そして、彼らはさらに奥へと進んでいく。
すると、ずっと変わらない風景だった洞窟に変化が訪れた。
「あれ、あの光って」
ララクは前方から異様な光が差し込んできていることに気がつく。もちろん、自分が作り出した【ライトファイアー】の明かりではない。
こちらは橙色の明るい色をしている。
しかし、前の光は白く澄んだ明かりといえる。
2人は気を引き締めながら、光のほうへと歩んでいく。
すると、彼らが歩いてきた道が、いったんそこで区切られていることを知る。
つまり穴を抜けたのである。
穴の先には、彼らの求めていた物が、一面に広がっていた。
「こ、これは」
「きれーい」
穴の先には巨大な空間が広がっている。ララクたちのいる場所から、かなり下まで鉱山にスペースが作られていた。
壁には他にもたくさんの穴が並んでいる。おそらく、最終的にはこの辺りに辿り着くようになっているのだろう。
そしてこれは人工的に出来たものではないことが分かる。
何故なら、この場所には透明に輝く水晶の山があるからだ。彼らがやってきた空洞から、さらに見え上げれるほどその水晶の塊は遥か巨大であった。
鉄などが中に交じっていなく、まるで鏡のようにも思えた。
これが、純度の高い魔晶石ということだろう。
山は綺麗に形成されているのではなく、明後日の方向に伸びてたりと、少々いびつな形をしている。しかし、逆にそれが、自然に出来た人間の手では作ることのできない神秘さを強調している。
「1つのところに密集していたんですね」
これで何故、道中で1つも出会うことが出来なかったのかを理解できた。
どういう理屈なのかまでは理解できないが、魔鉱山体全体に魔晶石が埋まっているわけではなかったのだ。こういった巨大な魔晶石の集合体が埋まっているのが、この魔鉱山の実態だったのだ。
「これだけあれば、文句なしで良いの作れそうね」
魔晶石が見つかったとしても、量がなければ意味がない。ゼマの言った通り、この純度の高さと質量ならば、鍛冶屋も喜ぶことだろう。
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