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ずっと……ずっと……会いたかったよ♥「お兄ちゃん」♥
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「何者なんだ、この『パパ・ミルク』ってアカウントは?」
「いわゆる『ネット論客』ってヤツですね」
SNS上での未成年者への性的加害……マトモな大人なら子供に言うのを憚るであろうコメント・レスポンスを付けるようなモノから、ダイレクトメッセージで卑猥な画像や動画を送り付けたり、子供を騙して、あわよくば物理空間上で、と言うモノまで……を防止する為の法案の作成の為、その省庁では予備調査が行なわれていた。
その為に、作成した未成年者を装ったアカウントに、早速、引っ掛かった馬鹿が1名居たのだが……。
「何て写真送り付けてやがる……全く……」
「自分の娘や妹に、こんなモノ送り付ける男が居たら……俺だったら、この写真に映ってるモノを切り落してやりますね」
ダイレクトメッセージで送り付けられた、あまりと言えばあまりな写真を見ながら、担当者達は頭を抱えていた。
『ねえ、いますぐ会えるかな?』
『うん、あたしもお兄ちゃんに会いたい』
「『お兄ちゃん』って、こいつ、本当は何歳だよ?」
「やめて下さい。未成年の女の子に自分を『お兄ちゃん』って呼ばせて悦に入ってる中年男なんて気持ちが悪いモノを想像しちゃったじゃないですか」
「ここに女が居なくて良かったな……男の俺でもキツい……いや、ちょっと待て」
「えっ?」
「こっち側のダイレクトメッセージ、誰が送ってるんだ?」
プロジェクトの担当者は……ある者は首を……ある者は掌を横に振り……仕草は各々違ったが、その意味する所は同じだった……「俺じゃない」。
『今、どこに居るの? 近くだったら、すぐに行くよ』
そのダイレクトメッセージが来た次の瞬間……。
「ど……どうなってるんだ?」
誰も操作していないのに……そのダイレクトメッセージに対して返信……。そこに書かれていたのは……この建物の住所だった。
「お……おい……何が起きてる?」
「わ……わかりません。何者かが……我々が作った囮アカウントを乗っ取った以外の説明は……」
そう説明した担当者の1人が片手に持っていたコーヒーカップから、突然、コーヒーが飛び出した。
「な……何してんだよ?」
「い……いえ……私は何も……。ちょ……ちょっと……ほんの少しの間でいいんで……全員、何もせずに静かに……」
「えっ?」
やがて、全員が気付いた。
床が震えていた。
天井が震えていた。
壁が震えていた。
机その他の備品も震えていた。
震えは段々大きくなってゆき……。
更に大きな揺れと轟音。
「うわあああ……」
停電した部屋の中に絶叫が轟いた。
夜の町は2匹の怪獣の戦いにより廃墟と化していた。
勝ち残った方は……もう一方の死骸を食らいながら……何故か人間の少女のもののように聞こえる……ただし周囲の瓦礫を震わせるほどの大音声で……そして、これまた何故か人間の言葉で、勝利の雄叫びを轟かせていた。
「SNSで見付けた時から……運命の相手だと思ってたよ……。ずっとずっと……会いたかったよ……。そして……ずっとずっと……食べたかったよ、『お兄ちゃん』♥」
「いわゆる『ネット論客』ってヤツですね」
SNS上での未成年者への性的加害……マトモな大人なら子供に言うのを憚るであろうコメント・レスポンスを付けるようなモノから、ダイレクトメッセージで卑猥な画像や動画を送り付けたり、子供を騙して、あわよくば物理空間上で、と言うモノまで……を防止する為の法案の作成の為、その省庁では予備調査が行なわれていた。
その為に、作成した未成年者を装ったアカウントに、早速、引っ掛かった馬鹿が1名居たのだが……。
「何て写真送り付けてやがる……全く……」
「自分の娘や妹に、こんなモノ送り付ける男が居たら……俺だったら、この写真に映ってるモノを切り落してやりますね」
ダイレクトメッセージで送り付けられた、あまりと言えばあまりな写真を見ながら、担当者達は頭を抱えていた。
『ねえ、いますぐ会えるかな?』
『うん、あたしもお兄ちゃんに会いたい』
「『お兄ちゃん』って、こいつ、本当は何歳だよ?」
「やめて下さい。未成年の女の子に自分を『お兄ちゃん』って呼ばせて悦に入ってる中年男なんて気持ちが悪いモノを想像しちゃったじゃないですか」
「ここに女が居なくて良かったな……男の俺でもキツい……いや、ちょっと待て」
「えっ?」
「こっち側のダイレクトメッセージ、誰が送ってるんだ?」
プロジェクトの担当者は……ある者は首を……ある者は掌を横に振り……仕草は各々違ったが、その意味する所は同じだった……「俺じゃない」。
『今、どこに居るの? 近くだったら、すぐに行くよ』
そのダイレクトメッセージが来た次の瞬間……。
「ど……どうなってるんだ?」
誰も操作していないのに……そのダイレクトメッセージに対して返信……。そこに書かれていたのは……この建物の住所だった。
「お……おい……何が起きてる?」
「わ……わかりません。何者かが……我々が作った囮アカウントを乗っ取った以外の説明は……」
そう説明した担当者の1人が片手に持っていたコーヒーカップから、突然、コーヒーが飛び出した。
「な……何してんだよ?」
「い……いえ……私は何も……。ちょ……ちょっと……ほんの少しの間でいいんで……全員、何もせずに静かに……」
「えっ?」
やがて、全員が気付いた。
床が震えていた。
天井が震えていた。
壁が震えていた。
机その他の備品も震えていた。
震えは段々大きくなってゆき……。
更に大きな揺れと轟音。
「うわあああ……」
停電した部屋の中に絶叫が轟いた。
夜の町は2匹の怪獣の戦いにより廃墟と化していた。
勝ち残った方は……もう一方の死骸を食らいながら……何故か人間の少女のもののように聞こえる……ただし周囲の瓦礫を震わせるほどの大音声で……そして、これまた何故か人間の言葉で、勝利の雄叫びを轟かせていた。
「SNSで見付けた時から……運命の相手だと思ってたよ……。ずっとずっと……会いたかったよ……。そして……ずっとずっと……食べたかったよ、『お兄ちゃん』♥」
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