30 / 30
第3章:Juvenile
(2)
しおりを挟む
「で、次はどいつだ?」
謎の女(その2)は、第一戦が終った途端に、そう言い出した。
「ま……待って……少し休ませ……」
「お前、判ってんのか? 一戦でも落せば負けなのに、日の出の時間になったら、お前が不利になるんだぞ」
「あ……」
「じゃあ、こいつだな」
そう言ってサイコ女が指差したのは……。
能面を被った奴。
もっとも、その能面と顔の皮膚の境目が無い。能面と顔が一体化してるようだ。
「次の武器は、これを使え。あと、最初から火事場の馬鹿力を使え」
そう言って、謎の女(その2)が渡したのは……。
「え……えっと……これ……?」
柄がやたらと長い大型ハンマー……。
「気を付けろ……返り血を浴びるなよ。これなら、刃物に比べて血も飛ばない」
「どう言う事?」
「さっきの鉄杭と同じだ。迂闊に返り血を浴びると体が侵食される」
「何にッ⁉」
「多少の侵食なら、治癒魔法で何とかなると思うが……侵食が酷いと、お前もアレと同じモノになる」
謎の女(その2)は、そう言って能面野郎を指差す。
「何で、そんなホラーな能力の奴ばっかりなのッ?」
「言っただろ。あいつの『呪術師』『魔法使い』としての名前は『藍婆』。『縛り付ける者』『拘束する者』の意味で、元々は、仏教の四苦八苦の内、怨憎会苦……憎しみ合う者同士が運命の悪戯のように巡り会い続け別れる事が出来ない苦しみを司る鬼神の名だ。他人の心や体を縛り付け操る術はお手の物だ」
冗談じゃない。
他の3人も……迂闊に攻撃を食らえば……あいつの操り人形になってしまうような能力の持ち主ばっかって事か……。
「話は終ったか? じゃあ、始めよ……」
サイコ女がそう言い終る前に……。
「うきゃあああ~ッ‼」
先手必勝だ。
僕は能面野郎の頭にハンマーを叩き込み……。
あっさり潰れた。
やった……勝利……ん?
ん?
ええええッ?
そんなの有りかッ?
能面野郎の服が弾け飛ぶ……。
全裸になった能面野郎の体の到る所には……能面。
人面疽ならぬ能面疽。
ご丁寧にも股間にも能面疽。
そして、能面野郎は、能面疽だらけの両腕で僕のハンマーを掴み……。
「う……うわあああ……」
僕の体は軽々と持ち上がる。
ぶん‼
ぶん‼
ぶん‼ ぶぶんッ‼
ハンマーごと僕の体は振り回される。
「馬鹿ッ‼ 早く手を離せッ‼」
そ……そんな事言っても……武器が……なくな……。
けど……。
急に体が軽くなった感じ……。
どうやら、能面野郎は僕の体を十分に加速した上で、放り出したらしい。
「うわああああッ‼」
飛んだ。
飛んだ。
飛んだ。
回った後に、飛んだ。飛んだ。飛んだ。
そして、衝撃。
地面に叩き付けられたらしい。
鎧でダメージは軽減してるんだろう。
でも……う……うごけない……。
頭は打ってないみたいだけど……うごけ……うごけ……。
痛い。痛い。痛痛痛痛痛痛。
全身が全身が全身が痛痛痛苦痛痛苦苦痛苦痛苦痛苦苦苦苦苦~ゥッ。
そして……気付いた時……能面野郎が、すぐ近くに……。
「うげ……」
「うげ……」
「うげ……」
「うげ……」
能面野郎の全身の能面の口が大きく開き……な……なんだよ、あれ……。
白くドロリとした……ここまで臭ってくる……独特の……。
どう見ても@#$%です。やめろ……それを……僕にBukkakeる気か……?
やめて、やめて、やめて……誰か……助けて……。
謎の女(その2)は、第一戦が終った途端に、そう言い出した。
「ま……待って……少し休ませ……」
「お前、判ってんのか? 一戦でも落せば負けなのに、日の出の時間になったら、お前が不利になるんだぞ」
「あ……」
「じゃあ、こいつだな」
そう言ってサイコ女が指差したのは……。
能面を被った奴。
もっとも、その能面と顔の皮膚の境目が無い。能面と顔が一体化してるようだ。
「次の武器は、これを使え。あと、最初から火事場の馬鹿力を使え」
そう言って、謎の女(その2)が渡したのは……。
「え……えっと……これ……?」
柄がやたらと長い大型ハンマー……。
「気を付けろ……返り血を浴びるなよ。これなら、刃物に比べて血も飛ばない」
「どう言う事?」
「さっきの鉄杭と同じだ。迂闊に返り血を浴びると体が侵食される」
「何にッ⁉」
「多少の侵食なら、治癒魔法で何とかなると思うが……侵食が酷いと、お前もアレと同じモノになる」
謎の女(その2)は、そう言って能面野郎を指差す。
「何で、そんなホラーな能力の奴ばっかりなのッ?」
「言っただろ。あいつの『呪術師』『魔法使い』としての名前は『藍婆』。『縛り付ける者』『拘束する者』の意味で、元々は、仏教の四苦八苦の内、怨憎会苦……憎しみ合う者同士が運命の悪戯のように巡り会い続け別れる事が出来ない苦しみを司る鬼神の名だ。他人の心や体を縛り付け操る術はお手の物だ」
冗談じゃない。
他の3人も……迂闊に攻撃を食らえば……あいつの操り人形になってしまうような能力の持ち主ばっかって事か……。
「話は終ったか? じゃあ、始めよ……」
サイコ女がそう言い終る前に……。
「うきゃあああ~ッ‼」
先手必勝だ。
僕は能面野郎の頭にハンマーを叩き込み……。
あっさり潰れた。
やった……勝利……ん?
ん?
ええええッ?
そんなの有りかッ?
能面野郎の服が弾け飛ぶ……。
全裸になった能面野郎の体の到る所には……能面。
人面疽ならぬ能面疽。
ご丁寧にも股間にも能面疽。
そして、能面野郎は、能面疽だらけの両腕で僕のハンマーを掴み……。
「う……うわあああ……」
僕の体は軽々と持ち上がる。
ぶん‼
ぶん‼
ぶん‼ ぶぶんッ‼
ハンマーごと僕の体は振り回される。
「馬鹿ッ‼ 早く手を離せッ‼」
そ……そんな事言っても……武器が……なくな……。
けど……。
急に体が軽くなった感じ……。
どうやら、能面野郎は僕の体を十分に加速した上で、放り出したらしい。
「うわああああッ‼」
飛んだ。
飛んだ。
飛んだ。
回った後に、飛んだ。飛んだ。飛んだ。
そして、衝撃。
地面に叩き付けられたらしい。
鎧でダメージは軽減してるんだろう。
でも……う……うごけない……。
頭は打ってないみたいだけど……うごけ……うごけ……。
痛い。痛い。痛痛痛痛痛痛。
全身が全身が全身が痛痛痛苦痛痛苦苦痛苦痛苦痛苦苦苦苦苦~ゥッ。
そして……気付いた時……能面野郎が、すぐ近くに……。
「うげ……」
「うげ……」
「うげ……」
「うげ……」
能面野郎の全身の能面の口が大きく開き……な……なんだよ、あれ……。
白くドロリとした……ここまで臭ってくる……独特の……。
どう見ても@#$%です。やめろ……それを……僕にBukkakeる気か……?
やめて、やめて、やめて……誰か……助けて……。
0
お気に入りに追加
2
この作品の感想を投稿する
あなたにおすすめの小説
保健室の秘密...
とんすけ
大衆娯楽
僕のクラスには、保健室に登校している「吉田さん」という女の子がいた。
吉田さんは目が大きくてとても可愛らしく、いつも艶々な髪をなびかせていた。
吉田さんはクラスにあまりなじめておらず、朝のHRが終わると帰りの時間まで保健室で過ごしていた。
僕は吉田さんと話したことはなかったけれど、大人っぽさと綺麗な容姿を持つ吉田さんに密かに惹かれていた。
そんな吉田さんには、ある噂があった。
「授業中に保健室に行けば、性処理をしてくれる子がいる」
それが吉田さんだと、男子の間で噂になっていた。
獣人の里の仕置き小屋
真木
恋愛
ある狼獣人の里には、仕置き小屋というところがある。
獣人は愛情深く、その執着ゆえに伴侶が逃げ出すとき、獣人の夫が伴侶に仕置きをするところだ。
今夜もまた一人、里から出ようとして仕置き小屋に連れられてきた少女がいた。
仕置き小屋にあるものを見て、彼女は……。
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
イケメン彼氏は年上消防士!鍛え上げられた体は、夜の体力まで別物!?
すずなり。
恋愛
私が働く食堂にやってくる消防士さんたち。
翔馬「俺、チャーハン。」
宏斗「俺もー。」
航平「俺、から揚げつけてー。」
優弥「俺はスープ付き。」
みんなガタイがよく、男前。
ひなた「はーいっ。ちょっと待ってくださいねーっ。」
慌ただしい昼時を過ぎると、私の仕事は終わる。
終わった後、私は行かなきゃいけないところがある。
ひなた「すみませーん、子供のお迎えにきましたー。」
保育園に迎えに行かなきゃいけない子、『太陽』。
私は子供と一緒に・・・暮らしてる。
ーーーーーーーーーーーーーーーー
翔馬「おいおい嘘だろ?」
宏斗「子供・・・いたんだ・・。」
航平「いくつん時の子だよ・・・・。」
優弥「マジか・・・。」
消防署で開かれたお祭りに連れて行った太陽。
太陽の存在を知った一人の消防士さんが・・・私に言った。
「俺は太陽がいてもいい。・・・太陽の『パパ』になる。」
「俺はひなたが好きだ。・・・絶対振り向かせるから覚悟しとけよ?」
※お話に出てくる内容は、全て想像の世界です。現実世界とは何ら関係ありません。
※感想やコメントは受け付けることができません。
メンタルが薄氷なもので・・・すみません。
言葉も足りませんが読んでいただけたら幸いです。
楽しんでいただけたら嬉しく思います。
王女、騎士と結婚させられイかされまくる
ぺこ
恋愛
髪の色と出自から差別されてきた騎士さまにベタ惚れされて愛されまくる王女のお話。
性描写激しめですが、甘々の溺愛です。
※原文(♡乱舞淫語まみれバージョン)はpixivの方で見られます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる