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第一章
誘拐事件 ルイス視点
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「…あの女が連続誘拐事件の犯人だと?」
え?あの女性誘拐犯だったのか?
雨降祭り開催日から5日ほど。
雨降祭りは続いている。結構続くんだな、と思ったが、どうも雨が止むまで続くらしい。祭りが長くなるほど、その年は縁起が良くなるらしい。
今年は縁起が良くなりそうだなぁ、とラインハルトが言った時のことであった。
コンコン、とノックの音が響いた。
「入れ。」
「失礼致します。」
ファーリーさんだ。なにやら深刻そうな表情な顔で入ってきたファーリーさんに、ラインハルトも心当たりがないらしく困惑気味である。
「至急、お耳にいれたいことが御座います。」
「何かあったのか?」
「先日ラインハルト様が捕縛された女性の自宅を捜索したところ、行方不明者が次々と発見されたのです。」
「…どういうことだ。」
「その見つかった行方不明者が全員赤髪だったそうで、警邏隊のほうでも連続誘拐事件の可能性もあるとして捜索していたところだったようでして……。」
「…あの女が連続誘拐事件の犯人だと?」
「………ほぼ確定で間違いないかと……。」
おぉう……。あの人誘拐犯だったのか……。てっきりもふもふした動物に執着しているものだと思っていたが……、赤髪に執着していたのか?
「……煮えきらないな。なにかあるのか?」
「…………、行方不明者の一人が、まだ発見されていないようでして……。」
言い淀むファーリーさん。いつもハキハキと喋っている彼にしては珍しい。…行方不明者が知り合いだったりするんだろうか?
「………知り合いか。」
「……いえ、そうではなく………。」
え、違うのか。どういうことだ?
「………ファーリー、話してくれなければわからない。話してくれれば、俺は力になれるかもしれない。」
「…………、身内が、教会の神父をしておりまして……そこで面倒を見ていた子供の一人が、まだ見つかって居ないのです……。」
「捜索は続けられているんだろう?」
「それが……、その、見つからない方が良いのかもしれない、と思っているのです。私も、身内の者も。」
「…どういうことだ。」
ファーリーさんの主張に、ラインハルトは訝しげに問いかける。
俺も、ファーリーさんの言いようから、多分行方不明なのは子供かな、と思ったから早く見つけた方がいいんじゃないかと思ったんだが……。
「……その子が行方不明になった理由に、心当たりがあるのです。」
「………貴族絡みか。」
ラインハルトは心当たりがあるらしい。
「……その子が失踪したのが、成人直前でした。その子に、度々贈り主不明の贈り物と手紙が届いてしたそうで……。
直接会ってお断りしたそうなんですが……。」
…なんか聞いた事のある話だな……?
「その者が貴族だったと?」
「はい……。私が身内から特徴と名前を聞きまして、貴族ということが判明致しました。」
俺じゃないな!!貴族のストーカー(仮)など知らん!
「その貴族はまだ諦めていないのか?」
「恐らくは……。妾ではなく、妻にと言っていたそうでしたので。一度断られた程度では諦めないかと。」
「……その貴族の名は?」
「……リアンレーヴ・トリーティア子爵令息です。」
………その名前、聞いたことあるなァ……。
思わず苦い顔になる。フェンリルでなければ物凄い顔になってたかもしれない。
そして、隣のラインハルトも何故か天を仰いでいて、あいつかぁ、と呟いていた。……知り合いか?
「トリーティア子爵令息も、ご自身で街に出るなど探し回っているそうなので……。」
「令息自身が誘拐犯の線はない、と……。」
「はい。ですが、その行方不明になった時の状況というのが……」
「血痕でもあったか。」
「いえ!そう云う訳ではありません。」
ぶんぶんと横に首をふるファーリーさん。ほんとに珍しいな。そこまで取り乱すなんて。
「シスターが、その子に洗濯物を頼んで送り出したそうなんです。急な物で、量も少なかったので、一人で大丈夫だと本人に言われ一人で送り出したと。
その子の後に、子爵令息も訪れ、後を追っていったと……。」
「その後、失踪、した、と?」
「はい…。子爵令息が怖くなって逃げたのでは、と私達は思っているのです。ならば、見つからない方が本人の為では、と。本人も成人していて、しっかりした子だったそうで…。」
なんだか聞いた事のある話のような、違うような……。
「そうか…。一応、名前を聞いても?」
「…ノーネ、と愛称で呼ばれておりますが、no name、名無しでございます。」
俺だァ……!!それ俺です…!!ここにいます……!フェンリルになってます……!!
「…名無しだと…?」
「はい。その子の名前が分からなかったのです。最初は皆で名前をつけようとしたそうなのですが、どうせ名付けるなら、無条件にその子だけを愛してくれる人がいいだろう、と。」
「それで愛称だけつけていたと?」
「はい。ですが、成人した時に名付けてくれ、と言われれば名付けよう、となっていたそうです。自身で名付けてもいいですしね。」
そうそう!俺は自分のセンスに自信ないし、神父様につけてもらおうと思ってたんだよ。結局、成人前にフェンリルになっちゃったけど……。
「……そうか。もし見つけたら、神父が心配していると伝えておこう。それぐらいしかできなくてすまない。」
「御心を砕いて頂けるだけ有難く御座います。お願い致します。」
そう言って、真剣に言葉を交わす二人に声を大にして言いたい。
俺、ここに、居る。
ラインハルトの仕事机の横で、日向ぼっこしながらのびのびしてるよ……。
やっぱり、心配してるよなぁ。神父様やシスター達、教会の子供達にも会いに行きたいけど…、やっぱり他の子達怖がらせたら悪いしなぁ。
話が一旦片付き、書類仕事を続行し始めるラインハルトをガン見する。
ラインハルトも俺がガン見するのには慣れたらしく、そのまま仕事を続ける。
そんな、自分の想い人を見ながら考える。
人間にもし、戻れたら、俺はラインハルトの傍に居られるんだろうか。
成人したての俺だが、頑張ればここで雇ってもらうとか、できるんじゃないだろうか?努力次第な気もするが、下働きとかならどうだろう。
元々、成人したら何の仕事に就こうかな、なんて考えていたところだった。神父様やシスター達のお手伝いの間に街に行って、求人募集的な事をしている店を探してみたりとかしてた。
もし、人間に戻れても、ラインハルトの近くに居られたらいいな、……。
そう思いながら、ぽかぽかと暖かい陽射しに包まれて眠りについた。
その子爵令息から、ラインハルトに会いたいと連絡がきたのはそれから数週間後のことであった。
え?あの女性誘拐犯だったのか?
雨降祭り開催日から5日ほど。
雨降祭りは続いている。結構続くんだな、と思ったが、どうも雨が止むまで続くらしい。祭りが長くなるほど、その年は縁起が良くなるらしい。
今年は縁起が良くなりそうだなぁ、とラインハルトが言った時のことであった。
コンコン、とノックの音が響いた。
「入れ。」
「失礼致します。」
ファーリーさんだ。なにやら深刻そうな表情な顔で入ってきたファーリーさんに、ラインハルトも心当たりがないらしく困惑気味である。
「至急、お耳にいれたいことが御座います。」
「何かあったのか?」
「先日ラインハルト様が捕縛された女性の自宅を捜索したところ、行方不明者が次々と発見されたのです。」
「…どういうことだ。」
「その見つかった行方不明者が全員赤髪だったそうで、警邏隊のほうでも連続誘拐事件の可能性もあるとして捜索していたところだったようでして……。」
「…あの女が連続誘拐事件の犯人だと?」
「………ほぼ確定で間違いないかと……。」
おぉう……。あの人誘拐犯だったのか……。てっきりもふもふした動物に執着しているものだと思っていたが……、赤髪に執着していたのか?
「……煮えきらないな。なにかあるのか?」
「…………、行方不明者の一人が、まだ発見されていないようでして……。」
言い淀むファーリーさん。いつもハキハキと喋っている彼にしては珍しい。…行方不明者が知り合いだったりするんだろうか?
「………知り合いか。」
「……いえ、そうではなく………。」
え、違うのか。どういうことだ?
「………ファーリー、話してくれなければわからない。話してくれれば、俺は力になれるかもしれない。」
「…………、身内が、教会の神父をしておりまして……そこで面倒を見ていた子供の一人が、まだ見つかって居ないのです……。」
「捜索は続けられているんだろう?」
「それが……、その、見つからない方が良いのかもしれない、と思っているのです。私も、身内の者も。」
「…どういうことだ。」
ファーリーさんの主張に、ラインハルトは訝しげに問いかける。
俺も、ファーリーさんの言いようから、多分行方不明なのは子供かな、と思ったから早く見つけた方がいいんじゃないかと思ったんだが……。
「……その子が行方不明になった理由に、心当たりがあるのです。」
「………貴族絡みか。」
ラインハルトは心当たりがあるらしい。
「……その子が失踪したのが、成人直前でした。その子に、度々贈り主不明の贈り物と手紙が届いてしたそうで……。
直接会ってお断りしたそうなんですが……。」
…なんか聞いた事のある話だな……?
「その者が貴族だったと?」
「はい……。私が身内から特徴と名前を聞きまして、貴族ということが判明致しました。」
俺じゃないな!!貴族のストーカー(仮)など知らん!
「その貴族はまだ諦めていないのか?」
「恐らくは……。妾ではなく、妻にと言っていたそうでしたので。一度断られた程度では諦めないかと。」
「……その貴族の名は?」
「……リアンレーヴ・トリーティア子爵令息です。」
………その名前、聞いたことあるなァ……。
思わず苦い顔になる。フェンリルでなければ物凄い顔になってたかもしれない。
そして、隣のラインハルトも何故か天を仰いでいて、あいつかぁ、と呟いていた。……知り合いか?
「トリーティア子爵令息も、ご自身で街に出るなど探し回っているそうなので……。」
「令息自身が誘拐犯の線はない、と……。」
「はい。ですが、その行方不明になった時の状況というのが……」
「血痕でもあったか。」
「いえ!そう云う訳ではありません。」
ぶんぶんと横に首をふるファーリーさん。ほんとに珍しいな。そこまで取り乱すなんて。
「シスターが、その子に洗濯物を頼んで送り出したそうなんです。急な物で、量も少なかったので、一人で大丈夫だと本人に言われ一人で送り出したと。
その子の後に、子爵令息も訪れ、後を追っていったと……。」
「その後、失踪、した、と?」
「はい…。子爵令息が怖くなって逃げたのでは、と私達は思っているのです。ならば、見つからない方が本人の為では、と。本人も成人していて、しっかりした子だったそうで…。」
なんだか聞いた事のある話のような、違うような……。
「そうか…。一応、名前を聞いても?」
「…ノーネ、と愛称で呼ばれておりますが、no name、名無しでございます。」
俺だァ……!!それ俺です…!!ここにいます……!フェンリルになってます……!!
「…名無しだと…?」
「はい。その子の名前が分からなかったのです。最初は皆で名前をつけようとしたそうなのですが、どうせ名付けるなら、無条件にその子だけを愛してくれる人がいいだろう、と。」
「それで愛称だけつけていたと?」
「はい。ですが、成人した時に名付けてくれ、と言われれば名付けよう、となっていたそうです。自身で名付けてもいいですしね。」
そうそう!俺は自分のセンスに自信ないし、神父様につけてもらおうと思ってたんだよ。結局、成人前にフェンリルになっちゃったけど……。
「……そうか。もし見つけたら、神父が心配していると伝えておこう。それぐらいしかできなくてすまない。」
「御心を砕いて頂けるだけ有難く御座います。お願い致します。」
そう言って、真剣に言葉を交わす二人に声を大にして言いたい。
俺、ここに、居る。
ラインハルトの仕事机の横で、日向ぼっこしながらのびのびしてるよ……。
やっぱり、心配してるよなぁ。神父様やシスター達、教会の子供達にも会いに行きたいけど…、やっぱり他の子達怖がらせたら悪いしなぁ。
話が一旦片付き、書類仕事を続行し始めるラインハルトをガン見する。
ラインハルトも俺がガン見するのには慣れたらしく、そのまま仕事を続ける。
そんな、自分の想い人を見ながら考える。
人間にもし、戻れたら、俺はラインハルトの傍に居られるんだろうか。
成人したての俺だが、頑張ればここで雇ってもらうとか、できるんじゃないだろうか?努力次第な気もするが、下働きとかならどうだろう。
元々、成人したら何の仕事に就こうかな、なんて考えていたところだった。神父様やシスター達のお手伝いの間に街に行って、求人募集的な事をしている店を探してみたりとかしてた。
もし、人間に戻れても、ラインハルトの近くに居られたらいいな、……。
そう思いながら、ぽかぽかと暖かい陽射しに包まれて眠りについた。
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