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第七章:Reach
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金だけはうなるほど持ってるPCマニアの部屋か……あんまり規模がデカくないテロ組織か何かの司令部みたいな感じだ。
もっとも……日本の「正義の味方」のシステムは、マジで前世紀末のインターネットが普及し始めた時期に活動を開始した環境テロ組織「ELF」「ALF」の「組織」を元にしているらしい。
最小チームは通称「細胞」。
互いの「細胞」同士は疎結合。大きな仕事をする時は、小さな「細胞」が集って、一時的に大きなチームを組む。
フリーメイソンの支部みたいに「細胞」同士は相互承認で、「変異」した「細胞」は……他の「細胞」に潰されるか、今の「正義の味方」の「ネットワーク」を抜けて、新しい「ネットワーク」を作る事になる。
戦闘要員の「中の人」が「代替わり」しても、他のチームは、そのチームと組んで仕事をする時になって初めて知るなんて、よく有る事らしい。
この「組織とは言えない組織」構成により、1つの「細胞」の所属メンバーの正体が警察や犯罪組織・テロ組織に判明しても、芋蔓式に他の「細胞」にまで類が及ぶ確率は小さい。
そして、この部屋に有る複数の大型モニタに表示されているのは、アメリカの映画やドラマ……刑事ものとか推理ものなんかでよく有るアレだ。写真と写真の間に目立つ色の紐か何かを張って「こいつと、こいつは関係有る」みたいな図表。
それのデジタル版だ。
ただし、写真の代りには、民間企業・公的機関・テロ組織・犯罪組織などの名前と、そのシンボルマーク。
「他の複数のチームに調査・検証してもらったが……結論は、ほぼ同じだ」
日焔さんが、そう言った。
「持った者の強い『願い』を暴走させる」効果が有る「魔法少女のステッキ」を売り捌いていたのは、太宰府に本社が、福岡空港の近辺に倉庫を兼ねた支社が有る中小企業。ただし、その正体は大阪府を実効支配しているテロ組織「シン日本首都」のフロント企業。
そして、その「シン日本首都」のフロント企業は、福岡や佐賀の県警と取引が有った。
福岡県警・佐賀県警が公開している情報を見ると、納入されている物品は「警棒」。
それも、一般の巡査さん用のモノだけじゃなくて、機動隊などの精鋭部隊・荒事専門部隊用のモノもだ。
「マズいですね、これ……」
鳥栖・小郡・久留米細胞の後方支援要員の中でも最古参の権藤さんが、そう言った。
単純かつ弱いモノらしいけど……「精神操作」系の「呪い」がかけられてる警棒が警察の納入されてる。
そして、いわゆる「体育会系」の組織に順応してる人は、ある意味で「既に洗脳されてる」ようなモノなので、精神操作系の魔法・異能力が効き易い。
いつ、個々の警官が……そして、警察組織そのものが暴走するか知れたモノじゃない状況だ。
「福岡・佐賀の『魔法使い』系を集結させれば……物が置いてある倉庫ごと『解呪』は可能かな? まぁ、倉庫の中身を確認してからだが……」
日焔さんは、そう言った。
「あ、そうだ……『工房』から、新しい地上ドローンの量産試作機のテストの依頼が来てますが、それ使いますか?」
続いて権藤さん。
「どんなのだ?」
「これです」
画面の1つに表示されたものは……。
「おい……これ……」
もっとも……日本の「正義の味方」のシステムは、マジで前世紀末のインターネットが普及し始めた時期に活動を開始した環境テロ組織「ELF」「ALF」の「組織」を元にしているらしい。
最小チームは通称「細胞」。
互いの「細胞」同士は疎結合。大きな仕事をする時は、小さな「細胞」が集って、一時的に大きなチームを組む。
フリーメイソンの支部みたいに「細胞」同士は相互承認で、「変異」した「細胞」は……他の「細胞」に潰されるか、今の「正義の味方」の「ネットワーク」を抜けて、新しい「ネットワーク」を作る事になる。
戦闘要員の「中の人」が「代替わり」しても、他のチームは、そのチームと組んで仕事をする時になって初めて知るなんて、よく有る事らしい。
この「組織とは言えない組織」構成により、1つの「細胞」の所属メンバーの正体が警察や犯罪組織・テロ組織に判明しても、芋蔓式に他の「細胞」にまで類が及ぶ確率は小さい。
そして、この部屋に有る複数の大型モニタに表示されているのは、アメリカの映画やドラマ……刑事ものとか推理ものなんかでよく有るアレだ。写真と写真の間に目立つ色の紐か何かを張って「こいつと、こいつは関係有る」みたいな図表。
それのデジタル版だ。
ただし、写真の代りには、民間企業・公的機関・テロ組織・犯罪組織などの名前と、そのシンボルマーク。
「他の複数のチームに調査・検証してもらったが……結論は、ほぼ同じだ」
日焔さんが、そう言った。
「持った者の強い『願い』を暴走させる」効果が有る「魔法少女のステッキ」を売り捌いていたのは、太宰府に本社が、福岡空港の近辺に倉庫を兼ねた支社が有る中小企業。ただし、その正体は大阪府を実効支配しているテロ組織「シン日本首都」のフロント企業。
そして、その「シン日本首都」のフロント企業は、福岡や佐賀の県警と取引が有った。
福岡県警・佐賀県警が公開している情報を見ると、納入されている物品は「警棒」。
それも、一般の巡査さん用のモノだけじゃなくて、機動隊などの精鋭部隊・荒事専門部隊用のモノもだ。
「マズいですね、これ……」
鳥栖・小郡・久留米細胞の後方支援要員の中でも最古参の権藤さんが、そう言った。
単純かつ弱いモノらしいけど……「精神操作」系の「呪い」がかけられてる警棒が警察の納入されてる。
そして、いわゆる「体育会系」の組織に順応してる人は、ある意味で「既に洗脳されてる」ようなモノなので、精神操作系の魔法・異能力が効き易い。
いつ、個々の警官が……そして、警察組織そのものが暴走するか知れたモノじゃない状況だ。
「福岡・佐賀の『魔法使い』系を集結させれば……物が置いてある倉庫ごと『解呪』は可能かな? まぁ、倉庫の中身を確認してからだが……」
日焔さんは、そう言った。
「あ、そうだ……『工房』から、新しい地上ドローンの量産試作機のテストの依頼が来てますが、それ使いますか?」
続いて権藤さん。
「どんなのだ?」
「これです」
画面の1つに表示されたものは……。
「おい……これ……」
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