1 / 113
第1話 100回目の追放
しおりを挟む
「ララク、お前はこのパーティーから追放だ」
「……っえ、そうですか……」
冒険者パーティー【疾風怒濤】のリーダー、デフェロットにパーティーメンバーのララクは追放宣言をされた。
しかし、当事者のララクはそれほど驚いた様子はなかった。
「理由は分かるよなぁ?」
小柄なララクよりも頭一つ分以上は身長の高いデフェロットは、彼を見下しながら高圧的な態度をとっていた。この関係性は、彼らがパーティーを組んでからさほど変わっていない。しかし、今回はデフェロットの怒りが頂点に達しているように見受けられた。
「僕が役に立たないからですよね」
ララクは怒りを露わにしているデフェロットを見ても、特に態度を変えることなく淡々と言葉を発した。
顔に活力はなく、目に光はなかった。
「あー、そうだよ! ヒーラーのクセに全然回復出来てねぇんだよ! これなら、ポーションの方がましだ」
そういうデフェロットの鎧や肌は、擦り傷や泥などで汚れている。彼らは少し前まで、【魔熊の森】という場所でモンスター退治を行っていた。
しかし、その際に味方を回復する役目のララクが、十分に仕事ができなかったのだ。
そして現在、疲れと傷を癒すために森の泉がある休憩所でパーティーは休息をとっていたのだ。
「あんたさぁ、初級スキルの【ヒーリング】しか使えないとか、才能ないんじゃない?」
デフェロットの隣にいるローブを着た女が、馬鹿にした口調でララクを責める。彼女の銀色の髪からは、2つの大きな獣耳が飛び出ていた。
彼女、レニナは狐人《きつねびと》という種族で、スキルを発動するために必要な魔力に優れている。
基本的にスキルは、生物によって会得できる物があらかじめ決まっている。普通は、戦闘力を示すレベルを、経験を積んで上げることによって、所持スキルも増えてくる。
しかし、ララクはレベルはそれなりに高いのに、生まれつき使える【ヒーリング】という、簡単な回復スキルしか使えなかった。
名前 ララク・ストリーン
種族 人間
レベル 40
アクションスキル 一覧
【ヒーリング】
普通の人間ならば、レベル40ならば少なくて5,6個は覚えているものだ。
ララクを馬鹿にした狐人のレニナは、これを知っているので「才能がない」とののしったのである。
「レニナ。言葉がきつすぎるぞ」
そんな彼女を注意したのは、年長者であり重装備の戦士 ガッディアだった。
基本、煽るような態度をしているデフェロットとレニナに対して、彼は寛容的で落ち着いている。
「なによ。ガッディアだって、ララクを追放するのは賛成なんでしょ?」
「……それは」
ララクを彼ら4人で活動しているパーティー【疾風怒濤《しっぷうどとう》】から追放する、という案はリーダーのデフェロットの独断と偏見で決定したものではなかった。
事前に、ララクを除く3人で話し合いが行われていたのだ。
「いいんですよ、ガッディアさん。才能がないのは、事実ですから」
「……すまないな。前衛としては、回復が足りないのは無視できない問題でな。キミを守ることで、以前よりもダメージを受ける機会が増えてしまった。
申し訳ないが、回復はポーションで賄《まかな》っていた時の方が、その、戦いやすかったんだ」
申し訳なさそうにしながらも、ガッディアは自分の意見を論理的に述べた。その意見は、自分でもわかっているとはいえ、ララクの胸に響いた。
疾風怒濤は、ララクが加入するまでは3人でパーティーを組んで、モンスター退治を行っていた。
それまでは、仲間を守る役目であるガッディアが優秀なことと、デフェロットがヒット&アウェイを得意としていることなどもあって、ポーションで事足りていた。
しかし、さらに強力なモンスターと戦うには、ヒーラーは必要不可欠だった。
そこでララクを雇ったのだが、彼らが言っていたように回復量が足りず、今に至るのだ。
「分かったろ、俺らにとってお前を入れることはデメリットはあってもメリットはねぇんだよ。
っち、もっと優秀なヒーラーを探せばよかったぜ」
「誰でもいいから、って言ってこいつを加入させたのは、リーダーのあんたでしょ」
「うるせぇな。こんなやつでもいないよりはマシだと思ったんだよ! けど、こんなに足手まといだとは思わなかったぜ。
いっぱしに、レベルだけ高いのがむかつくぜ」
デフェロットとレニナが、ララクの前で怒りを飛ばしあう。この2人は日常的にこんなやりとりをしているが、今日は一段と酷い。
「あんたさぁ。なんで、そんなにレベルだけ高いわけ?」
レベルを上げるには、様々な手段があるが一番はモンスターと呼ばれる強力な生物を倒すことだ。
最初のうちは低級モンスターでもレベルは上がるが、上を目指すには上級モンスターを倒さなくてはいけない。
なので、最低限の回復力しかない【ヒーリング】しか使えないララクが、何故そこまでレベルが高いのかが、レニナには疑問だったのだ。
「……これまでに、いろんな冒険者パーティーに所属していたので」
「あ、そっか。あんた、私たちの所にくる前に、たーくさんパーティーをクビになったんだっけ」
彼女はララクを嘲笑った。
それに対して、ララクはあまり精神的に辛くはないようだ。
デフェロットやレニナの態度はあからさますぎて、こういった経験に慣れているララクにはそこまで精神的ダメージを与えない。
それよりも、ガッディアのように気を遣われる方が、申し訳なくなるものだった。
「お前よぉ、今までどんだけ追放されてきたんだよ」
「……今回ので100です」
ボソッと呟く。
それを聞いて、他のメンバーは一瞬鎮まり返った。
しかしすぐに、レニナが大きな声で笑いだした。
「ひゃ、100って、あんたどんだけクビになってんのよ。皆、考えることは一緒ね」
「っち、とんだ外れくじを引いちまったぜ。あーもういぃ、今すぐにパーティ契約解除だ!」
加入前に、ララクがこれまでにいくつもパーティー追放にあっているのは、情報として伝わっていた。
しかし、想像していた数字の桁が違ったようだ。
怒りを通り越して、半ば呆れているような表情になったデフェロットは、自分の右腕をララクに向ける。
彼の右手には、剣のような青い紋章が刻まれている。
これは、デフェロットだけではなく他の3人にも似たような紋章が刻まれている。
「……了解です」
ララクも紋章のついた手を出すと、2つの紋章が共鳴しだして一際大きく輝きだす。
そして、紋章同士を繋げるように光の糸が現れる。これによって、デフェロットとララクの紋章が契約状態であることが分かる。
「今をもって、ララク・ストリーンとのパーティー契約を解除する」
デフェロットが紋章に宣言すると、すぐに繋いでいた糸が光の粒となって散らばっていく。
紋章同士でパーティー契約をすることで、モンスターを直接倒していないメンバーにも、レベルアップに必要な経験値が入るようになる。
そうでなければ、ヒーラーや仲間を強化するスキルを持つサポーターの冒険者はいっこうにレベルアップしない。
ララクのレベルが異様に高いのは、この契約システムの恩恵を受けていたからだった。
そしてこの契約を解除されたことにより、ララクは正式にパーティーから追放されたのだった。
「……っえ、そうですか……」
冒険者パーティー【疾風怒濤】のリーダー、デフェロットにパーティーメンバーのララクは追放宣言をされた。
しかし、当事者のララクはそれほど驚いた様子はなかった。
「理由は分かるよなぁ?」
小柄なララクよりも頭一つ分以上は身長の高いデフェロットは、彼を見下しながら高圧的な態度をとっていた。この関係性は、彼らがパーティーを組んでからさほど変わっていない。しかし、今回はデフェロットの怒りが頂点に達しているように見受けられた。
「僕が役に立たないからですよね」
ララクは怒りを露わにしているデフェロットを見ても、特に態度を変えることなく淡々と言葉を発した。
顔に活力はなく、目に光はなかった。
「あー、そうだよ! ヒーラーのクセに全然回復出来てねぇんだよ! これなら、ポーションの方がましだ」
そういうデフェロットの鎧や肌は、擦り傷や泥などで汚れている。彼らは少し前まで、【魔熊の森】という場所でモンスター退治を行っていた。
しかし、その際に味方を回復する役目のララクが、十分に仕事ができなかったのだ。
そして現在、疲れと傷を癒すために森の泉がある休憩所でパーティーは休息をとっていたのだ。
「あんたさぁ、初級スキルの【ヒーリング】しか使えないとか、才能ないんじゃない?」
デフェロットの隣にいるローブを着た女が、馬鹿にした口調でララクを責める。彼女の銀色の髪からは、2つの大きな獣耳が飛び出ていた。
彼女、レニナは狐人《きつねびと》という種族で、スキルを発動するために必要な魔力に優れている。
基本的にスキルは、生物によって会得できる物があらかじめ決まっている。普通は、戦闘力を示すレベルを、経験を積んで上げることによって、所持スキルも増えてくる。
しかし、ララクはレベルはそれなりに高いのに、生まれつき使える【ヒーリング】という、簡単な回復スキルしか使えなかった。
名前 ララク・ストリーン
種族 人間
レベル 40
アクションスキル 一覧
【ヒーリング】
普通の人間ならば、レベル40ならば少なくて5,6個は覚えているものだ。
ララクを馬鹿にした狐人のレニナは、これを知っているので「才能がない」とののしったのである。
「レニナ。言葉がきつすぎるぞ」
そんな彼女を注意したのは、年長者であり重装備の戦士 ガッディアだった。
基本、煽るような態度をしているデフェロットとレニナに対して、彼は寛容的で落ち着いている。
「なによ。ガッディアだって、ララクを追放するのは賛成なんでしょ?」
「……それは」
ララクを彼ら4人で活動しているパーティー【疾風怒濤《しっぷうどとう》】から追放する、という案はリーダーのデフェロットの独断と偏見で決定したものではなかった。
事前に、ララクを除く3人で話し合いが行われていたのだ。
「いいんですよ、ガッディアさん。才能がないのは、事実ですから」
「……すまないな。前衛としては、回復が足りないのは無視できない問題でな。キミを守ることで、以前よりもダメージを受ける機会が増えてしまった。
申し訳ないが、回復はポーションで賄《まかな》っていた時の方が、その、戦いやすかったんだ」
申し訳なさそうにしながらも、ガッディアは自分の意見を論理的に述べた。その意見は、自分でもわかっているとはいえ、ララクの胸に響いた。
疾風怒濤は、ララクが加入するまでは3人でパーティーを組んで、モンスター退治を行っていた。
それまでは、仲間を守る役目であるガッディアが優秀なことと、デフェロットがヒット&アウェイを得意としていることなどもあって、ポーションで事足りていた。
しかし、さらに強力なモンスターと戦うには、ヒーラーは必要不可欠だった。
そこでララクを雇ったのだが、彼らが言っていたように回復量が足りず、今に至るのだ。
「分かったろ、俺らにとってお前を入れることはデメリットはあってもメリットはねぇんだよ。
っち、もっと優秀なヒーラーを探せばよかったぜ」
「誰でもいいから、って言ってこいつを加入させたのは、リーダーのあんたでしょ」
「うるせぇな。こんなやつでもいないよりはマシだと思ったんだよ! けど、こんなに足手まといだとは思わなかったぜ。
いっぱしに、レベルだけ高いのがむかつくぜ」
デフェロットとレニナが、ララクの前で怒りを飛ばしあう。この2人は日常的にこんなやりとりをしているが、今日は一段と酷い。
「あんたさぁ。なんで、そんなにレベルだけ高いわけ?」
レベルを上げるには、様々な手段があるが一番はモンスターと呼ばれる強力な生物を倒すことだ。
最初のうちは低級モンスターでもレベルは上がるが、上を目指すには上級モンスターを倒さなくてはいけない。
