15 / 607
第一章 冒険者世界アリスト編
第13話 点ちゃんとおしゃべり 1
しおりを挟む河原は、相変わらずだった。
のんびり、いいよね。
昼寝、いいよね。
え? 昼寝はしないんだろう?
ま、まあ、そうですが。
砂地に座って、点ちゃんを確認。
お、今日も相変わらず、視界中央の定位置。
やっと見えるくらいの大きさ。
色は青。
あれ?
ちょっと色が変わってる気がする。
気のせいだろうけどね。
点ちゃん、元気でしたかー?
チカチカ
おお、今日もチカってるね。
ちょっとこの魔法いいね、好きになってきたかも。
チカ、ぐわっ
お、急に大きくなったぞ。
ぴっかぁーっ!!
うわ、自分の体が光るやつ、また来たー。
今回のはすごいな。
段階的に光が強くなる。
もう、まぶしくて目が開けられない。
なんとなく、見なくても光が収まったのが分かったので目を開ける。
チカチカチカ
お、点ちゃん、ぴょんぴょんしんながらチカってるじゃん、カワイイのう。
お、そういえば、これ通じるかな。
点ちゃん、今のレベルいくつ?
レベルの数だけチカできる?
チカチカチカチカチカチカチカチカ
速っ。
点ちゃん、もうちょいゆっくりお願い。
チカ チカ チカ チカ チカ チカ チカ チカ
8回ね。
えっ! 8回っ。
ていうことは、点魔法レベル8 !?
チカチカ
うはっ。
すごいんじゃないの、それ。
ルルによると、スキルレベルは最高10ってことだからね。
点ちゃん、すごいね。
チカチカ
おっ!
ぴょんぴょんしながらチカってるよ。
点ちゃん、俺のこと好き?
チカ・・チカ・・・チカチカチカ
そ、そこは、相変わらずですかい。
ぴょんもしないんだね。
とりあえず、現状確認と。
そうそう、あの石だったな。
この前、試した石で、また点ちゃんの移動をチェックする。
この前と全く同じ、異常なし。
大きくするのやってみるか。
ぐわわわわ
うはっ!
視界の1/4くらいに拡がったぞ。
拡がってみてわかるけど、これ向こうが透けて見えるね。
大きくしたまま移動してみると・・
あれっ、元の大きさに戻っちゃった。
もう一回、大きくして・・・またしぼんじゃった。
大きくしたまま、少しは動くみたいだけど、すぐ元の大きさに戻っちゃうね。
えーっと、ところで・・これって、何の役にたつんでしょ。
チカリン チカリン チカリン
あちゃ、チカりながらほとんど見えなくなっちゃったよ。
ちいせーな。
あ、そうだ。 これ試してみるか。
手の平を、視界の中央に持って来てっと。
手の平に青い点が付く。
チカっーっ!
『ご主人様ーっ、やっとやっと気づいてくれましたね!』
頭の中で声がする。
えっ! 誰っ?
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
328
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる