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第七章:Cold Pursuit
ニルリティ/高木 瀾(らん) (1)
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「深呼吸しながら数をかぞえろ。それで緊張が少しほぐれる筈だ」
「う……うん……」
一緒に大牟田で起きた事件現場へ向かうコードネーム「ミカエル」こと玉置レナにアドバイス。
「あのさ、何で、理系の人ばっか異様に緊張してんの? それも、前線要員も後方支援要員も?」
妹の治水が、そう質問。
「だって、憧れの人と一緒に仕事出来るんだよ? 大牟田が生んだ天才だよ……漫画家の猿渡哲也と並ぶ……」
「大牟田出身で天才で漫画家だったら萩尾望都じゃないのか?」
「誰それ?」
「お前とは、思ってたよりも話が合わないかも……」
「そう?」
「でもさ……大牟田チームの情報を見たけど……その人って今回の仕事に向いてるのか……? あっ?」
冷静な口調でそう言ってたコードネーム「ガルーダ」こと荒木田光は、何故か、私達と目が合った瞬間に「何かマズいモノを見てしまった」って感じの表情に変った。
「どうなってんだよ? この2人が恐竜のヌイグルミ以外の事で、単なるミーハーと化してる」
「まぁ、でも、今回は物理攻撃が得意な奴はむしろ支援とか……」
「え~っ?」
「え~っ?」
ガルーダの指摘に、私とミカエルが同時に声をあげ……。
「いい加減にしてよッ‼ 仕事だよッ‼ あたしらが何かミスったら人が死なずに済んだ筈の人が死ぬんだよッ‼ 判ってんのッ⁉」
「はい」
「はい」
私の妹に怒鳴られて、これまた、私とミカエルは同時に返事。
『大牟田からの連絡です。一足先に現地に到着した「アータヴァカ」と「副店長」は大牟田チームと共同で、既に交戦中』
「うらやましい」
「うらやましい」
再び、私とミカエルの口から同時に返事。
「いつもだったら……この状況で瀾ちゃんの口から出るセリフは『何で、工房の関係者が現場に出てんだ?』だよね?」
「何か、今日、おかしいぞ、お前達」
妹とガルーダからは当然の指摘。
当然ながら、返す言葉も無い。
「う……うん……」
一緒に大牟田で起きた事件現場へ向かうコードネーム「ミカエル」こと玉置レナにアドバイス。
「あのさ、何で、理系の人ばっか異様に緊張してんの? それも、前線要員も後方支援要員も?」
妹の治水が、そう質問。
「だって、憧れの人と一緒に仕事出来るんだよ? 大牟田が生んだ天才だよ……漫画家の猿渡哲也と並ぶ……」
「大牟田出身で天才で漫画家だったら萩尾望都じゃないのか?」
「誰それ?」
「お前とは、思ってたよりも話が合わないかも……」
「そう?」
「でもさ……大牟田チームの情報を見たけど……その人って今回の仕事に向いてるのか……? あっ?」
冷静な口調でそう言ってたコードネーム「ガルーダ」こと荒木田光は、何故か、私達と目が合った瞬間に「何かマズいモノを見てしまった」って感じの表情に変った。
「どうなってんだよ? この2人が恐竜のヌイグルミ以外の事で、単なるミーハーと化してる」
「まぁ、でも、今回は物理攻撃が得意な奴はむしろ支援とか……」
「え~っ?」
「え~っ?」
ガルーダの指摘に、私とミカエルが同時に声をあげ……。
「いい加減にしてよッ‼ 仕事だよッ‼ あたしらが何かミスったら人が死なずに済んだ筈の人が死ぬんだよッ‼ 判ってんのッ⁉」
「はい」
「はい」
私の妹に怒鳴られて、これまた、私とミカエルは同時に返事。
『大牟田からの連絡です。一足先に現地に到着した「アータヴァカ」と「副店長」は大牟田チームと共同で、既に交戦中』
「うらやましい」
「うらやましい」
再び、私とミカエルの口から同時に返事。
「いつもだったら……この状況で瀾ちゃんの口から出るセリフは『何で、工房の関係者が現場に出てんだ?』だよね?」
「何か、今日、おかしいぞ、お前達」
妹とガルーダからは当然の指摘。
当然ながら、返す言葉も無い。
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