なので、最低限の回復力しかない【ヒーリング】しか使えないララクが、何故そこまでレベルが高いのかが、レニナには疑問だったのだ。
「……これまでに、いろんな冒険者パーティーに所属していたので」
「あ、そっか。あんた、私たちの所にくる前に、たーくさんパーティーをクビになったんだっけ」
彼女はララクを嘲笑った。
それに対して、ララクはあまり精神的に辛くはないようだ。
デフェロットやレニナの態度はあからさますぎて、こういった経験に慣れているララクにはそこまで精神的ダメージを与えない。
それよりも、ガッディアのように気を遣われる方が、申し訳なくなるものだった。
「お前よぉ、今までどんだけ追放されてきたんだよ」
「……今回ので100です」
ボソッと呟く。
それを聞いて、他のメンバーは一瞬鎮まり返った。
しかしすぐに、レニナが大きな声で笑いだした。
「ひゃ、100って、あんたどんだけクビになってんのよ。皆、考えることは一緒ね」
「っち、とんだ外れくじを引いちまったぜ。あーもういぃ、今すぐにパーティ契約解除だ!」
加入前に、ララクがこれまでにいくつもパーティー追放にあっているのは、情報として伝わっていた。
しかし、想像していた数字の桁が違ったようだ。
怒りを通り越して、半ば呆れているような表情になったデフェロットは、自分の右腕をララクに向ける。
彼の右手には、剣のような青い紋章が刻まれている。
これは、デフェロットだけではなく他の3人にも似たような紋章が刻まれている。
「……了解です」
ララクも紋章のついた手を出すと、2つの紋章が共鳴しだして一際大きく輝きだす。
そして、紋章同士を繋げるように光の糸が現れる。これによって、デフェロットとララクの紋章が契約状態であることが分かる。
「今をもって、ララク・ストリーンとのパーティー契約を解除する」
デフェロットが紋章に宣言すると、すぐに繋いでいた糸が光の粒となって散らばっていく。
紋章同士でパーティー契約をすることで、モンスターを直接倒していないメンバーにも、レベルアップに必要な経験値が入るようになる。
そうでなければ、ヒーラーや仲間を強化するスキルを持つサポーターの冒険者はいっこうにレベルアップしない。
ララクのレベルが異様に高いのは、この契約システムの恩恵を受けていたからだった。
そしてこの契約を解除されたことにより、ララクは正式にパーティーから追放されたのだった。
7
お気に入りに追加
1,163
あなたにおすすめの小説
追放シーフの成り上がり
白銀六花
ファンタジー
王都のギルドでSS級まで上り詰めた冒険者パーティー【オリオン】の一員として日々活躍するディーノ。
前衛のシーフとしてモンスターを翻弄し、回避しながらダメージを蓄積させていき、最後はパーティー全員でトドメを刺す。
これがディーノの所属するオリオンの戦い方だ。
ところが、SS級モンスター相手に命がけで戦うディーノに対し、ほぼ無傷で戦闘を終えるパーティーメンバー。
ディーノのスキル【ギフト】によってパーティーメンバーのステータスを上昇させ、パーティー内でも誰よりも戦闘に貢献していたはずなのに……
「お前、俺達の実力についてこれなくなってるんじゃねぇの?」とパーティーを追放される。
ディーノを追放し、新たな仲間とパーティーを再結成した元仲間達。
新生パーティー【ブレイブ】でクエストに出るも、以前とは違い命がけの戦闘を繰り広げ、クエストには失敗を繰り返す。
理由もわからず怒りに震え、新入りを役立たずと怒鳴りちらす元仲間達。
そしてソロの冒険者として活動し始めるとディーノは、自分のスキルを見直す事となり、S級冒険者として活躍していく事となる。
ディーノもまさか、パーティーに所属していた事で弱くなっていたなどと気付く事もなかったのだ。
それと同じく、自分がパーティーに所属していた事で仲間を弱いままにしてしまった事にも気付いてしまう。
自由気ままなソロ冒険者生活を楽しむディーノ。
そこに元仲間が会いに来て「戻って来い」?
