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俺の魅力(志季視点)
しおりを挟むもちろん樋口と明恵はセットなので、一方に相談すると漏れなく残り一方も付いてくる。いや、むしろ残り一方の方がノリノリだった。
「2人きりのデートがハードル高いと思うなら、まずは4人でどう?ダブルデートしちゃうの!遊園地とか動物園なんて楽しそうじゃない?」
「お前、遊園地ではしゃぐ俺が想像出来るか?それにキリンや象を見ても、俺、絶対に無表情でいられる自信あるぞ」
「じゃ、じゃあさ、4人で旅行するとかどう?北海道で食べまくるとか、沖縄で泳いだりさ」
「いや、学生の身分でそんな贅沢三昧の旅行をするのはどうかと思うな」
「だったら乗馬体験とか面白そうだよね!」
「ワザワザ4人でする意味無いじゃん」
「登山!奈月も私も一時期燃えたんだよ~」
「そっちの得意分野で攻められてもなあ…」
どうしてだろうか?
親身になってくれている可愛い妹の提案を、ことごとくブッ潰してしまいたくなるのは。さすがに途中で樋口が口を挟み出し、ようやく近場の公園で花見をすることに決定した。
「んもうっ、本当にお兄ちゃんはッ。だいたいね、根暗で否定的って女が最も嫌がるタイプの男だよ!今は上手く本性を隠しているつもりだろうけど、いつか奈月にも愛想を尽かされるんだからねッ」
「えっ?…そう…思うか?」
思わず落ち込んでしまい、その姿を見た樋口が慌ててフォローし出す。
「あのさ、ほら!奈月ちゃんはミステリアスでクールな志季のことが気に入ってると思うんだ。だから徹底的に無口で通せば大丈夫。何を訊かれても黙ってろ、いいな?ひたすら無言だぞ!!」
「ああ、分かった」
黙っているだけなら、お安い御用だ。そっか、俺の魅力はミステリアスなところなんだな…。
そんなワケで花見当日。
自分自身が花みたいなのに、いつものサラサラストレートの髪を緩く巻いて、ミントグリーンのモヘアニットとブルーデニムの組み合わせがまるで妖精みたいな奈月ちゃんが嬉しそうに手作り弁当を差し出してくる。
可愛いなあ。たぶん自信作なのだろう、目の前に広げられたソレはまるで懐石料理のように彩りも味もプロ顔負けの弁当だった。
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