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第四章:Let There Be Carnage
シルバー・ローニン(9)
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再びATVを加速。更に、残り各2発の後部と底部のロケット燃料全てを噴射。
筑豊TCAの警察機構と軍事機構の総合庁舎の前に集っていた装甲車両や警察車両を一気の飛び越す。
正面玄関の付近には、いくつもの絞殺死体が吊されている。
「鎧」の制御AIに顔認識を命じると……ここの「大阪派」と呼ばれる派閥の政治家達だった。
私の乗ったATVは、正面玄関を突き破り、庁舎内に突入。
どうやら、悪霊や魔物を吹き出し続けているらしい「魔法使い」の死体を庁舎の奥へと運ぶ。
周囲ではパニック。
どうやら、「魔法使い」の死体を「門」にして、この世に出て来た悪霊や魔物に取り憑かれ凶暴化した奴らも出始め、パニックを加速しているようだ。
「すまない、ここの責任者に御連絡願いたい事が有る」
私は……警察と軍のどちらの職員かは不明だが、まだ、正気を保っているらしい男性に声をかけた。
「な……なんだ……なにを……おい……」
「名誉の戦死を遂げた君達の仲間の御遺体だ。同胞である君達の手で弔っていただきたい」
「ま……待て……何を……うがあああ……」
残念ながら、その職員も、死体から吹き出し続けているらしい悪霊に取り憑かれ凶暴化。
「やれやれ」
私に立ち向かって来たので、下腕部の隠し刃を展開。両腕を叩き落し、続いて回し蹴りで両膝の関節を破壊。
困った事に「護国軍鬼」には「死霊」系のモノを除いて、悪霊・魔物を除霊する機能は無いが……悪霊に取り憑かれた「擬似ゾンビ」の運動能力を奪う事は可能だ。
「さて……余剰エネルギー放出。背部および脚部後方全て」
私は天井スレスレに飛び上がり、噴出する「鎧」の余剰エネルギーの勢いで、逃げ惑う職員を追い越す。
「どこに行く気だ? まだ、日は高いのに、もう退勤時間か?」
周囲からは絶叫。
だが続いて、建物の外から着弾音。
催涙ガスが建物内にも流れ込む。
『そろそろ戻れ。「護国軍鬼」を着装してるから大丈夫だと思うが……』
その時、旭から無線通話。
「どうした?」
『あの「魔法使い」の死体に開いてる「異界」への「門」がいよいよ加速度的にデカくなってる。多分だけど、一〇分以内に、この辺り一帯は、常人が護符や防護魔法無しで入ると即死確実の心霊汚染地域になる』
「了解」
筑豊TCAの警察機構と軍事機構の総合庁舎の前に集っていた装甲車両や警察車両を一気の飛び越す。
正面玄関の付近には、いくつもの絞殺死体が吊されている。
「鎧」の制御AIに顔認識を命じると……ここの「大阪派」と呼ばれる派閥の政治家達だった。
私の乗ったATVは、正面玄関を突き破り、庁舎内に突入。
どうやら、悪霊や魔物を吹き出し続けているらしい「魔法使い」の死体を庁舎の奥へと運ぶ。
周囲ではパニック。
どうやら、「魔法使い」の死体を「門」にして、この世に出て来た悪霊や魔物に取り憑かれ凶暴化した奴らも出始め、パニックを加速しているようだ。
「すまない、ここの責任者に御連絡願いたい事が有る」
私は……警察と軍のどちらの職員かは不明だが、まだ、正気を保っているらしい男性に声をかけた。
「な……なんだ……なにを……おい……」
「名誉の戦死を遂げた君達の仲間の御遺体だ。同胞である君達の手で弔っていただきたい」
「ま……待て……何を……うがあああ……」
残念ながら、その職員も、死体から吹き出し続けているらしい悪霊に取り憑かれ凶暴化。
「やれやれ」
私に立ち向かって来たので、下腕部の隠し刃を展開。両腕を叩き落し、続いて回し蹴りで両膝の関節を破壊。
困った事に「護国軍鬼」には「死霊」系のモノを除いて、悪霊・魔物を除霊する機能は無いが……悪霊に取り憑かれた「擬似ゾンビ」の運動能力を奪う事は可能だ。
「さて……余剰エネルギー放出。背部および脚部後方全て」
私は天井スレスレに飛び上がり、噴出する「鎧」の余剰エネルギーの勢いで、逃げ惑う職員を追い越す。
「どこに行く気だ? まだ、日は高いのに、もう退勤時間か?」
周囲からは絶叫。
だが続いて、建物の外から着弾音。
催涙ガスが建物内にも流れ込む。
『そろそろ戻れ。「護国軍鬼」を着装してるから大丈夫だと思うが……』
その時、旭から無線通話。
「どうした?」
『あの「魔法使い」の死体に開いてる「異界」への「門」がいよいよ加速度的にデカくなってる。多分だけど、一〇分以内に、この辺り一帯は、常人が護符や防護魔法無しで入ると即死確実の心霊汚染地域になる』
「了解」
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