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第三章:This Is Not a Film
関口 陽(ひなた) (5)
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「GPUって言うのは、早い話がコンピュータの部品の中でも、単純な計算を同時に万とかそれ以上の単位でやるのが得意なモノだ。元々は、コンピュータのモニタに何かを写す為の部品だ。コンピュータの画面は、HD解像度でも約二百万画素……それを制御するには、並列計算が必要になる」
「な……なるほど……」
「で、それが、何百万・何千万の単純な計算を同時並列でやると効率的に出来るような計算問題に使われるようになった」
「じゃあさ、コンピューターで出来る事は全部、そのGPUだか何だかにやられりゃ良くね?」
「計算やプログラムの内容に依る。もの凄い高速動作が可能なCPU1つにやらせた方が効率が良い計算も有るし……あ、CPUって意味は判るか?」
「CPUぐらい判るわい」
「意味は?」
「えっと……PCとか携帯電話に使われてる部品だろ」
「何をやる為のモノだ?」
「あ……だから、今、お前が説明してるGPUの従兄弟か伯父さんか姪か祖父さん・祖母さんか何かだろ」
「……まぁいい。あと、並列計算をさせたくても、1つ前の処理が終らないと次の処理が出来ないように作るしか無いプログラムも有るし、ついでに、並列計算の方がプログラムが複雑になるんで、バグが出た場合に原因を特定したり、バグを治すのが難しくなる」
「つまり、これは、向いてない計算も有るし、プログラムを作るのが難しいが、巧くプログラムを作りさえすればバカ速い計算が出来るコンピューターって事か?」
そう訊いたのは笹原。
「貴方は理解が早くて助かる」
おい、何だ、この扱いの違いは?
「で、そんなモノをトラックに積んで、何の計算をやってたんだ?」
「どこでかは言えないが……似たモノを見た事が有る。それも……例の『霊が写ってる動画』を中継してたQ大の学者が関わってたモノだ」
「例の『霊が写ってる動画』って、その……駄洒落?」
ランは私の方を向き……。
向いただけだ。
表情は隠れてる、
しかも、ヤツの来てる服には「隠形」の呪法がかかってるから気配も読みにくい。
でも、1つだけ確実な事が有る。
「おい、お前、ヘルメットで顔隠してるからって……私が気付かないと思ったか?」
「今頃になって気付いたか。ああ、御推察の通りだ。ずっと、お前を阿呆を見る目で見てた」
「お前、馘になったら、そいつと漫才やったらどうだ? ウチの地区に有る寄席を紹介してやるぞ」
「こいつのボケにツッコミを入れ続ける自信が無い」
笹原の余計な一言に、ランが更に余計な返事を返す。
「で、話を戻そう、似たモノってのは……」
「強化服の制御システムだ」
「はぁ?」
「ちょっと待て……ええっと……『国防戦機』みたいなデカいヤツか?」
私と笹原は同時に疑問の声をあげる。
「いや、人間サイズの強化服だ」
「おい……人間サイズの強化服の制御コンピューターがコンテナ1つ分って、どう云う事だよ?」
「簡単な話だ。人間サイズの強化服の制御コンピュータがコンテナ1つ分なんて事態になったから……試作機1つ作って開発は中止された」
「しかし……普通の強化服の制御コンピューターなんて……その……」
「ああ、例えば、高木製作所の『水城』なら携帯電話の2~3倍程度かな?」
「じゃあ、これは……何だ? 小型コンピューターで済む事に、何で、こんだけのモノを作った?」
「強化服は、着装してる人間の動きに合わせて力を増幅するものだ……。でも、人間の動きと、力の増幅には、ほんのわずかだが、時間的なズレが出る」
「へ……? あ……あぁ、そう言う事か……。人間が動いてから、力を増幅するんで……力の増幅が始まるのは、動き出した一瞬後か」
「お前にしては理解が早いな」
「『お前にしては』ってどう云う意味だ?」
「だから……少しは高級な強化服には、着装してる人間の動きを予測する機能が付いてる……大概は、予備動作や筋電位の変化や周囲の状況などからな」
「じゃ……これは……?」
「多分……人間の脳内の状態をリアルタイムでモニタして……」
「おい、こいつは横文字に弱いみたいだから……」
「うるせ~、どう云う意味だ?」
「あ、判った。英単語はなるべく使わずに説明しよう。元々、あのQ大の学者は、人間の脳内の状態を計測・解析し続けて、その人間が次にどう云う動きをするかを予測するシステムを作った。作ったは良いが……」
「この大きさになった、と」
「『人間サイズの強化服の制御』と云う目的からすると……『ふざけんな』としか言えないほど、非実用的な代物が出来上がった訳だ。結局、強化服の着装者の動きの『先読み』は従来方式を改良する事で行なう事になった」
「……じゃあ、これは、人間の脳の状態をず~っと、調べ続ける為のモノで……」
「しかも、人間の脳の状態を測定する機械を取り付けられてる人間が、このトラックに乗ってた……。つまり、このトラックでは、そいつの脳を、ずっと調べ続けながら……『霊が写ってる動画』の生配信をやってた」
「そこから先が判らん……だが、ひょっとして……」
「何だ?」
「あの、ネットで中継されてた『霊が写ってる動画』は……このトラックには霊が見えてる人間が乗ってて、そいつに見えてる光景を再構成したものかも……いや……想像だが……」
嫌な予感がしてきた……。
「えっと……つまり……人間の脳の専門家が……霊的・魔法的なモノが『観える』人間の脳波みたいなモノを元に、そいつが観てる霊なんかを映像化する仕組みを作ったと……言い……たい……のか?」
「お前、本当は……頭がいいのに、馬鹿のフリしてんじゃ……」
私をからかおうとしたランだが、私と笹原が青い顔になってるのに気付いたようだ。
脳ミソに詳しい学者が、霊的・魔法的なモノが『観える』人間を使って……「実際に居るが肉眼では見えない霊的・魔法的なモノを映像化する」仕掛けを作る……そこまではいい。
だが……その仕掛けを作った奴らの中に、霊だの魔法だのに詳しい奴が1人も居なかったとしたら……?
もし、そうなら確実に言える事は2つだ。
1つ。危険い事になる。
2つ。危険い事になるのは確実だが、どこまで危険い事になるかは想像も付かない。
「な……なるほど……」
「で、それが、何百万・何千万の単純な計算を同時並列でやると効率的に出来るような計算問題に使われるようになった」
「じゃあさ、コンピューターで出来る事は全部、そのGPUだか何だかにやられりゃ良くね?」
「計算やプログラムの内容に依る。もの凄い高速動作が可能なCPU1つにやらせた方が効率が良い計算も有るし……あ、CPUって意味は判るか?」
「CPUぐらい判るわい」
「意味は?」
「えっと……PCとか携帯電話に使われてる部品だろ」
「何をやる為のモノだ?」
「あ……だから、今、お前が説明してるGPUの従兄弟か伯父さんか姪か祖父さん・祖母さんか何かだろ」
「……まぁいい。あと、並列計算をさせたくても、1つ前の処理が終らないと次の処理が出来ないように作るしか無いプログラムも有るし、ついでに、並列計算の方がプログラムが複雑になるんで、バグが出た場合に原因を特定したり、バグを治すのが難しくなる」
「つまり、これは、向いてない計算も有るし、プログラムを作るのが難しいが、巧くプログラムを作りさえすればバカ速い計算が出来るコンピューターって事か?」
そう訊いたのは笹原。
「貴方は理解が早くて助かる」
おい、何だ、この扱いの違いは?
「で、そんなモノをトラックに積んで、何の計算をやってたんだ?」
「どこでかは言えないが……似たモノを見た事が有る。それも……例の『霊が写ってる動画』を中継してたQ大の学者が関わってたモノだ」
「例の『霊が写ってる動画』って、その……駄洒落?」
ランは私の方を向き……。
向いただけだ。
表情は隠れてる、
しかも、ヤツの来てる服には「隠形」の呪法がかかってるから気配も読みにくい。
でも、1つだけ確実な事が有る。
「おい、お前、ヘルメットで顔隠してるからって……私が気付かないと思ったか?」
「今頃になって気付いたか。ああ、御推察の通りだ。ずっと、お前を阿呆を見る目で見てた」
「お前、馘になったら、そいつと漫才やったらどうだ? ウチの地区に有る寄席を紹介してやるぞ」
「こいつのボケにツッコミを入れ続ける自信が無い」
笹原の余計な一言に、ランが更に余計な返事を返す。
「で、話を戻そう、似たモノってのは……」
「強化服の制御システムだ」
「はぁ?」
「ちょっと待て……ええっと……『国防戦機』みたいなデカいヤツか?」
私と笹原は同時に疑問の声をあげる。
「いや、人間サイズの強化服だ」
「おい……人間サイズの強化服の制御コンピューターがコンテナ1つ分って、どう云う事だよ?」
「簡単な話だ。人間サイズの強化服の制御コンピュータがコンテナ1つ分なんて事態になったから……試作機1つ作って開発は中止された」
「しかし……普通の強化服の制御コンピューターなんて……その……」
「ああ、例えば、高木製作所の『水城』なら携帯電話の2~3倍程度かな?」
「じゃあ、これは……何だ? 小型コンピューターで済む事に、何で、こんだけのモノを作った?」
「強化服は、着装してる人間の動きに合わせて力を増幅するものだ……。でも、人間の動きと、力の増幅には、ほんのわずかだが、時間的なズレが出る」
「へ……? あ……あぁ、そう言う事か……。人間が動いてから、力を増幅するんで……力の増幅が始まるのは、動き出した一瞬後か」
「お前にしては理解が早いな」
「『お前にしては』ってどう云う意味だ?」
「だから……少しは高級な強化服には、着装してる人間の動きを予測する機能が付いてる……大概は、予備動作や筋電位の変化や周囲の状況などからな」
「じゃ……これは……?」
「多分……人間の脳内の状態をリアルタイムでモニタして……」
「おい、こいつは横文字に弱いみたいだから……」
「うるせ~、どう云う意味だ?」
「あ、判った。英単語はなるべく使わずに説明しよう。元々、あのQ大の学者は、人間の脳内の状態を計測・解析し続けて、その人間が次にどう云う動きをするかを予測するシステムを作った。作ったは良いが……」
「この大きさになった、と」
「『人間サイズの強化服の制御』と云う目的からすると……『ふざけんな』としか言えないほど、非実用的な代物が出来上がった訳だ。結局、強化服の着装者の動きの『先読み』は従来方式を改良する事で行なう事になった」
「……じゃあ、これは、人間の脳の状態をず~っと、調べ続ける為のモノで……」
「しかも、人間の脳の状態を測定する機械を取り付けられてる人間が、このトラックに乗ってた……。つまり、このトラックでは、そいつの脳を、ずっと調べ続けながら……『霊が写ってる動画』の生配信をやってた」
「そこから先が判らん……だが、ひょっとして……」
「何だ?」
「あの、ネットで中継されてた『霊が写ってる動画』は……このトラックには霊が見えてる人間が乗ってて、そいつに見えてる光景を再構成したものかも……いや……想像だが……」
嫌な予感がしてきた……。
「えっと……つまり……人間の脳の専門家が……霊的・魔法的なモノが『観える』人間の脳波みたいなモノを元に、そいつが観てる霊なんかを映像化する仕組みを作ったと……言い……たい……のか?」
「お前、本当は……頭がいいのに、馬鹿のフリしてんじゃ……」
私をからかおうとしたランだが、私と笹原が青い顔になってるのに気付いたようだ。
脳ミソに詳しい学者が、霊的・魔法的なモノが『観える』人間を使って……「実際に居るが肉眼では見えない霊的・魔法的なモノを映像化する」仕掛けを作る……そこまではいい。
だが……その仕掛けを作った奴らの中に、霊だの魔法だのに詳しい奴が1人も居なかったとしたら……?
もし、そうなら確実に言える事は2つだ。
1つ。危険い事になる。
2つ。危険い事になるのは確実だが、どこまで危険い事になるかは想像も付かない。
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