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第八章 地球訪問編
第44話 本日開店、ポンポコ商会地球支店2
しおりを挟むポンポコ商会地球支店開店記念パーティーから三日後、いよいよ正式に店開きとなった。
社長 翔太君
副社長 白騎士マスターサブロー
秘書兼護衛 黒騎士
通訳兼交渉 黄騎士、緑騎士
情報担当 桃騎士
ポンポコ商会地球支店の一部門だが、独立した会社となるのが『異世界通信社』だ。
社長 柳井さん
副社長 後藤さん
社員 遠藤
社員(仮)ヒロ姉
通信社も含めると、十名でのスタートとなった。
これから、各国で支店を増やすつもりだから、人数はどんどん増えるだろう。
開店と同時に、いや、開店前から、世界中から開店祝いと業務提携の申し出、取引の話が大量に舞いこんだ。
メールの仕分けだけでも大変なはずだが、桃騎士がチョコチョコッと仕分けプログラムを組み、自動で各フォルダーにメールを落としこむようにした。
取扱商品だが、開店当初ということもあり、種類を絞って売ることにした。
以下が取りあつかっている商品だ。
<個人購入可能>
コケット セルフスタンド式ハンモック 500万円/1台
お茶 エルファリア産 50000円/10g
蜂蜜 ドラゴニア産 100000円/10g
<国家購入限定>
「枯れクズ」 天竜国産 時価
コケットに関しては、三種類の動画を流した。
翔太君がぽふっと横になり、「なんて気持ちいいの……」と言う新しい動画。
学園都市世界で撮った、コケットに載せた赤ちゃんが泣きやむ動画。
エルファリアで撮った、エルフの少女サーシャが「ふわふわ~」と言う動画。
桃騎士によると、ポンポコ商会のページ上に貼りつけられた、これらの動画は初日で延べ三億人以上が見たらしい。
コケット、お茶、蜂蜜ともに、三日目までに在庫が無くなり、予約制になった。
商品が何もないのも寂しいから、各異世界の風景を点魔法で写真にしたものを売りだすことにした。
今まで訪れた異世界の景色、そこで生きている人と魔獣の姿が映っている。
百種類ある写真を、各一万枚づつコピーし、こちらは一枚一万円で売りだした。
点魔法写真は、林先生のために、本の様に冊子にしたものも作っておいた。
俺の口述を点ちゃんが点魔法ノートに書きとめ、それを誰でも見えるように可視化した解説も付けてある。
点ちゃんノートの文字は、そのままだと俺にしか読めないからね。
異世界に関する最初の教科書としては、これで十分だろう。
こうして、『ポンポコ商会地球支店』は、最初から膨大な利益を生みだした。
俺は、この利益を元に「枯れクズ」の研究と緑化研究を行う機関を立ちあげた。これには、ハーディ卿がアドバイスをしてくれた上、スタッフまで貸しだしてくれた。
◇
俺が作った「枯れクズ」研究と緑化研究を行う機関は、「エミリー研究所」と名づけられた。
アフリカに作ったこの施設には、優秀な人材が世界中からあっという間に集まった。
当然混ざっているだろうスパイについては、白猫がチェックした。
スパイは、まさか知らない間に自分の記憶がチェックされているとは思わなかったろう。
スパイを送りこんだ国は、「枯れクズ」購入十年間停止の処分をした。
中には大国もあったが、俺は容赦しなかった。
その国が日本に対し様々な制裁措置をとろうとする動きを見せたので、軍事基地を三つほど消しておいた。
人は消えず、物品、兵器、施設だけ消えたので、さぞ驚いたことだろう。
これで、その国からの圧力はピタリと止んだ。
俺は、後は優秀なスタッフに任せ、異世界に帰還しても大丈夫だという手ごたえを感じていた。
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