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友との語らい
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「うわあ、たいへんたいへんたい」
「最終的に『変態』になってるよ」
その日の午後。
日曜ということも有り、ランチがてら頼れる人に相談をしてみた。って、愛子ちゃんなんですけどね。だって近所に住んでるし。昨日も一緒にセールに行ったけど、今日だって会っちゃうもんね。
愛子ちゃんの彼氏は販売業で平日休みだから、こうして土日に誘ってもほぼOKが貰えるのだ。何から伝えればいいのか分からなかったけれど、とにかく彼氏が出来て、ラブホテルで初体験を済ませ、美香ネエにそれがバレて、来週土曜に彼氏が我が家を訪問するという展開を話したところ、たいそう驚かれてしまった。
「早いな」
「いや、でも自然とそうなったと言うか、お互いの感情が盛り上がってしまったの」
「そうじゃなくて交際1週間で両親に挨拶とかその彼氏、可哀想すぎない?」
「ごめん、なんか今までタブーだと思っていた官能の世界に片脚を突っ込んだらさ、頭の中がもうエロスのことでイッパイなのよ」
「そういえばどうして美香さんはそんな早朝にそんな場所にいたワケ?」
「愛子ちゃんたちは週に何回してる?場所は?時間はどのくらい?」
「昼間っからそういう質問すんな」
「だって考えるなって方が無理だし~。朝までイチャイチャしてたんだよ?何もかも新鮮で驚きの連続だったわ~」
ちなみにいま私は、愛子ちゃん宅で彼女お手製のお好み焼きなんぞを食べている。愛子ファミリーも外出していて不在なので、赤裸々な内容でも声高に語れるのだ。
「先に香奈ちゃんに伝えておくね。他人の閨ごとは訊かない方がいいし、比較なんて絶対にしちゃダメ。そんなものは参考にならないから。毎日してても別れる人は別れるし、長年してなくても死ぬまで寄り添うカップルもいるの。愛には、万人に通ずる数値やルールは存在しないってことをよく覚えておいてね」
「はいっ、しかと心に留めておきますですっ」
ホットプレートの上には2枚目のお好み焼きがジュウジュウ音を立てていて。焼けるのをワクワクと待ちながら、ふと思い出して言う。
「美香ネエ、接待で朝まで飲んでたんだって」
「えっ?うわあ、朝まで??今に体壊しそう」
美香ネエは、大手企業の営業部に所属しており。同期の男性社員に負けたくないという一心で、お得意様と朝まで飲み明かす日々を送っているのだ。美人で明るくてお酒好き。それを自らアピールしているため、宴席に誘われる率が異常に高く。その結果、オールナイトのサウナなどで仮眠をとってそこで着替えることも多いのだと。昨晩もラブホテル近くの入浴施設を利用したらしく、内藤さんを罵倒しながらも休日出勤だからと走り去って行った。
「もう焼けたかな?」
「ん、食べていいよ、香奈ちゃん」
豪快に鰹節を乗せながら愛子ちゃんは言う。
「でもまあ、両親に挨拶したからって、即結婚するワケじゃないか」
「ええっ、普通は結婚を意識してるでしょ?!」
「そんな考え、重いって。いい?香奈ちゃん。ずっと遊び歩いていた男がようやく1人の女に落ち着いた…それだけでも画期的なことなのよ。これ以上期待しちゃダメ、絶対に後で傷つくことになるから」
「お、重い??」
有り難い愛子アドバイスのお陰で、浮かれ気分がグッと引き締まり。そんなこんなで、アッという間に当日を迎えてしまうのだ。
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