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第八章:Tears
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「助かった。まだ、バスは有るな」
「いや、だから、どこ行く気よッ⁉」
「知り合いの家だ」
「何でッ⁉」
「私と妹の間の取り決めだ。喧嘩した時は、双方とも頭を冷やすまで代わり番こに家を出る、って。って、何で、お前まで付いて来る必要が有る?」
「えっと……それは……あ、勉強教えてもらう約束だったから……」
「そうだったな……」
そして、あたし達はバスに乗り、西鉄の駅前で下りて、西鉄に乗って……。
その間、クソ女は、どこかに連絡。
「どこまで行くの?」
「福岡市の西陣」
「何で?」
「ちょっと遠いが……知り合いの家がそこだ」
「でも、これの終点って……」
「天神まで迎えに来てくれるってさ」
やがて……。
「読むか、折角、借りて来たんだ」
「全巻持って来てんの?」
クソ女はバカデカいスーツケースの中から……格闘漫画の「刃牙」を取り出した。
「いや、だから、どこ行く気よッ⁉」
「知り合いの家だ」
「何でッ⁉」
「私と妹の間の取り決めだ。喧嘩した時は、双方とも頭を冷やすまで代わり番こに家を出る、って。って、何で、お前まで付いて来る必要が有る?」
「えっと……それは……あ、勉強教えてもらう約束だったから……」
「そうだったな……」
そして、あたし達はバスに乗り、西鉄の駅前で下りて、西鉄に乗って……。
その間、クソ女は、どこかに連絡。
「どこまで行くの?」
「福岡市の西陣」
「何で?」
「ちょっと遠いが……知り合いの家がそこだ」
「でも、これの終点って……」
「天神まで迎えに来てくれるってさ」
やがて……。
「読むか、折角、借りて来たんだ」
「全巻持って来てんの?」
クソ女はバカデカいスーツケースの中から……格闘漫画の「刃牙」を取り出した。
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