戻る気などさらさら無いディーノはあっさりと断り、一人自由な生活を……と、思えば何故かブレイブの新人が頼って来た。
大器晩成エンチャンター~Sランク冒険者パーティから追放されてしまったが、追放後の成長度合いが凄くて世界最強になる
遠野紫
ファンタジー
「な、なんでだよ……今まで一緒に頑張って来たろ……?」
「頑張って来たのは俺たちだよ……お前はお荷物だ。サザン、お前にはパーティから抜けてもらう」
S級冒険者パーティのエンチャンターであるサザンは或る時、パーティリーダーから追放を言い渡されてしまう。
村の仲良し四人で結成したパーティだったが、サザンだけはなぜか実力が伸びなかったのだ。他のメンバーに追いつくために日々努力を重ねたサザンだったが結局報われることは無く追放されてしまった。
しかしサザンはレアスキル『大器晩成』を持っていたため、ある時突然その強さが解放されたのだった。
とてつもない成長率を手にしたサザンの最強エンチャンターへの道が今始まる。
無能なので辞めさせていただきます!
サカキ カリイ
ファンタジー
ブラック商業ギルドにて、休みなく働き詰めだった自分。
マウントとる新人が入って来て、馬鹿にされだした。
えっ上司まで新人に同調してこちらに辞めろだって?
残業は無能の証拠、職務に時間が長くかかる分、
無駄に残業代払わせてるからお前を辞めさせたいって?
はいはいわかりました。
辞めますよ。
退職後、困ったんですかね?さあ、知りませんねえ。
自分無能なんで、なんにもわかりませんから。
カクヨム、なろうにも同内容のものを時差投稿しております。
無限初回ログインボーナスを貰い続けて三年 ~辺境伯となり辺境領地生活~
桜井正宗
ファンタジー
元恋人に騙され、捨てられたケイオス帝国出身の少年・アビスは絶望していた。資産を奪われ、何もかも失ったからだ。
仕方なく、冒険者を志すが道半ばで死にかける。そこで大聖女のローザと出会う。幼少の頃、彼女から『無限初回ログインボーナス』を授かっていた事実が発覚。アビスは、三年間もの間に多くのログインボーナスを受け取っていた。今まで気づかず生活を送っていたのだ。
気づけばSSS級の武具アイテムであふれかえっていた。最強となったアビスは、アイテムの受け取りを拒絶――!?
勇者、追放される ~仲間がクズばかりだったので、魔王とお茶してのんびり過ごす。戻ってこいと言われても断固拒否。~
秋鷺 照
ファンタジー
強すぎて勇者になってしまったレッグは、パーティーを追放され、一人で魔王城へ行く。美味しいと噂の、魔族領の茶を飲むために!(ちゃんと人類も守る)
(完結)醜くなった花嫁の末路「どうぞ、お笑いください。元旦那様」
音爽(ネソウ)
ファンタジー
容姿が気に入らないと白い結婚を強いられた妻。
本邸から追い出されはしなかったが、夫は離れに愛人を囲い顔さえ見せない。
しかし、3年と待たず離縁が決定する事態に。そして元夫の家は……。
*6月18日HOTランキング入りしました、ありがとうございます。
解体の勇者の成り上がり冒険譚
無謀突撃娘
ファンタジー
旧題:異世界から呼ばれた勇者はパーティから追放される
とあるところに勇者6人のパーティがいました
剛剣の勇者
静寂の勇者
城砦の勇者
火炎の勇者
御門の勇者
解体の勇者
最後の解体の勇者は訳の分からない神様に呼ばれてこの世界へと来た者であり取り立てて特徴らしき特徴などありません。ただひたすら倒したモンスターを解体するだけしかしません。料理などをするのも彼だけです。
ある日パーティ全員からパーティへの永久追放を受けてしまい勇者の称号も失い一人ギルドに戻り最初からの出直しをします
本人はまったく気づいていませんでしたが他の勇者などちょっとばかり煽てられている頭馬鹿なだけの非常に残念な類なだけでした
そして彼を追い出したことがいかに愚かであるのかを後になって気が付くことになります
そしてユウキと呼ばれるこの人物はまったく自覚がありませんが様々な方面の超重要人物が自らが頭を下げてまでも、いくら大金を支払っても、いくらでも高待遇を約束してまでも傍におきたいと断言するほどの人物なのです。
そうして彼は自分の力で前を歩きだす。
祝!書籍化!
感無量です。今後とも応援よろしくお願いします。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる