19 / 113
第19話 情報収集
しおりを挟む
陽気な館長と話し終えたララクは、情報収集のために図書館を後にした。
そんな彼の手には「モンスター図鑑」と書かれた本が握られていた。魔狼のことについては当然載っていないが、類似したモンスターの情報が役に立たないかと思い、借りてきたのだ。
「これはちょっとかさばるから……。【ポケットゲート】」
彼がスキルを発動すると、目の前に黒い渦のようなものが現れる。これ自体に殺傷能力はないので触れても問題ない。
ララクはそれに腕ごと本を突っ込んだ。そして腕を抜くと、本が消えていた。この【ポケットゲート】の先には異空間が広がっており、物などを収納することが出来る。
図鑑をしまったララクは人から話を聞いて情報を集めようとしていた。
噂話があるということは、それを目撃した人物がいるということだ。
(ギルドに戻ろうか。いや、そこにはよく行っているけど、誰かが話しているのは聞いたことがないな。
他に冒険者が集まる所と言えば……)
長年発見されてこなかった魔狼だ。情報すら持っている人間も少ない。なので、少しでも多くの冒険者から話を聞く必要があった。
「あ、あそこの人なら、詳しいかも」
ララクは冒険者が必然的に集まる場所に心当たりがあったようで、すぐにそこへと向かう。
彼がやってきたのは【クェイグの店】と書かれた看板が出してあるお店だった。ここは冒険者にはなくてはならない武器を売っている鍛冶屋だった。
ララクは元ヒーラーであり、クエストの分け前も少なかったことから、こういったところで武器を新調する機会は少なかった。【追放エナジー】を得てからは、全体的に身体機能が上昇し、防具の優先度は低かった。
武器に関しては、【ウェポンクリエイト】などで状況に適した武器を作り出せるので、必要性は薄かった。
そのため、ここに訪れる冒険者の会話を、ララクはほとんど聞いたこことがなかったのだ。
「失礼します」
重たいドアを開けて、鍛冶屋の中に入る。
こじんまりとしたお店だが、武具の出来が良いと評判で人気店だった。剣や盾といった王道的な武器から、鎌やクロスボウなど少し癖のある商品も揃えられている。
「ん? 見ない顔だな」
パイプで煙を吸っていた店主がララクに気がついた。さっきの館長とさほど変わらない年齢だが、筋肉は発達しており強面だった。
「どうも。ララク・ストリーンと申します」
実は数回だけ元パーティーメンバーと一緒にやってきていたのだが、その時は影が薄すぎて覚えられていなかったようだ。
「新人か?」
「いえ、そうではないんですけど」
そもそも18歳という若さと、実年齢よりも幼い顔立ちをしているので、冒険者になったばかりの子供だと思われたようだ。それもあって、声をかけられたのかもしれない。
「そうか。まぁ、うちは色々と揃ってるから自由に見てくれ。奥に鍛冶場があってな、依頼があれば特注で武器を作ってやれる。まぁ、素材は自分たちで用意してもらうのが一般的だがな」
その説明は聞いたことがあったが、初耳のような顔をしながらララクは聞き流す。
「実は今日は武器を見に来たわけではなくて、少しお話を伺いに来まして」
「話? わしにか?」
武器の依頼ではなく、話を聞きたいだけの人間は珍しかったので不思議に感じる。
ララクの目的は、鍛冶屋そのものではなく、この店主から話を聞くことだった。
「魔狼島、の噂って聞いたことがないですか? もしかして、ここに来ている冒険者の方々が話していないかな、と思って来たんですが」
ギルドと同じようにここには冒険者が多く訪れる。冒険で得た素材を加工するために、ここへ来ることも多い。つまり、ここはそういった者たちの生の声が聞ける場所なのだ。
「……魔狼島? 聞いたことは……いや待てよ。どこかで聞いたことがあるような、ないような」
「実はボク、クエスト中でして、何でもいいので教えていただけるとありがたいです」
店主の記憶を呼び起こそうと、詳細が書かれた依頼書を見せる。
店主は老眼なのか虫眼鏡を取り出すと、じっくりとその文を読み込んだ。
「思い出した、あの館長がずっと探しているやつか。はぁーおまえさん、また変わったクエストに手を出したな」
「っハハ。興味があったので」
苦笑いをしながらララクは答える。おそらく、館長が変わり者なのを知っているから、店主はそのようなことを言ったのだろう。
「けど、わしも詳しくはねぇぞ。確かに無人島で魔狼を見た、って噂は聞いたことがあるが、魔狼島がどこにあるかは知らないな。
だがぁ、探しに行ったって奴には会ったことがあるな」
頭を掻きむしりながら、古い記憶を探し当てた。
「ほんとですか? その人って、無事に帰ってこれたんですか?」
「あー確か、あぁそうだ。そもそも、『探しに行ってきたが魔狼なんていなかった』って言ってたんじゃなかったかなぁ」
「なるほど。そうでしたか」
館長の依頼書に書いてあった通りだ。
「ちなみに、その島ってどこにあるか分かりますか?」
クエストは何も進展していないが、見つからなかった島が分かれば、そこを省いて調査することが出来る。ララクはそう考えていた。
「さすがにそこまでわなぁ。けどよぉ、ここから行くっていやぁバルミューの町から船で行ける場所だろうよ」
港町バルミューは以前、ララクがシーサペント退治で訪れた場所だ。
「あそこですか。確かに自分で船を出すのは難しいですからね」
ララクのいるパーリア国は、島国ではないが地図で見ると海に囲まれている。そのため、近辺には数多くの無人島が存在する。それを知らみ潰しに調べるのは骨が折れる。
しかし、そこら中から船が出ているわけではない。
漁船や、他の国へと渡る貨物船などがある場所は限られている。この近辺で言うと、店主の言った通り、港町バルミューがそれに該当する。
「ま、苦労することには違いがないがな」
「でも、それが知れてよかったです。ありがとうございます、武器を購入してもいないのに」
鍛冶屋で話を聞くだけなのを、少しだけ心苦しく感じていた。
「別にいいんだよ。実はな、最近羽振りが良くてな。それ、見てみろよ」
店主は奥の壁に飾られてある武器に顔を向けた。ララクも同じ方向に目をやる。
そこには、アシンメトリーな巨大な武器の鎌だった。漆黒という言葉が相応しい純度の黒を基調としていた。鋭く尖った鎌は、指を触れただけで怪我をしそうなほど輝いている。
下には品名が書かれている。
【ケルべアサイズ】
つまり、ケルベアスの素材を中心として作られた鎌ということを表している。
「あのケルベアスの素材を持ってきた連中がいてな。そいつらに武器を作ったんだが、余ったやつはこっちで買い取って、ああやって作って売ってるんだ。
それがよぉ、ケルベアスなんて珍しいもんだから、客がわんさかやってきたんだよ。今は少し落ち着いたが、いい仕事させてもらったよ」
嬉しそうに昨今の懐事情を語る店主。
「なるほど。それならよかったです」
ララクはあの時、自分がケルベアスの死体を置いてきたということを思い出す。そして、それを【疾風怒濤】のメンバーが回収したことも大方予想がついていた。
自分の行ったことで上機嫌になっていて、強力的になっていくれていたならば良かったと、少し後ろめたさはなくなった。
「情報ありがとうございました。失礼します」
「おう。気ぃつけてな」
目的を終えたララクは、鍛冶屋の扉を開けて店を出た。
そんな彼の手には「モンスター図鑑」と書かれた本が握られていた。魔狼のことについては当然載っていないが、類似したモンスターの情報が役に立たないかと思い、借りてきたのだ。
「これはちょっとかさばるから……。【ポケットゲート】」
彼がスキルを発動すると、目の前に黒い渦のようなものが現れる。これ自体に殺傷能力はないので触れても問題ない。
ララクはそれに腕ごと本を突っ込んだ。そして腕を抜くと、本が消えていた。この【ポケットゲート】の先には異空間が広がっており、物などを収納することが出来る。
図鑑をしまったララクは人から話を聞いて情報を集めようとしていた。
噂話があるということは、それを目撃した人物がいるということだ。
(ギルドに戻ろうか。いや、そこにはよく行っているけど、誰かが話しているのは聞いたことがないな。
他に冒険者が集まる所と言えば……)
長年発見されてこなかった魔狼だ。情報すら持っている人間も少ない。なので、少しでも多くの冒険者から話を聞く必要があった。
「あ、あそこの人なら、詳しいかも」
ララクは冒険者が必然的に集まる場所に心当たりがあったようで、すぐにそこへと向かう。
彼がやってきたのは【クェイグの店】と書かれた看板が出してあるお店だった。ここは冒険者にはなくてはならない武器を売っている鍛冶屋だった。
ララクは元ヒーラーであり、クエストの分け前も少なかったことから、こういったところで武器を新調する機会は少なかった。【追放エナジー】を得てからは、全体的に身体機能が上昇し、防具の優先度は低かった。
武器に関しては、【ウェポンクリエイト】などで状況に適した武器を作り出せるので、必要性は薄かった。
そのため、ここに訪れる冒険者の会話を、ララクはほとんど聞いたこことがなかったのだ。
「失礼します」
重たいドアを開けて、鍛冶屋の中に入る。
こじんまりとしたお店だが、武具の出来が良いと評判で人気店だった。剣や盾といった王道的な武器から、鎌やクロスボウなど少し癖のある商品も揃えられている。
「ん? 見ない顔だな」
パイプで煙を吸っていた店主がララクに気がついた。さっきの館長とさほど変わらない年齢だが、筋肉は発達しており強面だった。
「どうも。ララク・ストリーンと申します」
実は数回だけ元パーティーメンバーと一緒にやってきていたのだが、その時は影が薄すぎて覚えられていなかったようだ。
「新人か?」
「いえ、そうではないんですけど」
そもそも18歳という若さと、実年齢よりも幼い顔立ちをしているので、冒険者になったばかりの子供だと思われたようだ。それもあって、声をかけられたのかもしれない。
「そうか。まぁ、うちは色々と揃ってるから自由に見てくれ。奥に鍛冶場があってな、依頼があれば特注で武器を作ってやれる。まぁ、素材は自分たちで用意してもらうのが一般的だがな」
その説明は聞いたことがあったが、初耳のような顔をしながらララクは聞き流す。
「実は今日は武器を見に来たわけではなくて、少しお話を伺いに来まして」
「話? わしにか?」
武器の依頼ではなく、話を聞きたいだけの人間は珍しかったので不思議に感じる。
ララクの目的は、鍛冶屋そのものではなく、この店主から話を聞くことだった。
「魔狼島、の噂って聞いたことがないですか? もしかして、ここに来ている冒険者の方々が話していないかな、と思って来たんですが」
ギルドと同じようにここには冒険者が多く訪れる。冒険で得た素材を加工するために、ここへ来ることも多い。つまり、ここはそういった者たちの生の声が聞ける場所なのだ。
「……魔狼島? 聞いたことは……いや待てよ。どこかで聞いたことがあるような、ないような」
「実はボク、クエスト中でして、何でもいいので教えていただけるとありがたいです」
店主の記憶を呼び起こそうと、詳細が書かれた依頼書を見せる。
店主は老眼なのか虫眼鏡を取り出すと、じっくりとその文を読み込んだ。
「思い出した、あの館長がずっと探しているやつか。はぁーおまえさん、また変わったクエストに手を出したな」
「っハハ。興味があったので」
苦笑いをしながらララクは答える。おそらく、館長が変わり者なのを知っているから、店主はそのようなことを言ったのだろう。
「けど、わしも詳しくはねぇぞ。確かに無人島で魔狼を見た、って噂は聞いたことがあるが、魔狼島がどこにあるかは知らないな。
だがぁ、探しに行ったって奴には会ったことがあるな」
頭を掻きむしりながら、古い記憶を探し当てた。
「ほんとですか? その人って、無事に帰ってこれたんですか?」
「あー確か、あぁそうだ。そもそも、『探しに行ってきたが魔狼なんていなかった』って言ってたんじゃなかったかなぁ」
「なるほど。そうでしたか」
館長の依頼書に書いてあった通りだ。
「ちなみに、その島ってどこにあるか分かりますか?」
クエストは何も進展していないが、見つからなかった島が分かれば、そこを省いて調査することが出来る。ララクはそう考えていた。
「さすがにそこまでわなぁ。けどよぉ、ここから行くっていやぁバルミューの町から船で行ける場所だろうよ」
港町バルミューは以前、ララクがシーサペント退治で訪れた場所だ。
「あそこですか。確かに自分で船を出すのは難しいですからね」
ララクのいるパーリア国は、島国ではないが地図で見ると海に囲まれている。そのため、近辺には数多くの無人島が存在する。それを知らみ潰しに調べるのは骨が折れる。
しかし、そこら中から船が出ているわけではない。
漁船や、他の国へと渡る貨物船などがある場所は限られている。この近辺で言うと、店主の言った通り、港町バルミューがそれに該当する。
「ま、苦労することには違いがないがな」
「でも、それが知れてよかったです。ありがとうございます、武器を購入してもいないのに」
鍛冶屋で話を聞くだけなのを、少しだけ心苦しく感じていた。
「別にいいんだよ。実はな、最近羽振りが良くてな。それ、見てみろよ」
店主は奥の壁に飾られてある武器に顔を向けた。ララクも同じ方向に目をやる。
そこには、アシンメトリーな巨大な武器の鎌だった。漆黒という言葉が相応しい純度の黒を基調としていた。鋭く尖った鎌は、指を触れただけで怪我をしそうなほど輝いている。
下には品名が書かれている。
【ケルべアサイズ】
つまり、ケルベアスの素材を中心として作られた鎌ということを表している。
「あのケルベアスの素材を持ってきた連中がいてな。そいつらに武器を作ったんだが、余ったやつはこっちで買い取って、ああやって作って売ってるんだ。
それがよぉ、ケルベアスなんて珍しいもんだから、客がわんさかやってきたんだよ。今は少し落ち着いたが、いい仕事させてもらったよ」
嬉しそうに昨今の懐事情を語る店主。
「なるほど。それならよかったです」
ララクはあの時、自分がケルベアスの死体を置いてきたということを思い出す。そして、それを【疾風怒濤】のメンバーが回収したことも大方予想がついていた。
自分の行ったことで上機嫌になっていて、強力的になっていくれていたならば良かったと、少し後ろめたさはなくなった。
「情報ありがとうございました。失礼します」
「おう。気ぃつけてな」
目的を終えたララクは、鍛冶屋の扉を開けて店を出た。
10
お気に入りに追加
1,170
あなたにおすすめの小説

治療院の聖者様 ~パーティーを追放されたけど、俺は治療院の仕事で忙しいので今さら戻ってこいと言われてももう遅いです~
大山 たろう
ファンタジー
「ロード、君はこのパーティーに相応しくない」
唐突に主人公:ロードはパーティーを追放された。
そして生計を立てるために、ロードは治療院で働くことになった。
「なんで無詠唱でそれだけの回復ができるの!」
「これぐらいできないと怒鳴られましたから......」
一方、ロードが追放されたパーティーは、だんだんと崩壊していくのだった。
これは、一人の少年が幸せを送り、幸せを探す話である。
※小説家になろう様でも連載しております。
2021/02/12日、完結しました。

復讐完遂者は吸収スキルを駆使して成り上がる 〜さあ、自分を裏切った初恋の相手へ復讐を始めよう〜
サイダーボウイ
ファンタジー
「気安く私の名前を呼ばないで! そうやってこれまでも私に付きまとって……ずっと鬱陶しかったのよ!」
孤児院出身のナードは、初恋の相手セシリアからそう吐き捨てられ、パーティーを追放されてしまう。
淡い恋心を粉々に打ち砕かれたナードは失意のどん底に。
だが、ナードには、病弱な妹ノエルの生活費を稼ぐために、冒険者を続けなければならないという理由があった。
1人決死の覚悟でダンジョンに挑むナード。
スライム相手に死にかけるも、その最中、ユニークスキル【アブソープション】が覚醒する。
それは、敵のLPを吸収できるという世界の掟すらも変えてしまうスキルだった。
それからナードは毎日ダンジョンへ入り、敵のLPを吸収し続けた。
増やしたLPを消費して、魔法やスキルを習得しつつ、ナードはどんどん強くなっていく。
一方その頃、セシリアのパーティーでは仲間割れが起こっていた。
冒険者ギルドでの評判も地に落ち、セシリアは徐々に追いつめられていくことに……。
これは、やがて勇者と呼ばれる青年が、チートスキルを駆使して最強へと成り上がり、自分を裏切った初恋の相手に復讐を果たすまでの物語である。

良家で才能溢れる新人が加入するので、お前は要らないと追放された後、偶然お金を落とした穴が実はガチャで全財産突っ込んだら最強になりました
ぽいづん
ファンタジー
ウェブ・ステイは剣士としてパーティに加入しそこそこ活躍する日々を過ごしていた。
そんなある日、パーティリーダーからいい話と悪い話があると言われ、いい話は新メンバー、剣士ワット・ファフナーの加入。悪い話は……ウェブ・ステイの追放だった……
失意のウェブは気がつくと街外れをフラフラと歩き、石に躓いて転んだ。その拍子にポケットの中の銅貨1枚がコロコロと転がり、小さな穴に落ちていった。
その時、彼の目の前に銅貨3枚でガチャが引けます。という文字が現れたのだった。
※小説家になろうにも投稿しています。

フリーター転生。公爵家に転生したけど継承権が低い件。精霊の加護(チート)を得たので、努力と知識と根性で公爵家当主へと成り上がる
SOU 5月17日10作同時連載開始❗❗
ファンタジー
400倍の魔力ってマジ!?魔力が多すぎて範囲攻撃魔法だけとか縛りでしょ
25歳子供部屋在住。彼女なし=年齢のフリーター・バンドマンはある日理不尽にも、バンドリーダでボーカルからクビを宣告され、反論を述べる間もなくガッチャ切りされそんな失意のか、理不尽に言い渡された残業中に急死してしまう。
目が覚めると俺は広大な領地を有するノーフォーク公爵家の長男の息子ユーサー・フォン・ハワードに転生していた。
ユーサーは一度目の人生の漠然とした目標であった『有名になりたい』他人から好かれ、知られる何者かになりたかった。と言う目標を再認識し、二度目の生を悔いの無いように、全力で生きる事を誓うのであった。
しかし、俺が公爵になるためには父の兄弟である次男、三男の息子。つまり従妹達と争う事になってしまい。
ユーサーは富国強兵を掲げ、先ずは小さな事から始めるのであった。
そんな主人公のゆったり成長期!!

無能なので辞めさせていただきます!
サカキ カリイ
ファンタジー
ブラック商業ギルドにて、休みなく働き詰めだった自分。
マウントとる新人が入って来て、馬鹿にされだした。
えっ上司まで新人に同調してこちらに辞めろだって?
残業は無能の証拠、職務に時間が長くかかる分、
無駄に残業代払わせてるからお前を辞めさせたいって?
はいはいわかりました。
辞めますよ。
退職後、困ったんですかね?さあ、知りませんねえ。
自分無能なんで、なんにもわかりませんから。
カクヨム、なろうにも同内容のものを時差投稿しております。

大器晩成エンチャンター~Sランク冒険者パーティから追放されてしまったが、追放後の成長度合いが凄くて世界最強になる
遠野紫
ファンタジー
「な、なんでだよ……今まで一緒に頑張って来たろ……?」
「頑張って来たのは俺たちだよ……お前はお荷物だ。サザン、お前にはパーティから抜けてもらう」
S級冒険者パーティのエンチャンターであるサザンは或る時、パーティリーダーから追放を言い渡されてしまう。
村の仲良し四人で結成したパーティだったが、サザンだけはなぜか実力が伸びなかったのだ。他のメンバーに追いつくために日々努力を重ねたサザンだったが結局報われることは無く追放されてしまった。
しかしサザンはレアスキル『大器晩成』を持っていたため、ある時突然その強さが解放されたのだった。
とてつもない成長率を手にしたサザンの最強エンチャンターへの道が今始まる。

外れスキル【建築】持ちの俺は実家を追放される。辺境で家作りをしていただけなのに、魔王城よりもすごい最強の帝国が出来上がってた
つくも
ファンタジー
「闘えもしない外れスキルを授かった貴様など必要ない! 出て行け! グラン!」
剣聖の家系に生まれた少年グランは15歳のスキル継承の儀の際に非戦闘用の外れスキルである【建築】(ビルド)を授かった。
対する義弟は当たりスキルである『剣神』を授かる。
グランは実父に用無しの無能として実家を追放される事になる。辺境に追いやられ、グランはそこで【建築】スキルを利用し、家作りを始める。家作りに没頭するグランは【建築】スキルが外れスキルなどではなく、とんでもない可能性を秘めている事に気づく。
【建築】スキルでどんどん辺境を開拓するグラン。
気づいたら魔王城よりもすごい、世界最強の帝国ができあがる。
そして、グランは家にいたまま、魔王を倒した英雄として、世界中にその名を轟かせる事となる。

転生者は力を隠して荷役をしていたが、勇者パーティーに裏切られて生贄にされる。
克全
ファンタジー
第6回カクヨムWeb小説コンテスト中間選考通過作
「カクヨム」と「小説家になろう」にも投稿しています。
2020年11月4日「カクヨム」異世界ファンタジー部門日間ランキング51位
2020年11月4日「カクヨム」異世界ファンタジー部門週間ランキング52位
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる